橋本治のレビュー一覧

  • 蝶のゆくえ

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    初めて橋本治さんの小説を読んだけれど結構好きだった。個性豊かな女性たちの内面への洞察力や理解力がすごい。内面の描写が巧みで日常風景を切り取った話なのに飽きずに読める。

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    2022年12月18日
  • 精読 学問のすゝめ

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    さくさく読めて分かりやすかった。
    自力で読み解ける気がしない…
    とりあえず、福沢諭吉はバカが死ぬほど嫌い、というのは鮮烈に頭に残った。

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    2022年11月11日
  • 橋本治のかけこみ人生相談

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    正論すぎてぐうの音も出ない!鮮やかな文章プロファイル芸に舌を巻く。たいていの悩み相談ごとはその内容に相談者の人物像が顕れてしまう怖さよ。弱ってるときに読んだものだから沁みる沁みる。はい、残りの人生はちゃんとした「バカ」を目指そうと決意するなど。

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    2022年11月07日
  • 黄金夜界

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    ずっと読みたかった
    きっと未読でも楽しめるんだろうけどやっぱり先に金色夜叉読んでよかったと思った
    橋本治はこう捉えたのかって知れてよかった
    読んでると本当に苦しくなる
    貫一の立場がつらすぎて全く共感できる隙がない(金色〜の貫一より更につらい感じがする)
    つらすぎて読んでるこっちの心が登場人物たちの心理を理解しようとするのを辞めてしまう
    特に印象深かったのが貫一が池袋の地下道で暴発しそうになったところと「絶望は絶望でしかない」っていうところ
    橋本治の人の心理の読み方がすごいと思った
    作品全体を通した感じは金色夜叉とは違うのに、登場人物一人一人に抱く感情はフィルター外しても一緒なのは橋本治の再現力

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    2022年10月27日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「塔に幽閉された王子」のパラドックス    -2006.10.18記

    -「三島由紀夫」とはなにものだったのか-
    文庫にして470頁余とこの長大な三島由紀夫論は、三島の殆どの作品を視野に入れて、堂々めぐりのごとく同心円上を螺旋様に展開して、作家三島由紀夫と私人.平岡公威の二重像を描ききろうとする、なかなか読み応えもあり面白かったのだが、読み草臥れもする書。
    書中、「塔に幽閉された王子」のパラドックスとして繰りひろげる「豊饒の海」解釈はそのまま的確な三島由紀夫論ともなる本書の白眉ともいえる箇所だろう。

    塔に閉じこめられ、しかしその塔から「出たくない」と言い張っていた王子は、その最後、幽閉の苦し

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    2022年10月14日
  • 虹のヲルゴオル

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    オードリー・ヘップバーン、マリリンモンロー、ブリジット・バルドーなど、13人の映画女優について、著者の考察が展開されている本です。

    著者の議論は、昔の映画スターが美しかった理由から、美しい映画スターとして存在している彼女たちの人生そのものにまでおよんでいきます。「あとがき」で著者は、単行本化されるにあたって大幅な書き足しがあって「重い本」になってしまったといい、「これ以上書き足すと、“映画の本”じゃなくて“人生の本”になっちゃうんだけどな、とかは思うんだけど」と愚痴っていますが、著者が他の著作でぞんぶんに語っているような女性論および男性論が、映画を題材にして縦横に展開されています。

    ジュー

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    2022年08月23日
  • 国家を考えてみよう

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    国家についてここまで考えたことはなかった。
    世界的に見ても日本はかなり特殊な国なのだと再確認させられた。天皇の名の下になんでもできた憲法。それを悪用した当時の軍事政権。そして第二次世界大戦でアメリカにボコボコにされて制定された日本国憲法。この日本国憲法において日本の国民国家が華開いた。民主主義に基づく国民国家は衆愚化しやすいし、国家主義になりやすいという脆弱性があるが、今の日本は前者に陥ってると個人的には思う。あまりにも政治に無関心な人が多いのは国というものがどういうものかわかっていないからなのかもしれない。日本においては特異な歴史の中で国民自身が国家とはなんなのかを考えづらかった部分はあり仕

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    2022年08月09日
  • 上司は思いつきでものを言う

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    橋本治(1948~2019年)氏は、東大文学部国文科卒、イラストレーターを経て、小説家・評論家・随筆家となる。小林秀雄賞、柴田錬三郎賞、毎日出版文化賞、野間文芸賞等を受賞。
    私は新書を含むノンフィクションを好んで読み、興味のある新刊はその時点で入手するようにしているが、今般、過去に評判になった新書で未読のものを、新・古書店でまとめて入手して読んでおり、本書はその中の一冊である。(本書は2004年出版) 
    本書は何と言っても「上司は思いつきでものを言う」というタイトルが目を引くが、私は常々「上司は、部下の話(提案)に対して何かコメントしないと、存在意義を否定されると考えるので、何でもいいから思い

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    2022年07月11日
  • いま私たちが考えるべきこと(新潮文庫)

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    いつも以上にまわりくどい書き方で、早々にお手上げ状態になり、読まなくても良いよなと思って積読していたが、少しずつ気持ちを入れ替えて読み進めたが、やはりまわりくどくてわかりにくい書き方だ。それだけ単純ではない事柄だという事だ。
    読書評などを見ると、「私」と「社会」との関係性云々と話が広がっていくものが多いのだが、個人的にはもっと根本的な「どうしてそう考えるのか」という方向へ興味が移ってしまう。
    今日は2022参院選の投開票日なんだけど、事前予測通り与党の勝利となる投票心理なんかがこの本で扱われている内容とマッチするものとなっている(個人見解)。
    世の中の本では「ポストモダン(近代以降)」を考える

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    2022年07月10日
  • 福沢諭吉の『学問のすゝめ』

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    読んで字の如し、学問をしろと勧めている学問のすすめの解説。
    啓蒙の考えが勉強になった。
    日本は基本的に無宗教国家なので馴染みがないが、今まで絶対的な宗教及びその集団が市民の考えを支配していたが、一人ひとりが啓蒙することで、経験を伴い自分で考えるようになる。
    いわば啓蒙は敵と戦う手段のような側面があったということですね。日本には敵がいなかったので、勉強しろ、と言ってるだけってことになりますが。

    他人が作ったガイドラインに沿って生きるのではなく、自分で考えて自分で決める。それこそ生きてるってことだと思うし、精神的な革命とも言えるかも。

    古代ローマのアテネから民主主義が始まる。
    民衆がバカ、衆愚

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    2022年06月16日
  • 九十八歳になった私

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    九十八歳まで生きたいとは思わないけど、うまく死ねなかったら嫌だなという思いはある。
    100歳に近い人の外見は想像できるけど、頭の中は想像したことがなかった。

    作者も想像で書いたんだろうけど、こんな感じなんだろうと思えた。

    脳の中を駆け巡る思いに反して、回らない口、動かない体

    逆にその口と体だけで、他人が判断する自分

    お年寄りを見たら、気をつけよ。

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    2022年06月10日
  • 宗教なんかこわくない!

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    輪廻転生は「何度も生まれ変わる(変われる)」ではなく「何度も生まれ変わらねばならない」との旨がかかれていたが、なるほど、と納得。勉強になりました。

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    2022年05月08日
  • 橋本治のかけこみ人生相談

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    自分は何が好きなんだろうと考えることは、自分の
    幸福を探り求めることと同義。
    問題解決の肝は事実とそれ以外を分けること。

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    2022年05月03日
  • 国家を考えてみよう

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    国家の意味、仕組み、成り立ち、種類について勉強になった。恥ずかしいけどちゃんと考えたことがなかった。
    くだけた書き方や分かりやすい例によって理解しやすかった。
    本当にちゃんと大切なことを考えていきたい。

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    2022年02月02日
  • これで古典がよくわかる

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    光源氏は「中年になればセクハラおやじ」だし、源実朝は「おたく青年」
    解説の中では「○○じゃありませんか」「○○でしょう?」と、グイグイ押してくる。
    ひらがな、カタカナがある理由から古典に近づくコツまで、橋本流の手引き書といった感じ。
    ごく日常的な話し言葉へ変換された訳は、ご本人いわく「間違ってはいないけど、いたって個性的――そんな解釈を聞いたことがない」というもの。
    歴史がそのものが苦手で、古典も授業以外触れたことのない私ながら、この橋本さんの現代語版古典、何かちょっと読んでみたくなってきた。まんまと?(笑)

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    2021年11月23日
  • リア家の人々(新潮文庫)

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    文部省の官僚だった砺波文三は、終戦後に公職追放の憂き目に遭います。妻のくが子と環、織江、静の三人の娘を抱えて職をうしなった彼は酒に溺れた日々をすごします。やがて新たな職を得て、一家にふたたび平穏が訪れたかと思ったものの、くが子が病に倒れ、この世を去ります。病床にある妻を気遣いながらも、同僚の未亡人である窪園千鶴子の経営する小料理屋を訪れた彼は、彼女と関係を結びます。

    妻が亡くなり、文三は千鶴子との再婚を考えますが、妻の一周忌でその話をもちだしたところ娘の環は猛然と反対し、文三は娘たちとともに妻のいない家で戦後という時代を生きていくことになります。やがて環や織江は結婚し、砺波家には文三の甥で東

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    2021年11月17日
  • 巡礼(新潮文庫)

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    ゴミ屋敷と化した家に独りで暮らす下山忠市の生涯、それに悩まされる向かいの家の吉田家や、ワイド・ショーの取材にこたえる矢嶋富子、そして町やそこに暮らす人びとの変化を見てきた田村喜久江などの登場人物たちの心理をたどった小説です。

    著者の作品はおおむね、小説であれエッセイであれ、「近代」もしくは「戦後」という時間を生きてきた人間の精神の軌跡をえがくという手法がとられており、本書もその基本的な手法を共有しています。ゴミ屋敷をめぐる問題については、一人で暮らす老人の孤独といった、現代という時間だけをとりあげるかたちで語られるのをしばしば目にしますが、そうした表層的な見かたを越えて、大きな変化を遂げた戦

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    2021年11月17日
  • 思いつきで世界は進む ──「遠い地平、低い視点」で考えた50のこと

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    "勝ち組" "負け組" 同様嫌いな言葉が "オール◯◯"。みんなひとつになって頑張ろう、というスローガンはとても胡散臭い。どうしてわざわざ足並みを揃えて同じ方向へ向かわなければならないのだろう。"連れション" や "行列ができる店" も見送る私は、違う思想や言動があってこそ素晴らしき世界じゃないか、多種多様…そうだ "多様化" を推進してるの飾言かいな、とツッコミ入れたくなる。
    言葉だけでその場をやり過ごす・誤魔化す、にも関わらず、そこで自己陶酔する輩がいかに多いことか、恥を

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    2021年11月06日
  • 結婚

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    28歳で旅行会社に勤務する古屋倫子は、「卵子が老化する」という話を知り、にわかに結婚までのカウント・ダウンがスタートしたような気持ちに襲われます。しかしその後、還暦を迎えた父を囲んで旅行に出かけることになった彼女は、世間のどこにでもありそうな兄夫婦の家庭を目にして、あこがれをいだくことのできるような結婚のイメージが自分のなかにも世間にも存在していないことをたしかめます。

    倫子の同僚である大橋花蓮は鴨志田という交際中の男からプロポーズを受けたことを倫子に相談します。しかし倫子は、現実に結婚生活へと入ろうとしている花蓮が背中を押してもらいたがっていることを理解できず、倫子にとっては現実感のない結

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    2021年11月02日
  • 蝶のゆくえ

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    短編6作品を収録しています。

    「自作解説」には、本書に収められた作品のテーマは「女にとって、母とはいかなるものか。家とはいかなるものか」という問いであることが明かされていますが、いずれも女性たちの心のうちを冷徹に腑分けした小説になっています。とくに冒頭に置かれている「ふらんだーすの犬」は、児童虐待にいたった美加の心が鋭くえぐりだされていて、強い印象を受けました。

    本書に登場する主人公たちは、もっとも若い「ふらんだーすの犬」の美加が23歳で、もっとも年上の「白菜」の孝子が57歳という設定になっています。「家」というテーマは近代日本文学の中心でしたが、著者はこのことを踏まえたうえで、本書では現

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    2021年10月27日