ほしおさなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
千色ものインク瓶が並んでいる…
もうこれ読んだだけで
素敵すぎる
本当にあったら絶対行きたい場所。
登場人物たちが書く手紙は、
未来の自分宛てや、家族宛て、もう会えなくなった家族宛てだったり…。それは届けなくてもいいし、いつか受取りに来てもいい。持ち帰ってもいい。
それをそっとお手伝いする苅部さん。
それぞれが、手紙を書く事で本当の自分の気持ちが整理されていく感じがとても心地良く読めた
心の整理は大事だなと思った
かなり謎めいてる 苅部さん
シリーズ化されているので だんだんと
苅部さんの素性も明かされていきそうで
次作も読んでみたいな〜と思える作品だった✨
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Posted by ブクログ
手紙室、という仕掛けが好き。やっぱり手紙って、書いてる時(人)、読んでる時(人)、の時空間のズレがいいんだよね。さらにそれだけでなくて、送り手と受け手のどちらにもない状態、という「第三の時空間」があるのが、実にいい。LINEやSNSの現代にはない、時間という魔法があった時代への哀愁。時を経て、適切なときに、適切なタイミングで、メッセージは「届く」。
ユーミンの「12月の雨」を思い出す。〜時はいつの日にも、親切な友だち〜。または、「優しさに包まれたなら」の世界線なら、「すべてのものは、メッセージ」。…そう思うと、作中にある本屋さんのくだりは、作者からのメタ・メッセージにも思える。 -
Posted by ブクログ
『手紙だもん。上手く書くのが目的じゃないでしょ。楽しんできてね。』
刺さった〜すごい刺さった。
真っ直ぐ素直な釘が捻くれている自分の全身を一思いに貫いた。
本書の舞台である銀河ホテルにある手紙室では、それぞれの登場人物が訪れるまでは思いもしなかった自分の想いと向き合い、ひとつの結論を手紙に込めていく。それは誰かに宛てられて静かに保管室に眠ることになったり、直ぐに大切な誰かへと渡ることなど様々だがそのどれもが技巧を凝らしていたり、奇を衒うような文章ではない。けれど真っ直ぐに伝えたい想いを、その想いに共鳴するインクと共に綴られていく。なんて素敵なのか。
そんな想いを伝えたい人が居ないと思った -
Posted by ブクログ
朝顔。
紫陽花。
露草。
月夜。
青色パイロットインクの美しい名前たち。
その中でも『月夜』はこの小説の中にも出てくるインクである。
銀河ホテルの手紙室にはインクが千色あるという。
銀河ホテルの手紙室ワークショップ。
インクを選び、付けペンで試し書きをして、思いを込めた手紙をしたためる。
その手紙は届けられない手紙でもいい。
『月夜』
私も同じ名前のインクを手元においている。
それをコンバーターで吸い上げて万年筆にセットして使う。
インクの色の違いは微々たるものだったりするが、そこが美しいのだ。
水ににじむ時など、色の違いを深く感じさせてくれる。
染料インクと顔料