橋本治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
(本文抜粋)
「大不況が収束したらどうするのか」と考える−「その時に我々はどう生きる
のか」を考える。
経済の第一義は「グルグル回ること」です。
「我が身のありよう」を考えるのも大事なら、現実生活を維持するために働く
『金稼ぎ』も大事です。
「豊かになったら貧乏のあり方を取り入れて理解しろ」
「データ化する」ということは、つまり現実を捨象してしまう。
「1度は豊かになった者の困惑」
農業は、「限界」の存在を前提として成り立つものです。
本を読む上で一番重要なのが、「行間を読む」ことです。
これまでのあり方を振り返って、未来を検討する。
本というものは、「時間あたりの単価」 -
Posted by ブクログ
タイトルはセンセーショナル、でフランク。
が中身は軽いとは決して言えない。
面白かった。発見が多かった。けど、自分の中で、これって
こういう本だったってまとめることができないのは何故。
せめてあと10ページ増やしてまとめて欲しかった。
一般人の脳みそじゃ、あの話を立体的に組み立てることは
ちょい難しいぞ。と思うのだが。
特に儒教の話辺りからギブアップ気味でした。
新書でこれは珍しいかもしれないけど、この作家っぽい
自分の世界観築きすぎました的な感じが私は好きだけど。
悔しいのでもう一度読んでみようかしら。
橋本治の本も他にあれば読んでみよう。 -
Posted by ブクログ
言葉の遊び手、言葉の実験人。橋本治ってそういう印象がある。
そんな人が、尊敬・謙譲・丁寧語がどうやって形成されてきたのかを非常にわかりやすく書いている。
読み始めてすぐ、どうして私がこんな本を読もうと思ったのか判った。
私って敬語が上手く使えない。
というのは、本当は使える、使えるんだけど、使わない。
会社の偉い人とか、目上の人とかでも、実際かなりフランクな話し方をしてしまう。そのフランクさは知り合ってからの時間がたてばたつほど増してゆくんだけど、まぁそれは友達とかだと当たり前だけども。
で、そんな自分がちょっとヤだったというか、なんでこんな友達に対する話し方みたいな言葉を常務さんあたりに -
Posted by ブクログ
著者自身が自作解説で触れているように、「女にとって家とはどういうものなのか、女にとって母親とはどういうものなのか」がこの本のテーマであり、全ての主人公は女性である。(ただし、「ふらんだーすの犬」はちょっぴり例外ぽい)
「『蝶のゆくえ』と題される「女を主人公にした短篇集」を書くに際して、橋本は迷っていた。自分は女ではないので、「女のあり方」をそのまま肯定することが出来ない。−そして、その立場を容認してしまうと、女を断罪してしまうことにもなりかねない。」と留保しながらも、描かれた世界はリアリティに溢れている。私は橋本さんがこういう小説を書いてくれたことが、なんだか嬉しい。