ほしおさなえのレビュー一覧

  • 活版印刷三日月堂 海からの手紙

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    静謐という言葉が似合う作品。硬質な活字から生み出される、温かくて深みのある活版印刷の文字そのもののような。
    辛いこと哀しいことを、忘れてしまわなくても、少しずつ前へ進んでいけるのかもしれないと、そう思うことができた。

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    2023年04月01日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    ネタバレ

    さらっと閉館イベして終わるんだろうな、と思ってたらなんと!未知の感染症流行!ぐっと引き込まれました。つらい思いしている人を助けてくれる本だと思います

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    2023年03月18日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    今回は、記念館の物語というより、和紙が作成されるまでの工程や、加工の深掘り、という印象。
    なんとなく想像出来て面白かったし、読後改めて動画や画像で見てみた。
    まさに手仕事。
    どうしても想像出来なかった「西本願寺三十六人家集」を画像検索で見てみると、成程、圧巻の美。
    これが全て手作業とは。しかも時は平安時代。
    素晴らしい。
    岡本さんの、自然をそのまま写し取ったような、という墨流しも見てみたい。

    ラストはいきなり現実とリンクして、不安に駆られた。
    どうなってしまうんだろう。

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    2023年01月21日
  • 菓子屋横丁月光荘 文鳥の宿

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    適度にこじんまり繋がってきましたね~。
    言葉(文章)も美しくて。

    川越にとどまらず、川島までほらほら来てごらん!って誘って来てるよねぇ?

    ようやく本年初登録(^_^;
    今年はあんまり読めないかも...その分一冊一冊をかみしめて読みたいね。

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    2023年01月13日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    この作品を読んで初めて連句の事を知りました。
    ルールは難しそうだけど世代や性別が様々な人たちと作り上げ、出来上がっていく連句に言葉の美しさを覚えました。
    そしてこの作品を手に取ったきっかけが書店のポップを見てだったのでやっぱりポップって重要だよなぁ…と。作中の月替わりのお菓子も美味しそうで、東京へ行った際は食してみたいものです。1冊目読み途中でしたがこれからの主人公や登場人物の行く末も楽しみに次のシリーズも読み進めたいです。

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    2023年01月03日
  • 歌う家 菓子屋横丁月光荘

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    またまた川越が舞台
    男子学生が語る物語ってほしおさんには新しいパターンですね

    梨木香歩「家守綺譚」や内田善美「草迷宮・草空間」のようなテイストで自分はとっても好きです!
    一章ごとに違う家が登場する連作のようですね
    安心して読めそう

    MZTさんの布教本(^^)
    まとめて貸してくれたのでしばらくはこの世界で楽しめそうです

    ●月光荘
    歌う家 浮草の灯 文鳥の宿 丸窓

    古家
    次へ繋ぐのを見届けて安心する物語があったが
    家に何か意思のようなものがあると思うと
    自分は耐えられそうもない
    出来るならばこの家に思い出が少ない人に渡したい

    ただ現在家があるというのは幸せな事と思う

    ・切り紙
    家族の価

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    2022年12月23日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

    購入済み

    コロナ禍によって

    物語が現実を追うようにコロナ禍に突入。閉塞感に包まれ苦しみながらも手探りで模索するサークル活動と人と人の繋がりを考えられた巻だった。

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    2022年12月01日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    ネタバレ

    コロナが始まって3年がたとうとしています。始まりはこうだったなぁとか、あの頃はこんなに長く続くなんて思ってなかったなぁ、何て思いながら読み進めていました。
    「世の中はいいことばかりではないですから、苦しむこともあるでしょう。でも、良く生きてください。」ゼミの笹山先生の言葉が、今のこのコロナの時代を生きる私達へのメッセージに思えて、ぜひ多くの人にこの本を読んで欲しいと思いました。
    大変な時に卒業の年を迎え、でも無事「藤崎産業」に就職できた百花。ここに行き着くまでの、多くの人との関わりと、そこから学び歩んでいこうとする百花のたゆまない努力。これから新しくできる記念館での、百花の活躍と成長が
    とても

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    2022年12月01日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    コロナ禍を真正面から扱っている今作。これは、紙というものの歴史を捉える点、そして何より「繋がり」を考える意味でも避けて通れないテーマ。優しい物語の中に作者の強いメッセージを感じた。

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    2022年11月30日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    紙は奥深いっ!!今回はサークルのメンバーと小川町へ紙漉き体験に。墨流しのところでは民藝も出てきてテンションが上がる。物語ペーパーも見てみたいし、『東京散歩』も読んでみたいな。
    記念館の閉館がコロナ禍の後ろに隠れていたなんて。何年後かに読み返したら、懐かしく感じるだろうな。
    閉館後の記念館の続きを知りたい。

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    2022年11月11日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    めっちゃほっこりした。
    一文字一文字印刷する昔の技術って凄いなと感じた。
    手間がかかるけれど、心がこもってて素敵だなー。

    印刷した黒色と、刷った黒色では同じ黒でも色味が違う。と知って、見比べてみたいなと思った。

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    2022年10月21日
  • 活版印刷三日月堂 小さな折り紙

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    三日月堂の「未来」が描かれた番外編第二弾
    「小さな折り紙」に、切なくて涙してしまった。
    シリーズ通して、本当に優しく温かい物語。現実は、こんなに優しい人ばかりじゃなく、活版印刷で生計を立てるなんて、大変なことだろうけど、やっぱり物語の中では、ほっこり温かい気持ちになりたい。
    川越の街にも行ってみたくなった。行けば、そこに弓子さんたちがいるような気がしてしまう。

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    2022年10月01日
  • 活版印刷三日月堂 空色の冊子

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    活版印刷三日月堂の「過去」が詰まった番外編。
    活版印刷で刷られた扉ページがとても良い。味わいがあります。ずっと見ていられるし、指でなぞってみた。やっぱり、いいねー、活版印刷。

    本編とはまた違ったそれぞれの視点で描かれていて、7章すべてが、ほっこりしたり、しんみりしたり。どの話も温かくて、とても良かった。
    本編をもう一度読み返してみたくなった。

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    2022年10月01日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

    購入済み

    読み応えある巻でした

    紙屋ふじさき記念館にもコロナの影響が押し寄せる展開、小説で現実世界にリンクってのも寂しいものが。どういう続きになっていくのが注目ですね。

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    2022年09月28日
  • 活版印刷三日月堂 雲の日記帳

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    ネタバレ

    シリーズ完結編とても良かったです!
    これまで登場した方達も沢山出てきてその後をしれたのがとても嬉しかったです。
    活版印刷を通じて人と人が結びつき、ゆっくりと優しく繋がり続けている。そんな優しい物語でした。

    表題作の『雲の日記帳』とそれに続く『三日月堂の夢』がとても大好きです。完全に綺麗なだけではなくて、人間の弱い部分も含めて綺麗なお話です。
    ハッピーエンドではありますが、ハッピーなだけではなくて悲しいこと切ないこともありましたが、爽やかなラストです。

    人が亡くなっても文字で思ったことや言葉が残って、他の人に広がっていく…本当に素敵です。
    天涯孤独だった弓子さんの周りが温かくて優しい人達で溢

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    2022年07月23日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    ネタバレ

    めっちゃ良かっです。一つ一つの台詞が温かくて優しい気持ちになれる短編集でした。弓子さん自身の人生のお話が多かった気がします。今後のことで大きく色々と動き出しそうな巻でした。

    途中、弓子さんの孤独に触れて私まで寂しくなりましたが、弓子さんの周りに今はたくさんの人がいて良かったと思います。なんだかシリーズ当初より弓子さんが明るくなったような印象を受けました。

    今作は故人の想いが沢山出てきて、故人の想いを知ることが出来る文字っていいなぁと素直に感じました。思ったこと。考えたこと。悩んだこと。辛いこと。葛藤したこと。残された人達が知り、その想いを活版印刷を通して形にしていく。その想いをまた別の人が

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    2022年07月15日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    あたたかな物語だった。それぞれの生きる道、覚悟。千絵さんは「覚悟が足りなかった」とよく言っていたけど最後に納得できてよかった。金継ぎの仕事の素晴らしさのにじみ出る作品だった。
    髙山へ、大子へ行きたくなった。

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    2022年02月24日
  • 活版印刷三日月堂 雲の日記帳

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    シリーズ第4弾。完結編というけれど、まだまだ未来に続いていきそうなかんじ。
    人と人とがどんどんつながっていくのも素敵だし、弓子さんだからこそ、こんなに温かい人々が集まってくるのだろう。
    最後は少し駆け足で進んでしまうかんじもあったが、やはりシリーズを通して、温かい空気感はそのまま。
    「街の木の地図」と「雲日記」は実物が欲しい!
    活版印刷って、こんなにも人を惹きつける力があるんですね。
    私もワークショップに参加してみたいなぁ。

    それにしても、あと2冊番外編があるようですが、これで完結はさみしいなぁ。まだまだ三日月堂を見ていたい気分です。

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    2022年02月20日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    シリーズ3作目。今回もどの話も、とても良かった。

    特に「カナコの歌」は、泣ける。弓子さんの亡くなった母の友人たちの話。
    どっちの立場もわかる気がして、せつない。

    「庭のアルバム」は、楓さんが作った萩のカードの実物が見てみたい。
    活版印刷で、カラー刷りができるなんて、知らなかった。きっとすごくきれいなんだろうなぁ。

    「川の合流する場所で」は、弓子さんの今後に影響を及ぼす出会い⁈あり。このあとどんな展開になっていくのか、気になります。

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    2022年02月20日
  • 活版印刷三日月堂 小さな折り紙

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    番外編の一作目が過去の話で、この巻は、未来の話。
    三日月堂に関わった人達と弓子さんが、川越の街で日々を紡ぐ様子が過去から未来を通して描かれ、まさに「生きているものはみなあとを残す。」
    形にはならなくても、思いは誰かの中に残る。
    よく耳にする言葉だが、それを丁寧に表現してくれたシリーズだと思う。
    シリーズは完結してしまったけれど、他のシリーズに時々名前が出てくるので、寂しくない。
    三日月堂は生きている。

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    2022年01月30日