ほしおさなえのレビュー一覧

  • 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯

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    三日月堂を初めて読んだのはもう10年近く前になるんやな。
    同じ作家、同じシリーズを立て続けに読まん読み方やから(集中できなくなる)のんびり読み進めてる。

    三日月堂も泣きそうになりつつ読んでたけどたぶん、泣かされそうになるわたしの弱いところはあのときと違っている。

    わたし自身の真ん中は変わらないけど、それなりに経験を詰んで、わたしの脆さに触れる刺激は変わるんやなあと思った。
    うまくいえないけど。

    最後は泣きながら読んだ。

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    2024年11月24日
  • 活版印刷三日月堂 雲の日記帳

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    三日月堂、堂々の完結。
    自己主張ができない青年、大学のゼミで嫌なメンバーと作品を作ることになった女子大生、余命半年の古本屋さん…そして何より弓子さんのこの先。

    決して御涙頂戴ものじゃないけど
    心が温まる一冊。

    5、6巻はスピンオフらしいのでまた借りようと思います。

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    2024年11月20日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    『連句』って面白そう!この本を読んですっかり魅了されてしまった。

    勤めていた書店の閉店で、根津にある実家に戻った豊田一葉(かずは)。
    亡くなった祖母の部屋の本棚で一枚の手紙を見つける。十二ヶ月分のお菓子の名前が並ぶ紙の裏には祖母の字で、「一葉へ。ひとつばたごの皆さんに私のことを伝えてくれるとうれしいです。
    ずっと楽しかった、ありがとう」と書かれてあった。
    「春の香りの菓子を携え 治子」
    の句を見た一葉は、祖母に代わって三月の菓子「長命寺桜もち」を携え会に向かう。祖母の歩いた道筋を辿りながら自分の新たな一歩を踏み出す一葉にエールを送りたくなった。

    連衆が座に集い連句を巻く(作る)
    句は皆で出

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    2024年11月02日
  • 活版印刷三日月堂 星たちの栞

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    活版印刷とは何か分からなかったのですが印刷1つでも込められている意味があると思うと興味深く読むことができました。

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    2024年10月26日
  • まぼろしを織る

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    草木を染め、糸を織る。
    死を恐れる気持ち、それでも生きたいと思う気持ちを見つめること。人生を途切れずに織っていく決意をもらえた気がした作品だった。

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    2024年10月24日
  • 琴子は着物の夢を見る

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    ネタバレ

    着物に触れたり、広げた下で眠ることで着物の遍歴を知ることが出来る琴子。親は無く子もなく伴侶もいないが、姉弟のように育った柿彦と共にリユース着物の販売に関わっている。ひょんなことからとある銘仙の持つ記憶を探ることになって…

    琴子は年齢が近しい事もあり、若白髪に悩まされたと言う悩み(もはや年相応だが)もあり親近感がとめどない。本当は辞めたほうが良いのに着物の記憶を辿る事に惹かれすぎていて危なかっしいが、柿彦がちゃんと引き止めていて微笑ましい。

    通常見る事は出来ないが、人の手を経て受け継がれるモノには必ず来歴がある。それはモノを使っていた人の生活。心楽しいばかりでなく、重い歴史を背負う事もある。

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    2024年10月18日
  • 活版印刷三日月堂 雲の日記帳

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    川越の活版印刷所が舞台の物語、4作目で完結編。
    いつもこの印刷所や関わる人たちの優しさやそれぞれ抱える問題に向かい合うストーリーにじーんとして、幸せと温かさで満たされます。
    今回もとても勇気をもらえて、生きるって素敵なことだなとしみじみ感じられました。

    「どうして散るときまで、そんなにうつくしいんだ。わたしはもうすぐ世界から消えるのに、寸前まで捨てきれなくなってしまうじゃないか。世界をうつくしいと思ってしまうじゃないか。」
    今回の物語の登場人物の彼の目や言葉を通して、改めて世界ってうつくしい、と見える世界がキラキラ感じます。

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    2024年10月04日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    前の2作品と比べて、連句が中心の話となっていた。その表現の機微が素晴らしかった。年齢、性別、立場の違いを、よくここまで表現できるなぁと、感心した。日本語は奥深い。

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    2024年09月17日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    ネタバレ

    「連句の場は、がっちり向かい合うんじゃないところもいいんだよね。ずっとしっかり向き合ってたら、疲れちゃうし。お互いにお互いのことしか見えなくなって閉じてしまうでしょう。ちょっと斜めにチラチラ見るぐらいがちょうどいいんじゃない。」

    俳句のように、個の力を競うのではなく、数人で全体の構成と調和を考えて一つの作品を作り上げる連句。決して立ち止まらず、戻らず、進み、主役になったり、引き立て役に徹したり。それは人生にも、人とのかかわり方にも通じる。俳句は無理でも連句ならできるかも。老後の楽しみの候補がまたひとつ増えた。

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    2024年09月17日
  • 菓子屋横丁月光荘 文鳥の宿

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    ネタバレ

    シリーズ三作目。進むごとに素敵だなと思う箇所が増えてきた!

    家と益々会話するようになってきたのは単純に面白い。

    第三話のやりとりが印象的だった。自分は会社勤めだけどそれでも仕事に通ずる点だなと共感した

    「いまできることだけやってるんじゃダメなんだ。」
    「あたらしいことに取り組まないと先細りになる。」

    あと、将来について悩んでいる中で描かれていたシーンも驚きがあった

    「自分のためだけに生きるのは重荷なんじゃないか」

    人は繋がりがないと生きていけない

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    2024年09月02日
  • 活版印刷三日月堂 海からの手紙

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    活版印刷三日月堂2巻目!
    弓子さんもパワーアップして、寄って行った人々が笑顔になる印刷所になってきた!!
    一番好きな話は「あわゆきのあと」
    初めて子供目線で描かれる「活版印刷三日月堂」
    その子が起こした行動で周りが癒やされていくのがとても伝わった。

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    2024年08月31日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    あなたは、『連句』を知っているでしょうか?

    『連句』?『俳句』じゃなくて?そうです、さてさては『連句』という言葉自体知りませんし、当然、全く知識がありません。これはなんなのでしょうか?『俳句』なら有名な松尾芭蕉さんのことを思い出しますが、『連句』というのはどんなものなのでしょうか?誰か教えてくれませんか?ポチッ!

     『芭蕉さんといえば俳句だと思われているけど、俳句というのは明治になって作られた言葉で、もともと芭蕉さんたちが作っていたのは俳諧連歌って言われてたものなんだよ。連句はそれをもとにしているの』。

    なるほど、便利な世の中ですね。答えが出てきました(笑)。松尾芭蕉さんが作っていたもの

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    2024年08月19日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

    匿名

    ショックです

    完結してると思わず、ずっと続きを待っていました。本当に終わりなの?まだまだ読んでいきたい作品だった。
    三日月堂完結後にどはまりしていたのに…。語彙力が無くてすみません。
    でもまた会える気がしています。この作中の人たちの心の触れ合いに身を委ねて読みたいです。
    すみません、レビューになっていませんね。

    #切ない #感動する #癒やされる

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    2024年08月10日
  • 言葉の園のお菓子番 未来への手紙

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    ひとりではなく、人と一緒に、でも誰かとの記憶、自分の記憶をめぐらせて言葉を紡いでいく時間の豊かさを感じる。

    こんな素敵なブックカフェ、近くにないかしら。

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    2024年06月30日
  • 祓い師 笹目とウツログサ

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    植物の妖怪、と呼ばれるウツログサにつかれた人々の物語。

    しっとりとした、現代の民話のようでした。

    幸せとは何か。
    その人にとっての希望は何か。
    それぞれのお話の主人公は、物語の終わりに何を選ぶのか。

    余韻の残る物語でした。

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    2024年06月13日
  • 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯

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    前作に引き続き。
    気づいたら2作品目も読み終わっていました。笑
    川越が私にとって縁ある場所だから、癖になるのかな。具体的なイメージができて、物語の深いところまで味わえる気がします。


    本作は感動的なストーリーが多く、何度も涙腺が緩みました。今あるあたりまえに感謝しようと思います。分かっていてもなかなか難しいことだなとは思いますが…。
    あとは、だんだん「イエ(月光荘)」に対する愛着が芽生えてきました。守人と会話する場面が特に可愛い。
    どんな声なのだろう、聞いてみたいです。

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    2024年06月12日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    活版印刷所「三日月堂」シリーズ第三弾

    またまた心癒やされるストーリー、優しい人々と優しい言葉。

    「言葉は『ことのは』だし、葉っぱの一種なのかもしれないね。
    祖母はそう言っていた。
    だとしたら、ここは森だな。印刷所のなかを見回して、思った。森。文字でできた森。」
    言葉は葉っぱで、文字の集まりは森のようなもの。
    すごく素敵で、すごく共感。
    活字を見て読みたくなるのも、なんだか癒やされるのも、森効果なのかもしれない。

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    2024年06月03日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    航人さんの過去
    人のことを考えて生きていくと決めた彼の様が
    かっこよかった
    みんな人は最初から何かができるわけではなく
    失敗して学んで意識して少しずつできるように
    なっていく
    最後の連歌も圧巻だった

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    2024年06月01日
  • 言葉の園のお菓子番 未来への手紙

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    出会うときに出会えた本と感じている。今までは連句の面白さや新しいコミュニティに属すことで世界が広がっていく主人公を眩しく見つめていた。しかし、最近、自分も趣味から繋がった出会いがあり、その仲間と何か作らないかという話も出てきて、気がつくとリンクしていた。物語の中の人たちの心模様を眺めながら、ふと周りを見渡すと、現実も広がっていた、そんな感覚。

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    2024年05月29日
  • 活版印刷三日月堂 海からの手紙

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    川越の小さな活版印刷所「三日月堂」をめぐる、温かい出会いと交流の物語、第二弾。
    第一弾の、店主とつながっていく印刷依頼者の人々のやりとり、言葉、気持ちがとても優しくて温かくて、すごく癒されたので、楽しみにしていた第二弾。
    やっぱり素敵なほっこりストーリーばかりで、本当に心癒されました。

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    2024年05月25日