【感想・ネタバレ】活版印刷三日月堂 雲の日記帳のレビュー

あらすじ

小さな活版印刷所「三日月堂」。店主の弓子が活字を拾い刷り上げるのは、誰かの忘れていた記憶や、言えなかった言葉。仕事を続ける中で、弓子が見つけた「自分の想い」と、「三日月堂の夢」とは――。感動の涙が止まらない、大人気シリーズ完結編!

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Posted by ブクログ

泣いてしまった。

これまでに関わった人たちが、
ゆっくりと三日月堂の歯車になり、
前に、前に進んでいく。

弓子さんの決意に、水上さんの優しさに
これまで現れた人たちの心の豊かさ、
そして、何より素敵な魔法に。

「本は宛先のない魂のかけら」。
その言葉にも、ぐっときた。
大切に紡いだ言葉を、いつか誰かに届くようにと
流れに委ねること。

その勇気が自分の人生を楽しく、豊かにしていく。
のかな?

そんなことを信じたくなるような本作に
心から感謝したい。

さて、次はどうなるのか。また楽しみである。

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2025年10月18日

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良かったです。
人の思いがぎゅっと詰まったお話に惹かれます。

お話も良かったですが、活版印刷のコラボ企画の案内が本に挟まっていました。
この頃にこの本と出会えていたら参加したかったのにと残念に思いましたが、印刷博物館は今も活版印刷のイベントが行われているようなのでこれには是非参加してみたいです。

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2025年03月11日

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ネタバレ

活版印刷の可能性が広がることで夢が広がっていく様子にわくわくします。悠木さんとふたりてやっていくことになってよかったです。

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2025年02月24日

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三日月堂、堂々の完結。
自己主張ができない青年、大学のゼミで嫌なメンバーと作品を作ることになった女子大生、余命半年の古本屋さん…そして何より弓子さんのこの先。

決して御涙頂戴ものじゃないけど
心が温まる一冊。

5、6巻はスピンオフらしいのでまた借りようと思います。

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2024年11月20日

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川越の活版印刷所が舞台の物語、4作目で完結編。
いつもこの印刷所や関わる人たちの優しさやそれぞれ抱える問題に向かい合うストーリーにじーんとして、幸せと温かさで満たされます。
今回もとても勇気をもらえて、生きるって素敵なことだなとしみじみ感じられました。

「どうして散るときまで、そんなにうつくしいんだ。わたしはもうすぐ世界から消えるのに、寸前まで捨てきれなくなってしまうじゃないか。世界をうつくしいと思ってしまうじゃないか。」
今回の物語の登場人物の彼の目や言葉を通して、改めて世界ってうつくしい、と見える世界がキラキラ感じます。

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2024年10月04日

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これからの未来と終わりゆく人生。温かいけれど、切なかった。
人と人の繋がり、これからの指標となるきっかけが、短編で紡いでいく。

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2023年12月27日

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ネタバレ

シリーズ完結編とても良かったです!
これまで登場した方達も沢山出てきてその後をしれたのがとても嬉しかったです。
活版印刷を通じて人と人が結びつき、ゆっくりと優しく繋がり続けている。そんな優しい物語でした。

表題作の『雲の日記帳』とそれに続く『三日月堂の夢』がとても大好きです。完全に綺麗なだけではなくて、人間の弱い部分も含めて綺麗なお話です。
ハッピーエンドではありますが、ハッピーなだけではなくて悲しいこと切ないこともありましたが、爽やかなラストです。

人が亡くなっても文字で思ったことや言葉が残って、他の人に広がっていく…本当に素敵です。
天涯孤独だった弓子さんの周りが温かくて優しい人達で溢れて、独りじゃなくなったのが本当に嬉しいです。

シリーズを通して弓子さん達の言葉で心が軽くなって、優しくて幸せな気持ちになれました。
番外編も読みます。

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2022年07月23日

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シリーズ第4弾。完結編というけれど、まだまだ未来に続いていきそうなかんじ。
人と人とがどんどんつながっていくのも素敵だし、弓子さんだからこそ、こんなに温かい人々が集まってくるのだろう。
最後は少し駆け足で進んでしまうかんじもあったが、やはりシリーズを通して、温かい空気感はそのまま。
「街の木の地図」と「雲日記」は実物が欲しい!
活版印刷って、こんなにも人を惹きつける力があるんですね。
私もワークショップに参加してみたいなぁ。

それにしても、あと2冊番外編があるようですが、これで完結はさみしいなぁ。まだまだ三日月堂を見ていたい気分です。

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2022年02月20日

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めちゃくちゃ面白い…。この本は、手元に置いておきたい。
ほんで、繰り返し何度でも読みたい。

シリーズ一冊目を読んだのが年単位で昔なので、一度読み直したいな。
関係性をはっきりと思い出せなくても、作中の説明でなんとなく思い出せるけど、ちゃんと読みたい。

連作短編というにはちょっと足りないぐらいの、人と人、その思いと視線がきれいに織りなすお話やと思う。

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2021年08月13日

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シリーズ4作目。「シリーズ完結編」と書いてあるけれど、調べるとその後も6巻まで出ている模様。5は番外編で過去の話、6は少し未来の話だとか。
4では三日月堂が少し成長して大きくなっていく経過が書かれている。最初は弓子さん一人でやっていたのが、いつの間にか悠生や楓がいなくてはならない存在になっていて、更に協力者も増えて賑やかになっていく。
今回も日頃抱えている生きることや仕事に対する迷いや躊躇いを言葉にしてくれて、さらに思い切って踏み出してと後押ししてくれるような言葉がたくさんあった。あたたかくて安心できるシリーズ。
ほしおさなえさんの著作はこのシリーズしか読んだことが無いので、他のものも是非読んでみたい。

●印象的な言葉
「落ちた時に自分のせいだと思ってたらキリがないよ。自分じゃなくて相手が悪いって思った方がいいよ。そうしないと負けるよ。」
「言葉にも根っこがあるのかもしれない。目に見える葉や幹の下に根っこが伸びて土の中に広がって。地面の中で他の根っこと出会ったり、絡まり合ったりしてるのかも。」
「言葉はいつも人と人の間にあって所有することはできない。自分が発するどの言葉も元々は外からやってきたものだ。」
「人ははっきり説明できるような役割なんてなくても生きていていいんだよ。その人がいることで助かっている人は必ずいるんだ。」
「自分の身体も財産も借り物。大切な人も物も最後は全て世界に返さないといけない。仕事・業績・人のためにしたこと、生きるためにしたことは何もかも世界のものでその人の死後もこの世に残る。本人は持っていけない。でも、その人の思い・記憶・夢だけはその人と共に消える。その人だけのもの。形のない夢だけがその人の持ち物。」
「夢っていうのはそもそも自分勝手なもの。世のためになるかもわからないし、人に迷惑もかける。それでも引かずに求め続けた人だけが叶えることができる。」

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2020年11月09日

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ネタバレ

水上さんが完成まで生きていられるかハラハラしながら最後のあたりは駆け足で読んでしまいました。
弓子さんは悠生さんと想いが同じでほんとによかった。
周りのみんなもいい人ばかりで心があたたまりました。
番外編がまだ残っているので、読むのが楽しみです。

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2020年10月19日

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リングストーリ完結。見事に16個の話が繋がった。弓子さん、おめでとう!番外編があと2冊あるので、それも楽しみ

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2020年09月26日

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心温まるお話でした。
本はタンポポの綿毛のようなもので、明確な宛先は持っていないけれど、行き着いた先の読み手にメッセージを残すという一節が非常に印象的でした。

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2020年08月27日

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号泣ではないけど、そっと心にくる優しさや悲しさに涙が出ました。

祖父を亡くしたばかりの時に読みましたが、夢だけがその人の持ち物、という表現に涙が出ました。
祖父の夢は何だったのだろう。
居なくなってしまった今はその思いも夢も知ることは出来ません。

その思いを形にして、次へ繋いでいく人々の物語。
必死で何かに夢中になり、優しさの中に生きている人たちの物語。

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2020年07月02日

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ネタバレ

弓子一人で始めた三日月堂も、今では大勢の人が集まる賑やかな場となった。
機械を動かす音に混じって聴こえる楽しそうな話し声や笑い声。
活版印刷に導かれた人が、また新たな人と繋がり輪を作り、素敵な縁を結んでいく。
活版印刷によって大切な思いが形となり、周囲の人にも伝わる幸せの連鎖に感動した。

静かなようで意外と頑固。
いつも相手のことを思い、寄り添い続ける。
そんな弓子と、弓子に魅了された三日月堂の仲間達のこれからに思いを馳せて。
三日月堂の新たな展開にも期待して。

これが取り敢えずの完結編。
けれど、これでさよならなんてあり得ない。
第5、第6弾で三日月堂の仲間達と再会する日を心待ちにしたい。

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2020年03月12日

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シリーズもの。

各々の思いが伝わって良かったです。
やりたいことが一人だと無理と思っても、一緒にやる人がいれば、いつか叶えられるかもしれません。希望をもつことも大事だなと思いました。

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2024年11月17日

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 ひとりぼっちで始めた三日月堂も、気付けば良いお客様、良いパートナー、たくさんの人に支えてもらっている。
 並行して「菓子屋横丁月光荘」シリーズを読んでいるのだが、そこに出てくる古書店関連の登場人物たちが出てきて、お話もオーバーラップしてきたのがおもしろい。

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2023年01月02日

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生と死は隣同士。
今、生きている人がずっとそこにいることはない。

だからこそ、その人の生きた証を
どう形作るのか。
その人の思いもあるし、
周りの人たちの思いもある。

悲しい話なのに、美しい話。

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2022年07月17日

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シリーズ完結編となっている第4巻。

全編を通して、活版印刷、人の縁、そして死がテーマだったのかなと思います。

あらすじに「涙が止まらない」と書いてあるので外出先に持って行かないようにしましたが、この巻では涙は出ませんでした。

最後に今までの登場人物がたくさん出てきて、みんなが少しずつ繋がって何かをするというのが、読んでいて嬉しかったです。

現実世界ではこんなにみんながいい人ではないし、簡単に繋がれないけれど、同じことに興味がある人とは通じ合えるものがあるのだと思います。

番外編の2冊も楽しみ。

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2021年11月12日

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シリーズ第四弾。

活版印刷所「三日月堂」をめぐるシリーズも、この巻で本編完結との事で、一巻からの登場人物達が次々と登場するのも感慨深いですね。
登場当初は、運送会社でバイトをしていた弓子さんもすっかり三日月堂店主として板についてきた感じです。何より三日月堂という印刷所が、訪れる人達に気づきや癒しを与える場所になっていますよね。
この巻のハイライトは水上さんの本づくりの場面かと思うのですが、今まで三日月堂に関わってきた人達に加えて、水上さんの旧友の方々が一丸となって“活版印刷で本を作る”という、とんでもなく手間がかかることに取り組む様子に胸が熱くなりました。(でも楽しそう!)
このシリーズに出てくる人達は、皆真面目で良い人ばかり。誰より、弓子さんが自分より人の事を優先しがちな人でしたが、そんな弓子さんと同じ夢を持つ悠生さんが一緒になってくれて何よりです。
このシリーズには素敵な台詞が沢山ありましたが、本書の中にあった、“人は、はっきり説明できるような役割なんてなくても、生きていいんだよ・・”という台詞が個人的にいいなぁと思いました。
本編は完結ですが、番外編が出ているようなので、そちらも勿論読ませて頂く所存です。

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2021年06月08日

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ネタバレ

弓子さんの仕事に対するひた向きさ、その人柄で、どんどん街に馴染んで人と人が繋がり、集まってくる。
弓子さんに恋愛が絡んでくるのはどうなんだろう…と思っていたが、それもアリか。
新しい家族の物語に繋がっていくといいな、と思う。
「でも、思うんですよ。夢だけがその人の持ち物なんじゃないか、って」
その夢を形にし、世界に返して、抱き、旅立った水上さん。
最期は幸せでしたね。

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2021年03月11日

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帯に「号泣」と書いてあって、どんなラストを迎えるのか若干ハラハラしながら読んだ。それぞれの物語に想いがあって、ほっこりした内容だった。弓子と悠生の近寄り方が素敵だな。
この本のおかげで九ポ堂さんほか、実際の活版印刷の商品を気に書けるようになった。

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2020年10月28日

Posted by ブクログ

沢山の仲間たちと一つの事を仕上げるのは有意義な事
以前一緒にいた人々を思い出す
いろんな事ができてよかった
今はひとつの物語のように感じます
現在何人かはあちらの世界にいたり、遠くにいたり

活版は、ノスタルジーだけでやっていけないと思うけど
ここでは美しい物語になってます

大きくなるときは、迷惑かけたり、助けてもらったり、失敗したり
それをしないと大きくならない
慣れたことだけしてたらダメなんだ

自分の身体 財産 大切な人 大事にしていたもの
仕事 業績 世のため人のためににしたこと
ーーーーその人のものじゃない 持っていけない
思い 記憶 夢
ーーーーーその人だけのもの

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2020年09月23日

Posted by ブクログ

心から出てくるものを、活字にし本に残す。本になることで人に伝わり繋ぐことができる。
時間を超え想いを伝える活字。人の文化を伝える活字。形は変わっても伝えたい想い。

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2020年08月15日

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ネタバレ

シリーズ最終章。
やっと主人公、弓子の物語になった感じ。
「雲の日記帳」は、辛い話だが、私には、シリーズの中では一番感動的だった。
それまで、弓子が周りに影響を与えることが多かったが、今度は、水上に心動かされる。
 怖いけれど、一歩踏み出す。そして、人も夢も動き出す。
321ページ
“前略…みんな、いつか死ぬ。人間はそれを知ったうえで生きている。ほんとうに賢かったら、生きるのをやめてしまうでしょう”

ここ、ぐっときたなぁ…。

番外編も気になります。

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2020年05月24日

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シリーズ完結編。
川越の小さな運送屋さんのハルさんの思い付きから始まった、活版印刷三日月堂の復活。
人と人との縁がどんどん繋がり、前作では弓子さんが動かせなくて困っていた大型の印刷機を動かす目途も立ち、完結編となる今作ではとうとう本を一から作成することに挑戦する。
悩みながらも、たくさんの人々に支えられて、どんどん立派になっていく弓子さんと三日月堂は、川越に行ったら、本当にありそうで、架空の話とは思えないくらい、私にとって身近な作品となった。
依頼人の希望には笑顔で答えつつも、「本当に自分に出来るのかしら…」と常に迷う弓子さんの姿は、自分自身の迷いも重なり、つい応援してしまうし、上手く行った時には一緒に安堵し、涙する。
帯にあるような「号泣」ではないけど、優しい涙が頬を伝う作品であることには間違いない。
本編は今作で完結のようだが、過去と未来をそれぞれ描いた番外編が2冊あるので、そちらも楽しみ。

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2020年05月20日

Posted by ブクログ

シリーズ完結編。
予想通り、最後の章は弓子視点でした。
でも個人的に印象に残ったのは、最初の章の「星をつなぐ線」に出てくる星座早見盤。
どんなに素敵なものなのか見てみたい!

私は次のシリーズの月光荘シリーズを先に読み始めてしまったので、この巻で浮草や街の木の地図のことを詳しく知ることができて、なんだか不思議なかんじです。
今また月光荘を読み直したら、また心持ちが違いそう。

1人で細々と始めた活版印刷屋さんが、色んな人と繋がって、やれる仕事も広がっていって、静かだけど強く優しい物語だったなぁ。

「慣れたことだけしてたらダメなんだ」って言葉、三日月堂でも月光荘でも何度か出てきた気がする。
川越を舞台にしているシリーズ全体のテーマなのかな。

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2024年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三日月堂の集大成。活版印刷を通じて、木々が生い茂るようにどんどん人の輪が広がっていく。時が経てば朽ちていく葉もあるが、彼らが残した言葉は残り、新たな養分として、遠くにいる人の明日を生きる活力になり、身近な人の心に残り続け代々受け継がれていくだろう。

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2023年01月16日

Posted by ブクログ

このシリーズは大好きで読み進んできたけど、今回の巻はウルっとくるシーンがなかった。少し飽きてきたのかも。番外編は、続けてすぐに読もうとは思わないなぁ。

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2022年07月14日

Posted by ブクログ

2022.1.23
あっという間に読み終わってしまった。
生と死。人との繋がり。再生。未来に言葉を残すということ。
かなり重い話も多かったけど、それでも生きててよかったと思う登場人物に感動しました。

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2022年01月23日

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