【感想・ネタバレ】ちゃんと話すための敬語の本のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年10月06日

10代前半向けに書かれた本で、とてもわかりやすい。理由の説明と身近な具体例で、今までモヤモヤしていたことをはっきりさせてくれた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年04月13日

"ちゃんと話すための敬語 = いいかげんにテキトーに使う敬語"

敬語というものは、人と人との間に距離があることを前提とした言語である。

それ故に、人と距離を縮めたたいと感じたとき矛盾が生じる。

目上の人と仲が良くなりたいために敬語を崩して会話すると、相手からは敬語が聞け...続きを読むない無礼者という認識を持たれてしまう。

元々、敬語というものは、日本で身分制度があったときの名残であり、言わば古い時代の言葉である。

身分制度や階級制度がなくなった比較的フラットな現代において、「自分よりえらいか、えらくないか」という序列を元にした敬語というのはコミュニケーションの足枷になりかねない。

言葉というものは、時代によって変化する。
それと共に、敬語も時代によって変化していく必要がある。

日本人は時代に応じて、敬語という言葉と親密なコミュニケーションの落としどころを考えていく必要がある。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

橋本治氏の考える力、構成力に舌を巻く一冊。
十代前半向けとして書いたというが、敬語に納得できない経験のある人ならだれにでも面白く読めるはず。
とくに十五章「日本語には豊かな表現がある」、十七章「やっぱり敬語が必要なわけ」、十八章「大昔の中国人は丁寧という楽器をボワーンと鳴らした」は本当に面白いです。

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Posted by ブクログ 2018年10月09日

10代向けに書かれた内容であるが敬語の成り立ちや違い(尊敬・謙譲・丁寧)がよくわかる.敬語は人と人には距離があることを前提とした言葉である.「距離がある」と好き嫌いや尊敬とは違うというのは納得.

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Posted by ブクログ 2014年10月21日

「敬語」は目上の人を尊敬するための言葉ではなく、人と人との間にある距離を確認して、人間関係をきちんと動かすための言葉であるという観点で書かれた本。
特に、敬語というと、相手を敬う”尊敬語”と、自分をへりくだる”謙譲語”の使い方ばかり取り上げられてしまうが、実は相手のランクと関係ない”丁寧語”がきちん...続きを読むと使えることが必要だということに、改めて気づかされる。
2人称呼称の歴史的変遷にもふれてあり、違った観点で敬語を考えるのには面白い本だと思う。

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Posted by ブクログ 2013年07月21日

正しい敬語とは何か?と考えるために必要な道具を教えてくれる本。
著者が考えまくる人だと伝わって来る。
敬語に限らず、考え方の本としても優秀。

以下、書の内容と、私の解釈が混ざり合ったレビュー。

教科書に載っている正しい敬語。
今の世界で、その正しい敬語を使う。
それは果たして正しいのか。
おかし...続きを読むいに決まってる。
「お召しによりまして
参上仕りましてございます。」

敬語は道具だ。
敬語は、離れた距離にいる人・モノとを繋ぐ。
距離を感じて選べば良い。

偉い人と尊敬できる人は違う。
敬語とは、偉い人には使わないといけないものなんだ。
例え、尊敬していなくても。


尊敬している人→
だから敬語を使う

は成り立つことが有っても

偉い人に敬語を使う→
つまりその人を尊敬している

は成り立たなくても良い。
これを理解していない人は多い。


だから
偉い人を尊敬しないといけない。
というおかしな考え方に、
敬語は巻き込まれている。

敬語を使われてるから尊敬されてる
というのは大間違えだし、
逆に
尊敬してないのに敬語を使うなんて、俺のポリシーに反する
なんて悩む必要はない。
干されてもいいなら話は別だけれど。

尊敬の敬語は
ヨイショ語

謙譲の敬語は
卑屈語

そんな名前にしたら、もっとシンプルなのにね。

難しいと思ってた敬語。
敬語について知れたことで、
どれぐらい難しいのか分かった次第である。

難しいのだから、
難しいことを考えて悩まなくて良い。
距離を感じて、選べば良い。

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Posted by ブクログ 2012年12月12日

敬語の成り立ちの説明が、とても「腑に落ち」てしまった。なぁるほど・・・という感じ。だからどうすれば使いこなせるのか、というのではないけれど、日常生活で悩まされる敬語というのは、実はこんなヘンなものだったんだということがよくわかった。で、私たちはいつまでこのヘンな敬語をつかいつづけるのだろう。と思う。...続きを読むこれも「文化」といえば、そうなのかもしれないけれど。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年09月23日

職員室に呼ばれて、先生に「来たよ」と言うのか、「お召しによりまして参上仕りましてございます」と言うのか、どっちがどうなのかを考えましょうという本でした。 

敬語は、人と人との「上下関係」や「距離」をしっかり認識し、TPOに応じて人間関係をスムーズに動かすためのものだと、改めて気づかされました。 
...続きを読む
「あなたとの上下関係はわかっていますよ」と示すのが尊敬語、謙譲語で、「あなたとは距離がありますよ」と示すのが丁寧語なのかなと感じました。 

昔どおりに正しく使いすぎると時代劇みたいになりますが、社会人として重要な敬語。硬直的にならずに、現代版の敬語をスマートに使いこなしたいものです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年06月05日

[ 内容 ]
敬語ってむずかしいよね。
でも、その歴史や成り立ちがわかれば、いつのまにか大人の言葉が身についていく。
これさえ読めば、もう敬語なんかこわくない。

[ 目次 ]
「先生がいらっしゃった」と言いますか?
「ねェ、先生」はいけないのか?
敬語がはやらなくなったわけ
三種類の敬語
正しく使...続きを読むうとへんになる敬語
見上げれば尊いけど、見上げないと尊くない先生
「目上の人」ってどんな人?
「えらい人の世界」はたいへんだ
敬語ができあがった時代
尊敬したくない相手に「尊敬の敬語」を使う理由
えらい人はなぜ「先生」と呼ばれるのか
「えらい人」がえらそうなわけ
だれがだれやらわからない日本語
「えらいか、えらくないか」しか考えなかった日本人は、「自分のこと」しか考えられない
日本語には豊かな表現がある
敬語は時代によって変わる
やっぱり敬語が必要なわけ
大昔の中国人は「丁寧」という楽器をボワーンと鳴らした

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

橋本治の面目躍如。
前著『これで古典がよくわかる』でもそうだったのだが、
一見苦手な人用のノウハウ本と思わせておいて
(橋本治が単なる実用書を書くわけはないのだが)、
日本語を通した日本文化論へと持っていく、
その手際と透徹した視点は見事の一言。

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Posted by ブクログ 2014年04月28日

敬語の使い方をそのまんま教えてくれる本では無いです。
敬語の成り立ちを歴史的経緯から学べます。
10代前半が対象なので、とても分かりやすいです。

敬語の本質を知った上で、それをどう運用するかは、
読者の良識に委ねられます。

その辺が著者の本らしいところです。

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Posted by ブクログ 2014年04月10日

著者は、「敬語は人と人とのあいだにある距離を認める言葉だ」と指摘します。それから、歴史を遡り、かつて日本には「身分のある人」と「身分のない人」がおり、「身分のある人」の話の中ではお互いの身分関係によって複雑な敬語が用いられていたのに対して、「身分のない人」どうしの横の関係に関しては、決まった言葉遣い...続きを読むがないと言います。

だから、私たちの人間関係には「自分よりえらい人」と「命令口調ですませられる人」の二種類しかなく、「えらいとかえらくないとかとは関係ない、親しい人」というのがいないと著者は述べています。そのことは、英語のYouのようなニュートラルな二人称がないことに現われています。

しかし著者は、このことが日本語の構造的欠陥だとは考えません。むしろ、相手と自分との距離をよく考えて、仲良くなれるのだったら仲良くなるために努力をすることと、相手の呼び方を考えることとが密接に結びついていることを示していると、著者は主張します。「「相手によってどう言っていいかわからない」という日本語の欠点は、じつは、「人はそれぞれに違うから、違う相手にはどう接すればいいのかを考えなさい」ということでもある」と、著者は述べます。

敬語をはじめとする、相手との距離を考慮しながら話される言葉を用いるということは、相手との距離をきちんと考えて付き合うことと別のことではないというのが、おそらく本書の主張だと理解しました。タイトルの「ちゃんと話す」というのは、敬語のルールに頼るのではなく、ちゃんと相手に向き合って話すべきだということでしょうか。

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Posted by ブクログ 2014年01月25日

わかるような、わからないような、そんな感じの本でした。煙にまかれた感じ。
ただ、敬語をきちんと学びたい方にはおすすめではないです。
敬語を、もっと、広い目線でとらえたい方におすすめです。

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Posted by ブクログ 2014年01月19日

中学生くらいを対象に、って書かれているけど、確かにそのくらいの時期に読むのがベストな本。プリマー新書、大人が読んでも十分楽しめるものも多いけど、これはさすがに物足りなさの方が上回る。ってか逆に、これ読んでハッとするような大人って…と思ってしまう。

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Posted by ブクログ 2011年07月19日

非常に読みやすくて、文体が柔らかく丁寧で、かゆいところに手が届くような内容の本でした。「ちゃんと話すための敬語の本」というタイトルですが、
本文中に書かれているとおり、「正しい敬語の使い方を教える本」ではなくて、「みなさんでそれぞれ、正しい敬語の使い方を考えてください」という本です。

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Posted by ブクログ 2010年08月27日

 敬語の機能について、十代の読者を想定して書かれた本。敬語には人と人の間にある「距離」を意識させる機能があり、どのような場面でどのようにに敬語を使えば適切なのかということについて考えさせる本。敬語の使い方に関するハウツー本ではない。
 敬語とは敬意を表すためのことばである、という単純な考え方ではなく...続きを読む、敬語とは話し相手との距離を意識するために使う日本語の豊かな表現の1つであるという考え方を紹介している。ポライトネスの考え方に通じると思った。日本に「えらい人」と「えらくない人」の階級差が出てきた結果、「えらい人」たちの間で特別で複雑な表現が使われ始めたということや、関西方言の「自分」=相手という二人称表現の考察など、興味深い。別に十代の読者ではなくても十分に考えさせられる面白い本だと思った。(10/08/27)

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Posted by ブクログ 2009年12月03日

敬語の話し方じゃなくて、敬語はどういうものかという本質的なもの。
相手との距離を測る手段であると同時に、隔ててしまうものにもなりえます。
敬語がなんで存在するのかを理解して、素敵なコミュニケーションを取りたいものです。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

言葉の遊び手、言葉の実験人。橋本治ってそういう印象がある。
そんな人が、尊敬・謙譲・丁寧語がどうやって形成されてきたのかを非常にわかりやすく書いている。

読み始めてすぐ、どうして私がこんな本を読もうと思ったのか判った。

私って敬語が上手く使えない。
というのは、本当は使える、使えるんだけど、使わ...続きを読むない。
会社の偉い人とか、目上の人とかでも、実際かなりフランクな話し方をしてしまう。そのフランクさは知り合ってからの時間がたてばたつほど増してゆくんだけど、まぁそれは友達とかだと当たり前だけども。
で、そんな自分がちょっとヤだったというか、なんでこんな友達に対する話し方みたいな言葉を常務さんあたりに使っちゃうんだろうと、我ながら不思議に思っていてそのことが頭に引っかかっていたのですね。

で、この本を読んだらそのことの意味がきちんとわかった。

それから、よく喧嘩をしたときなんかに「そうですか、わかりました」なんて普段では絶対につかわないような丁寧な言い方をしてしまうってことが誰でも思うんだけど、あれが不思議だった。喧嘩しているのにどうしてその相手に丁寧な言葉を使うんだろうって。

で、そのことの意味もちゃんとわかった。

非常に面白かったけど、内容的にはもう少し濃くてもよかったかな。

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