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とにかくほっこりしたい時に読みたい本。
大変読みやすくて読後は優しい気持ちになる。
活版印刷に興味が湧きました。私も実物みてみたい。
シリーズ物と知らなかったので続編も読みたい。
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川越の小さな活版印刷屋さんの店主と街の人や依頼主たちとの交流の物語。
活字好きや本好きにはたまらなくわくわくする文字と印刷のお話です。
私は活字と印刷が大好きで、「市谷の杜 本と活字館」で印刷ワークショップに参加し、活版印刷でしおりも作りました。
ちょっとしたかすれ具合も味わい深かったり、活版印刷って素敵ですよね。
そんな活版印刷の温かさと人の温かさが交わり、温かい気持ちになる物語でした。
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とても良かった。
心の奥から温かい何かが溢れてくるような、包まれるようなじんわりとしたもので涙が溢れた。
誰かを大切に想う気持ちと文字や言葉を通じての温かさ。
古くからあるものを通して感じる、時の流れと活版印刷によって吹き込まれる文字に生命が生まれる感じ。
とても心地よい読後感で大満足の読書になった。
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/_/ 感想 _/_/_/_/_/_/
久々にこのシリーズを読み直そうと思い手にしました。私の大好きな作品です。全シリーズ購入して持っているので、好きなタイミングで読めるのがいいですね。ゆっくり、全巻読んでいきます。
祖父が経営していた印刷所を、孫娘の弓子が継いで再開するお話なんですが、活版印刷と弓子の想いを通じて、皆が前に進んでいきます。
弓子は活版印刷を再開したばかりで、新しいことに挑戦していきますが、「慣れたことだけをしていてはダメ」という言葉に共感します。今までに経験していない新しいことにいつまでも手を出していきたいと思わせてくれます。それこそ、活版印刷をやってみたいという気持ちは、以前この作品を読んだ時から持っています。来年はやってみようと思います。
以前読んだ時は、感想を書いていなかったためか、記憶にない部分が多くて、初めて読んだような感じでした。序盤からジワっと涙が溢れてきて、とても心が動かされました。
とても温かさを感じる作品で、多くの悲しみや迷いの感情の中で、ジワリと幸せを感じることができる作品です。この作品を読むと、静寂に包まれる感じになるとともに、前へ進んでいく気持ちになります。
/_/ あらすじ _/_/_/_/_/_/
連作短編集です。
各話で主人公となる人物と、弓子と活版印刷を通じて、皆が前に進んでいくお話です。
■世界は森 ハル
ハルの息子の森太郎が北海道大学の入学に合わせて、巣立っていきます。
弓子は活版印刷でレターセットをつくります。
■八月のコースター 岡野
喫茶店を経営する岡野、元経営者の叔父さんと自分を比べて苦悩する日々を送っています。
弓子は活版印刷でショップカードとコースターをつくります。
■星たちの栞 遠田
宮沢賢治の作品に関わる思い出を持つ遠田先生と、生徒二人が、活版印刷のワークショップに関わっていく。
弓子は活版印刷のワークショップを開き、栞をつくります。
■ひとつだけの方じゃ 雪乃
結婚を控えた雪乃が祖母が持ってい活字を使って招待状を作りたいと考える。
弓子は活版印刷で結婚式の招待状をつくります。
/_/ 主な登場人物 _/_/_/_/_/_/
■三日月堂
月野弓子 28歳、不器用、気まじめ、職人気質
■ランニング仲間
市倉ハル 川越運送店
市倉森太郎 しんたろう、ハル息子、北海道大学、大学生
大西 観光案内所のバイト、文具フェチ、20代、大学院生
柚原 30代後半、背が高い
葛城 ガラス店兼工房経営、男性
■桐一葉
岡野
■私立鈴懸学園(高校) すずかげ
遠田真帆 おんだ、先生
村崎小枝 文芸部部長、高校2年生
山口侑加 〃
■結婚を控えた2人と友人
雪乃 大西の一年先輩、司書
宮田友明 結婚相手
金子 デザイナー
/_/ 機械 _/_/_/_/_/_/
■手キン
手刷の機械
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活版印刷の店を受け継いだ若い女性。
手作りの小さな印刷物のいとしさ、しっとりした雰囲気の連作短編集です。
川越の町の一角に、ひっそりと「活版印刷三日月堂」があります。
ドアから覗くと、大量の活字が上から下までびっしり並んでいる迫力な店内。
店主の弓子はまだ若い女性だが、もう身内がいないのでした。
祖父から受け継いだ店の、大きな印刷機はもう使えない。
それでも子どもの頃の思い出が懐かしく、小さな印刷機を動かしてみると、活字を一つ一つ選んで並べた仕上がりには、独特な味わいがありました。
そんなお店があることにふと気づいて、やってくる人々。
依頼するお客さん達の視点で描かれ、話を聞いた弓子さんの提案によって、小さな願いや悩みが少しずつ整理されていきます。
巣立つ息子へ送る名前入りのレターセットや、月替わりのコースター、結婚式の招待状など。
本人の好みと、受け取る相手への優しい思い。
微妙に不ぞろいだったりする活字のどこか古風な雰囲気に、気持ちがこもっていて、手に取った人が笑顔になる。
6作を、楽しみに読んだシリーズです。
だいぶ前だし、色々な方がレビューされていたからいいかとも思ってましたが。
やはりこれは好みなので、アップしておきます。
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活版印刷から広がる、深まる、いろんな人々の物語。
並行して、ちょうど活版印刷の書物を読んでいたところだったので、尚のこと、深く心に沁み入りました。
言葉が、印刷された文字が、愛おしくなる物語でした。
続編もぜひ読みたいです。
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本が好きだからなんとなく文字にも興味が惹かれ「活版印刷」「三日月」という言葉、そして装丁…読みたい!と思って手にした一冊。
思った通りとても好きな本でした。
活版印刷の文字を通して人と人との繋がり、想い、温もりが心地良く、終始穏やかな空気感が漂っている。でもなんでだろう…すごくファンタジックなものも感じた。
今迄この系統の小説は好んで読んできたけれど、こんなふうにファンタジックさを感じたのは初めてかもしれない(あくまで個人的な感想です)
続編が沢山出ているようなので楽しみ♪
Posted by ブクログ
読み始めてすぐに、続刊を探しに行った。読み終わってすぐに、また初めから読み返したいと思った。
物語全体が醸し出す穏やかな空気も、心にじんわり沁みる一つ一つのフレーズも、とてもここちよい。いつも手元に置いておきたい。
Posted by ブクログ
嫌な人が出てこないから、安心して読める。
ゆったり読書をしたいときにお薦め。
【追記】
シリーズ5冊読んだ感想。
どの話も面白かった。
5冊目の「空色の冊子」の初回限定盤の扉に活版印刷が使われている。あと、扉写真にレターセットや星座早見盤もあるので参考になった。
Posted by ブクログ
表紙とタイトルに惹かれて手に取った本だったけど、思いの外はまった。
弓子さんの周りの人を描いているんだけど、どれも心に染みてるエピソードでした。
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ほしおさなえさんの本は、初めて、川越の話ということで、身近に感じて、本屋で手にとった。読みやすく、活版印刷の面白さを伝えながら、色々な話に広げるのが、うまい。手元に置いて、何度でも読みたい本。
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表紙が可愛いのと印刷ってなんだろう?と思い、手にとりました。
恥ずかしながら活版印刷のことは知らずに( 昔の印刷のやり方は知っていたのですが、それが活版印刷とは知らなくて )読み始めました。読み始めて活版印刷のことを知り、各章の扉の写真見て、「すごい…」っと開いた口が塞がらなかったです。いつか実物を見てみたいです。
心がポカポカして、とても優しいお話でした。大きく盛り上がることはないのですが、優しく静かに寄り添ってくれるようなお話が続きます。
個人的には『八月のコースター』が好きだったのですが、印象に残ったのは最後の『ひとつだけの活字』です。いろは唄のようにひらがなを1回しか使わない結婚式の招待状…実物を見てみたくなりました。
続編もゆっくり読もうと思います。
Posted by ブクログ
「コンピュータの中では文字には重さがない。厚みもない。『もの』じゃない。」”重厚長大”——、活版印刷には、そんなイメージが漂う。
活版印刷と聞くと、『銀河鉄道の夜』でジョバンニが活字を拾う場面しか知らない。活字をピンセットで拾うかどうか話題になったらしい程度。「男はつらいよ」で、寅さんの義弟が印刷屋さんで、古い映画では活版印刷機を使用していたと聞いたことがあるが、残念ながら見たことがない。亡くなる時は速いものです。
従来は、チラシとかポスターが中心だったでしょうが、さすがにそんなニーズは今はない。本書で紹介されたような、”物珍しさ”で扱うのがやっとでしょうか。でも、通常の印刷では体験できない”味”のある栞やコースター、名刺(カード)を作ってみたいと思わせられる。
活版印刷の持つ魅力もあるでしょうが、主人公・弓子さんがもつ「作りたい形を一緒に探してくれる」姿勢に心奪われるからかもしれません。
街の印刷所の変遷を考えると、未来がある話ではないだけに、”やるせなさ”を感じる。道楽にならなければいいけれど、と。
版も活字もないけれど、印刷された文字はこうして残っている。実体が消えても、影は残る。弓子さんが語るように、印刷物って、考えてみたら不思議です。そんな不思議さの世界を、道案内されているようです。そして、いつまでもその中にいたいって思わせてくれる、優しい物語です。
「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」
こんな、栞があったら、最高ですね。しかも活版で。
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ふれる機会のなかった活版印刷というものを知り、
文字の温かさとか、残されていく技術の大切さを感じながら読み進めた。
穏やかな中にも芯を感じる物語で、読んでいてとても心地よかった。
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1話目が特に好き!読んでて活字の良さを感じて読書好きになりそう。どう表現したらいいかわかんないけど、紙の質感インクの匂いとか、見えないし触らないのに読んでて感じることができて好きな作品。まだ2巻までしか見てないのでまた読み続けたい。
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私は活字が大好き❤1話めのお話は数年前に体験した息子との別れを思い出し、気持ちがシンクロしすぎて、なんとも表現し難い気持ちになりました。私の幼い頃、母が和文のタイプライターで内職していたことを思い出した。懐かしい暖かい気持ちになれた。
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活版印刷所「三日月堂」から繋がる人との出会い。
どれも温かく、微笑ましい。
希薄になりがちな人付き合いや、無機質に感じる印刷物からは見出せない大切なことを思い出させてくれた。
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ほしおさなえの活版印刷三日月堂星たちの栞を読みました。
舞台はやはり川越です。
五年前に止めてしまった印刷所に灯りが点いているところから始まります。
活版印刷の良さや思い入れが温かい物語として描かれています。
35年くらい前、マックでDTPが出来るようになり、今ではすっかりパソコンで何でも出来るようになりました。
今また活版印刷が見直されています。
世界は森、八月のコースター、星たちの栞、一つだけの活字の四編から校正されていますが、面白かったです。
星たちの栞は銀河鉄道の夜を扱っていて、また銀河鉄道の夜を読んでみたくなりました。
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東浩紀さんの奥様ってどんな方だろうと思って読んでみた。予想通り、感情豊かで味わい深い物語であり素敵な方なんだろうなと思った。
「舟を編む」のときも思ったけど、言葉を扱う道具って、人の思考や表現やコミュニケーションに直接関わるものなので奥が深いし、それを生み出したり届けたりする人の責任感は予想以上に強いものだなと考えさせられた。
そして、活版印刷を中心に交わる登場人物達の背景や心情の切実さとか純粋さが印象に残る物語だった。特に「まわりから見て個性に映るものって、その人の世界への違和感から生まれるものなんじゃないかな。それが強い人ほど人を惹きつける。でも、本人にとっては苦しいものでしょう? それに耐えられるほど強くはないかもしれない」という言葉は、日頃自分も実感していることであり、思わず唸った。
人の生き様はそれぞれ尊いものだと感じた。
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【活版印刷三日月堂シリーズ01】
活版印刷というものを知らなかったが、ほっこり系のシリーズものと知り読み始めた。
・世界は森
お節介で面倒見のいいハルさん。ハルさんは夫を亡くしており、運送屋で働く。一人息子の森太郎が北海道の大学に進学するので、お祝いのプレゼントを悩んでいた。
その時に、活版印刷の『三日月堂』の孫である弓子さんが、川越に住み、運送屋のバイトをしたいと言ってきた。
そこで学生時代に憧れで、ハルさん自身がお祝いでもらった三日月堂のレターセットを思い出す。
『三日月堂』は祖父母・両親を亡くし、弓子さん一人で住んでいるが、学生時代に祖父と作業をしていたため、小さい機械なら動かせるから、とハルさんのためにレターセットを作る。ハルさんの息子の想い、すごくよかった。
・八月のコースター
伯父から受け継いだ喫茶店「桐一葉」のマスター岡野。
伯父の思いのつまった店で、何か変えたいけど変えたくない。そんな時にハルさんから『三日月堂』を教えてもらい、ショップカードを作ることに。
弓子さんは一緒に何をつくるのがいいか考えてくれ、コースターを作成する。
岡野は岡野らしい「桐一葉」を作っていけているし、弓子さんも活版印刷にのめりこむ。
・星たちの栞
高校教諭が文芸部の生徒と鈴懸学園の学園祭で、弓子さんにお願いして活版印刷のワークショップをすることに。
教諭の友人関係と文芸部の友人関係が、文字を通して和解していくのがいい。
・ひとつだけの活字
結婚式前に、川越に活版印刷のお店があることを知った雪乃。実は雪乃の祖父が銀座で活版印刷の活字店をやっており、すべて戦争で失ってしまったが、祖母がひらがなだけのフォント活字を持っており、雪乃がもらっていたので、それで結婚式の招待状を作ることになる。
弓子さんとともに銀座の活字店を訪れ、雪乃さんの祖父のことも知ることができる。
活版印刷の良さと弓子さんのキャラの良さが、優しい話を紡いでいく。
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物語りを生み出した人が居なくなっても、その影として活字が残る……残った活字が物語りとして実体になり、あとに続く誰かの中にあり続ける。
今はいない誰かの世界が読んだ誰かの中で花開いていく。素敵で不思議な魅力です。
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活版印刷・・活字を拾い、一つ一つ並べて版を組み、インキを塗り紙に転写し印刷‥。今の情報化が進んだ時代には超アナログですが、刷られた紙の凹み具合、かすれ、にじみや揺らぎに、文字の存在と表情さえ感じさせられます。
こういうの好きです。ほっとすると言うか、人の血が通っている印象を受けます。そんな活版印刷の世界を通して、不器用に迷いながらも前向きに生きていく人々が描かれる連作短編集でした。
ほしおさなえさん初読みでしたが、「活版印刷三日月堂」シリーズは6巻も出ているんですね。
一話ずつ、三日月堂を訪れたお客さんの視点で物語が描かれ、その人たちが三日月堂を訪れ、依頼した以上の完成品と〝何か〟を得て、少し前向きになっていくという構成です。
名前入りレターセット、ショップカード、コースター、栞、招待状など、味わいのある活版印刷による作品が目に浮かびます。想像して思わず、「それ、私にも作ってー!」と言いたくなります。
続編は未読で判らないのですが、各話に登場する多くの人(客)が満足し、救われるのでしょう。しかしそれだけでなく、大事なものを全て失い、自分が育った家に帰って活版印刷所を再開させた店主の弓子、彼女自身が再生する物語がもう一つのポイントなのかなと思いました。
古いものを活かして輝きを与えることは、傷付いた人を再生させる象徴でもあるのかな、と感じました。
Posted by ブクログ
学生の時に印刷技術を学んだことがあったのでタイトルに惹かれた。
活版といえば「銀河鉄道の夜」を連想する人は多いと思うが、やはり登場する。銀河鉄道の夜の登場人物たちの心情と絡み合いながら進んでいく3話目「星たちの栞」に心ほぐれる。
これからシリーズ集めて読んでいこうと思う。
Posted by ブクログ
・読み終わって感じたこと
ほっこりした…とはまた違う。
寄り添ってくれてる感に近い。
そして、背中をポンっと押して一歩前に進めてくてる気がする。
・面白いと思ったシーン
むかしの職人は…曲がらない、ムラのない、平滑な印刷を目指してきたから、今の印刷技術がある。
でも今は印刷が安価でどれも似た仕上がり。
だから、若い人が手作り感を求めて活版に関心をもつ。
・好きなセリフ
素敵なお店ですけど、素敵であり続けるには、ちよっとずつ更新しなくちゃいけないのかもしれませんね。
父を死に追いやっていく癌だけど、それも父の一部なんだって。そう思ったら、癌を憎めない気がしました。癌は身体の細胞が変化したものですから。それも父なんだ、って。
・オススメの人
とにかく誰でもいい
後押しを求めてる人
過去を振り返りたい人
何かを始めようとしてる人
平穏な生活をしてる人
心が疲れている人
活版印刷に興味がある人
Posted by ブクログ
昔ながらの活版印刷をしている『三日月堂』が舞台。そこにくるお客さんが主人公とした短編集。
活版印刷って実物見たことあるかないか覚えてないから読んでちゃんとイメージできるか不安だったけど、できたかどうか別として主人公たちと同じく癒されました。活版印刷見てみたいと思うし、この続きもぜひ読んでみたい!
Posted by ブクログ
三日月堂を訪れる人の「活字を通しての想い」を綴った短編集。とても優しいお話しが詰まってるので、サスペンスや経済本など頭を使った本を読んた後に読むと安らげるかもしれない。活字の深々とした佇まいから生み出す言葉の重みを魅力的に表現してるのは素晴らしかった。だが、個人的には全体的にお話しの流れが平坦で、少々退屈なところが多かった気がします。
Posted by ブクログ
古くて新しい活版印刷技術に惹かれて、皆その店に足を運ぶ。平たい文字とは異なる、厚みのある活字を通して身近にいる人と普段は恥ずかしくて言えない本音を交わし、文字を選びながら自分の過去の出来事を反芻する。良い小説でした。