【感想・ネタバレ】大不況には本を読むのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2015年09月02日

「不景気にする」という能動的な手の打ち方だってあるのです。
「保護貿易」と「自由貿易」という二つの言葉が対になって並んでいると、この二つが同時に生まれたようにも思いますが、そんなことはありません。「自由貿易」が先で、「保護貿易」が後です。

平易で深い。日本人と資本主義の精神。次男の僻み。

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Posted by ブクログ 2009年10月07日

図:やっぱり素晴らしい橋本治氏! やはり書かれていないことを読み取らなきゃ! もっと自分のアタマを使えって!!
内容(「BOOK」データベースより)
もはや読書と出版の復権はありえないのか。「思想性ゼロの国」日本でいま起きている日本人の魂のドラマを描き、「本を読む」人間をここに取り戻すための方法を深...続きを読むく考察した、硬骨の力作。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

本を読むことが、今こそ求められている。知識を得るためではなくて、「何か」を読み手が発見するために。
本自体の内容が良いか悪いか、役に立つか立たないかじゃない。その本が読み手にどんなインスピレーションを引き起こすかだ。
現在は行き詰まった。今から先を考えるためには振り返り、書かれていない「何か」を見つ...続きを読むけださなくてはいけない。
読み手は今を生きる僕たちだ。

そんな感じのことを感じる本なんだけど、本文の9割方は「日本から見た世界経済をどう読み解くか」という話。
そして、おすすめの本は無いという、最後の1割での結論。
だけど、それは作者が「本を読む」という行為に対して、真摯であるための必然的な結果。
故に、本を読む必要性を説いた歴代の名著の中でも格別の名著かも知れない。

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Posted by ブクログ 2015年09月20日

何とも不思議な本だ。読み始めの頃は『経済に明るくないないならこんな本書かなきゃいいのに』と感じたのだが、次第にこの著者は経済について書きたい訳ではないことがわかってきた。経済成長を前提とした社会システムや人々の思考様式では地球も経済活動ももたなくなっていて、ではどういう世の中にしたらいいのかを考える...続きを読むために本でも読んでみましょうよ、ということらしい。特に共感を覚えたのは、生産量が地球に降り注ぐ太陽エネルギー量に制約される農業こそが経済活動のペースを決める基準となるべき、という点。sustainabilityの本質は農業だったのだ。
ではどうしたらいいのか、という疑問には『本を読んで考えろ』としか書かれていないが、著者には既に答えが見えている気がするのは深読みしすぎだろうか?

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Posted by ブクログ 2014年09月20日

 タイトルからすると「読書のススメ」のようにも思えるが、内容としては橋本さんの思想を数年前の経済に当てはめたもの。「不況」を議論の端緒として「読書」をはじめとした教養論へと発展していく。

 現状、とくに政治や経済に対するアンチテーゼを産業の発展や歴史を絡めて論じている。よくありがちな「このままいく...続きを読むとヤバイよ」という指摘が主だったものだが、その過程で今の世の中の仕組みを解りやすく説明してくれているので、経済至上主義を肯定するにしても否定するにしても非常に有益な知識を得られる。出版時の2009年の状況よりも、選択肢がある程度変化している2014年現在のほうが実感を持ちやすいように思う。

 次々と現れては消える様々なファクターを操作することによって最終的な結論まで飽きさせない。こうした技術は小説も書ける作家ならではだろう。「景気が良くなればみんな幸せ」というエコノミスト的論調に対する反論は、橋本さんの思想をある程度知っていれば予測できる。それは思考の高度な体系性を証明するものといえるのではないか。

 終盤には橋本さんによる「読書論」も展開。他著でも聞いたような気もするが、本書では「対策としての読書」とでもいうような実践的な「意義」をレクチャーしてくれている。「読書」と表してしまうと、なんとなく仕事の合間に行う「趣味的」なものという印象があるが、本を読むことは「情報収集」の一方法であることは間違いない。情報収集は生きていくうえで必要不可欠な活動であることを否定する人はほとんどいないだろう。そうした点も含めて本書の結論を受け止めてみたい。

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Posted by ブクログ 2013年01月08日

中途半端な豊かさは、すべてを失う。

豊かさに慣れてしまう。

書かれていないことを読む。

書かれたことを読んで、書かれていないことを読む。

過去を拒絶して、時代はただ若くなる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年03月26日

[ 内容 ]
もはや読書と出版の復権はありえないのか。
「思想性ゼロの国」日本でいま起きている日本人の魂のドラマを描き、「本を読む」人間をここに取り戻すための方法を深く考察した、硬骨の力作。

[ 目次 ]
第1章 この不況はどのような不況なのか?(解決は困難だが、解明はそう困難ではない大不況;この...続きを読む大不況はどのように収束されるのか?)
第2章 人類の折り返し点(黒船にやって来られた国の考え方;経済は永遠に発展しうるのか?;歴史はもう停止しているかもしれない;日本と世界の不思議な関係)
終章 「本を読む」ということ(役に立たない「本書のまとめ」;「本を読む」ということ)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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Posted by ブクログ 2011年03月18日

 行き詰った「現在」を考えるためには、過去の出来事を見直す必要がある。また、何かを読むという行為は、どうしたって「ではこれからどうすればいいよいか」という思考を揚棄することになる。したがって、本を読まなければならないのである。僕自身も、もうどうしようもなくどうしようもなくて、読まずにはいられないのだ...続きを読む。人が恋に落ちるように。あるいはニトリ君が女装をするように。高月君が男装をするように・・・・・。読むことは、とりもなおさず、そこに書かれていない何かを読むということである。俗にいう行間をよむことが必要とされている。何を考えるべきかを考えなければとてもじゃないが解決できないほどの問題が山積してるからである。

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Posted by ブクログ 2011年03月17日

タイトルに反し、日本経済の話。
分かったようで分からないことに対して、筆者独自の観点から考えを巡らせるというのはいつも通り。でも、今回はその巡りがいつもほど軽快ではなく、同じところでぐるぐる回っている印象。いつもは同じことを手を替え品を替えつつ展開していくのに。
一方その中でも、本を読むというこのは...続きを読む、書き手の言うことをそのまま受けいれて従うことではなく、書かれていることをよんで、そこに書かれていない事を考えること、という一節には非常に感銘を受けた。

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Posted by ブクログ 2010年12月22日

経済が勉強したくて買った本。
農業がなぜ食べていけないのか? というところが読みたかったのもある。

・全体的にまとまりには欠ける。
・同じことの繰り返しが多い。
・経済に対しての新しい視点が学べてよかった。
・経済=お金の循環 産業革命から時代が変わった
・超先進国は、仮想空間でお金を循環させる
...続きを読む・景気は上向きになるという、前提からそもそも疑うべき
・飽和状態から、景気を減退させるという選択肢もあり。

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Posted by ブクログ 2010年11月15日

タイトルのうち「本を読む」に相当する部分の内容は少なくて、先般の金融危機からはじまった不況を機に、150年前に開国して以来、世界でも稀に見る経済的成功と失敗を体験した日本のあり方そのものを見つめ直す本。 経済は永遠に発展を続けることを前提としているが、それはもう限界にきている。限界を前提とした生き方...続きを読むにシフトしなければならない。そのためには本を読み、近代の見直しをするべきだ。ではどんな本を読めばいいかというと正解はない。その代わりに「書かれていること」ではなく、「書かれていないこと」を読め。

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Posted by ブクログ 2010年08月27日

本を読む話は、終わりのほうで、ほぼ日本経済の話。受験で取り上げられる著者だけに、文章の論理性、読ませる力はさすが。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

(本文抜粋)

「大不況が収束したらどうするのか」と考える−「その時に我々はどう生きる
のか」を考える。

経済の第一義は「グルグル回ること」です。

「我が身のありよう」を考えるのも大事なら、現実生活を維持するために働く
『金稼ぎ』も大事です。

「豊かになったら貧乏のあり方を取り入れて理解しろ...続きを読む

「データ化する」ということは、つまり現実を捨象してしまう。

「1度は豊かになった者の困惑」

農業は、「限界」の存在を前提として成り立つものです。

本を読む上で一番重要なのが、「行間を読む」ことです。

これまでのあり方を振り返って、未来を検討する。

本というものは、「時間あたりの単価」が安くつくのです。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

本を読むハナシはあまり書いてない。橋本治を読むと「なるほどそうかっ!」って思うんだけど、人に話そうとすると話せない(^^;)

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