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ふじさき記念館にインクメーカーとガラスペン作家によるコラボ企画が持ち込まれる。館長の一成は百花に協力を頼むが、「インク沼」と言われるほど人気のカラーインクに百花自身すっかり魅了されてしまう。商品のネーミングに悩む百花。ある夜、母の冬海から百花の父親の遺品である万年筆を渡される。作家だった父との会話を懐かしく思い出した百花は、自分の名前の由来が童謡「春の小川」だと知らされる。そして、企画会議で百花の出した童謡のタイトル案が採用され、カラーインク単独でも商品化され発売されることに! しかし、製造数が上がったことで藤崎の本社の営業部、一成の従兄弟浩介からの横やりがまたしても入り、企画が本社案件になってしまい……!? 紙に書く、思いを書く。そして、伝わる優しい絆。
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Posted by ブクログ
キャラクター小説風の表紙を見ていると、主人公の百花と館長の一成の間のラブストーリーなのかと思ってしまうが、少なくとも今のところはそうではない。
百花が、熱心さのあまり、一成に対抗意識さえ持ってしまうのが意外な展開。
持ち前のセンスと器用さで、和紙の記念館のバイトの範囲を超えて活躍する女子大生、百花のお話の三冊目。
割と若い読者を想定したシリーズのようだが、内容的にはもっと上の世代にも共感されそうな内容だ。
今回は、百花が母とその妹(叔母)とともに、信州飯田の祖母の家へ帰省するところから始まる。
母たちが育った田舎の家は、今は兄(主人公からは伯父)夫婦の家族が住んでいる。
その家が老朽化して、建て替えをするという話が出てくる。
主人公の百花より、懐かしい家がなくなってしまう寂しさを感じる祖母、実家を離れた母と叔母の方がクローズアップされていく。
実家の処分なんて話に直面する世代こそ、反応してしまいそうなところだ。
おばあちゃんのてるさんがとてもいい。
「誰かが困っているときは、自分のことは後に回してでも助けに行く」というあたたかい人物。
このおばあちゃんがSNSの使い方を学んで、どんどん発信していくようになるというのが、面白い。
それにしても、前の巻の蝋引きといい、このシリーズは今回の水引やガラスペンといい、次々と楽しそうなものを提示してくれる。
蝋引きはチャレンジできそうにないが、ガラスペンは、お試しだけでもいいから一度使ってみたい。
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小説・文芸
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