ほしおさなえのレビュー一覧
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ネタバレ物事が動き始めた巻、変化の巻、という感想でした。
序盤からイベント担当を今後任せるという泰子さんの言葉に対し気後れせず了承する一葉に変化を感じ、これまでと違う流れを感じました。そして、とうとう登場する航人さんの奥さん。作中の桂子さんの『〜愛されてしあわせだったんだと思う。でもそれはなくなってしまった。〜失われてしまって、もう元に戻らない。』という言葉がまた悲しい…
航人さんが奥さんに対して
『人がふたりいてうまくいかなくなって、どちらかひとりだけが悪いなんてことがあるわけがない』という台詞も心に刺さる…
人と人との繋がりというのは繊細で難しく、互いにとって良い関係というのはかけがえのないものだと感じました。
最後に久しぶり登場の睡月さん!前回登場した時と比べて今回は酔月モードなしのしんみり感もあり、個人的にはちょっと淋しい。…亡くなったりしないですよね⁉︎私の杞憂に過ぎない事を願う。 -
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「言葉の園のお菓子番」第三弾!
すっかり連句の世界に浸ってしまった。
シリーズを読み進めるたびに連句の魅力に惹かれます。
短歌、詩、俳句、全く未知のそして無知の世界だけれど、連句はなんとなくそそられてしまう。
皆の想いで出来上がる一巻がとても良い!
連句の、俳句の奥深さを教えてもらった第三弾だった。
一つの句の奥に広がる想いや世界。
俳句を通して世の中や人生を見るのもまた素敵!
教えられる事もたくさんある。
今までにはなかった広い視野で物事が見れるような気がする。
連句会が勿論本書のメインであり、楽しみなんだけど「あずきブックス」での新たな企画や一葉さんのポップのお仕事の展開もとても楽しみ(^^)
そこ多め!の内容も読みたいなぁ -
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「言葉の園のお菓子番」が素敵で思わずほしおさんの他の小説も…と思い、以前から気になっていた本書を手にした!(活版印刷三日月堂シリーズにも手を出しているのに、また新しいシリーズを読み始めてしまった…)
映画やドラマの聖地巡礼をテレビでよく見かけるが、あまり興味を持たなかった。
が、これを読んだら…行きたくなります!川越!
テレビで何度も見かける川越…素敵な町、見ているだけで好きな雰囲気だなぁと思ってはいたけれど、本書を読んだら益々興味津々(^^)
遠野くんやべんてんちゃん、遠野くんが管理人を勤める資料館、佐久間さんと藤村さんの珈琲豆のお店…川越の街も彼らが作り出す温かく少し不思議な空間もこれから本の中で(実際にも)たっぷりと味わっていきたいな!
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第一弾を読んでからずいぶんと日が開き、久々に「言葉の園のお菓子番」を読んだ!
急に綺麗な言葉に触れたくなり手にして…大正解!
やっぱりほしおさんの描く言葉はとても綺麗!
品がよく、凛とした中に穏やかさもあり、微笑ましさも哀しさも静寂さもあり…とても好きな世界。
相変わらず細かな俳句の約束事はなかなか理解が出来ないけれど(海月ちゃんレベル!笑)それでも楽しめる「ひとつばたご」
人と人の繋がりが新しい風を吹かせ、その風に乗りながらまた新しい人に巡り合い人の輪が広がる。
人の想いに触れながら我が心も豊かになる。
静かに静かに豊かに穏やかに温まる。
この素敵な世界をまた覗きにこよう ❤︎ -
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言葉の園のお菓子番シリーズ(四)
あずきブックスのイベント担当となった一葉は、歌人の川島久子さんをゲストに迎えて、参加者に短歌を作ってもらうワークショップを企画する。
「短歌の入門書はおもしろいし歌も魅力的だけど、作るコツがわからない」
先ずはあずきブックスのスタッフで読書会を始める。「わからないなりに短歌を読み、語り合う読書会」 は楽しいが自分の気持ちを言葉にするのは難しい。
題詠『実』テーマ詠『坂道』でそれぞれが短歌を作り、皆で合評会を行うことにすると…
短歌創作イベントの日がやって来た。
準備から開場、一葉の挨拶が済み久子さんのトークが始まる。会場の様子が見えるようだった。短歌を提出して貰い、一覧表を作成、コピー後参加者に配布する。三作を選び投票し入選作品が決まる。講評が終了するまで分刻みで動いていたスタッフの大変さが伝わってきた。達成した喜びがあるからまたやりたいと思えるのだろう!
連句会に通い始めた一葉は再び書店員となり、イベントを企画し連句の大会に参加する。新たな出会いも気になるが!
「連想、飛躍によって思いもかけない世界が広がっていく連句」のように、人との繋がりで新しい世界が開け、思い悩みながらも前へ進もうとする一葉の成長が見られた。読み手を惹きつけて離さない魅力ある作品だと思う。
「母の形の影」
九十歳を過ぎた睡月さんの発句に、航人さんが脇を付け、鈴代さんらが巻いた表六句が心に残った。
秋光や母の形の影を抱く 睡月
ただ中空に睡りゆく月 航人
いっせいに風船葛ふくらんで 鈴代
とんからとんと機織りをする 蒼子
朝練の学生たちの息白く 桂子
長洲鯨が海原を行く 悟
裏に入った連句で、睡月さんは戦争体験を話し聞かせる。逃げ込んだ小さな防空壕で母親と共に唱えた念仏が耳に残る。
「花の座」の睡月さんの句が切なくて、寄り添うような桂子さんの句も良い。
さらさらと防空壕に降る花よ 睡月
なむあみだぶの声も朧に 桂子
連句会「ひとつばたご」の捌き・航人さんの哀しい別れも人生の分岐の一つ。「人はみな孤独を抱えているから皆で巻く連句に惹かれ、わからない人と一緒にいることについて考える。それが生きることだと思う」と言った航人さんの言葉に胸がじーんと熱くなった。
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一番大切なものはお金じゃない。
もちろんお金は大切だけれど、充実感や満足感、達成感、心の豊かさ、人としての魅力って、お金とはまた別のなにかにあるんだなぁっていうのをじんわりと心の中に感じることができた。
もしも、今、自分が別のことをして生きるとしたら…どんなことができるだろうか。
作中に出てきた「心打たれる」というひと言に胸いっぱいになる。
読み終えると共に、涙が溢れ出して止まらない。
私も、生きているうちに、こんな風に心が動くものごとと歩みを共にしたい。
生活のためとか、仕事だからとか、そういうのではなく、自分の心の奥底から喜びが湧き上がってきて時間も忘れるくらいに夢中になれるなにかと共に過ごしたい。
なんだか分からないけれど、涙と一緒に、そんな風に心の中から声が溢れ出てきた。 -
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活版印刷の魅力とともに、人の温かな思いを感じられるストーリー。
著者の「銀河ホテル」シリーズでも感じましたが、作品のもつ優しい雰囲気と言葉にまつわる物語の世界観がとてもとても素敵。
また、追いかけたいシリーズが増えました。
素敵だなぁと感じるフレーズがいくつもあって、そういうときは心の中で繰り返してしまう。
「言葉」がもつ表現力というか力みたいなものを感じることがある。それは違和感なく心にスーッと入ってくることもあれば、ちょっとした衝撃を受けることもある。
そういう読書体験が、著者の作品にはあるような気がしています。
「八月のコースター」がとても良くて、一番好きかも?と思ったのですが、次の「星たちの栞」では深く心に響くシーンがあり涙がほろり…。
噛みしめるように、ゆっくり味わって読みたいと思える素敵な1冊でした。
活版印刷のワークショップとか良いなぁ。
実は活版印刷のレターセットを持ってます。
わずかに感じられる凹凸と温もりある風合いがとても素敵で、使うのがもったいないくらい。
特別な便箋だったので、昨年秋、退職する同僚への手紙に使いました。
ほしおさんの作品は、読破を目指して少しずつ読み進めていこうと思います。
読めば読むほど、ほしおさんが好きになるなぁ。
『人のなかに思いがあって、でもその人の姿を見ていても思いは見えない。句の形、言葉の形になって、はじめて浮き上がる。思いの強さが輪郭みたいに。そして、いつまでも残る。』
『物語というのはすごいものですね。ひとりの人がつむいだものが、こうやってあとの人たちの心になにかを残す。印刷にはそれを助ける力がある。』