橋本治のレビュー一覧

  • 「わからない」という方法

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    タイトルに惹かれて購入.

    教育に携わりたい身としては「わかる」や「わからない」といった言葉に対して鋭敏でありたいと思うし,こういう本は読んで損はないなと感じた.別に教育云々が書いてあるわけではないが.

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    2012年01月19日
  • 乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない(橋本治流ビジネス書)

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    もっと早くに読んでいればよかったと後悔した本。
    流石は橋本治、現代の経済社会を解りやすく解説。特に室町幕府末期の状況と現代を重ねるあたりが、非常に納得。

    また冒頭で、勝ち組・負け組の流行における、プロセスを紹介。勝ち組・負け組とは、単なる意識の変化にとどまらず、表現の平等性を揺るがす危険な社会の側面をあらわすという意見は慧眼!

    2005年に書かれたものとは思えないくらい、小泉改革に対する冷静な分析も非常に鋭いところを突いている。
    今後の中国経済におけるバブルとバブル崩壊の予想も、あたりそうで怖い。
    もしかして・・・。
    経済学初心者には、かなりオススメです。

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    2012年01月17日
  • 橋本治と内田樹

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    ファンを公言しているので、内田先生が橋本氏に多少寄っているところがあるのはやむを得ないとして、まあそれを差し引いてもとてもおもしろい対談集であった。けっして引かれたレールの上を歩こうとしない、というのが橋本氏の一貫した姿勢なんだろうけれども、内田先生もよくその姿勢に合わせられるなあと、頭のいい2人だからこそできた対談ではなかったかと。

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    2012年01月03日
  • 復興の精神

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    各界著名人が復興についての考え方を述べた共著。
    この本の存在は知ってたけど、もっと早くに、もっと震災についていろいろ考えた時期に、読んだらよかったかも。
    日本に好きになる一冊。

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    2011年11月04日
  • 双調平家物語5 女帝の巻 院の巻

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    女禍の歴史。
    あるいは男目線から見ているから女禍だと感じるだけなのか・・・。

    藤原氏の最盛期から没落まで。

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    2011年11月03日
  • 少女論

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    社会が少女をどのように捉えていたかを考えていたときに読んだ本。

    本田和子氏をトップバッターに10人以上の「少女論」に触れることができます。
    やや記号論的な語り口の論考が多いお勉強の本です。

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    2011年10月23日
  • ちゃんと話すための敬語の本

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    職員室に呼ばれて、先生に「来たよ」と言うのか、「お召しによりまして参上仕りましてございます」と言うのか、どっちがどうなのかを考えましょうという本でした。 

    敬語は、人と人との「上下関係」や「距離」をしっかり認識し、TPOに応じて人間関係をスムーズに動かすためのものだと、改めて気づかされました。 

    「あなたとの上下関係はわかっていますよ」と示すのが尊敬語、謙譲語で、「あなたとは距離がありますよ」と示すのが丁寧語なのかなと感じました。 

    昔どおりに正しく使いすぎると時代劇みたいになりますが、社会人として重要な敬語。硬直的にならずに、現代版の敬語をスマートに使いこなしたいものです。

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    2011年09月23日
  • 人はなぜ「美しい」がわかるのか

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    三回目。自分の中で過渡期になると再読しだす本の一つ。



    完全に自分の土俵での感想ですが…、
    最近自分は「悲しい」とか「哀しい」という感情について気になっているのだけど、橋本さんは「孤独」についてどんなに言及しても「かなしい」という感情については言及しないんだなぁ…と思った。どことなく、「かなしい」と思うことを敗北のように捉えている気がする。

    例えば、ラストに杜甫の詩について語っているのだけど、悲哀を感じさせるような言葉が語られてる部分を好きでは無さそうなところとか。


    ただ、自分にとっては「かなしい」という気持ちと「美しい」という気持ちは不可分にひとしいようなところがあるので、逆にこ

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    2011年11月14日
  • 復興の精神

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    3.11以降の心象風景は変わりました。正に本編の直哉先生の言葉の通りなのですが、彼らと私を分けたのは何だったのでしょうか?私はどうしようもない断絶と無常を感じ言葉がありません、自分は何をすれば良いのか、これからどうすれば良いのかという問いは、全て人の問いでもあると思います。この本に寄稿した方たちの思索が我々の足元を照らす一助になることを期待します。

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    2011年06月21日
  • 復興の精神

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    「これから」をどう考えるか。3・11以降を生きる杖。
    と、帯にあった通り、東日本大震災を経、これからをどう生きるかを9人が語っている。

    養老孟:精神の復興需要が起きる

    これを読みたくて買った一冊。いつもと違う養老センセ。スラスラとその思いのままに語り、面倒だから説明はヤメ、と突き放されるようないつもの文章よりも、ずっとずっと、静かでゆっくりとした口調で語られている。
    「周りがうるさくなってくると静かにする。ブレーキをかける。そういう習性が身に付いているのです。」(本文より抜粋)という姿勢からきているのかもしれないが、意外なほどに、淡々と「これから」を語っていた。

    「生きていれば、さまざま

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    2011年06月16日
  • ちゃんと話すための敬語の本

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    [ 内容 ]
    敬語ってむずかしいよね。
    でも、その歴史や成り立ちがわかれば、いつのまにか大人の言葉が身についていく。
    これさえ読めば、もう敬語なんかこわくない。

    [ 目次 ]
    「先生がいらっしゃった」と言いますか?
    「ねェ、先生」はいけないのか?
    敬語がはやらなくなったわけ
    三種類の敬語
    正しく使うとへんになる敬語
    見上げれば尊いけど、見上げないと尊くない先生
    「目上の人」ってどんな人?
    「えらい人の世界」はたいへんだ
    敬語ができあがった時代
    尊敬したくない相手に「尊敬の敬語」を使う理由
    えらい人はなぜ「先生」と呼ばれるのか
    「えらい人」がえらそうなわけ
    だれがだれやらわからない日本語
    「え

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    2011年06月05日
  • 人はなぜ「美しい」がわかるのか

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    捨てようと思って再読してしまったよ。改めて読むとめちゃくちゃ面白いなー。/以下適当なメモ。清少納言は、サブカル女子っぽい。自分に無駄な自信があり、うかれているかんじ。一方兼好法師は、サブカル女子が嫌いなオタ男子っぽい。知識としては、美しい物がわかってるんだけど、それをむやみやたらに好きとはいえないし、いう自信もない。なんで、まぁ自虐的に、どうせおれなんてとつぶやいている。/平安時代が、もう日本の文化の最高潮で、一番華やかで「美しい」ものを美しいと屈託なく言えた時代で、すでに鎌倉は、美しいを本当の意味で実感することはできないという意味では、ほぼ現代的だなぁとおもた。鎌倉リアリズムとはよくいったも

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    2011年05月25日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

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    橋本治って頭いい!
    難しいことをわかりやすく伝えるのって本当に頭のいい人、だと思う。

    三島由紀夫という大変興味深い人について、橋本なりの評価をわかりやすく伝えてくれる。

    そーよねー、とか私は違うなーとか、そう思いながら読めます。

    が、三島すべてを読み込んであるわけではないので、きっと楽しさは半分なり、かもな。

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    2011年05月01日
  • 橋本治の古事記 シリーズ古典(7)

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    古事記の原典にあたっていないので、どの程度、橋本治氏の脚色が入っているか分からないが、それを前提に感想を書きますと・・・・。

    天皇制確立後に、天皇制の正当性を確固たるものにするために、書かれたのが古事記だとしたら、兄弟での殺し合い、セックスしまくり、裸踊りと、めちゃくちゃだなあというのが率直な印象。

    オレの未熟さも許される気がしてきた。

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    2011年03月18日
  • 日本の女帝の物語 あまりにも現代的な古代の六人の女帝達

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    聖武天皇の本を読んでいたので、それを補完してくれて興味深く読めた。男が女の気持ちが分からないように、女帝だって男の家臣の気持ちは分からないというのは納得。

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    2011年01月22日
  • 宗教なんかこわくない!

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    宗教と経済の関係性を独特の視点で教えてくれる。生産を奨励しない宗教と、生産を奨励する宗教。人間関係の基本はやっぱり労働の場所にしかないのダと納得の一冊。

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    2010年12月01日
  • 窯変 源氏物語1

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    桐壷、帚木、空蝉、夕顔が収録さるています。
    光源氏の一人称で読みやすかったです。藤壷との恋が切なくてグッときます。

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    2010年10月31日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

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    三島由紀夫に対する橋本さんの批評に驚きました。私も三島由紀夫さんの作品をいくつか読んでいますが、あまり深く考えずに読んでいて不思議な物語だな程度しか認識していませんでした。同じ文章を読んでいるのにこの解釈の違い、なんか恥ずかしい気持ちがしました。

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    2010年10月11日
  • 二十世紀(上)

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    20世紀とは何だったのか、というもの。短編小説な感覚で読みやすい。下巻は読み途中・・・ほとんど内容を忘れてきたので再読したい。

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    2010年09月01日
  • 恋愛論

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    ちょうど自分が生まれて2日後に行われた、池袋西武デパートでの講演をもとにした文章であるあたりに何か縁を感じないでもない。

    ・・・が、やはり普通に読んでいては、その理解の斜め上を行くので、ついていくのがなかなかキビしい。
    だから、「この人は何を言いたいのか」という問いかけや、今まで自分が持ってきた偏見(らしきもの)その他もろもろはもはや捨て去って(捨て去ったつもりで)、感性を最大限にまで研ぎ澄ませて、でも友達と談笑してリラックスしている感じで読むのがよいかも。
    僕はこれ都合二度手に取りましたが、二度目は読み方を変えてみました。
    そうすれば何となくわかるかもしれません。
    (あとがきにも書いてある

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    2010年08月02日