橋本治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読む前まではあまり期待していなかったし10年以上前の書籍だが、内容は期待以上!
現代の相続、土地、銀行、担保、抵当、ローンなどを用いて見事に現代の資本原理を解き明かしている。
出てくる単語は日常の中でも聞く単語ばかりだが実は知らないことが多い。金融や経済の根幹である闇の権力による悪魔主義を理解せずとも、本書を読めば如何に現代の資本原理というものが人間を奴隷化し、大切な個人の蓄えを奪い去るものだというのかがよくわかる。
相続税に纏わる相続という概念について、土地の在り方についてを踏まえ、現代の資本原理を見事に解き明かした一書。「大人」と云われる人達、一社会人として自覚のある方は是非一度読んだ方がいい。 -
Posted by ブクログ
2001年、21世紀が始まった年にこの本に出会い、楽しく読みました。
あれから9年、そろそろ読み返してみるか。と再読。
やっぱり20世紀はおもしろい。戦争を節目にして世界も日本も大きくうねってる。20世紀あたまに絶大なる勢力を誇っていたイギリスは第一次、第二次世界大戦を経て萎んでいき、戦後脅威的存在だったソ連はもう今は存在しない。ヨーロッパ中心の世界が戦後、米ソ冷戦を経てアメリカ中心の世界へと以降していく。それが最近の俺様何様のアメリカは経済的危機を迎え、次の世界覇者はどこの国になるのか、未来のことはまったくわかりません。21世紀はどんな時代になるのやら。
22世紀を迎える頃には当然橋本氏も私もこの世に存在しないでしょうが、彼が書く「21世紀」も読んでみたいものだ。 -
Posted by ブクログ
本を読むことが、今こそ求められている。知識を得るためではなくて、「何か」を読み手が発見するために。
本自体の内容が良いか悪いか、役に立つか立たないかじゃない。その本が読み手にどんなインスピレーションを引き起こすかだ。
現在は行き詰まった。今から先を考えるためには振り返り、書かれていない「何か」を見つけださなくてはいけない。
読み手は今を生きる僕たちだ。
そんな感じのことを感じる本なんだけど、本文の9割方は「日本から見た世界経済をどう読み解くか」という話。
そして、おすすめの本は無いという、最後の1割での結論。
だけど、それは作者が「本を読む」という行為に対して、真摯であるための必然的な結果。
故に、本を読む必要性を説いた歴代の名著の中でも格別の名著かも知れない。
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Posted by ブクログ
【2008/01/04】
現代経済の現状認識を行うきわめて"マトモ"な本。”当たり前”を疑い、考察してハッとする認識を導き出す。坂口安吾のようだというのが率直な感想。ただし彼のようにビシッと突くことはせずに、巧みな文章でかき回す。
勝ち組、負け組の二項分類という1つの価値観に凝り固まった社会にはその危うさを説き、誰かがなんとかしてくれるという甘えた人々には「国の主権はあなたたちでしょう」とまっとうな指摘をする。そして欲望が経済を動かすのではなく、欲望はもはや世界に動かされているというところに辿り着く。著者の慧眼と先見の明に感服した。
・20世紀とは、「有効な理論」が存在しなくなった時代である。
・勝ち組、負け組という二分法を必要とするのは、投資家である。
・エコノミストは思想家である。
・独裁者は、システム破綻時に現れる。
・日常の生活のあり方が、家族単位から個人単位に変化している。
・欲望という名のフロンティアは無限である。
・現状に抗する力である我慢が必要。
・何も言わず責任をしょい込むオヤジかっこいい。