ほしおさなえのレビュー一覧
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軽井沢にあるこじんまりとした老舗の銀河ホテル。
そこの経営者の息子の逸話から物語はスタートする。
ストーリーごとに語り手が入れ替わる連作短編のようだ。
銀河ホテルでは、トレッキングや手紙室などのアクティビティも用意され、そこが舞台になった展開も多い。
手紙室では、1000種類以上のインクボトルが並び、未来や過去や友人や故人など誰でも手紙を書けるというプログラムになっている。こんなプログラムがあるなら受けてみたいところだ。
登場人物たちは、何かに悩み、もやもやを抱えている。
けれどホテルで過ごすうちに、自分なりの解決を見つけ、自分の力で踏み出そうとする逞しい姿がとても印象的だった。
こう -
Posted by ブクログ
秋になり、シリーズ(6)を手にした。
一葉や、連句会ひとつばたごのメンバーにまた逢えて嬉しい!
11月に開催される文芸マーケットに、雑誌「坂道ノート」を出すことになった一葉の父親とキリン座の大輔さん。「坂好き」で「写真好き」の二人は、根津の坂から撮影を始めて…。
「モノクロフィルムについて話す父が眩しい」
一葉はエッセイを通して若い頃の父の思いに触れる。もう一度写真を始めた父の姿を、娘として見つめる場面にじんわりさせられた。
——表現するということは、特別なものになるということとは違う。仲間と楽しくできればそれがいちばんで、仲間を大切に思うことは生きていく上でとても大事なことだよ。 ( -
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第1弾「また虹がかかる日に 」
第2弾「光り続ける灯台のように 」
に続くシリーズ第3弾!やっぱり良いなぁ。
爽やかな風が吹き抜けるような清々しく希望を感じられるラストでした。
「おとぎ話の庭 稲穂」
亡き両親からの手紙を受け取りにきた姉妹
「落葉松の森を歩いて Deep Pine Forest」
銀河ホテルスタッフの女性
「十人十色 Blue Lagoon」
毎年ゼミ合宿に訪れていたが、定年を迎える教授
手紙室の責任者・苅部さんとワークショップ受講者のやりとりや受講者が手紙を綴る様子を、どこか懐かしいような気持ちで眺めていました。
話そうとするとなかなか言葉は出てこないのに