【感想・ネタバレ】活版印刷三日月堂 庭のアルバムのレビュー

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今回の4篇も人と人との繋がりや温かみを感じる内容だった。
読後がすっきりし、優しい気持ちになれるのが、このシリーズの好きなところ。
悠生さんと弓子さんの今後にも期待しつつ次回も楽しみ

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2023年11月27日

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めっちゃほっこりした。
一文字一文字印刷する昔の技術って凄いなと感じた。
手間がかかるけれど、心がこもってて素敵だなー。

印刷した黒色と、刷った黒色では同じ黒でも色味が違う。と知って、見比べてみたいなと思った。

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2022年10月21日

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ネタバレ

めっちゃ良かっです。一つ一つの台詞が温かくて優しい気持ちになれる短編集でした。弓子さん自身の人生のお話が多かった気がします。今後のことで大きく色々と動き出しそうな巻でした。

途中、弓子さんの孤独に触れて私まで寂しくなりましたが、弓子さんの周りに今はたくさんの人がいて良かったと思います。なんだかシリーズ当初より弓子さんが明るくなったような印象を受けました。

今作は故人の想いが沢山出てきて、故人の想いを知ることが出来る文字っていいなぁと素直に感じました。思ったこと。考えたこと。悩んだこと。辛いこと。葛藤したこと。残された人達が知り、その想いを活版印刷を通して形にしていく。その想いをまた別の人が見て、繋げていく。とても素敵な事だと思います。

私は東北に行ったことがないのですが、盛岡の街並みの描写が本当に素敵で行ってみたくなりました!知り合いにいるので今度連れて行ってもらおうかな。笑

今作は大好きです。次の巻も楽しみ。

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2022年07月15日

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シリーズ3作目。今回もどの話も、とても良かった。

特に「カナコの歌」は、泣ける。弓子さんの亡くなった母の友人たちの話。
どっちの立場もわかる気がして、せつない。

「庭のアルバム」は、楓さんが作った萩のカードの実物が見てみたい。
活版印刷で、カラー刷りができるなんて、知らなかった。きっとすごくきれいなんだろうなぁ。

「川の合流する場所で」は、弓子さんの今後に影響を及ぼす出会い⁈あり。このあとどんな展開になっていくのか、気になります。

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2022年02月20日

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前の巻までが前振りで積み重なって、良い方向に進んでいる感じ。
活版印刷が若い人に流行っている点が違和感あるけど。
くぐもった声は藤田朋子さんみたいな声と予想。
恋愛要素は少ないのも良い。

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2021年09月11日

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昔、ウチの会社が印刷会社だった頃に、新人研修で現場の見学をしたことを思い出した。
刷版、輪転機、枚葉機、断裁機、機械が動く大きな音、それに負けないような大きな声、インクの匂い…。
全ては無くなってしまったけれど、あの頃のわくわくした想いが蘇った。
デジタル化される少し前のことだ。
とはいえ、その頃既に活字ではなく印字になっていたのだが、今よりは手作り感が強く、出来上がったカタログには今とは違う重みがあったように思う。
活字で本を作る。
なんて素敵で、なんて無謀なんだろう。
人と人のつながりの輪がどんどん大きくなっていく三日月堂の仕事。
続きがとても楽しみだ。

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2020年11月05日

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気持ちが温かくなる連作集。弓子の活版印刷屋を舞台にしており、前の話にそれぞれ繋がりはあるが、全く別の話として読んでも問題ない作品集。それぞれの話がいい話で、好きだな。読み終わってからシリーズ3作目と知る。遡って1作目、2作目も読もうっと

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2020年07月30日

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ネタバレ

今回は一つの"仕事"として、活版印刷について考えさせられた。
活版印刷で制作された物を、見たり貰ったりする分にはとてもお洒落で素敵な物、で済む。
けれど、これを自分の生業として見た時には…。
正直、手間暇かけた割には効率が悪い。
体力的に楽ではないし、収入も安定していない。
活版印刷機を修理できる職人も少なくなってきているし、活字屋も減っている。
「仕事をするうちに、まだまだ可能性がある、と感じるようになった。やりきった、と感じるまではやめられないですよ」
古くから伝わるものを守る、ということは単に保守的とは言い切れない。
それ自体が新たな挑戦とも受け止められる。
もっといいものを作ろう。
今までにないものを作ろう。
例え使う道具や手法が古くて時代遅れでも、殻を破って前に進もうとする弓子の意欲がとても好ましい。
そんな弓子を心から応援したくなった。

思いを形にする仕事。
なんて素敵なんだろう。
「あの夏は愛するものもまだなくてひこうき雲に憧れていた」
弓子の母・カナコが亡くなる少し前に作った歌。
…泣けた。
「やわらかな弓子を抱いていたいよずっと星になっても闇になっても」
こんな想いを胸に、ひとり逝ってしまったカナコを思うと涙が止まらない。
「ここにいるどの人にもその人の暮らしがあり、たくさんの過去といまを抱えて生きている。少しずついろんなものを失っていくけれど、世界は続いていく。だから、できることをしなくてはならない。ひとつひとつ、自分の仕事を」
切ない。けれど、とても清々しい。
私も背筋を伸ばして、自分の仕事を着実にこなしていきたい。
三日月堂から、弓子から、背中を押してもらった。

『庭のアルバム』のおばあちゃん、カッコ良かった。
「わたしはわたし。楓もそうだよ。一生楓として生きていくしかない。だれも代わりはいないんだから。それを放棄したら、無責任だろう?」
「あんた、世界のすべてを知ってるわけじゃないんだから、楓のやりたいことをたまにはちゃんとみてやりなさいよ」
おばあちゃんの力強い一言一言が刺さる。
そして優しさが染みる。

シリーズ第3弾。
シリーズが進むにつれ、三日月堂の世界にどんどんハマっていく。
次回が完結編なんて、とても寂しい。
まだ暫くは三日月堂の世界に浸っていたいのに。

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2020年03月09日

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読み終わってしまうのが勿体なくて楽しみに残しておいたシリーズ第3弾と第4弾だったが、番外編として第5弾と第6弾が刊行されたので急遽読むことに。
「カムパネルラ、僕たちいっしょに行こうねえ。」と活版印刷で作られた栞も取り出してきて読書開始。

このシリーズは心地よく安心して読める。今回もとても良かった
いろんな人の想いを丁寧な作業で形にしていく弓子さん。
今回は弓子さん本人の母への想いも形になった。

感動が醒めないうちに、完結編である第4弾も引き続き読むことにします。

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2020年02月25日

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ネタバレ

「庭のアルバム」が良かった。
万葉集に出ている草木を、無口なおじいさんは、おばあさんには黙って育てていた。おじいさんが亡くなってから、孫を通してその事を知る事になる。おじいさん、やる事が素敵!
そのおばあさんは、やりたい事が見つからずに悩んでいる孫の気持ちを理解して、親戚の前で毅然と孫のフォローをしてくれる。おばあさんもカッコいい‼︎
活版印刷で活字だけではなく、絵も印刷できるなんて知らなかった。きっと素敵なんだろうな…

最後に、いよいよ大型機械が動き出しそうで、次作は新しい展開かな?

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2019年06月28日

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楓ちゃんのお話が好き。
大人びているけど、心の芯は、みんな何かちゃんと持っているのかもしれない。
高校生のとき、こんな風にゆっくりとした時間をもって、もっといろんなことをしたかったな。

歌も、もっと自由に詠んでいいかなーと、八木重吉の詩を読んで思った。

「紫陽花の ひとつひとつの 花びらが
もう会えないと 言っているよう」
「少しずついろんなものを失っていくけれど、世界は続いていく。」

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2019年07月24日

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活版印刷が多くの人の心を捉える感じ、引き込まれる。印刷方法の特徴はもちろん、やはり、そこに言葉があることが大きいらしい。字に引き込まれ、言葉に引き込まれていく。活版印刷のワークショップが面白そうで、機会があればまたやってみたいが、自由に言葉を紡げるなら、何を表現したいだろう。今ふと思ったのは、本の魅力を自分なりに表現してみたいということ。いろんな本に触れながら、考えてみよう。

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2019年05月24日

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三日月堂シリーズ第三弾。
今回は特に良いお話が揃っていたかんじ。

「カナコの歌」と「庭のアルバム」が好き!

カナコさんの短歌がどれもすごく良かった。
短歌素敵だな。「万葉集」は好きだけど、現代の歌人の歌集も読んでみたくなった。

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2024年05月07日

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三日月堂で働く人が増えそうな予感✨
小さな印刷物がメインの印刷屋から、次のステップへ。本が印刷できる平台が動く日もすぐそこ。
①人生に焦り、人と比べて落ち込むなんて、若い時期は日常茶飯事。本当にやりたい事は見つけれますか。
②弓子さんのお母さんが生前作った短歌を印刷する。バンドを組んでたメンバーとの確執や、仲直り、成長。
③不登校の高校生の子が、活版印刷に興味を覚え、バイトに入る。自分に自信を持って生きるのは難しい。でも、まずは、目の前の興味ある事を追い求めよう。人生の成功はひとつじゃない。
④活版印刷のイベントで、同じ平台を持つ盛岡の印刷会社の方と知り合い、平台の練習をさせてもらったり、修理してもらえる事になったり。
未来への一歩が開けた話。

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2023年01月31日

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ネタバレ

今回は身に沁みる話が多かった。
特に「チケットと昆布巻き」や「庭のアルバム」など、他者と比較し自分の現状に悩む主人公たちにちょっと共感。弓子さんという人物の掘り下げも行われて、本の町「神保町」で出会った登場人物が弓子さんの想いを引き出す。弓子自身の物語が動き出した模様。

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2023年01月16日

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 各登場人物たちのどこかに必ず共感できる部分があり、各話に泣ける部分がある。関わる人たちの心を動かし、弓子の世界も広がっていく、前2作よりもっと大きな波を感じる。
 お母さんに繋がる依頼や盛岡散策、大型印刷機のこと、どんどん惹き込まれていく。「死」が常に語られているようで、静けさがあるけれどどこか力強い。続きに期待。

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2022年12月31日

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ネタバレ

2022.1.23
人との繋がりで動き出すものがある。
心も日常も。
自分の仕事柄、新たな人と出会うチャンスは少ないので羨ましく感じるが、その分今の人間関係を大切にしようと思わせてくれる本です。
最後の叫んじゃう所は意外すぎて驚きました。
が、弓子さんも一巻の頃とは違って自分を語れるようになったり成長してるんだな。

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2022年01月23日

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シリーズ第3弾。

連作短編集で、主人公が毎回変わり、身近な人の死にまつわる話が多く、ついつい感情移入して泣いてしまう話がある。涙もろくなったなぁ。

泣けたのは2作目の「カナコの歌」、1番良かったのは「庭のアルバム」。

今回は続きが気になる終わり方。

3巻目にして、ようやく活版印刷についてネットで検索してみました。

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2021年10月27日

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失われようとしつつあるものへの視点がいい。
優しい、温かい、理解したい、時間がかかる、向き合うのが怖い、目を反らしたい。
どれも否定しない。

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2021年08月13日

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シリーズ3作目。このシリーズは本当に、前勤めていた印刷会社の人たちにお勧めしたい本だなぁ。今印刷業界は、斜陽産業とか結局は捨てられてしまう物を作っているとか酷い言われようだけど、この本を読むと「思いを文字にして世に出す」ことの特別さが自然と感じられてスッとする。
今回は「カナコの歌」「川の合流する場所で」が好きだった。弓子さんの母親についても本作で知ることができた。何だか弓子さんと一緒に働いている気分になってきたな。自分も活版印刷で何か作ってみたくなった。今年の年賀状は活版印刷で作ろうかな。

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2020年10月22日

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年齢も立場も住んでる所も違うけど
今の自分に近い人達がこの小説の中にいると思う
自分の身近な人達もこの物語のように小さな幸せを見つけられますように

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2020年09月16日

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人と人を繋ぎ、時間を超越する活字。人が拾い、組み上げ、印刷する。印刷されて初めて伝わる言葉になる。
人に繋げるから人の手が必要なのだ。

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2020年07月24日

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お母さんの話は切ないですが、たしかにいたんだということを関わった人たちによって弓子さんにわかってもらえてよかったです。

活版印刷のイベント行ってみたくなりました。落ち着いたら調べて行こうかな。
果たして大きい印刷機は動くのか気になるところです。

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2020年06月10日

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シリーズ3作目。
前作のラストで作成した大作「ウエスタン」がお披露目となり、たまたま街ブラの雑誌編集者が取材したことにより、自分の仕事が他の同級生に比べ、レベルが低いと感じていた彼が活版印刷と出会うことで、自分の仕事の価値を見直す「チケットと昆布巻き」。その雑誌をたまたま手に取った弓子の母の同級生の三日月堂への再訪から始まる、弓子の母の遺した短歌を綴ったカードを作ることになる「カナコの歌」そのカードを受け取った弓子の母の同級生の娘が目にすることで、夏休みのワークショップを受けることになる「庭のアルバム」
その「庭のアルバム」で作成したポストカードを展示会で出店したことにより、出会う盛岡の大きな印刷会社の人々。
弓子が一人一人に対して誠実に対応しているように見えるが、実はその誠実さの恩返しとして、様々なアイデアを得て、弓子が成長する過程が描かれる。
動かせなかった大きな印刷機を動かせる機会も訪れ、今後、弓子の三日月堂がどう成長していくのか?
そして、これまでにかかわった人物たちの成長の様子も多分描かれると思うと、今後も楽しみな作品。
人間、完璧じゃなくても、やれることをやっていれば、いつか報われる日が来る。苦しい日々ばかりではない。
そんなことを教えてくれる作品。
今、こんな世の中だからこそ、物語だとは分かっていても、救いを求めずにいられない。
「カナコの歌」「庭のアルバム」は心に残る。

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2020年03月27日

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シリーズ第3弾
どんどん 面白くなってくる。

「紫陽花のひとつひとつの花びらがもう会えないと言っているよう」

「ここにいるどの人にもその人の暮らしがあり、たくさんの過去といまを抱かえて生きている。少しずついろいろなものを失っていくけれど、世界は続いていく。だから、できることをしなくてはいけない。ひとつひとつ、自分の仕事を。」

これまではこれからの物語の展開があまり見えてこなかったけれど、この巻は次への展開が待ち遠しく感じさせるものになっていました。

八木重吉さんの詩集が欲しくなりました。

さて、第4弾が楽しみです。

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2020年02月02日

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ネタバレ

丁寧に、少しずつ確かに進んで行くストーリィが、
まるで組版をしているようだな、なんて。

こうして、丁寧に丁寧に言葉を組み上げられた物語は本当に、読ませるなぁ、と素直に感じました。

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2019年07月24日

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弓子ママのお話は切なかった。でも残された短歌のノートでその時々の思いや気持ちが表現されて大人になった弓子が母親の記憶の少なさを補ってくれているようだと感じた。
弓子が行動的な人になってきた。次も楽しみ。

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2019年07月05日

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ネタバレ

三日月堂シリーズ第三弾。
相変わらず心に沁みる物語と文章です。ほろりと涙が零れます。
一つ一つの物語には主人公がいて独立しているのに、舞台である三日月堂の主人弓子が少しずつ前進していく俯瞰の展開も素晴らしい。
寂しい境遇もあり物静かで筋の通った強さも持つ弓子だからこそ、活版印刷という作業や制作物としっくりと馴染みます。
これがキャンキャンしたドジっ子とかが主人だと「あーあ…」という感じに成り兼ねない。
素朴だけどまっすぐな弓子を、周りが放っておくわけがありません。
三日月堂に人が増えそうで楽しみです。

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2019年06月11日

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行動したことが次に繋がっていくのが分かって、なんだか安心する。日々の出来事の中からいくつかをピックアップしてるから、日々が繋がっているというのがありありと分かる。物語なんだから当たり前と言えば当たり前何だけど、自分の毎日が無駄じゃないと言われている気がして救われる。そういう意味での安心。

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2020年06月18日

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弓子さんが地域の情報誌に掲載されたことがきっかけに、弓子さんのお母さんと同級生だった人が三日月堂を訪れる。
今回は、弓子さんの子供の頃や家族の想いが印象的だった。

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2019年08月27日

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