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「わからない」イコール「恥」だった20世紀は過ぎ去った! 小説から編み物の本、古典の現代語訳から劇作・演出まで、ありとあらゆるジャンルで活躍する著者が、「なぜあなたはそんなにもいろんなことに手をだすのか?」という問いに対し、ついに答えた、「だってわからないから」。――かくして志向のダイナモは超高速で回転を始める。「自分は、どう、わからないか」「わかる、とは、どういうことなのか」……。そしてここに、「わからない」をあえて方法にする、目のくらむような知的冒険クルーズの本が成立したのである! 【目次】まえがき/第一章 「わからない」は根性である/第二章 「わからない」という方法/第三章 なんにも知らないバカはこんなことをする/第四章 知性する身体
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Posted by ブクログ
最初はあまりの「くどさ」にあえなく挫折。数年後、読み方を変え、再チャレンジ。今度は完読。読み方があるのだ(「くどさ」の理由を知るといいかもしれない)。
編み物のあの字も知らなかった橋本治、古文が苦手で『枕草子』をちゃんと読んだことのなかった橋本治。その彼がいかにして編み物の達人になり、清少納言になり通し、『男の編み物』や『桃尻語訳 枕草子』といった本を生み出したのか、そのメイキングについて語る。
周囲はわかっているのに、自分はどうしてもわからない。その「わからない」から出発するというアプローチ。先入観、定説や常道・常識をふり払い、ナイーヴに一から、自分が納得する形でわかることを積み上げてゆく(いわばボトムアップ方式)。すると思わぬ発見、目ウロコの連続が待っている。定説が覆ったりもするかもしれない。
徒手空拳で、知らない世界に飛び込んでゆくのに必要なのは、度胸と忍耐。でも(はっきりとは書いていないが)、基礎力も必要だ。橋本治、編み物は未経験、とはいっても、美的なセンスはもっていた(だってイラストレーターだもん)。古文が苦手、とはいっても、国文科出身だ(それに作家だもん)。
(p.s. カバーの帯には「著者初のビジネス書!?」とあるが、これはmisleading。それに、これって橋本治の一番嫌いそうなフレーズ。)
Posted by ブクログ
私が、何度も読み返してしまう本です。
出版されて結構年数が経ちましたが、内容は全く古びてありません。
それは、読者に対して、橋本氏の一連の著作のメッセージが、「現在の自分は、どこにいるか?」を
考えさせるものだからだと思います。
橋本氏は、この本できっぱりと、「正解がある時代は、終わったよ」とさらり言っています。
これは、私自身を振りかえっても、痛い一言です。
なぜなら、どこかに「正解」があると思って、
「ノウハウ」や「理論」や「考え方」を、私自身が探しているからです。
橋本氏は、「そんなのないよ」と言ってのける。
もちろん、橋本氏は、根拠がなく言っているわけではありません。
日本そして過去の歴史を振り返り、説得力ある言葉で読者に語りかける。
以下、こんな感じです(筆者推測)
君は、今どういう状況にいるの?それを正しく認識しているの?
俺はこう思うけど、じゃあ、仮に、君の認識が正しいと仮定して、君が本当にいたい状況って、
どういう感じ?それは、今の君の状態と同じ?違うなら、その状態を自分で「建設」しているみるのはどう?
結局は、自分の人生は、自分自身で建設するんだよと、何か理論とか、ノウハウとか、
どこどこの会社とか、国とか、そんなものを探したって、そして、すがったって、
自分は建設できない。
これを、橋本氏は、この著作ならびに、80年代後半に言ってのける。
橋本氏のエッセー、評論は、たくさんありますが、
今でも、時代の風化に耐えているのは、人が生きる上で、
大切なことは、何かを語っているからでしょう。
Posted by ブクログ
再読。
読むものがない時のつなぎでパラパラ読んでいたが、
間をどれだけ開けても、スッと入ってくる橋本さんの言葉がすごい。
ものごとを知る、分かっていく、作っていく、その過程を
橋本さん流のわかりやすいくどい言葉で追っていく。
何かを生み出すことに近道はなく、ひらめいたものを確かなものにするために、あとはただ進むだけ。
作品を作り上げるという大きな話だけでなく、
日常の中にある「わからないもの」を分かるようにするための筋道は同じものだ。
身体を信じている橋本さんの言葉は、しごくまっとうで、誰にでも届く。
わかりやすく、のためにえんえんと言葉を重ねる誠実さ。
橋本治の本は、もっと読まれないといけないよな、といつも思う。
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