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『活版印刷三日月堂』著者が心を込めて描く、
癒しと再生の予感に満ちた感動の人気シリーズ、第4弾!
『活版印刷三日月堂』などのヒットシリーズを手掛ける著者が、
出会い、言葉、繋がること、喪失と再生、成熟をテーマに描く、「言葉の園のお菓子番」シリーズ4巻。
亡き祖母が通っていた連句会・ひとつばたごに出合い、その縁から再び書店員としてブックカフェで働きはじめて一年弱。
本と人を繋げるイベントの企画や連句大会への参加を通して、主人公・一葉は初めてのことや不安なことに向き合い、
ゆっくりと、確実に、ひとつひとつを乗り越えていく。
そんななか、連句会のメンバーから、主宰・航人の過去と関わるある人物の情報がもたらされ──。
人と人が深くつながることが難しくなりつつある昨今、穏やかで深いつながりをもたらす「連句」という場を舞台に、
職を失ったもと書店員の20代後半の女性主人公が、自分に何ができるのか、
何がやりたいのかを問いながら、さまざまな人と出会い、
その縁に導かれながら未来へ進んでいく姿が共感を呼び、勇気をもらえるストーリー。
温かな読み味にほろりとさせる描写が溶け込んだ、優しく穏やで前向きな物語6話で構成された連作集。
変化しながら前へ進み、後ろには戻らない連句のルールとシンクロするように、
迷いながら進む道の先は新しい出来事や出会いへと繋がり、過去の痛みはいつしか豊かな可能性へと変わっていく。
温かな共感と勇気が胸に満ちる感動の人気シリーズ、待望の最新巻!
<目次>
耳を動かす
母の形の影
ひとすじの道
おもいで糸巻き堂
抜けない棘
復活祭の卵
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
あずきブックスで働くようになり、新しいイベントの企画や連句大会と、シリーズが進むごとに一葉がどんどん新しい挑戦をしている姿に凄く成長を感じる!連句を作る姿勢にも慣れてきたような印象を受けた。
そして、今作では捌きの航人さんの過去が明かされました。シリーズ第1弾だったかな?航人さんの言葉で非常に心に響いた言葉があって、それはいろんな経験をしたからこそ生まれたものだったのかと、より航人さんの言葉が心に深く沁みた。
わからない人といっしょにいることについて考えるのが生きることだと思うから。
人の心は何度でも生まれ変わる。
毎回1冊読み終わる度に、温かくじんわり前向きな気持ちにさせてくれるシリーズだなあと心が満たされます。あと2冊で読み終わっちゃうのが寂しい(TT)
Posted by ブクログ
言葉の園のお菓子番シリーズ(四)
あずきブックスのイベント担当となった一葉は、歌人の川島久子さんをゲストに迎えて、参加者に短歌を作ってもらうワークショップを企画する。
「短歌の入門書はおもしろいし歌も魅力的だけど、作るコツがわからない」
先ずはあずきブックスのスタッフで読書会を始める。「わからないなりに短歌を読み、語り合う読書会」 は楽しいが自分の気持ちを言葉にするのは難しい。
題詠『実』テーマ詠『坂道』でそれぞれが短歌を作り、皆で合評会を行うことにすると…
短歌創作イベントの日がやって来た。
準備から開場、一葉の挨拶が済み久子さんのトークが始まる。会場の様子が見えるようだった。短歌を提出して貰い、一覧表を作成、コピー後参加者に配布する。三作を選び投票し入選作品が決まる。講評が終了するまで分刻みで動いていたスタッフの大変さが伝わってきた。達成した喜びがあるからまたやりたいと思えるのだろう!
連句会に通い始めた一葉は再び書店員となり、イベントを企画し連句の大会に参加する。新たな出会いも気になるが!
「連想、飛躍によって思いもかけない世界が広がっていく連句」のように、人との繋がりで新しい世界が開け、思い悩みながらも前へ進もうとする一葉の成長が見られた。読み手を惹きつけて離さない魅力ある作品だと思う。
「母の形の影」
九十歳を過ぎた睡月さんの発句に、航人さんが脇を付け、鈴代さんらが巻いた表六句が心に残った。
秋光や母の形の影を抱く 睡月
ただ中空に睡りゆく月 航人
いっせいに風船葛ふくらんで 鈴代
とんからとんと機織りをする 蒼子
朝練の学生たちの息白く 桂子
長洲鯨が海原を行く 悟
裏に入った連句で、睡月さんは戦争体験を話し聞かせる。逃げ込んだ小さな防空壕で母親と共に唱えた念仏が耳に残る。
「花の座」の睡月さんの句が切なくて、寄り添うような桂子さんの句も良い。
さらさらと防空壕に降る花よ 睡月
なむあみだぶの声も朧に 桂子
連句会「ひとつばたご」の捌き・航人さんの哀しい別れも人生の分岐の一つ。「人はみな孤独を抱えているから皆で巻く連句に惹かれ、わからない人と一緒にいることについて考える。それが生きることだと思う」と言った航人さんの言葉に胸がじーんと熱くなった。
Posted by ブクログ
「取り柄もないし、自分にはなにもできないと思っていたが、いまはちがう。特技が見つかったというようなことではなく、自分の力でもできることはあって、恐れずに取り組もう、と思えるようになっただけだが。性格は変わっていないが、生き方は少し変わった」
そういうことよね。
世界一になった人や金メダルを取った人は本当にすごいけど、そうじゃない人はすごくない、ってわけじゃない。分かっていても卑屈になってしまったりするのは精神的にがきんちょなのかも。
個人的に、人の過去や秘密はそっとしておいてほしいと思うけど、過去の積み重ねが現在に至るのだから、本人が受け入れているのであれば尊重して知った上で付き合いを続ける方が誠実なのかな、とちょっと思った。自分は、陰でこそこそ言われたり、気遣われたりしてると思うと嫌な気分になるし、距離を置きたくなっちゃうから、あんまりつつかれたくないな。
Posted by ブクログ
「言葉の園のお菓子番」の4冊目。
3冊目を読んでから1年以上が経っているので登場人物や連句の式目が覚束ないのではないかと思っていたが、程よい感じに説明が入っていてそれほど戸惑わずに読めたのはありがたかった。
今回は、睡月さんから誘われた連句の大会が物語の中心。他のグループと一緒に半歌仙を巻くというイベントに皆で参加することになるが、そこから航人さんの過去の話に展開する。
その人が今あるのは、歳を重ねていくつもの分岐点を経てその人の心持ちも変化成長してきたからだ、といったことがお話を通して描かれていたが、この歳になっても葛藤を抱えてなかなかそれなりの境地に到達しない我が身を思うといささか恥じ入る。
航人さんといわくがある森原泉という女性作家が描かれる中、彼女が書いた「おもいで糸巻き堂」というシリーズ物の作品が語られ、これがまた、これで別に一冊出せそうなネタが披露されていて、作家さんの引き出しの多さに感じ入った。
他のグループとの交流も始れば、ひとつばたごの中の人のつながりだった話の世界が広がっていきそうね。
冬日和言葉の海に出帆す
なんとなく今の自分の心境に沁みた2句。
昼月とかつて星屑たりし我
旅立ちは花とわたしで決めたこと
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
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