橋本治のレビュー一覧
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橋本治は実ははじめて読んだのだけれど、すっごく読みやすくて、おもしろかった。
敗戦後から60年代まで、三人の娘と父親、ごく一般的な家族が、昭和の歴史とともに描かれていて、読みごたえがあった。「公職追放」とかはじめて知った。そういう知らなかった歴史や、あと、大学紛争とかなんとなく知ってる歴史についてもすごく興味深く読んだ。
年代的には、娘たちがわたしの親世代くらいなんだろうけど、ここで描かれている昭和の家族の感じがなんだかすごくよくわかって。父親との距離とか、親戚との関係とか。今とは家族ってものが全然違うような気もするのだけれど。今の若い人が読んだらどう思うのかなあ。
戦後の家族とはいっても、三 -
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「自分の頭でじぶんなりに考えるということが結構難しい、何故なら人間が他人に育てられるからである。」
自分で考えないことは孤独でない、自分の事をかんがえろといわれて”自分のことを考える人”は孤独である。自分を考える為には全体から孤独になる(切り離す)覚悟が必要。
「人の理解というものは、あるとき一挙に理解へと至る。」
「個性とは一般性の先で破綻するという形でしか訪れない」
「破綻はいきなりやってくるものではなく、じわじわと湧き出るものでもある」
「一般的な達成を得てしまった人間は、いっぺんその達成をぶち壊さなければ個性への道を辿れない。」
「私と他人、私と私たちの問題では、メビウスの -
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「小林秀雄の恵み」同様、なかなか、難しい課題に、橋本は、良く挑戦したものである。それにしても、良くも、これ程、膨大な三島の著作を、読み返したものである。こちらは、全部が、全部、読破したモノではないから、その論旨が、果たして、どうなのかは、自分が読んだことのある著作に関しては、ある程度、理解出来るが、そうでない部分は、とりわけ、同性愛的な部分に関しては、確固たる意見が持てないのも、事実である。その辺が消化不良を犯すことになるが、「戦後」という時代を考え直す時には、どうしても、この人物の著作と死に様が、余りにショッキングだったので、避けては通ることが出来ないことも、又、事実であろう。
未だ、学生だ -
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著者の「大江戸歌舞伎はこんなもの」は以前読んで、随分感心した。
期待大で、手に取る。
本書の最初は仮名手本忠臣蔵。こんな面白い本って暫く無かったと思う。官能的と云っていいほど脳味噌に刺激を受ける。昔の日本語は、ともかくつながっていれば良い、とか忠臣蔵の主題は仇討ではなく、お軽勘平のように自ら悲劇を呼んでしまう傍系の人々だとか、驚かされる記述満載。こういう文章が書きたいという著者は、天守物語を薩摩琵琶の語りのための台本(?)を書いていたりもする。この人でなきゃ、これほど浄瑠璃を語れないだろう。
しかし、義経千本桜、菅原伝授手習鑑と進んで、当方の頭の回路がショートして、しんどくなった。
たぶん、 -
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ネタバレ「「わからない」という方法 」から10年。リーマンショック、東日本大震災、原発事故、筆者自身の大病を経た、「未来」への指南書。
橋本治とは、膨大な知識に裏打ちされた歴史認識と、独特の視点および想像力による批評が真骨頂である。まずは、目次を眺める。
第一章 テレビの未来はどうなの?
第二章 ドラマの未来はどうなの?
第三章 出版の未来はどうなの?
第四章 シャッター商店街と結婚の未来はどうなの?
第五章 男の未来と女の未来はどうなの?
第六章 歴史の未来はどうなの?
第七章 TPP後の未来はどうなの?
第八章 経済の未来はどうなの?
第九章 民主主義の未来はどうなの?
さすが、思索は多岐に