【感想・ネタバレ】活版印刷三日月堂 海からの手紙のレビュー

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Posted by ブクログ

川越の小さな活版印刷所「三日月堂」をめぐる、温かい出会いと交流の物語、第二弾。
第一弾の、店主とつながっていく印刷依頼者の人々のやりとり、言葉、気持ちがとても優しくて温かくて、すごく癒されたので、楽しみにしていた第二弾。
やっぱり素敵なほっこりストーリーばかりで、本当に心癒されました。

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2024年05月25日

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やっぱり好きだぁ。このお話。
本当に素敵。
静かに、でも凛と、少しずつだけど前に前に足を踏み出している。
穏やかで静かなのにものすごく力強さを感じる。
生きる力を感じる!

1番好きなのは「あわゆきのあと」
泣いたぁ〜泣いたわぁ。

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2023年05月15日

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静謐という言葉が似合う作品。硬質な活字から生み出される、温かくて深みのある活版印刷の文字そのもののような。
辛いこと哀しいことを、忘れてしまわなくても、少しずつ前へ進んでいけるのかもしれないと、そう思うことができた。

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2023年04月01日

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シリーズ2作目。
どの話もとても良い。みんな優しくて素敵な人たち。
読後も温かい気持ちになる。

「書いた人も、組んだ人ももうここにいないのに、版が残っている。これを刷れば、言葉が浮かび上がってくる」
それが活版印刷の素敵なところなのだろう。

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2021年12月22日

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シリーズ2作目。順番通りに読まなくてもこれだけ読んでも楽しめそう。
今回もあたたかく素敵な言葉が散りばめられていて、幸せな気持ちになった。
本や印刷のことが好きな人ならば、このシリーズはとても気に入ると思う。
4篇入っているけど「あわゆきのあと」と「海からの手紙」が特によかった。

「あわゆきのあと」では、死に漠然とした恐怖を感じている広太くんに対して、弓子さんがやさしく語りかけている場面が印象的。「心って、きっとひとつじゃないんだよ。身体に宿ってる広太くんと、ほかの人の中にいる広太くん。ほかの人の中の広太くんは、広太くん本人が死んじゃっても生きてる。」「わたしは、お母さんやお父さんやお祖父ちゃんやお祖母ちゃんのことを覚えてる。広太くんのことも覚えた。わたしは、その人たちみんなでできてる。わたしもきっと少しずつでもいろんな人に覚えてもらって、その人の一部になってる。わたしが支えてもらったように、わたしも誰かを支えられるかも」

「海からの手紙」では、「表現は翼」という言葉が鮮烈だった。「飛ぶことに意味はない。飛びたいから飛ぶ。飛べるから飛ぶ。それだけ。だけど、飛ぶためには技術が必要。飛びたくても、それを身につけていない人は飛べないでしょう?飛べる人は飛ぶべきだ。僕はそう思うんですよ。」「壜はそう簡単に岸にはたどり着かない。だからたくさん投げないといけないんですよ。そうしたら、そのうち誰かが拾ってくれるかもしれない。」自分も昌代さんのように「表現すること」が何なのか分からなくなってしまうことがある。そういう時はこの言葉を思い返したい。

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2020年10月06日

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シリーズの2作目。3作目を最初に読んだので、これで12作が繋がった。個々の話は前の話に関連してスタートするが、独立した話なのでどう読んでも問題ないんだけど、弓子さんの謎がだんだん明らかになっていくので、順番通りに読んだ方が面白い。今回の話もどの話も好きだけど、朗読の話、好きだな。竹野内豊のドラマを思い出した。さて、全6巻だが、とりあえず第4巻で完結とのことで、楽しみ

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2020年09月04日

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ネタバレ

大好きなシリーズ第2弾。
今回も優しさの連鎖が止まらない。
その優しさにふれる度にまたまた泣かされた。

パソコンで文章を打ち込んでいると、文字はパターン化されているので文章も簡単に作れる。
活版印刷を知れば知るほど、"文字"の無限の可能性と奥深さを思い知る。
壁一面にそびえる活字の棚。
想像を遥かに越えた圧倒的な量には声も出ない。
その莫大な量の活字を積み重ねて出来上がる言葉達。
何から何までが手作業。
作った人の手の温もり、紙の手触り、インクの香り。
印刷物を通してダイレクトに伝わる、その全てが柔らかく優しい。

「印刷物は言葉の仮の姿だと思うんです。『残す』というより、言葉を複製し、多くの人に『届ける』ことが目的。ほんとうに大事なのは言葉ですよね。その紙がなくなっても、書かれていた言葉が人の心に残れば、それでいいと思うんです」
弓子の言葉通り、今回もこの印刷物・本を通して沢山の優しさが私の心に届けられた。
生きることは儚い。
時に辛いこともあるけれど、人と人との縁に希望の明かりを見出だせた。

赤ちゃん用の「ファースト名刺」の話『あわゆきのあと』が一番印象的。
"あわゆき"という春が来ることを願う素敵な名前と家族の想いに何度も泣かされた。
弓子達が作った豆本『貝殻』が見てみたかった。

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2020年03月08日

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心に残った文章。
できることを広げようとしたとき、世界も広がる。

いまうまくできることだけでもダメなんです。
いろいろなことを勉強しようって。せっかく生かすチャンスをもったのだから。

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2020年01月30日

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シリーズ第二弾。 今回も人の繋がりで物語は進んでいきます。 それぞれの想いが、三日月堂で形になっていく。 活字の温かみを大切にしたい。 4話目は、今までと展開が少し違ったのも良かった。

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2023年10月06日

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この度も、どれも手にとってみたくなるような印刷物のお話。落ち着いていて、がんばりすぎなくていい。パワーみなぎってる感じじゃないときに穏やかに読める。

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2023年06月17日

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活版印刷所、三日月堂のお話。どれも心に染み渡り、涙無しには読めない、温かい話。
①朗読を習ってる3人が朗読会を開く。読み方に正解はない。伝え方に正解はない。だからこそ染み渡るものがある。
②生後3日で亡くなった姉のファースト名刺を11才の弟が作る話。自分が死を迎える時どうなるのか、人の死を乗り越えるとは…?死にまつわる温かな話。
③亡くなった奥さんが伝えたかったものは?離れて行った元カレが伝えたかったものは?人と一緒にいるからこそ、傷つくもの、見つかるもの、両方がある。豆本が欲しくなった(笑)
④自分もそんな少年時代もあったなぁ、自分の息子を見ながら思う父に、30年前に死んだ父から手紙が届く。活版印刷だから、一度組んだままなら残せる印刷そだから、30年たって繋がれる。そんな父と息子の話。

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2023年01月09日

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 各話の主人公(語り手?)が三日月堂を訪ね、何か背中を押されて動き出すのと同じく、弓子さんにも少しずつ新しい挑戦がある。豆本はある程度話の分かる者同士、濃密な時間だっただろう。
 そして同人誌の依頼のところではついに、大型印刷機を動かさなきゃ、と心動く。これからまだ続く印刷所の変化や人々との出会いが楽しみ。

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2022年12月27日

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幸せな気分になったりほっこりしたりするお話ではない少し切なさも感じるお話たちなんだけど、読んだあとは穏やかな気持ちになれる。

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2022年05月16日

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表紙の女性は、弓子さん?
縁と時系列が繋がっている。
ほっこり系のお話。
悪い人も出てこないし、読み後も良いです。

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2021年09月07日

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今回は生と死がテーマなのか。
死を意識するから生があり、生きていればいずれ必ず死が訪れる。

いなくなってしまった人に対し、あの人が生きていれば、と思うことは多い。
でも今現在も其処此処にその軌跡は残っているし、自分の心にも生きている。
そんなことを強く感じた。

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2021年04月16日

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あわゆきのあとが特に良かった。自分も小さい頃感じてた死への恐怖をすごく的確に表現されてて、子どもの気持ちも親の気持ちも丁寧に書かれていた。泣けた。
心理描写が上手いなぁ。

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2021年04月14日

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どれもステキな物語だった。
「あわゆき」の名刺はいいな。
版画と活版印刷の豆本、買ってみたい!お気に入りのフレーズで自分でも制作に加わってみたいな。

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2020年09月01日

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ネタバレ

シリーズ二作目。活版印刷を通して人と人が繋がっていく物語。「ちょうちょうの朗読会」「あわゆきのあと」「海からの手紙」「我らの西部劇」の5編。どのお話も良かった。最後のお話の中の「書いた人も、組んだ人ももうここにいないのに、版が残ってる。これを刷れば、言葉が浮かび上がってくる」この一文は本当に感慨深い。データとは違い、手で触れて感じることが出来るからこそ、胸に迫るものがある。余談だが、お父様の残した資料をヒントに「我らの西部劇」の物語が出来たのだろうか。ここにも「繋がり」を感じる。

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2020年07月14日

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時間は流れる。人は変わる。
ーーそれが生きているということだから。

私も飛ぼう。低くても、遠くまで行けなくても。行き先があるかわからなくても。飛べるかぎり飛んでみよう。
それが生きるということだから。

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2020年07月11日

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今、私は結構しんどくて、しんどくて、この本を読むのにも休み休みで読んだ。(;^ω^)
とっても面白いし、背中を押してもらえるし、読んでいて苦しくなるような「救いのない本」ではない。
むしろその逆なのに、登場人物の強さがしんどくて、休み休みで読んでしまった。

「生きているのが楽しいのはほんのちょっとで、人生の大部分が戦い」
だなんて、ニコニコ笑顔で話されても、ああそうですよね、って、ちょっと今は言えない。
何せ戦いの真っ最中なもんで。
でもって、その戦いに気持ちが折れそうになってるもんで。
ああ、こういうもんなのね、って思ってしまう。みんなそう。苦しくて、もういいやって投げ出して楽になりたいって思うのにそれもできない。わかってる。わかってるけど、物語くらい、甘い甘い夢を見てもいいじゃないか、と、思ってしまって。

こういう本を読んで、よし、私もがんばろうって思えるぐらい強くなりたいな。
みんなも、同じように苦しいなら、もっともっと未来を見て、輝く遠い場所が幸せなんだと信じて毎日毎日旅立てるような、そんなふうに私も思いたい。

同じことを繰り返していても輝く遠い場所には届かないし、自分ひとりでは立ち止まってしまいそうなときでも、だれかとつながっていられれば少しずつでも前に進めるかもしれない。
だれかと一緒に何かをするのは、やっぱり、とても楽しいことなんやろう。

あと少し。
あと少しで、一歩踏み出す勇気が出そう。
大丈夫、たしょう立ち止まっていてもまだまだ先は長いんだから焦らず、私にとっての「輝く遠い場所」を目指そう。

この本では、活字がその「輝く遠い場所」を繋げている。
「思い出の時修理します」も、同じようにどこか「遠い場所」を探しているお話やけど、あちらはタイトル通り、「思い出」から未来を探している。

こちらも、やっぱりタイトル通り「活版印刷」から、「遠い場所」を探している。
どちらも素敵。どちらもロマンがあって、「同じことを繰り返していてもどこにも着かない」と、思っている私にとって何かのきっかけになるんじゃないかと期待して、活版印刷をやってみたいと思っている。

今回は、朗読会のお話もあって、こちらもやってみたいと思った。
素敵なんじゃないかなと思った。でも、たぶん、ちがう。それは他人の真似であって、どれほどその世界が素敵でも、私の「遠い場所」は、たぶんそこにはないんやろう。

でもでも、そう思っていても進めないもんね。
幸い、私は読書というツールがあるので、その読書で触れた何かは、手にできるものならやってみようと思っている。
活版印刷も朗読も私にとっての「遠い場所」ではなくても、一歩踏み出すことで何かが変わるかもしれないから、やってみようと思う。ちょっとお試しするぐらいの軽い気持ちです。

40年ちょっと生きてきているけれど、私の経験値はかなり少ない。もっともっと若いころに、
「ちょっと気になるな」
ってことに手を出してみればよかった。あのころは、そんなふうに興味本位で何かをやろうと思うことは浮ついていると思っていたし、そもそも「ちょっと気になるな」と、いうことを探すのもへたくそやった。

若いころのほうが時間も体力もあったのになあ、と、思うけど、いやいや、この年齢になったからこそ、「ちょっと気になるな」と、いうことを、自分以外のものに見付けられるようになったのかもしれへんしな。

感情の元になるものは、十歳のときにそろうのだそうだ。
それって遅いのか早いのか、そこからはあれこれ複雑になっていくばかりだそうやけど、感情がすべてそろうのすら十歳なんやったら、二十代であれこれ小器用にやりこなそうとか、無理な話やな。

そう思うと、四十代、いい年代なのかもしれへんな。

(と、自分に言い聞かせるよ。笑)

あれこれあれこれ並べてるな(笑)。屁理屈の武装でも、今はほしいねん。自分を奮い立たせるための何かが。(;^ω^)

確かに、傷のない人生は人生と言えないのかもしれへんよ。
傷があるからこそ、その人なりにそれをどう癒すか、ほんで、他人にどう接していくかが変わってくるんやもの。
自分がつらいぶん、もしかしたら他人に優しくなれるのかもしれない。
(なれないのかもしれない…)

自分で自分を癒すのはやっぱり大変で、そのときに他人の力を借りるから、今度は自分がだれかの力になろうと思えるんやろう。

そっか傷から何かが生まれるって、版画のことか。
傷をつけて、絵を文字を刻むんやもんね。絵や文字は魂の跡だわ。魂を形作るのに、無傷じゃあ、そりゃあ無理やろうな。
それは、分かるんやけどね…。

やっぱり今は、ありえないってぐらい、夢見がちなオチの話のほうがいいのかもな。笑


…うん…。
でも、足りなくても、それが私やねん。
足りなくても、あかんことばっかりでも、それが私。

そして生きるということに、正解はないねんね。
正解があって、その通りにすれば万事オッケーというものがあっても、それを単になぞらえるだけなら確かに機械でいいのかもしれない。

足りなくていいのかもなあ。足りないからこそ、誰かに補ってもらって、支えあえるのかもしれない。

ああやっぱり、夢見がちなオチにしてるんかな、自分で。笑


本には確かに文字しかないよ。
でも、読んでいる私にとっては、色も形もある。色や形や重さを感じる瞬間が、とても好きだ。



今回は、活版印刷と版画のコラボレーションもあった。
豆本といい、まったく見たことがないので想像でもできひんけど、版画の専門用語がバシバシ出てきたのには
「おおー」
と、思った。


普段からやってはる方には、こういう専門用語も、うんうん、そうよね、って思えるんかな。

寒冷紗
ラシャ
人絹
ドライポイント
メゾチント
エッチング
アクアチント
エングレーヴィング
ニードル
ビュラン


などなど…。
作中でもさらりと説明してくれてはるし、このあたりの手法や技法をくどくど言われると読んでて面倒くさくなりそうなので、このシリーズは(活版印刷も含め)このあたりの匙加減がとても面白い。

興味を持ったら、その後は自分で調べればいいんやもんね。

■■■■

■消波ブロック

海岸や河川などの護岸や水制を目的に設置するコンクリートブロック。消波根固ブロック(しょうはねがためブロック)、波消しブロック(なみけしブロック)と呼ばれることもある。

英語では「tetrapod」と呼ばれ、日本語でも消波ブロック全般を「テトラポッド」と呼ぶこともあるが、日本では「テトラポッド」は不動テトラの四脚ブロック製品の登録商標である

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2020年07月04日

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ネタバレ

最後の話が一番グッときた。理解しあえない不器用な親子が少し歩み寄り、魂が版に、そして本によみがえる。本ってやっぱり宝物やなぁ

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2020年04月29日

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シリーズ第二弾

こちらも4編からなる連作。
いやー面白かった。
登場人物がみんな素敵なヒトばかり。
どれもよかったけれど、個人的には「あわゆきのあと」が重松清っぽくて好きかも。
それから豆本にも興味がでました。
一度見てみたいと思います。

第六弾まで買ってあるので、続けて読む予定です。

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2020年01月30日

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「海からの手紙」が良かった。

今回は、生と死が一つのテーマになってるように感じた。
一つの一つの物語は重いが、その重さを受け止めている活版印刷の懐の深さが感じられて、全体として丁度良かった。

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2019年08月05日

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三日月堂シリーズ第二弾。

「海からの手紙」では銅版画の描写が素敵で、どんな豆本だったんだろうと想像が膨らむ。
活版印刷といい銅版画といい、あと朗読もだけど、ほしおさんの作品はそれぞれの魅力の表現が豊かで、興味を持たせられてしまう。
朗読会っていうものに行ったことないけど、すごく行ってみたくなりました。

「我らの西部劇」で描かれる、三日月堂の前店主の印刷への愛やこだわりも良かったなぁー。
人の手を介して作られるものには、ちゃんと人の思いが込められていて、機械とは違う何かがあるなぁとしみじみ。
そういうのを大事にしていける世界でありたい。

弓子視点のお話もそろそろ読んでみたいな。

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2024年05月04日

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ネタバレ

シリーズ2作目。
各々のお話を読み終えたあとに、改めて扉絵の写真を見るとその意味が分かる。伝わってくる。「あわゆき」なんかは特に。最後の「西部劇」のお話が好きだったな。好きな世界に没頭し追いかける姿とか、仲間内で盛り上がってる様子が目に浮かぶ。

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2023年01月16日

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相手に何かを伝える手段は言葉が大概だけれど、自分の伝えたいことを100%言葉で伝えるなんて無理だと思っていた。今もその考えはあるけど、だからこそ、この本に出てくる人たちは届けたい言葉を活字にして伝えたいんだろうなぁと思う。

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2020年05月17日

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ネタバレ

 あまんきみこさんの作品が出てきて、懐かしさが込み上げました。私も子供のころ読んだし、息子達にも読み聞かせしたなぁ…

 登場人物が、いい人ばっかりで、しかも、同じような性格の人が多く、出来すぎ?って感じもするけど…活版印刷に興味を持った人が集まるんだから必然かも知れない。
その中ではちょっと違う、「あわゆき」のお話しは、良かった。
悲しいこと辛いことを経験し、そこはもう通り過ぎて、もう一歩踏み出そうとする過程を描いているのだろう。

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2020年04月07日

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ネタバレ

印象的な文章がいくつもありました。

そのなかでも特に「わたしも飛ぼう。低くても、遠くまで行けなくても。行き先があるかわからなくても。飛べるかぎり飛んでみよう。それが生きるということだから。」が心に残りました。

傷ついたり、迷ったりしていても、前を向いて動かないことには始まらないという意だと理解しました。

勇気をもって、前に踏み出す大切さを痛感しました。

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2020年03月06日

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シリーズ第2弾。
弓子さんが再開した「三日月堂」には川越の地元の人に愛され、次から次へ新しい依頼が持ち込まれる。
前作の最終章で作った結婚式の招待状がきっかけで、朗読会の案内状を作り、朗読会をきっかけに小学生の男の子から、10年以上前に亡くなった姉の「ファースト名刺」の依頼をされたり…と物語が次の縁へと繋がっていくところが、このシリーズのいいところ。
1作目より断然と自信を増した弓子さんが頼もしい。
もはや20代とは思えない貫禄。
亡くなった姉の名刺を作り、両親が抱えていた悲しみを小学校5年生の男の子が解放してしまう「あわゆきのあと」が個人的には好きだが、その「あわゆき」の名刺を受けった彼の親族である女性が、その名刺をきっかけに生きる希望を持った表題作である「海からの手紙」も考えさせられる部分が多い。
まだ2作しか読んでいないが、このシリーズは人の死とどう向き合い、その後どのように生きていくのか?
常にそのテーマが根底にあるのだろうか?
川越の街並みも目に浮かぶようで、今後も楽しみ。

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2020年02月18日

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翼、繋がりで読んだわけではないけれど
表題「海からの手紙」の、本筋ではないけれど翼のエピソードにきゅん。
皆様御存知、私の背中には翼が(以下略)



三日月堂2作目。
前作と比べて少しテーマが重めになってきてるように感じたけれど、案外それが文体等とバランス良くて馴染んで読めました。☆3.5
裏表紙のあらすじで弓子さんに「影のある」とか「物静かな」とか頑張って主人公属性くっつけようとしなくてもいいんじゃないかな…弓子さん結構おしゃべりで明るいよね(笑
別にさ、何か抱えてます、って顔で歩いてなくたって、
前を向いて歩いてるひとは、主人公なのだよ。ふん。

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2019年07月09日

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