【感想・ネタバレ】言葉の園のお菓子番 孤独な月のレビュー

あらすじ

二十六歳で職を失い、亡き祖母の縁で連句会・ひとつばたごに通いはじめた一葉。書店員の経験を生かし、自分にできること、自分にしかできないことを探しながら手探りで働き始めるなか、連句メンバーから意外な仕事の打診を受け……。
ひとりひとりの心を映した言葉と言葉が響き合い、連なり変化していく連句のように、人と人が、想いと想いが、仕事と仕事が繋がり、その先の道へと光を放つ――。
別れと出会い、悲しみと喜びが静かに心を満たし、前を向く勇気をもらえる感動の人気シリーズ、待望の第二弾!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

第1弾を読んでどっぷり嵌ってしまったお菓子番の世界。第2弾となる今作は、大切な誰かが亡くなった時の喪失感ややるせなさ、無気力状態。そういった心の状態により焦点が当てられていたように思う。
生きていればどこかで人の生死に触れる瞬間は訪れる。自分のこれからの人生において、人の死に向き合う機会が増えることを考えた時に、果たして自分が向き合うことができるか、現実問題のひとつとして、恐ろしく感じていた。
けれども、喪失感は自分や周りがどうこうできるものではない。真っ暗闇と悲しみに覆われた感情それぞれがとても繊細に描かれていて、ひとつばたごの人たちが発する言葉が本当に優しい。言葉に掬われ、救われる。そんなおおらかさに心が温かくなりました。
響いた言葉を、今後の自分の人生を生きていく上でお守りにしよう。一葉の新しい就職先が決まってほっとした。読み進む度に書店の仕事への憧れが増す。笑

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2025年09月14日

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読んで良かったなあ、と思えるお話です。人が生きていくということがどういうことなのかを教えられました。一葉さんがやりたい仕事をできるようになって本当に良かったと思いました。

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2025年08月21日

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第一弾を読んでからずいぶんと日が開き、久々に「言葉の園のお菓子番」を読んだ!
急に綺麗な言葉に触れたくなり手にして…大正解!
やっぱりほしおさんの描く言葉はとても綺麗!
品がよく、凛とした中に穏やかさもあり、微笑ましさも哀しさも静寂さもあり…とても好きな世界。
相変わらず細かな俳句の約束事はなかなか理解が出来ないけれど(海月ちゃんレベル!笑)それでも楽しめる「ひとつばたご」
人と人の繋がりが新しい風を吹かせ、その風に乗りながらまた新しい人に巡り合い人の輪が広がる。
人の想いに触れながら我が心も豊かになる。
静かに静かに豊かに穏やかに温まる。
この素敵な世界をまた覗きにこよう ❤︎

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2025年04月20日

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連句会に馴染んできて、仕事も得てきたところ。イマイチ連句は分からないけど、ひとつのものを作り上げるのは素敵な事だと思う。

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2024年05月15日

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ひとの繋がりと言葉の繋がり。
込められた想いを汲み取る為には、色々な人と話すことが大切だと改めて思えました。
「自分」は一人だけど、独りでは無いんですね。

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2023年07月13日

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書店のポップ作りの経験から、仕事が繋がっていく…自分の強みが生かされていてとても良いなと思う。
今回のお菓子たちも、どれも気になる!
連句の決まりはなかなか難しそうだけど、本の中の人たちも、説明を聞きながら作っているし、一緒に学んでいる感じが面白い。海月ちゃんが良いアクセントになっている。

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2025年11月08日

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シリーズもの。

本に出てくるお菓子がとても美味しそうで調べてみようと思います。
静かに物語が進んでいくリズムがとても心地よかったです。

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2025年02月20日

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言葉の園のお菓子番シリーズの(ニ)
カバー絵は歳時記を抱いて立つ一葉。彼女を優しく包むように咲く白い花はヒトツバタゴ(なんじゃもんじゃ)です。
花の名が連句会につけられた謎が明かされるニ巻目は、生と死について、人が生きて行く意味を考えさせられました。

勤めていた書店が閉鎖して実家に戻り、亡くなった祖母、治子の代わりに連句会「ひとつばたご」に通うようになった一葉。約束事の多い連句は難しいけれど皆で巻く楽しさもわかる様になった。
連句仲間の萌さんに「手作りマーケットに出す焼き菓子に付けるタグを考えて欲しい」と頼まれ、一葉は萌さんの句とお子さんの絵を入れた豆絵本を作る。蛍さんの妹の海月さんと出会い、祖母を知る歌人、川島久子さんからはブックカフェの書店員の仕事を紹介されて…と、連句を通して人と人が次々に繋がっていく面白さがありました。

一巻で連句に興味を持ち、二巻では主人公の一葉と共にどんな句を付けたら良いだろうと考える楽しさも味わうことが出来ました。

石垣りん『シジミ』を読んでみたい!
銀座清月堂の 「おとし文」や、富山県高岡市の
不破福寿堂「鹿の子餅」がとても美味しそう!
あずきブックスの「果物の香りのお茶」も飲んでみたいなぁ。

「初夏になると真っ白な花が咲いてすごくきれい。こんもり白い花がついて、雪が積もったみたいで・・」航人さんの前に並ぶいくつもの白い短冊がまるでヒトツバタゴのようで・・
蒼子さんの亡き夫、茂明さんの最後の句をながめながら「ひとつばたごに会いに来てくれたのかもしれない」と思った一葉の優しさに心が癒されるようでした。

「その人のぬくもりといる花の夜」蒼子

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2025年02月02日

Posted by ブクログ

これから生まれる命もあれば、もう帰らない命もある。耐えがたいこともあるけど、みんなそれを受け入れて生きている。

ずっしりと重たい一文だけど最後に書かれていたこれが全てだと思う。
孤独な月というサブタイトルは寂しげな雰囲気かと思ったのですが、、なるほどそうつながるのですね。
とても暖かな気持ちになりました。

でもまだまだ連句にはついていけず…!
でも読むたびに季語って言葉って俳句って素敵だなと思って読んでいます。
読み進めてわかるようになりたいなぁ。

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2024年10月16日

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連句の会の繋がりでブックカフェで働くことになった一葉。ポップのお仕事も順調。航人さんがひとつばたこを始めたのは治子さんがきっかけ。祖母の治子さんの知らない一面を知って祖母への思いを新たにする一葉。ほたるさんの妹のくらげちゃん登場、高校生らしい感性で言葉選びが上手。
連句のルールはちょっと難しいけどやってみたいなぁ。毎回でてくるお菓子もみんな美味しそう。

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2024年08月01日

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ネタバレ

一作目より、面白く感じた。
連句会、ひとつばたごに集う様々な人達。そのつながりの中で、主人公の一葉は亡き祖母に思いを馳せ、生や死について考える。仕事の面でも一葉にとってうってつけの話が舞い込み、そこにも祖母の縁がちらほら。もっと祖母と話をすれば良かったという後悔は、私にも身に覚えがある。

連句会メンバーのダンナさんが亡くなるというエピソードは、当事者、周りのメンバー達の心の揺れが丁寧に描写されていて、しんみりしつつも静かな感動を覚えた。
ひとつばたごができた経緯も明らかになって、登場人物達により感情移入できるようになったけど、けっこうな人数いるので、この人は何だっけ?と読み返す事も度々‥。ミステリーによくある、人物紹介のページがあったら助かるなあ。

あと、物語の中に出てきた和菓子の一覧表があったらなお良き。

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2024年07月10日

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ゆっくりと時間が進む物語。
ちょうど良い距離感の人間関係が羨ましい。
連句も素敵だけど、何か趣味を持ちたいと思える。

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2024年06月05日

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ネタバレ

初めてかと思ったけど、ところどころ覚えがあった。読んでたみたい。
つながり、人と人がつながっていく。それがいいなと思った。
あ、連句もつながりだ、と、あらためて思った。
全体がふんわりとやわらかい雰囲気に包まれてる。

私の想像力の問題だろうけど、連句仲間の数人がどうも覚えられない…。この人がどの人だっけと。うむ。

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2024年05月18日

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「言葉の園のお菓子番」の2冊目。
仕事が忙しくて、主な読書時間たる通勤電車の中でも目を瞑って頭を休ませたい感じで、なかなか本読みが進まずだったが、ゆるゆると進むこのお話は今の状況にはちょうど良かったかも。

今回も連句会を中心に、一葉が用意するお菓子やお茶、彼女の仕事(ポップの仕事に加えてブックカフェで働くことになった)をはじめとしてあれやこれやが語られる。
前作でも紹介されているとはいえ、正直誰が誰やら分からなかった連句会のメンバーだったが、萌さん、蛍さん(+妹の海月さん)、蒼子さん、直也さん、それぞれ印象的な出来事が描かれて、ようやく個性も分かってきた。ゲストみたいなベテラン歌人の久子さんや睡月さんのアクの強さもアクセント。捌きの航人さんのエピソードには、治子おばあちゃんが集まりの中で果たした大事な役割も知れる。
毎度手を変え品を変え同じような話を読まされているような気もするが、それでもこの作者のお話はとても良い。


亡き人がとなりに座る花の席

人々の心を照らし月静か

その人のぬくもりといる花の夜

今日はかつて一緒に仕事をしていた人たちとの会食の日で、コロナ禍で4年の間が開いていたのだが、この間に亡くなった人あり体調がすぐれず来れなかった人もあり。
かつての思い出に、これらの句がしんみりと心に沁みる歳になってしまったな。


ヒトツバタゴを画像検索して、これは見てみたいと思った。
うちの近くでは鶴見緑地や長居植物園、大阪城にも植わっているようだが、満開になるのは5月上旬頃だそうで、まだ先だ。覚えておけるかなあ。

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2023年11月12日

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シリーズ2作目
連句を通じて人との結び付き、関わりが主のお話し。

連句会での出会いが更に広がりを見せていく今作。
言葉を紡いでいく連句になぞらえて、縁を繋げていくのが凄く好き。
今作は特に「命」が散りばめられていたけれど、亡き人を想い産まれてくる命を想う。
例えいま1人だとしても「独り」ではないんだなと、きっと誰かが光を当ててくれて、自分も誰かを光で照らす事が出来るんだなと。孤独な月も決して独りではない。
タイトルの意味が伝わりました。

ハラハラドキドキ、伏線回収も楽しいけれど、ゆったりと読める小説も良いですよね


ベランダで
ひとり眺める
夏の月
照らすひかりは
誰かの想い

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2023年08月06日

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連休最終日、あまりの暑さに、せめてお気に入りのシリーズを読もうと思い立つ。

久しぶりの一葉さん。
連句結社ひとつばたごの人たちとのつながりで、めでたく身の振り方も決まる。

この巻では、三回の句会が行われる。
歌仙(一つだけ半歌仙)ができあがるまで、それぞれの人の近況や過去が語られ、まさに「座」談会が再生されていくかのよう。
物語がほとんど句会の様子で構成されている…かのような印象を受けた。
その間、蒼子さんが連れ合いをなくし、治子さんが堅香子の危機を救ったことが明かされ、一葉の幼馴染の怜さんに子どもが授かる。

プロットが張り巡らされ、凝った小説が多いいまどき、こういうゆったりした小説は貴重かも。

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2023年07月17日

出来事・事件はあっても静かな小説。連句と素敵なお菓子で構成された連作短編、優しい時間の流れを感じられて暖かい気持ちになる

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2023年04月28日

Posted by ブクログ

2冊目だけど、連歌難しい。
よく付いてる、これは付きすぎの加減が
さっぱり分からん。
正直、話の筋よりもそっちが気になる。
江戸の方々は高尚な遊びをしてたんだなあ。

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2023年03月19日

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前作から気になっていたのだけど、一葉ちゃんが持っていくお菓子代は払ってもらってるんだろうか。大きなお世話だろうけど会費の話題とか出てこないから気になっちゃう。

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2023年02月12日

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シリーズ第2弾。

亡き祖母が、通っていた連句会・ひとつばたごのお菓子番を引き継ぐようなかたちで参加している一葉。

少しずつ、ゆるやかに連句会にも慣れ、そして連句メンバーからの繋がりでポップの仕事も楽しんでいる。

今回も、新たにメンバーからの紹介で昔、祖母と行ったことのある書店が、ブックカフェ(あずきブックス)に変わりバイトを探しているとのこと。
縁とは不思議なもので、とんとん拍子に話も進み週4日勤めることになる。

ポップの仕事とブックカフェの仕事、そして連句会。
仕事も私生活も少しずつ実ってきた感がある。

連句会では、別れと出会いもあり、そして自分の知らない祖母を知る。
孤独な月たちをやさしく包む人だと。
一葉もきっと祖母ゆずりの性格なのでは、と感じる。
控えめでいて人の気持ちもわかる人。

まだまだ連句を知るには、ほど遠いがこの本を読むだけで清々しくなり、凛として背筋が伸びるような気持ちになる。
美しい気持ちに満たされていく気分…。
それは、美しい連句を詠んだからなのかもしれない。

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2022年07月31日

Posted by ブクログ

シリーズ2作目。
前作で亡くなった祖母の跡を継いで、連歌サークルのお菓子番になった一葉。
書店を退職して、フリーのポップライターを続けるのかと思ったが、今作ではポップの話が出て来たのは1作目だけで、縁が巡り巡って、一葉は祖母と幼い頃に訪れた街の小さな書店が始めたブックカフェを手伝うことに。
他の方のレビューにもあったが、書店こそ閉店になったが、その後の一葉の人生は悲観的でもなく、出会う人それぞれに導かれて、新たな一歩を進んでいく様子は上手く行きすぎな気がしないでもない。
それでも、人と人との繋がり、過去と現在の繋がりなどが丁寧に描かれ、人はやはり人との縁の中で生かされていくのだなぁ、としみじみ思った。
毎月出て来るお菓子も、本当に魅力的で、特に驚いたのが銀座清月堂本店の「おとし文」。
毎日お店の前を通っていたのに、そんな名店とは露知らず・・・店頭を覗いてみると、季節ごとの「おとし文」が販売されていた。今の時期は抹茶。
甘いものがあまり得意ではないけど、せっかく毎日前を通っているのだから、一度は食べてみようと思う。
それは私にとっても、何かの第一歩になるかもしれない。

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2022年04月27日

Posted by ブクログ

シリーズ2作目。連句のことは俳句以上にさっぱり分からんけど、ほしおさんらしい優しいストーリーで読んでてホッとする。いろいろ話が発展しそう。海月ちゃん、おもろい!

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

連句の法則は難しい。捌きという人が居るからその人の導きに従いながら作っていく。現代的な歌も多くそんなに堅苦しくないのかもと思えた。
登場するお菓子、和菓子がどれも美味しそう。
ブックカフェがおしゃれで近くにあったら通いたい。

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2025年08月08日

Posted by ブクログ

シリーズ第2段

前作で祖母の残したノートを読んだことから連句会「ひとつばたご」に参加した一葉。
相変わらず月に1度、お菓子番だった祖母の代わりに毎月お菓子を買って参加していた。
本屋時代に培った店内ポップ作成の仕事も少しずつ続けていた一葉に新しいお仕事のきっかけが訪れる。これも連句会「ひとつばたご」が繋いでくれたご縁。繋がれるご縁もあれば、1番大切な人との縁が途絶えてしまうこともある。
それが人生。繋がって、切って、忘れて、覚えていく。
各章に出てくる連句には難しい箇所もあり、理解出来ないことも多々あって読み止まってしまうこともあるけれど、眺めていると言葉が沁みて入ってくるこの物語。

次もまた、本屋さんから大切にお家に連れて帰って来ようと思う。

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2025年08月04日

Posted by ブクログ

シリーズ2作目。連句会に通う一葉が会をきっかけに新たな職についたり、亡き祖母の一面を知ったりと少しずつ変わっていく。会員の旦那さんが亡くなった時の各々の心配りが温かく、しんみりとしつつもその会に心を揺さぶられる。人と人との繋がりが沁みる

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2025年01月19日

Posted by ブクログ

読み終わった。緩やかだけど流れている物語。主人公がポップづくりからブックカフェ店員になった。おばあちゃんのお葬式から1年、前進しつつ四季を味わえるって素敵。

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2024年09月28日

Posted by ブクログ

シリーズ第二弾。

亡き祖母・治子さんの縁で連句会「ひとつばたご」に通い始めた一葉を主人公にした、連作六編が収録されています。

前の巻でポップライターを始めた一葉ですが、今回はその関連で、連句会のメンバー・萌さんの手作り菓子のタグ作りを依頼されたり、やはり連句会の昔からのメンバー・久子さんの紹介で、ブックカフェ〈あずきブックス〉で働く事になったり(ポップライターと兼業)、さらに〈あずきブックス〉のお菓子を萌さんが担当することになったりと、ちょっと出来過ぎ展開な気もしますが、まるで言葉と言葉が繋がり合う“連句”のように、一葉の周りも人との出会いと繋がりによって広がりを見せていきます。
そして、注目の新キャラは連句会メンバー・蛍さんの妹の女子高生・海月ちゃん。
基本的に「ひとつばたご」の方々は、皆大人で物腰柔らかな人達ばかりなので、海月ちゃんの個性的なキャラはスパイス的な役割をしてくれそうです。今後も登場するのでしょうかね。
新しい出会いだけでなく、別れもあり、過去の思い出等の、そういった時の流れを語らい合いながら、言葉を紡いでいく・・・何とも素敵なコミュニティだなぁと思います。
亡くなった治子さんの知られざる一面も明らかになってきて、その優しい人柄が偲ばれますね。
月替わりのお菓子のチョイスも絶妙で、どれも美味しそう・・・とりあえず“一周”したのかな。
今後の展開も期待したいですね~。

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2023年05月10日

Posted by ブクログ

連句のお話、2冊目。
だんだん連句のことがわかるようになりました。面白そうだけど、言葉を生み出すのはすごく難しそう。アイデア、感性、気づき、色んなものが必要になりそうです。第3弾が出るのが楽しみです。

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2022年09月09日

Posted by ブクログ

シリーズ第二弾。
連句会「ひとつばたご」で治子さんの代わりにお菓子番になった一葉。
毎月のお菓子は美味しそうだし、連句は難しそうだけれど面白そう。
治子さんが亡くなってから一年。
亡くなった人も生きている人も、月の光のように見守ってくれている。

「接する、切れる、でも、一点ずつつながっているからほどけてしまうことはない。鎖のように」
「切れるから覚えている」
人との関係と、連句を重ね合わせた表現。
なるほどなぁ。

海月ちゃんは随分個性的だけれど、そんな若い人も温かく受け入れてくれる「ひとつばたご」のメンバーが、とても良い。

読み続けたいシリーズ。

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2022年08月19日

Posted by ブクログ

シリーズ二作目。
初めに出てくるお菓子は、ショートブレッドやドライフルーツビスケット。
「ひとつばたご」で出会った連句仲間から、手作りマーケットで販売するお菓子に商品タグをつけて欲しいとのこと。

会に持って行くのはどら焼き。ああ美味しそう!
ところで本筋、なんだったっけ?
そうそう、大人になって子供を持ち、読み聞かせた絵本に感動する、と言う話。
わからない人もきっといるだろうけれど、私はよくわかる。
読み聞かせるうちに声が詰まってしまったこともある。
絵本には絵本ならではの心をうごかすものが詰まっている。
この話は次の話に持ち越される。
海月さんと言う新しい人物も登場。

本作で主人公、一葉は再び本の仕事にも戻る。
158頁に「続くように終わる」とある。
一つの場所だけではなく、歩み続けることの大切さ、生を繋いでいくことの不思議。
それが本書のテーマだった。
私も4月からは新天地で日々を過ごしている。
始まりの物語を新年度にあたり読めたことは良かった。
そして、どんな時だって「始まり」だと知れたことも。

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2022年07月24日

Posted by ブクログ

大きな感動はないんだけど、日常の中での気付きとか人とのやり取りの中で心に寄せてくるものがある作品。そしてカルチャー的なものを何か始めてみたくなる。あと他人ともう少し関わりたくなる。

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2022年02月27日

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