ほしおさなえのレビュー一覧
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第1弾を読んでどっぷり嵌ってしまったお菓子番の世界。第2弾となる今作は、大切な誰かが亡くなった時の喪失感ややるせなさ、無気力状態。そういった心の状態により焦点が当てられていたように思う。
生きていればどこかで人の生死に触れる瞬間は訪れる。自分のこれからの人生において、人の死に向き合う機会が増えることを考えた時に、果たして自分が向き合うことができるか、現実問題のひとつとして、恐ろしく感じていた。
けれども、喪失感は自分や周りがどうこうできるものではない。真っ暗闇と悲しみに覆われた感情それぞれがとても繊細に描かれていて、ひとつばたごの人たちが発する言葉が本当に優しい。言葉に掬われ、救われる。そんな -
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複数の人が集まって作る連句。式目に倣って付いては離れを繰り返し、やがてひとつの連句が出来上がる。違う年代で考え方も違う人たちが集まって作る連句には善し悪しはなく、否定も拒絶もない。みんな違ってみんないい。
連句を通して人の想いに触れる度にいろんな魅力が伝わってきて、こんなに寛大で温かい世界があるんだなあと読みながら心が綻んだ。職を失って先が見えない一葉の心中はきっと不安が大きいと思う。それでも一つひとつの描写が繊細で穏やかで、連句を通じて人と人との繋がりにほのかな輝きと希望を見出すことができる、とっても素敵な話でした。毎月の連句会「ひとつばたご」で用意される和菓子が美味しそうなこと!
銀河ホテ -
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ネタバレ物事が動き始めた巻、変化の巻、という感想でした。
序盤からイベント担当を今後任せるという泰子さんの言葉に対し気後れせず了承する一葉に変化を感じ、これまでと違う流れを感じました。そして、とうとう登場する航人さんの奥さん。作中の桂子さんの『〜愛されてしあわせだったんだと思う。でもそれはなくなってしまった。〜失われてしまって、もう元に戻らない。』という言葉がまた悲しい…
航人さんが奥さんに対して
『人がふたりいてうまくいかなくなって、どちらかひとりだけが悪いなんてことがあるわけがない』という台詞も心に刺さる…
人と人との繋がりというのは繊細で難しく、互いにとって良い関係というのはかけがえのないものだ -
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「言葉の園のお菓子番」第三弾!
すっかり連句の世界に浸ってしまった。
シリーズを読み進めるたびに連句の魅力に惹かれます。
短歌、詩、俳句、全く未知のそして無知の世界だけれど、連句はなんとなくそそられてしまう。
皆の想いで出来上がる一巻がとても良い!
連句の、俳句の奥深さを教えてもらった第三弾だった。
一つの句の奥に広がる想いや世界。
俳句を通して世の中や人生を見るのもまた素敵!
教えられる事もたくさんある。
今までにはなかった広い視野で物事が見れるような気がする。
連句会が勿論本書のメインであり、楽しみなんだけど「あずきブックス」での新たな企画や一葉さんのポップのお仕事の展開もとても楽しみ -
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「言葉の園のお菓子番」が素敵で思わずほしおさんの他の小説も…と思い、以前から気になっていた本書を手にした!(活版印刷三日月堂シリーズにも手を出しているのに、また新しいシリーズを読み始めてしまった…)
映画やドラマの聖地巡礼をテレビでよく見かけるが、あまり興味を持たなかった。
が、これを読んだら…行きたくなります!川越!
テレビで何度も見かける川越…素敵な町、見ているだけで好きな雰囲気だなぁと思ってはいたけれど、本書を読んだら益々興味津々(^^)
遠野くんやべんてんちゃん、遠野くんが管理人を勤める資料館、佐久間さんと藤村さんの珈琲豆のお店…川越の街も彼らが作り出す温かく少し不思議な空間もこれか -
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第一弾を読んでからずいぶんと日が開き、久々に「言葉の園のお菓子番」を読んだ!
急に綺麗な言葉に触れたくなり手にして…大正解!
やっぱりほしおさんの描く言葉はとても綺麗!
品がよく、凛とした中に穏やかさもあり、微笑ましさも哀しさも静寂さもあり…とても好きな世界。
相変わらず細かな俳句の約束事はなかなか理解が出来ないけれど(海月ちゃんレベル!笑)それでも楽しめる「ひとつばたご」
人と人の繋がりが新しい風を吹かせ、その風に乗りながらまた新しい人に巡り合い人の輪が広がる。
人の想いに触れながら我が心も豊かになる。
静かに静かに豊かに穏やかに温まる。
この素敵な世界をまた覗きにこよう ❤︎