ほしおさなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『連句』って面白そう!この本を読んですっかり魅了されてしまった。
勤めていた書店の閉店で、根津にある実家に戻った豊田一葉(かずは)。
亡くなった祖母の部屋の本棚で一枚の手紙を見つける。十二ヶ月分のお菓子の名前が並ぶ紙の裏には祖母の字で、「一葉へ。ひとつばたごの皆さんに私のことを伝えてくれるとうれしいです。
ずっと楽しかった、ありがとう」と書かれてあった。
「春の香りの菓子を携え 治子」
の句を見た一葉は、祖母に代わって三月の菓子「長命寺桜もち」を携え会に向かう。祖母の歩いた道筋を辿りながら自分の新たな一歩を踏み出す一葉にエールを送りたくなった。
連衆が座に集い連句を巻く(作る)
句は皆で出 -
Posted by ブクログ
ネタバレ着物に触れたり、広げた下で眠ることで着物の遍歴を知ることが出来る琴子。親は無く子もなく伴侶もいないが、姉弟のように育った柿彦と共にリユース着物の販売に関わっている。ひょんなことからとある銘仙の持つ記憶を探ることになって…
琴子は年齢が近しい事もあり、若白髪に悩まされたと言う悩み(もはや年相応だが)もあり親近感がとめどない。本当は辞めたほうが良いのに着物の記憶を辿る事に惹かれすぎていて危なかっしいが、柿彦がちゃんと引き止めていて微笑ましい。
通常見る事は出来ないが、人の手を経て受け継がれるモノには必ず来歴がある。それはモノを使っていた人の生活。心楽しいばかりでなく、重い歴史を背負う事もある。