ほしおさなえのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
今回はまた違った角度からの作品があり、全て書き下ろしのシリーズ物なのに飽きさせないなーと感心しました。
今はコラボが主流になっていますが、ホテル×謎解きはとてもいいアイデアで、ますます銀河ホテルへの熱が高まってしまった。
旬平くんの父裕作さんの大学時代の友人の作品もとても良かった。
裕作さんの死を受け入れたくない気持ちから、銀河ホテルへ行けなかった杉田さん。
あの頃の友人そっくりの息子旬平に会い、大学の後輩に当たる由香さんとも話すことができたあと、苅部が待つ手紙室で亡き友人裕作への手紙を書く。
「もう一度会いたいよ」と。
今回も素敵なお話しでした。 -
Posted by ブクログ
人生の節目や何かを決断する時に、まるで初めから用意されていたかのように目の前に助け舟が現れる
でも、その助け舟に出会うためには、それまで、いっぱい悩んで、いっぱい考えて、いっぱい苦労して、なおかつ自分自身ともしっかり向き合いながら日々生きていないといけない
自分ではそんなふうに生きていないと感じるかもしれないけど、これまでの積み重ねがきっちり目の前に数々のヒントと共に提供され、助け舟へとつながる
この言葉が心に残った
自分のまわりにあるものに目を向けること
身の回りにあることを感じ取ること
生きるということはそういうことなのかもしれない
-
Posted by ブクログ
ハレの日も、そうでない日もとびきり彩ってくれる「手紙室」の存在がとても魅力触れる場所で、こんなホテルがあればぜひ行ってみたい。
今作も登場人物たちが手紙を書く相手や内容は様々だけど、「誰かを想って書いている」という本質はみんな同じ。手紙を書くという行為は、相手に渡すかどうかに関わらず、自分自身の考えや感情を整理する作業でもあって、何かを「書く」ことから始まる物語は、きっとたくさんあるのだと感じた。私自身も、何かを無心で書き殴ったり手紙を書く時間が好き。それは書くことが「自分と丁寧に向き合える時間」だからなのだと気づかされる。改めて自分の『書くこと』への愛おしさを思い出させてくれる、素敵な作品だ -
Posted by ブクログ
作者の新シリーズ。
2年前に発刊されていたが、多分表紙のイメージから読んでなかったと思われ、2年遅れで読み始め。
南軽井沢にある「銀河ホテル」
そこにはホテルに居候している苅部が室長を務める「手紙室」がある。
彼のワークショップを受けると、自分の本当の気持ちが見えてくると言う。
東京でブラック企業に勤めて、身も心もボロボロで意識を失い、線路に転落してしまったホテルの創業者の一族である旬平が銀河ホテルに戻り、従業員として働くことから、話は始まる。
全編、旬平の目線で描かれるのかと思ったが、章ごとに視点が変わり、1作目では娘家族と旅行に訪れた老年の女性と卒業旅行で友人と訪れた女子大生の目線で、それ -
Posted by ブクログ
「取り柄もないし、自分にはなにもできないと思っていたが、いまはちがう。特技が見つかったというようなことではなく、自分の力でもできることはあって、恐れずに取り組もう、と思えるようになっただけだが。性格は変わっていないが、生き方は少し変わった」
そういうことよね。
世界一になった人や金メダルを取った人は本当にすごいけど、そうじゃない人はすごくない、ってわけじゃない。分かっていても卑屈になってしまったりするのは精神的にがきんちょなのかも。
個人的に、人の過去や秘密はそっとしておいてほしいと思うけど、過去の積み重ねが現在に至るのだから、本人が受け入れているのであれば尊重して知った上で付き合いを続け