橋本治のレビュー一覧

  • 日本の行く道
    今の日本の抱える問題をきちんと捉えて、その処方箋として1960年代に戻ってしまえばいいじゃん、と提案している。ぶっ飛んでいると言えばそうだけど、フムフム面白い、と納得しながら読める。
  • 日本の行く道
    2008年読み初めの一冊。橋本流の疾走感に思わず笑ってしまった。いまを考えるのにちょうどいい。再び読み直したい。
  • 宗教なんかこわくない!
    結局この本が言いたいのは、宗教なんてもう要らない、自分の頭できちんと考えれば宗教なんてなしでやっていけるはずだ、ってことですね。
    しかし橋本治おそるべし・・・オウム事件真っ只中で「麻原しょーこーはどこに隠れているか」に対して、富士山麓の地下で巨大化して卵を産んでいる。卵の大きさは90cmぐらいで一つ...続きを読む
  • ちゃんと話すための敬語の本
    橋本治の面目躍如。
    前著『これで古典がよくわかる』でもそうだったのだが、
    一見苦手な人用のノウハウ本と思わせておいて
    (橋本治が単なる実用書を書くわけはないのだが)、
    日本語を通した日本文化論へと持っていく、
    その手際と透徹した視点は見事の一言。
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)
    昨日、知人の名古屋今池、神無月書店で購入。前の日、他の書店で文庫で購入迷い、次の日。橋本治は『あのイラスト』以来
    ニット編み。『生きる歓び』、『源氏物語』等、常にぶれず.逆にしばしば浮ついた気の自分のナビゲーションになります。
  • 人はなぜ「美しい」がわかるのか
    「美しいという事態は人間の利害から外れている」・・だから美しいのだと思います。「あとがきのようなおまけ」の近現代の【孤独】についての解釈は反芻したいところです。
  • 乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない(橋本治流ビジネス書)
    橋本治は頭が良い。論理的に攻めてくる。経済の原理の説明としてチョコレートの話を挙げてた所とか面白かった。新しい考え方の視点をくれた一冊。
  • 失楽園の向こう側(小学館文庫)
    相変わらずの調子の橋本治の人生論・時評本。貧乏は正しい!の話もしばしば出てくる続編っぽい感じの内容で、いろいろと考えさせられる内容。以前にも書いたかもしれないが、橋本治の話はぐちゃぐちゃと同じことを繰り返し手を変え品を変え書き連ねて、結局回答は出さずに、最後はじゃ、後は自分でね、って感じですが、そう...続きを読む
  • 貧乏は正しい!(1)(小学館文庫)
    高校時代だったか、父親の本棚より拝借して感銘すら覚えた名著。「若い男は本質的に貧乏である」で始まる書き出し。そして「貧乏でなくなったらそいつは若い男じゃない」というふうに裏を返し、一つの意見を上下左右表裏無数の側面から語りつくして読者の理解を誘いつつ、最後は自分の我を通してるだけなのになんとなく納得...続きを読む
  • 宗教なんかこわくない!
    「オウム真理教事件を契機に、日本人が本当の「近代」を獲得するために橋本治が宗教について真っ正面から取り組んだ話題の本、ついに文庫化!新潮学芸賞受賞作。 」書評より

  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)
    三島は一般的には、「右翼」「同性愛」などのキーワードで意識されることが多いと思うのですが、この著者は「“同性愛”を書いた作家ではなく、“同性愛”を書かなかった作家」であると論じます。そうして『仮面の告白』から『豊穣の海』シリーズに至るまでの経過を辿っていくことで、不思議なほど説得力のある「三島由紀夫...続きを読む
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)
    私の思ってた三島と近いとこも会ったり、違うとこもあったり。時々くどいなーと思ってめんどくなったりしましたが、三島が同性愛を書く作家ではなく「書かない」作家だという考察がとても興味深かったです。
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)
    橋本治が三島由紀夫の「豊饒の海」4部作を中心に読みときながら、「三島由紀夫」と平岡公威について言及する大変優れた長篇評論。第1回小林秀雄賞受賞作品。ここには、よくありがちな「他説との比較や同調もしくは反論」というものは殆どない。あくまでも作品のみに向かい合って、他人のものではない自分の言葉でその「世...続きを読む
  • 乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない(橋本治流ビジネス書)
    経済とはただ循環することである。「ふふふ…」という感情が回ること、それが経済の中核。…というハナシから「弁証法だぜ人生は」と続く。
  • 恋愛論
    「誰が彼女を殺したか?」に書かれている有吉佐和子像は愛にあふれていますね。彼女の小説をちゃんと読んでみようと思います。
  • 人はなぜ「美しい」がわかるのか
    美しいと感じるということは対象を見る人の主観に100パーセント委ねられる。全く同意。枕草子と徒然草の比較も面白かった。
  • 性のタブーのない日本
    「まぐあう」は「目交う」で視線が合うこと。昔は家族以外で、男女が顔を合わせることはなく、目が合うことは性交渉を意味した。p.39

    闇の中で性交渉するのは平気だが、顔を見られるのは嫌という女。p.143
  • 大江戸歌舞伎はこんなもの
    江戸時代の歌舞伎について、著者ならではの観点から解説をおこなっている本です。

    著者は、「定式という、いつもおんなじであるような決まった道具を使うことによって、それをいろいろ組み合わせて変えていく」ことで、さまざまな表現が可能になっていることに目を向けます。こうした理解にもとづいて、歌舞伎がたんなる...続きを読む
  • 知性のテン覆 日本人がバカになってしまう構造
    個人的には、アメリカで起きた事は10年先の日本でも起きるという“格言”があって、この本の出された2017年から7年、書かれ始めた2015年から9年で、そろそろ日本でもと思うわけじゃなくて、2024年のアメリカではまだトランプへの支持が多く、いったいこんな状態がいつまで続くんだよとの思いでうんざりして...続きを読む
  • そして、みんなバカになった
    橋本さんのイメージは編み物オジサン~戦後豊かになって人はバカな方向へ。読書って好きじゃないけど、読み込みが必要なときは編み物しながら。純文学って私小説のことで、エンタメだけの読み物だけで十分。1989に昭和天皇が亡くなってバブルが弾けたことにも皆気づかず、日本人らしい生き方を失った。歳を取るって捨象...続きを読む