橋本治のレビュー一覧
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どうすれば結婚できるのか!!??
わかるマン。
どうすりゃいいんだ!!!
どうすりゃいいんだ!!!
どうすりゃいいんだ...いや、マジで。
最終章、倫子が婚活サイトや、合コンや、お見合いパーティー、とにかく暴走するたびに壁にぶち当たってやる気をなくし、でもなにかやらないと、というひたすらな焦り。
非常に、わかるマン。
とはいえワタクシもまだまだ30代前半ですのよ。オホホホホ!
と言ってる間に、昨日もサークル部長が結婚しちゃったじゃないか!
結婚式に一緒に呼ばれた電気科グループは全員妻帯者じゃないか!
あああああああああ!!!!
なぜ結婚できないのか(何故 -
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シリーズ第五弾。
おたがいの心の乖離から別れてしまうことになった磯村薫と木川田源一の二人が再開し、榊原玲奈は田中優の友人である利倉完二の実家に「女中」として働きにいくことを決意し、さらに磯村は田中と共同生活をはじめ、自分を「子ども」として可愛がって育ててきた母親からの独立を果たすための精神的な成長を遂げていきます。
本シリーズの第一巻である『桃尻娘』(講談社文庫)は、女子高校生である榊原玲奈のことばと思考をトレースした文章でつづられ小説として、その新しさが刊行当時の読者に衝撃をあたえたといったかたちで紹介されることが多いのですが、続編では三人称の視点からえがかれることになり、本巻でふたたび -
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シリーズ第四弾。今回は、「無花果少年」こと磯村薫と、「瓜売小僧」こと木川田源一のカップルがたどった運命が語られます。
これまでとはちがって、登場人物の語りによって物語が進められていくのではなく、作者がみずからの考えを過剰なほどに織り込みながら二人の関係の危機をえがくという手法が採られています。「大人」になれない自分の現在の立場に満足してしまっている磯村への鋭い批評的分析がおこなわれる一方、そうした磯村を見下しながらも彼に依存してしまっている源一が陥る苦難が、ストーリーの進展とともにはっきりとさせられていきます。こうした著者の叙述には、若い二人の少年を突き放しながらも根底には彼らに対するあたた -
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あぁ、分かる分かる。と思いながら読んでいくも、最終的に愛されるために若さと直感信じて突っ走れと言われたようで、卵子老化著しい私はもーどーしよーもねーな。としか思えず。
子供産むためには結婚してないと辛いんだよね。教員やってるから分かる。シングルマザーを支えるサポートがまだまだ万全じゃない。お母さん、一人で頑張ってるのすごく分かる。でも子どもがその状況を理解してないと、歪みが出てくる。「なんで僕は、わたしは構ってもらえないのか。愛されてないのか」お母さんがどんなに頑張っても、100%結果オーライに繋がらないリスクがある。分かろうとしてもうまく受け入れられなくて学校生活に支障が出たり。
非難で -
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なかなか難しいんだけども、おばさんの件はズキンとくるわな。おばさんはセクシー系が苦手で、理想と現実の可愛い折衷案を体現していく、みたいなところ。
正直批判覚悟で言うのなら、昔はおばさんの概念ってもっと狭かったと思うんよね。
今はさ、「○○系」とか言って自分の裁量に見合う主義を選んでうまーくオブラートに包んで見せるも、その実オンナ、オバサンの概念ってなんも変わってないよね。あー、痛い。
オバサンは処女である、というのも面白い。現実は子どももいるわけで、野獣になれる現実の旦那さんがいるわけだけれども、「心は別物」と。で、心の中の理想が全ての現実であると。だからオバサンは処女。乙女心を忘れない -
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「相談なさる方の多くが、自分で、自分の悩みがどんなものか、理解なさっていることです。また、その悩みの多くが、対人関係にかかわるものです」
親子関係、兄弟関係、職場関係、友人関係。そういう悩みを選別しているからなのかどうかは分からないが、本書に書かれている悩みはすべからく対人関係である。
本書の秀逸な点は、質問文から、人となりを論理的に推測し、解決策を展開していくという点である。
例えば「43歳無職の弟。職探しをする気配もなく、家族でもてあましている」といった趣旨の質問に対して、
「弟さんは、“自分に欠点がある”ことを自覚しているのです。だから、“たわいもない会話には応じますが、肝心 -
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普段購読している新聞にも週に1回人生相談がある。複数の回答者がいるのだが、一読してその質に優劣があることがわかる。優秀な回答者は、(通常視野の狭くなっている)相談者が気づかない側面から新しい視点を提供し、「なるほど」と思わせる気付きを与える。そうでない回答者は表面的な回答に終始し何の役にも立たないアドバイスで締めくくる。
橋本氏の場合は明確に前者であり、「何でそんなことまで読み取れたの」というものが多い。この差はいったい何なんだろう。文章を編み出すことを職業としているから読解力はもちろん桁違いなのだろうが、それだけでもないような気もする。 -
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橋本治さんが亡くなり、内田先生が何度もその知性を褒めたたえるので、読んでみたくなったが、正直自分には対談本を読むだけでは知性のすばらしさがわからなかった。面白かったのは、官打・位打という言葉。これは初めて聞いた概念だが、とても面白かった。何かというと、武家が増長していった時代に、頭角を現すものをつぶす方法である。実力のある者に対して、明らかに不つり合いな大出世をさせる。しかし、不釣り合いな仕事をこなせるわけもなく、その人物は失墜するというエスタブリッシュを武器にした攻撃。後白河法皇の義経の猛プッシュは官打だったという。平安の貴族たち、和歌を詠んでるだけじゃなくて、なかなか手ごわい。。 -
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いつもなら橋本氏の著書を読むと新しい視野が開けてきて、「言われてみれば確かにそうだ!」と手を打つのだが、今回は納得感に乏しかった。
総論として言わんとするところは、「もう進歩を目指すのは止めようよ。地球も社会も壊れちゃって幸せになれないよ。」というもので、産業革命以前、それが難しければ1960年以前の生活に戻ろうという提案。その象徴として高層ビルを禁止し、大量生産して外国へ貿易戦争を仕掛けるのもやめようと説く。1960年から人口が3000万人も増えているのだから、1960年の生活に戻すには3000万人の日本人を国外追放するか抹殺しなければ収支が成立しないのだが、著者が言いたいのはそういう各論の -
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2010年~発行した同タイトルの全三巻の構成を二分冊に編集したもの。
まず本書は「評論」であって、日本の近代文学史を体系立てて理解するような近代文学史の本ではないし、近代に活躍した文豪の生い立ちなどがわかる評伝本でもない。
我々が近代文学史を学ぶと必ずぶつかるいくつかのテーマ、キーワードについて、橋本治がそれって本当のところはどうなの?その評価、理解は正しいの? …と橋本治なりの切り口で考察を加えていく評論本です。
論文風の格式張ったものではなく、まるで橋本治が目の前でおしゃべりをしながら考えを纏めているような書きぶりなので、同じ話が繰り返し出てきたりテーマが行きつ戻りつするので、読者は若干 -
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長く、枕元本として安眠のための導眠剤本としてころがっておりましたが、製本が独特で、ページが固いのが玉に瑕で、寝転がりあおむけ読書には向きません。寝てしまうと結構分厚い本が顔のうえに落ちてきますが、その際ページが自然に閉じて頭にこつんと当たるというわけです。
だからというか、仕方なくうつ伏せで読むことになりますが、両手で押さえておかないとページが閉まってしまうのです。布団の中で、ぬくぬくしながら読みたいにもかかわらず、肩から上が布団から出てしまいます。冬場には、少々つらいものがあります。
そこで、寝転がり読書用ブックスタンドの導入となったのですが、漸く読み終えました。何をくどくど書いている