ほしおさなえのレビュー一覧

  • 活版印刷三日月堂 小さな折り紙

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    ネタバレ

    カナコさんの歌集を作るところでは涙を禁じ得なかった。楓の将来観に尊敬した。万葉集の庭は無くならないで欲しい。それはそうと深沢ゼミ受けてみたい人生だった。三日月堂に幸あれ。

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    2023年09月27日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    生きること、働くこと、人と繋がること。そういったことを考えさせられる話って、顎を摑まれて「ほら、見ろ、目を背けるな。」と圧を掛けられるような痛みを感じるものが多いけれど、このシリーズは、隣を並んで歩きながら「こんなことあってさ。」「そういうこともあるよね。」なんて話しているような小さな旅路のようでした。

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    2023年09月25日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    シリーズ4作目は、主人公が周囲の人たちの内面に触れることで紡がれるストーリー。故にぐっと連句の世界と繋がり、今まで以上に「皆で句を詠む」ことの良さが描かれていて、とてもとても良かった。

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    2023年09月15日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    完結したと思ってた月光荘に続きがあった!
    大きな変化はなく流れるようにまとまっていく
    落ち着いていって、またいつか旅立っていく
    終わりのようにみえるけど、つながっていく
    かたちがなくなっても、きっと何処かにある

    手放したりなくなってしまうものがあっても
    何処かに白い世界があって楽しそうにしている
    …今は生きていかなきゃね

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    2023年09月05日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    大好きなシリーズでしたが、今回で完結編。
    守人の今後も他のメンバーの今後ももっと読みたい。

    ジュウブン、イキロ。
    心に滲みます。

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    2023年08月20日
  • 活版印刷三日月堂 小さな折り紙

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    シリーズ6作目。ほんっと登場人物全員好き。活版印刷を通じて繋がった人々のその後が描かれててとてもとても良い。全話の中で1番「庭のアルバム」が好きやったから今作の「庭の昼食」が嬉しかった。私も三日月堂がある川越に住みたい。

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    2023年08月06日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    あー、私の大好きなシリーズがとうとう終わってしまったーという感じ。
    肉親の縁薄く、内へ内へとこもりがちな守人が、川越の月光荘に住み始めたことをきっかけに、いろいろな人と親しくなり、自分の能力も認めることができ、自分の人生を生き始める様が読んでいて、胸に染み入るようであった。
    家とは何か。入れ物としての家、一族、祖先という意味の家、あるいは家そのものの辿ってきた歴史。
    その地域の、ひいては小さな取るに足りない人間一人一人の、たしかに生きた証。
    そういうものの愛おしさ、美しさが確かに感じられた良作であった。

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    2023年08月04日
  • 歌う家 菓子屋横丁月光荘

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    ほしおさなえの菓子屋横丁月光荘 歌う家を読みました。
    主人公は、幼い頃から家の声が聞こえると言う不思議な力がありました。
    大学院生になり、通学に片道2時間かかっていたのですが、教授から川越の築70年の家の管理人の話があり、川越に住むことになりました
    川越は蔵造りの古い建物がたくさんあり、改築するにあたり、黒漆喰など建築家の私にとって興味深いものはたくさんあり、その建物とその周りの人たちの温かいやりとりがとても面白かったです。
    シリーズの第一作なので、他の続編も読んでみたいと思います。

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    2023年07月28日
  • 活版印刷三日月堂 星たちの栞

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    活版印刷の店を受け継いだ若い女性。
    手作りの小さな印刷物のいとしさ、しっとりした雰囲気の連作短編集です。

    川越の町の一角に、ひっそりと「活版印刷三日月堂」があります。
    ドアから覗くと、大量の活字が上から下までびっしり並んでいる迫力な店内。
    店主の弓子はまだ若い女性だが、もう身内がいないのでした。
    祖父から受け継いだ店の、大きな印刷機はもう使えない。
    それでも子どもの頃の思い出が懐かしく、小さな印刷機を動かしてみると、活字を一つ一つ選んで並べた仕上がりには、独特な味わいがありました。

    そんなお店があることにふと気づいて、やってくる人々。
    依頼するお客さん達の視点で描かれ、話を聞いた弓子さんの

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    2023年07月17日
  • 言葉の園のお菓子番 孤独な月

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    ひとの繋がりと言葉の繋がり。
    込められた想いを汲み取る為には、色々な人と話すことが大切だと改めて思えました。
    「自分」は一人だけど、独りでは無いんですね。

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    2023年07月13日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    言葉のもつ力の深さに引き込まれました。
    誰かの言葉、誰かの話……観て、聴いて心の内にある想いを掬い上げることが出来たら素敵だな。

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    2023年07月13日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    連句の存在を初めて知った。
    主人公は、亡くなった祖母が参加していた連句に参加し、自分も句を作るようになっていく。周りの人が作った句から発想を得たり、思い出が蘇ったりする。
    周囲との距離感がとても心地よい。

    思い返せば、小さな頃から私は深く思考していない気がする。反射のように何かの事柄や発言に反応するが、じっくり向き合う時間は作ってこなかった。作文や作品も、いかにすれば「まあまあ」レベルの評価が得られるか、のほうが気になってしまったり。

    物語に出てくる物を考える人に憧れる。

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    2023年06月20日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    不思議だ。この話を読むと、自分も連句を巻いてみたくなる。短歌とか俳句とか、そんなに興味がある方ではないのに。
    いつものメンバーに加わる新メンバーもいい感じ。時代の先端を行く東京で動き回るのもよし、近くの植物園でお散歩するもよし。
    おばあちゃんオススメのわらびもち、食べてみたいな。(きな粉食べられないけど。)

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    2023年06月02日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    春霞の小箱から世相を反映した内容になっていて、記念館の閉館は新型ウイルスの影響でイベントが中止。淡々と片づけ、そのうちに緊急事態宣言なんてものが発出され、大学最後の年は不穏な始まりを迎えた百花。家族がいるからなんとか家だけの生活でもなったけれど、一人暮らしの大学生にはかなりきつい期間だっただろう。
    百花の就職活動、藤崎産業の採用活動はされるのだろうか。館長はいま必要な部署で取り急ぎがむしゃらに働いているよう。
    タイトルのアルバム、どんなものかととても期待していた。画で見られないのは残念だけれど、百花が卒論の合間に作成していた箱、いいなぁ。水引で模様がつけられているなんて、なおさら!先生もさぞか

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    2023年05月29日
  • 活版印刷三日月堂 海からの手紙

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    やっぱり好きだぁ。このお話。
    本当に素敵。
    静かに、でも凛と、少しずつだけど前に前に足を踏み出している。
    穏やかで静かなのにものすごく力強さを感じる。
    生きる力を感じる!

    1番好きなのは「あわゆきのあと」
    泣いたぁ〜泣いたわぁ。

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    2023年05月15日
  • 菓子屋横丁月光荘 文鳥の宿

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    「この町でできることを探す。
     その土地に住む人、その土地の歴史、そうしたものに触れて根づいてゆく。
     たしかに、生きていくていうのはそういうことなのかもしれない」

    私はどこに根づいていくのか、
    私が根づく場所はどこなのか。

    自分が育った町のことも、全然知らない。
    高校時代を過ごした川越の町がこんなにも魅力的だったなんて、全然知らなかった。
    結婚して移り住んだ町のことも、働いていた町のことも全く知らない。

    今頃になって、近所を歩き回ったりしているのは「自分の居場所」求めているからなのか。
    よくわからない。
    でも心が動いているのは確か。
    心の声に素直に耳を傾け行動していこう。

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    2023年05月01日
  • 活版印刷三日月堂 海からの手紙

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    静謐という言葉が似合う作品。硬質な活字から生み出される、温かくて深みのある活版印刷の文字そのもののような。
    辛いこと哀しいことを、忘れてしまわなくても、少しずつ前へ進んでいけるのかもしれないと、そう思うことができた。

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    2023年04月01日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    ネタバレ

    さらっと閉館イベして終わるんだろうな、と思ってたらなんと!未知の感染症流行!ぐっと引き込まれました。つらい思いしている人を助けてくれる本だと思います

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    2023年03月18日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    今回は、記念館の物語というより、和紙が作成されるまでの工程や、加工の深掘り、という印象。
    なんとなく想像出来て面白かったし、読後改めて動画や画像で見てみた。
    まさに手仕事。
    どうしても想像出来なかった「西本願寺三十六人家集」を画像検索で見てみると、成程、圧巻の美。
    これが全て手作業とは。しかも時は平安時代。
    素晴らしい。
    岡本さんの、自然をそのまま写し取ったような、という墨流しも見てみたい。

    ラストはいきなり現実とリンクして、不安に駆られた。
    どうなってしまうんだろう。

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    2023年01月21日
  • 菓子屋横丁月光荘 文鳥の宿

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    適度にこじんまり繋がってきましたね~。
    言葉(文章)も美しくて。

    川越にとどまらず、川島までほらほら来てごらん!って誘って来てるよねぇ?

    ようやく本年初登録(^_^;
    今年はあんまり読めないかも...その分一冊一冊をかみしめて読みたいね。

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    2023年01月13日