ほしおさなえのレビュー一覧

  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    こちまで和紙への思いが強まっていく。
    墨流しいいなあ。
    ラストではついにコロナ禍に突入。
    多分いい方に話は展開するとは思うが、ますます目が離せなくなってくる。

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    2024年02月27日
  • まぼろしを織る

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    進路や就職。子が苦労しないように、「何者かになれ」と願い、言い聞かせる親。きっと今の世の中、少なくはないでしょう。

    そして母に言われたように進学し、就職した槐はコロナ禍で職を失います。そこで何者にもなれてない、虚無感の中で日々を過ごします。
    私の母は存命だし、私自身も職は失っていません。それでも自身と重なる部分はすごく大きい物語でした。

    またこの物語を大きく占める染色。
    藍建ての部分がすごく印象的でした。同じ藍でも、最初に染めたものと、最後に染めたものは全く違います。じっさいに画像検索すると、驚きます。
    それでもたしかにどちらも藍で染めたことに代わりはありません。

    この物語を通して、度々でてくる「死ねないから生きている」だけれども、それは「確かに生きている」ということ。それは藍で染められた「瓶覗色」に等しいものに感じました。

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    2024年02月19日
  • まぼろしを織る

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    手仕事の世界を描いた話が好きなので、川越の染織工房を舞台にしたこの物語は、とても魅力的で一気に読んでしまった。
    母の死をきっかけに叔母の工房に居候するようになった槐は、初めて藍染めをしたとき涙を流す。「藍はなまなましいから触れるとその人の奥にあるものが外に引っ張り出されることがある」そうだ。少し恐ろしいようなすごい体験だ。織るのは歌ったり踊ったりするのと同じで、心を解放することだというのも魅力的でぜひ体験してみたくなった。
    母の死、女性画家の死、女性画家の死に巻き込まれて心に傷を負った大学生の従兄弟・綸…暗くて重苦しい部分もあるが、最後は希望の灯りが見えて良かった。

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    2024年02月18日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

    購入済み

    川越シリーズもこれで全て終了と無事完結。川越に舞台が移り「活版印刷三日月堂」「菓子屋横丁月光荘」も随所に登場するシリーズを締めくくる今作は感慨深かった。

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    2024年01月27日
  • 紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード

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    初 ほしおさなえさん。素晴らしい。
    和紙のこと、日本橋のこと、へえ!!なことばかり。
    読んでいるとこちらまで優しい気持ちになれる。
    このあと速攻で2冊購入しました。

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    2024年01月25日
  • 活版印刷三日月堂 雲の日記帳

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    これからの未来と終わりゆく人生。温かいけれど、切なかった。
    人と人の繋がり、これからの指標となるきっかけが、短編で紡いでいく。

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    2023年12月27日
  • 活版印刷三日月堂 星たちの栞

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    /_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
     
    久々にこのシリーズを読み直そうと思い手にしました。私の大好きな作品です。全シリーズ購入して持っているので、好きなタイミングで読めるのがいいですね。ゆっくり、全巻読んでいきます。

    祖父が経営していた印刷所を、孫娘の弓子が継いで再開するお話なんですが、活版印刷と弓子の想いを通じて、皆が前に進んでいきます。

    弓子は活版印刷を再開したばかりで、新しいことに挑戦していきますが、「慣れたことだけをしていてはダメ」という言葉に共感します。今までに経験していない新しいことにいつまでも手を出していきたいと思わせてくれます。それこそ、活版印刷をやってみたいという気持ちは、以前この作品を読んだ時から持っています。来年はやってみようと思います。

    以前読んだ時は、感想を書いていなかったためか、記憶にない部分が多くて、初めて読んだような感じでした。序盤からジワっと涙が溢れてきて、とても心が動かされました。

    とても温かさを感じる作品で、多くの悲しみや迷いの感情の中で、ジワリと幸せを感じることができる作品です。この作品を読むと、静寂に包まれる感じになるとともに、前へ進んでいく気持ちになります。


    /_/ あらすじ _/_/_/_/_/_/

    連作短編集です。
    各話で主人公となる人物と、弓子と活版印刷を通じて、皆が前に進んでいくお話です。

    ■世界は森 ハル
    ハルの息子の森太郎が北海道大学の入学に合わせて、巣立っていきます。
    弓子は活版印刷でレターセットをつくります。

    ■八月のコースター 岡野
    喫茶店を経営する岡野、元経営者の叔父さんと自分を比べて苦悩する日々を送っています。
    弓子は活版印刷でショップカードとコースターをつくります。

    ■星たちの栞 遠田
    宮沢賢治の作品に関わる思い出を持つ遠田先生と、生徒二人が、活版印刷のワークショップに関わっていく。
    弓子は活版印刷のワークショップを開き、栞をつくります。

    ■ひとつだけの方じゃ 雪乃
    結婚を控えた雪乃が祖母が持ってい活字を使って招待状を作りたいと考える。
    弓子は活版印刷で結婚式の招待状をつくります。


    /_/ 主な登場人物 _/_/_/_/_/_/

    ■三日月堂
    月野弓子 28歳、不器用、気まじめ、職人気質

    ■ランニング仲間
    市倉ハル 川越運送店
    市倉森太郎 しんたろう、ハル息子、北海道大学、大学生
    大西 観光案内所のバイト、文具フェチ、20代、大学院生
    柚原 30代後半、背が高い
    葛城 ガラス店兼工房経営、男性

    ■桐一葉
    岡野

    ■私立鈴懸学園(高校) すずかげ
    遠田真帆 おんだ、先生
    村崎小枝 文芸部部長、高校2年生
    山口侑加 〃

    ■結婚を控えた2人と友人
    雪乃 大西の一年先輩、司書
    宮田友明 結婚相手
    金子 デザイナー


    /_/ 機械 _/_/_/_/_/_/

    ■手キン
    手刷の機械

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    2023年12月10日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    今回の4篇も人と人との繋がりや温かみを感じる内容だった。
    読後がすっきりし、優しい気持ちになれるのが、このシリーズの好きなところ。
    悠生さんと弓子さんの今後にも期待しつつ次回も楽しみ

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    2023年11月27日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    「ジュウブン、イキロ」
    ひとも、家も、いつの日にかその身体を失う日が来る。
    「失う(喪う)」ことへの葛藤。

    失うまでには嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、辛いことがいくつも起きる。
    それは身体あってのこと。
    だから、生きる。
    体があるうちはじゅうぶんに生きる。

    守人はこれから未来へと踏み出していくのに、なぜかいつか迎える終わりのことも頭をよぎる。

    最後のページをくった時、はあっとひとつ大きな息をついて、そぅっと、静かに、本をとじる。
    そんな完結巻でした。

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    2023年11月07日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    シリーズ完結編。
    …と知らずに読んだ。

    そうか、終わってしまったのか。淋しい。
    それでも、彼らの未来は続いていく。
    「ジュウブン、イキロ」
    「ドコニイテモ、イツモイッショ」
    いつかどこかの作品で、彼らとまた会えることを楽しみに。

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    2023年10月29日
  • 活版印刷三日月堂 小さな折り紙

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    ネタバレ

    カナコさんの歌集を作るところでは涙を禁じ得なかった。楓の将来観に尊敬した。万葉集の庭は無くならないで欲しい。それはそうと深沢ゼミ受けてみたい人生だった。三日月堂に幸あれ。

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    2023年09月27日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    生きること、働くこと、人と繋がること。そういったことを考えさせられる話って、顎を摑まれて「ほら、見ろ、目を背けるな。」と圧を掛けられるような痛みを感じるものが多いけれど、このシリーズは、隣を並んで歩きながら「こんなことあってさ。」「そういうこともあるよね。」なんて話しているような小さな旅路のようでした。

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    2023年09月25日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    シリーズ4作目は、主人公が周囲の人たちの内面に触れることで紡がれるストーリー。故にぐっと連句の世界と繋がり、今まで以上に「皆で句を詠む」ことの良さが描かれていて、とてもとても良かった。

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    2023年09月15日
  • 銀塩写真探偵 一九八五年の光

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    設定が面白いです。
    ネガに映った世界に入り込み、過去を探る。少しファンタジックな設定に思えますが、あくまでもネガに映った時間帯の静止世界という制限があったり、過去の街の描写が細かいから、それほどファンタジー感はないです。

    読んだ当時ミラーレスでカメラ始めた頃だったのですが、フィルムいいなと思わず思ってしまいました。まあ、現像なんて家でやろうとするものなら、主人公の親もより不機嫌になりそうですが……(笑)

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    2023年09月12日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    完結したと思ってた月光荘に続きがあった!
    大きな変化はなく流れるようにまとまっていく
    落ち着いていって、またいつか旅立っていく
    終わりのようにみえるけど、つながっていく
    かたちがなくなっても、きっと何処かにある

    手放したりなくなってしまうものがあっても
    何処かに白い世界があって楽しそうにしている
    …今は生きていかなきゃね

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    2023年09月05日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    大好きなシリーズでしたが、今回で完結編。
    守人の今後も他のメンバーの今後ももっと読みたい。

    ジュウブン、イキロ。
    心に滲みます。

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    2023年08月20日
  • 活版印刷三日月堂 小さな折り紙

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    シリーズ6作目。ほんっと登場人物全員好き。活版印刷を通じて繋がった人々のその後が描かれててとてもとても良い。全話の中で1番「庭のアルバム」が好きやったから今作の「庭の昼食」が嬉しかった。私も三日月堂がある川越に住みたい。

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    2023年08月06日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    あー、私の大好きなシリーズがとうとう終わってしまったーという感じ。
    肉親の縁薄く、内へ内へとこもりがちな守人が、川越の月光荘に住み始めたことをきっかけに、いろいろな人と親しくなり、自分の能力も認めることができ、自分の人生を生き始める様が読んでいて、胸に染み入るようであった。
    家とは何か。入れ物としての家、一族、祖先という意味の家、あるいは家そのものの辿ってきた歴史。
    その地域の、ひいては小さな取るに足りない人間一人一人の、たしかに生きた証。
    そういうものの愛おしさ、美しさが確かに感じられた良作であった。

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    2023年08月04日
  • 歌う家 菓子屋横丁月光荘

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    ほしおさなえの菓子屋横丁月光荘 歌う家を読みました。
    主人公は、幼い頃から家の声が聞こえると言う不思議な力がありました。
    大学院生になり、通学に片道2時間かかっていたのですが、教授から川越の築70年の家の管理人の話があり、川越に住むことになりました
    川越は蔵造りの古い建物がたくさんあり、改築するにあたり、黒漆喰など建築家の私にとって興味深いものはたくさんあり、その建物とその周りの人たちの温かいやりとりがとても面白かったです。
    シリーズの第一作なので、他の続編も読んでみたいと思います。

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    2023年07月28日
  • 言葉の園のお菓子番 孤独な月

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    ひとの繋がりと言葉の繋がり。
    込められた想いを汲み取る為には、色々な人と話すことが大切だと改めて思えました。
    「自分」は一人だけど、独りでは無いんですね。

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    2023年07月13日