橋本治のレビュー一覧

  • 掌篇歳時記 春夏

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    表紙がとても綺麗で手に取りました。

    二十四節気は知っていても、それをさらに三等分した七十二候は知らない人が多いのでは?

    わたしも今回初めて知りました。
    雉始雊(きじはじめてなく)というように、動詞で示されているのが、分かりやすい。
    どれも現代人にも理解できるもので、時代が変わっても季節の移ろいは変わらないものだなと思います。

    この本では、二十四節気の春夏部分を抜き出し、また、各節気の真ん中の七十二候をタイトルに各自が短編をお書きになっています。

    思えば、短い作品は触れてこなかったので、どれも不思議な余韻を残す終わり方で、こちらの想像力や読解力を掻き立てるなぁと短編の面白みを初めて知りま

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    2024年08月05日
  • そして、みんなバカになった

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    なぜか印象に残らなかったですが、もしかすると私自身が疲れているのかもしれません。

    豊かになるということは嬉しい反面、考えることをやめてしまうのでバカになってしまうかもしれないと思いました。

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    2024年07月25日
  • 初夏の色

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    6つの短編集

    2011年3月11日の東日本大震災を経た人々の物語

    まず本の装幀、装画(小関セキさん)がステキ。
    お話はどれも面白く、また切ない話もあり、心に響いた。
    ※「父」なんかマズい。リアル過ぎて....
    親子って、親の最晩年になると会話が敬語になるのですね。
    それ、最近しみじみ思います....

    「枝豆」は、登場人物全員、思考に思考を重ねて暗闘、でも空回りしてる展開がおかしい。
    ※思考に思考を重ねるのは、橋本治そのひとと思わなくもない

    いちばん驚いたのは、本当にごく普通に生活しているひとたちのこころの襞を描く小説を、橋本さんが書いていたこと。

    もっと早くに読んでおけばよかった。

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    2024年06月08日
  • 失楽園の向こう側(小学館文庫)

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    何か、いい加減な整理をしてるような感じで読み始めたが、本来性を信じて現実実体を見ない日本の男、とかのっぺらぼうとか、身につまされること頻り。余りが自分とは本当にそうだと思う。そして何か読後とても安心出来たことが良かった。

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    2024年05月10日
  • 性のタブーのない日本

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    「まぐあう」は「目交う」で視線が合うこと。昔は家族以外で、男女が顔を合わせることはなく、目が合うことは性交渉を意味した。p.39

    闇の中で性交渉するのは平気だが、顔を見られるのは嫌という女。p.143

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    2024年05月03日
  • 大江戸歌舞伎はこんなもの

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    江戸時代の歌舞伎について、著者ならではの観点から解説をおこなっている本です。

    著者は、「定式という、いつもおんなじであるような決まった道具を使うことによって、それをいろいろ組み合わせて変えていく」ことで、さまざまな表現が可能になっていることに目を向けます。こうした理解にもとづいて、歌舞伎がたんなる「教養」に終わらず、一定のルールのもとで娯楽としての可能性を追求していたと説明します。

    ただし「娯楽」といっても、江戸時代におけるそれは、現代のわれわれになじみの深い「娯楽」の理解とかならずしも同一ではありません。そのことは、「時代」と「世話」にまつわる著者の立ち入った解説によっても知ることができ

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    2024年04月26日
  • 知性のテン覆 日本人がバカになってしまう構造

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    個人的には、アメリカで起きた事は10年先の日本でも起きるという“格言”があって、この本の出された2017年から7年、書かれ始めた2015年から9年で、そろそろ日本でもと思うわけじゃなくて、2024年のアメリカではまだトランプへの支持が多く、いったいこんな状態がいつまで続くんだよとの思いでうんざりしているわけです。
    snsでの荒れ方もまだこれから本番って事?って思うと、じゃぁいいやと撤退しているんだけど、大衆は明らかに知性を必要とせずに現状を肯定する御神託を求めているのがイヤ。
    今後10年も同じような状況じゃ橋本治も草葉の陰で何だかなぁと思ってんじゃないのかな。

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    2024年03月27日
  • 窯変 源氏物語1

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    「美とは、この貴族社会をも揺るがす力にございます」ってグ伝の光源氏が言ってた!
    しかし13巻もあるのか。

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    2024年02月15日
  • そして、みんなバカになった

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    橋本さんのイメージは編み物オジサン~戦後豊かになって人はバカな方向へ。読書って好きじゃないけど、読み込みが必要なときは編み物しながら。純文学って私小説のことで、エンタメだけの読み物だけで十分。1989に昭和天皇が亡くなってバブルが弾けたことにも皆気づかず、日本人らしい生き方を失った。歳を取るって捨象していくことだけど、実態は解らない。難病になって体力が落ちたことに気付いた。勉強嫌いの変な子で、勤めたこともないけど、サラリーマンの世界と律令制は似たもんだと気づいて、上司は思いつきでものをいうとタイトルに読者は飛びついた~勉強嫌いだけど、出来て、絵では食えないと、東大に行って、駒場祭のあの有名なポ

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    2024年01月14日
  • 九十八歳になった私

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    2018年の作品。当時70歳になろうとしていた橋本治が、その約30年後、2046年頃の世の中を舞台に、98歳になろうとしている自分自身を語り部として独り語りをする異色の小説。

    東京大震災で首都圏は壊滅し、科学者の暴走により甦らされたプテラノドンが野生化していることを除けば、社会のありようは今とそれほど変わっていない。この辺の設定は近未来っぽくって絶妙。

    主人公は、社会や若者(といっても「ゆとり世代」が50歳くらいになっているのだが)に対して毒づき、思うようにならない自身の身体、記憶力の低下、至るところの不調に悩まされながら、それでもなかなか死ねないという境遇を愚痴りまくる。

    このあたりは

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    2023年12月06日
  • 大江戸歌舞伎はこんなもの

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     読み進めていってもさっぱりわからなかったが、あとがきで作者が、江戸の歌舞伎というのはなんだかわからないものなのだ、と書いていて少し安心した。
     そのなんだかわからないものに橋本はせまろうとしているわけだが、こちらは数えるほどしか歌舞伎を見ておらず、理解はしにくい。

    p70:曾我兄弟は関東の人間なので江戸ではポピュラーだった。
    94:11月には顔見世興行(契約が変わる)
     1月「二の替わり」
    上方と江戸の違い。
     

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    2022年12月25日
  • 「三島由紀夫」とはなにものだったのか(新潮文庫)

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    代表作ぐらいは読み込んでおかないと、この本を味わうことはできない。当然。
    それにしても著者の聡明ぶりが伝わってくる。

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    2022年12月17日
  • 人はなぜ「美しい」がわかるのか

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    『枕草子』を書いた清少納言が「時代の中に生きた美の冒険者」であるのに対して、『徒然草』を書いた兼好法師が、「時代の中に生きなかった美の傍観者」であるという違いです。
     だから、兼好法師は出家してしまう。
    →徒然草=「隠者の文学」はつまんねぇ

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    『徒然草』は「王朝の美学」を語ることに挫折した男による、日本で最初の「人間世界」を語るエッセイ集です。気がつけば「王朝の美学」はもう遠くに去っていて、自分の目の前には「美」を欠いた雑な「人間世界」があった。つまり、「現実に目を向けた」です。
    →出家=世を捨てることの意味

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    批評に必要なのは、「終わってしまった領域の確定」で、だから

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    2022年10月28日
  • これで古典がよくわかる

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    これで古典がよくわかったかは???だけど、「和漢混淆文とはなんで、それはどのようにしてうまれたか」ということは何となく理解できた。「古典をわかるうえで必要なのは教養をつけるためではなく、行き当たりばったりで"へ〜"と言って感心していることだ」というのは共感できた。月を見てせつないな、花を見て綺麗だな、と自分の中に眠っている『感情の豊かさ』をしっかりみつめていけたらいいな。

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    2022年10月22日
  • 古事記

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    初めてちゃんと読んでみた。知っている話も多かったが、なかなか面白かった。このシリーズを読破しようと思う。

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    2022年10月20日
  • 上司は思いつきでものを言う

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    本所自体が思いつきで書かれているような印象で、理路が整然じゃないので読みにくい。またデータや調査があるわけではないので鵜呑みにするのもアレ。
    たまにハッとするようなことが書いてあるんだけどいかんせん読み続けるのがしんどくてもったいないような気がした。
     上司をバカにせず、馬鹿な可能性を踏まえて、提案する。バカな上司には慈悲の心を持つ。上司は何か言わずにはいられない。思いつきを言われたらそうですかと話を聞く。新しい提案は今までを否定する文脈を持つ。みたいなことが面白かったです。

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    2022年05月21日
  • 性のタブーのない日本

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    まぐわうって、目合うで、目が合うとそれは性交するという日本の古代に、タブー謎なかった。それは、ただの自然な生理で過ぎなかったわけで。
    ただしフリーではなく、モラルやルールはあったというのを、古典や絵画から描き出す。
    源氏物語なんか凄いな。これ、よく子供たち読ませようてって思う。当時の女流文革なんか、少女コミックスみたいなもんだってのは、いや、きっとその通りなんだろ思った。
    そんな国に、性的差別なんかあったわけなかろう。

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    2022年05月12日
  • マルメロ草紙 -edition courante-

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    19世紀のパリ。金持ちの夫と見初められたうぶな田舎娘の妻、女優を夢見る妻の妹、欲と愛情、矜恃が芸術の花開く舞台で繰り広げられる。幸せや真実は置き去りにして。めくるめく耽美の世界。

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    2022年03月08日
  • 草薙の剣(新潮文庫)

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    長さを測るのに定規を使う。長さは同じでも起点が違えば、同じ長さのところにある位置は変わる。これは透明の紙に生まれてから死ぬまでのイベントを書いて、年表に載せて作られた小説である。定規の役割を担う年表はセンチや尺やインチみたいに、微妙にメモリが異なっている。あらすじみたいを書き連ねた細切れな小説を、定規に積み重ねていくと思わぬ模様が連なる織物となっていく。昭生だの豊生だの夢生だの、似たような名前で読者を混乱させつつ、世界とはこうしたものかと読者を思わせていく。

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    2022年02月18日
  • 上司は思いつきでものを言う

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    この不景気(賃金引き上げがない、税金が増える、諸物価が高くなる)状況では、まさに上司は「思いつきで物を言う」が散漫するはずだ。現代、55歳以上は日本の景気が良い時に育ち、何もしなくとも(語弊があるかもしれないが)会社を大きくできた。だが、昨今の「利潤追求」「コスト削減」が支流で、「不況」経験のない上司にアイデア等を求めても出るはずがないと悟ることだ。だから、奇抜で意外性を突いたアイデアを提言するのも一手かもしれない。

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    2022年02月04日