ほしおさなえのレビュー一覧
-
前作に続く番外編。今度は『三日月堂の「未来」が描かれる』とのことだったが、今度もまた良かった。
楓さんはじめ、これまでの話に登場した色々な人たちのその後が描かれる。
どのお話しも佳い話なのだが、このシリーズ、何故いつもいつもこうも心が動くのかと思うと、全体に亘って、人生の、特に親子の間の機微がよく...続きを読むPosted by ブクログ -
①この本を選んだ理由
このシリーズの最新刊が出たニュースをきっかけに。
②あらすじ
両親を早くに亡くしている大学院生の遠野が木更津から川越に引越しをすることになる。
川越に引っ越すことをきっかけに、新たな出会いがあり、物語が進んでいく。
③心に残ったこと
…
④感想
ふわっとした感じ...続きを読むPosted by ブクログ -
まさかあると思っていなかった番外編の第一弾。なので本編を思い出しながらしみじみと読めました。
弓子さんが生まれる前、そして生まれてから母・祖父母、そして父を亡くして三日月堂に戻ってくるまでの出来事が7編。
1章は、弓子さん1歳の時の三日月堂で働く祖父の話。
2章は、弓子さんが生まれる前の母カナコさ...続きを読むPosted by ブクログ -
三日月堂の来し方が分かる番外編。
祖父母とのエピソードを読むと、祖父母がいかに弓子に多大なる影響を与えてきたかよく分かる。
活版印刷ひとすじに黙々と印刷業を営んできた「カラスの親父さん」こと弓子の祖父。
幼い頃に母を病気で亡くした弓子にずっと寄り添ってくれた優しい祖母。
この二人のDNAをそのまま...続きを読むPosted by ブクログ -
お母さんの話は切ないですが、たしかにいたんだということを関わった人たちによって弓子さんにわかってもらえてよかったです。
活版印刷のイベント行ってみたくなりました。落ち着いたら調べて行こうかな。
果たして大きい印刷機は動くのか気になるところです。Posted by ブクログ -
シリーズ6作目で文庫書き下ろしの6話。
「活版印刷」の文字にひかれて読んだ。昔、印刷所で校正したとき活字の棚を見たことを思い出した。
電子写植ばかりになったけれど、活字の名刺を作りたくなった。
5作目までを読んでいないけれど十分面白い。
日常の中で、気づいていくこと,気遣うこと、大切にしていくこ...続きを読むPosted by ブクログ -
シリーズ最終章。
やっと主人公、弓子の物語になった感じ。
「雲の日記帳」は、辛い話だが、私には、シリーズの中では一番感動的だった。
それまで、弓子が周りに影響を与えることが多かったが、今度は、水上に心動かされる。
怖いけれど、一歩踏み出す。そして、人も夢も動き出す。
321ページ
“前略…みんな、...続きを読むPosted by ブクログ -
シリーズ完結編。
川越の小さな運送屋さんのハルさんの思い付きから始まった、活版印刷三日月堂の復活。
人と人との縁がどんどん繋がり、前作では弓子さんが動かせなくて困っていた大型の印刷機を動かす目途も立ち、完結編となる今作ではとうとう本を一から作成することに挑戦する。
悩みながらも、たくさんの人々に支え...続きを読むPosted by ブクログ -
最後の話が一番グッときた。理解しあえない不器用な親子が少し歩み寄り、魂が版に、そして本によみがえる。本ってやっぱり宝物やなぁPosted by ブクログ
-
シリーズ3作目。
前作のラストで作成した大作「ウエスタン」がお披露目となり、たまたま街ブラの雑誌編集者が取材したことにより、自分の仕事が他の同級生に比べ、レベルが低いと感じていた彼が活版印刷と出会うことで、自分の仕事の価値を見直す「チケットと昆布巻き」。その雑誌をたまたま手に取った弓子の母の同級生の...続きを読むPosted by ブクログ -
優しい思い出が、いいなぁ。辛い出来事も、時間が濃度を薄くして、新しく楽しい出来事を重ねていくんだろうなと思えます。希望が見えていいですねぇ。Posted by ブクログ
-
家の声が聞こえ主人公の話第2弾。
歌を覚えて歌っていた家が、言葉を覚えて会話が成立しだしていてびっくり。
正月にほかの家たちと人間の姿で会って話すということは、付喪神みたいなものなのかな。
家が喋ってくれたら一人暮らしでもさみしくないなぁ。
主人公は馴染んできていて孤独じゃなくなってほんとによかった...続きを読むPosted by ブクログ -
物作りって素晴らしい。
伝統を復活させたり、それを引き継いでいくことは大切。壊れたから捨てるではなく直してそこが新たな景色になるというところが一番印象的だった。Posted by ブクログ -
登場する紙小物がどれも可愛くて、実物が見たくなるほど。
何故この本には表紙以外にビジュアルが、写真がないのだ!
カードも栞もいろいろ紙ノートも、本当にどれも素敵でした。
ペーパーレスが叫ばれている昨今で、逆に紙の大切さが分かったと言いますか。
紙小物の話(プラス和紙の話)なので、紙小物の作り方や和...続きを読むPosted by ブクログ -
活版印刷の世界から和紙の世界へ。
まだまだその世界の入り口から
覗き見る程度のスタートだが
この先にはとても素敵に美しい世界が
広がっているのが垣間見えたような気がする。
次が楽しみだ。
Posted by ブクログ -
本編の主人公・弓子が三日月堂を再開するまでの、人々の思いを描いた短編集。
シリーズ冒頭の弓子からは考えられないほど、幼い頃の弓子は活発で負けず嫌い。
母を、祖父母を、そして父を亡くして三日月堂に戻ってくるまでに、胸の奥でどれだけ涙を流してきたのだろう。
それでも彼女が優しさを失わず、少しずつ明るさ...続きを読むPosted by ブクログ -
最終巻が嬉しいような、名残惜しいような。これから、本格的にやっていく算段が付いたは、やっぱり嬉しいです。
街の木の地図が欲しいし、雲の日記帳も読んでみたい。人と物に関わっていくことで、今までの生き方やこれからの生き方に、優しさが見えて、思いの道筋に心奪われました。
暖かい気持ちになれる仕事っていいな...続きを読むPosted by ブクログ -
金継をする祖母、ホテルに勤める娘、高校生の孫の、それぞれの生き方を丁寧に描いた物語。
飛騨高山から大子へと、祖母の思い出の人を追う祖母と孫の旅。そこへ娘が合流し、今まで胸にしまっておいた思いを互いに語る。
派手さはないが、胸に染み入って引き込まれた。
漆に関わる人達の仕事ぶりを読みながら、以前思い切...続きを読むPosted by ブクログ -
シリーズ第四弾。
今回も4作の連作。
これまでは主人公の弓子さんの周りの人が中心となっていましたが、少しずつ中心となる三日月堂に向かってきた感じ。
「自分の身体も財産も借りものでしょ?大切な人も、大事にしていたものも、最後はすべて世界に返さなくちゃならない。・・・でも、その人の思い、記憶、夢だけ...続きを読むPosted by ブクログ -
シリーズ第3弾
どんどん 面白くなってくる。
「紫陽花のひとつひとつの花びらがもう会えないと言っているよう」
「ここにいるどの人にもその人の暮らしがあり、たくさんの過去といまを抱かえて生きている。少しずついろいろなものを失っていくけれど、世界は続いていく。だから、できることをしなくてはいけない。...続きを読むPosted by ブクログ