ほしおさなえのレビュー一覧

  • まぼろしを織る

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    染織を通じて転落死の謎を解く話。何者にもなれない、空っぽな自分でどうやって生きていくのかがテーマ。瑞々しさと絶望の隣り合わせ、それでも生きていく。

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    2024年03月13日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    「菓子屋横丁月光荘」の6冊目。こちらもシリーズ完結のようね。

    2つのお話の最初は、守人が木谷先生らとともに訪れた蕎麦懐石の店にまつわる、昔その地に栄えていた織物・広瀬斜子と、その店が改装して入る前の古民家が中心の話。
    これまでもそういうところがあったシリーズだが、今回はとりわけ、そうしたかつてあったものがなくなっていくことに対する感傷と、たとえなくなっても引き継がれる思いがあることについて、強く描かれていたように思えた。

    続く後ろの話では、田辺の祖父・敏治さんが衰えを見せる中、色々な思い出が詰まった家から離れざるを得なくなる敏治さん本人の葛藤と周囲の気持ちが中心に描かれる。
    それは前の話を

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    2024年03月03日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    思わず百花の気持ちに入り込む感じ。
    いよいよ卒業、そして藤崎産業入社。
    コロナのことが日に日に遠くなる中で、そうだった!とあの頃の日常が思い出されてきた。
    和紙への興味は尽きないが、私個人は水引に心惹かれて、梅結びに挑戦するようになった。飯田から水引も取り寄せた。
    私の楽しみが一つ増えたことに感謝したい。

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    2024年03月02日
  • 活版印刷三日月堂 星たちの栞

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    ◾︎シリーズ一作目
    とても良かった。
    心の奥から温かい何かが溢れてくるような、包まれるようなじんわりとしたもので涙が溢れた。
    誰かを大切に想う気持ちと文字や言葉を通じての温かさ。
    古くからあるものを通して感じる、時の流れと活版印刷によって吹き込まれる文字に生命が生まれる感じ。
    とても心地よい読後感で大満足の読書になった。

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    2024年02月29日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    こちまで和紙への思いが強まっていく。
    墨流しいいなあ。
    ラストではついにコロナ禍に突入。
    多分いい方に話は展開するとは思うが、ますます目が離せなくなってくる。

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    2024年02月27日
  • まぼろしを織る

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    進路や就職。子が苦労しないように、「何者かになれ」と願い、言い聞かせる親。きっと今の世の中、少なくはないでしょう。

    そして母に言われたように進学し、就職した槐はコロナ禍で職を失います。そこで何者にもなれてない、虚無感の中で日々を過ごします。
    私の母は存命だし、私自身も職は失っていません。それでも自身と重なる部分はすごく大きい物語でした。

    またこの物語を大きく占める染色。
    藍建ての部分がすごく印象的でした。同じ藍でも、最初に染めたものと、最後に染めたものは全く違います。じっさいに画像検索すると、驚きます。
    それでもたしかにどちらも藍で染めたことに代わりはありません。

    この物語を通して、度々

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    2024年02月19日
  • まぼろしを織る

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    手仕事の世界を描いた話が好きなので、川越の染織工房を舞台にしたこの物語は、とても魅力的で一気に読んでしまった。
    母の死をきっかけに叔母の工房に居候するようになった槐は、初めて藍染めをしたとき涙を流す。「藍はなまなましいから触れるとその人の奥にあるものが外に引っ張り出されることがある」そうだ。少し恐ろしいようなすごい体験だ。織るのは歌ったり踊ったりするのと同じで、心を解放することだというのも魅力的でぜひ体験してみたくなった。
    母の死、女性画家の死、女性画家の死に巻き込まれて心に傷を負った大学生の従兄弟・綸…暗くて重苦しい部分もあるが、最後は希望の灯りが見えて良かった。

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    2024年02月18日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

    購入済み

    川越シリーズもこれで全て終了と無事完結。川越に舞台が移り「活版印刷三日月堂」「菓子屋横丁月光荘」も随所に登場するシリーズを締めくくる今作は感慨深かった。

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    2024年01月27日
  • 紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード

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    初 ほしおさなえさん。素晴らしい。
    和紙のこと、日本橋のこと、へえ!!なことばかり。
    読んでいるとこちらまで優しい気持ちになれる。
    このあと速攻で2冊購入しました。

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    2024年01月25日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    書店員をやめて、祖母が通っていた連句の会に通い始め、連句の会とPOP作りを通じて世界を広げていく話。俳句とは違い皆と作り上げる連句の世界。美しい言葉を読みたい人に。

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    2024年01月18日
  • 活版印刷三日月堂 雲の日記帳

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    これからの未来と終わりゆく人生。温かいけれど、切なかった。
    人と人の繋がり、これからの指標となるきっかけが、短編で紡いでいく。

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    2023年12月27日
  • 活版印刷三日月堂 星たちの栞

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    /_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
     
    久々にこのシリーズを読み直そうと思い手にしました。私の大好きな作品です。全シリーズ購入して持っているので、好きなタイミングで読めるのがいいですね。ゆっくり、全巻読んでいきます。

    祖父が経営していた印刷所を、孫娘の弓子が継いで再開するお話なんですが、活版印刷と弓子の想いを通じて、皆が前に進んでいきます。

    弓子は活版印刷を再開したばかりで、新しいことに挑戦していきますが、「慣れたことだけをしていてはダメ」という言葉に共感します。今までに経験していない新しいことにいつまでも手を出していきたいと思わせてくれます。それこそ、活版印刷をや

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    2023年12月10日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    ほしおさんの文章は、細かい技術的な説明も、登場人物の言葉としてすっと入ってくる。主人公の成長ものがたり、少し駆け足と感じる部分もあったけれど、コロナ禍だからこその内容でとても良かった。

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    2023年11月30日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    今回の4篇も人と人との繋がりや温かみを感じる内容だった。
    読後がすっきりし、優しい気持ちになれるのが、このシリーズの好きなところ。
    悠生さんと弓子さんの今後にも期待しつつ次回も楽しみ

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    2023年11月27日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    「ジュウブン、イキロ」
    ひとも、家も、いつの日にかその身体を失う日が来る。
    「失う(喪う)」ことへの葛藤。

    失うまでには嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、辛いことがいくつも起きる。
    それは身体あってのこと。
    だから、生きる。
    体があるうちはじゅうぶんに生きる。

    守人はこれから未来へと踏み出していくのに、なぜかいつか迎える終わりのことも頭をよぎる。

    最後のページをくった時、はあっとひとつ大きな息をついて、そぅっと、静かに、本をとじる。
    そんな完結巻でした。

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    2023年11月07日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    シリーズ完結編。
    …と知らずに読んだ。

    そうか、終わってしまったのか。淋しい。
    それでも、彼らの未来は続いていく。
    「ジュウブン、イキロ」
    「ドコニイテモ、イツモイッショ」
    いつかどこかの作品で、彼らとまた会えることを楽しみに。

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    2023年10月29日
  • 活版印刷三日月堂 小さな折り紙

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    ネタバレ

    カナコさんの歌集を作るところでは涙を禁じ得なかった。楓の将来観に尊敬した。万葉集の庭は無くならないで欲しい。それはそうと深沢ゼミ受けてみたい人生だった。三日月堂に幸あれ。

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    2023年09月27日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    生きること、働くこと、人と繋がること。そういったことを考えさせられる話って、顎を摑まれて「ほら、見ろ、目を背けるな。」と圧を掛けられるような痛みを感じるものが多いけれど、このシリーズは、隣を並んで歩きながら「こんなことあってさ。」「そういうこともあるよね。」なんて話しているような小さな旅路のようでした。

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    2023年09月25日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    シリーズ4作目は、主人公が周囲の人たちの内面に触れることで紡がれるストーリー。故にぐっと連句の世界と繋がり、今まで以上に「皆で句を詠む」ことの良さが描かれていて、とてもとても良かった。

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    2023年09月15日
  • 銀塩写真探偵 一九八五年の光

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    設定が面白いです。
    ネガに映った世界に入り込み、過去を探る。少しファンタジックな設定に思えますが、あくまでもネガに映った時間帯の静止世界という制限があったり、過去の街の描写が細かいから、それほどファンタジー感はないです。

    読んだ当時ミラーレスでカメラ始めた頃だったのですが、フィルムいいなと思わず思ってしまいました。まあ、現像なんて家でやろうとするものなら、主人公の親もより不機嫌になりそうですが……(笑)

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    2023年09月12日