あらすじ
ある日琴子に、リュース着物店「本庄の蔵」の店長で、年は一歳違いだが戸籍上の甥にあたる柿彦から電話があった。琴子も昔住んでいた本庄の家の物置部屋から、誰も見覚えのない手描き友禅が出てきたという。柿彦の母・慶子によれば、まぼろしの作家といわれた杉木聡子の作品らしい。その後、柿彦が持ってきた着物を見て、琴子の体は震えた。その水浅葱色の友禅は、記憶のなかにある風景とそっくりだったのだ。養父母の愛情、友禅の謎……。織物の町・八王子が舞台、切なくも優しい記憶の物語。シリーズ第三巻!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
お話がいよいよ大きく動き出すのかなという展開のお話だった。
今作は琴子が着物の夢を見る際に行きつく景色と類似した着物が本店から出てきたというお話。
着物の夢を見てみるが、いつもと違って人があまり出てこない。しかも着物になる前から始まる。
あの着物はどこからか来たのか。
誰が描いたのか。
なぜ店にあったのか。
誰の着物なのか。
夢との関連性は?
琴子の出自にも関わる話で、今後の展開が非常に気になります。
Posted by ブクログ
一、二作目を読んでるから。読んでるという前提のフリだったのかしら。いつも通り平和な着物ミステリーと読み進めていて、残りページが少ないので、次巻に続く・・かな?と思ったのですが。まったく虚をつかれました。でも面白い。
Posted by ブクログ
物置部屋から出てきた持ち主不明の手描友禅
琴子と柿彦は着物の来歴を捜す
二人がこの着物の作家らしき人を
追いかけている場面を読むたびに
もしかしたら…… という思いになる
そして琴子がこの着物の下で見る夢は……
Posted by ブクログ
このシリーズ3巻目にして、琴子の出生の秘密に迫る!幻の友禅作家朽木聡子の着物の謎に迫ると同時に琴子の過去にも近づいていく!くぅー、続きが気になるなぁ。
Posted by ブクログ
誰も見覚えのない手描き友禅の謎を追いながら、”願い"の持つ力と”欲望"が生んだ切ない記憶を辿る。それが主人公の母親に繋がってくる展開が面白かった。「願いと妬みはセット」という言葉には説得力があって頷くしかない。このシリーズもそろそろ完結なのかなあ。