ほしおさなえのレビュー一覧
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「言葉の園のお菓子番」の2冊目。
仕事が忙しくて、主な読書時間たる通勤電車の中でも目を瞑って頭を休ませたい感じで、なかなか本読みが進まずだったが、ゆるゆると進むこのお話は今の状況にはちょうど良かったかも。
今回も連句会を中心に、一葉が用意するお菓子やお茶、彼女の仕事(ポップの仕事に加えてブックカフェで働くことになった)をはじめとしてあれやこれやが語られる。
前作でも紹介されているとはいえ、正直誰が誰やら分からなかった連句会のメンバーだったが、萌さん、蛍さん(+妹の海月さん)、蒼子さん、直也さん、それぞれ印象的な出来事が描かれて、ようやく個性も分かってきた。ゲストみたいなベテラン歌人の久子さん -
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ネタバレシリーズもだいぶ長くなってきて、主人公の成長
や先の未来が描かれるはずなのに、ここにきてコロナ禍。。でもしっかり向き合って描いてるほしおさんに拍手。緊急事態宣言、数年前のことなのに今でもあのときの状況が鮮明に思い出されるのは、やっぱり誰にとっても衝撃が大きかったのではないかなぁと思う。
でも主人公が本質は変わらないながらも、成長していく姿がこれからも楽しみです。話の中で、やる気っていうのは出そうと思っても出るものではない、まずは始めてみることでやる気が出てくる、という言葉があり印象的でした。
この先の続くお話が明るいものであるように、引き続き応援したいと思います。次の新しい記念館のお話が待ち遠 -
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「カラダガアルウチシカ、デキナイコト、タクサンアル。ダカラ、イキロ」
わたしたちも蚕も、暗いところからやってきて、少しのあいだあかるい場所にとどまって、また暗いところに帰る。あかるいところにいるときだけ、身体という形を持つの。でも、ただそれだけなのよ。
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代々繋いでいくこと、繋がっていくこと。
それは一方では、「しがらみ」のように感じて、しんどく感じるものだけれど、
この物語ではそれが「安心」や「根っこ」になっている。
ファンタジーのような世界で現実にはないかもしれないけれど、これが現実だったらいいな、と思った。 -
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三日月堂シリーズで、ほしお作品にはまる。
以来、現在刊行中の『言葉の国のお菓子番』も、『紙屋ふじさき記念館』も読んでいる。
古民家、和紙、織物、活版印刷、和菓子など、レトロな手仕事をテーマにしているので、ついつい、手が伸びる。
さて、本書は川越を舞台にした『菓子屋横丁月光荘』。
いよいよこれが最終巻とのこと。
家の声が聞こえる遠野守人。
大学院を修了した今は、月光荘の管理人としてイベントの企画なども行っている。
恩師木谷先生に連れられて行った料亭で、家の発する声から、その家でかつて織物をしていたことを知る。
広瀬斜子(ひろせななこ)という、今は途絶えてしまった織物。
いつのまにか守人のまわ -
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ほしおさなえの菓子屋横丁月光荘文鳥の宿を読みました。
今回は雛の家、オカイコサマ、文鳥の宿の三部作です。
雛の家は前回片方が家事で焼け落ちた二軒家続きで、残った片方の天袋からお雛様がでてきた。
そして三人官女の一人が足りない。
その謎がわかってきます。
オカイコサマは主人公遠野の友人のお祖母さんが昔は多くの農家がやっていた養蚕にまつわる話です。
文鳥の宿は、廃業した料亭を孫娘が朝飯だけの宿としてリフォームして始めるのですが、そのリーフレットを作りたいと古書店浮き草に依頼してきます。
どれも温かい話です。
全部で何作あるのかなと思って調べたら6作でした。
あと三作も読まないと -
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ほしおさなえの菓子屋横丁月光荘浮草の灯を読みました。
今回は浮き草の灯、切り紙、二軒家の三部作です。
家の声が聞こえる主人公遠野は、川越の月光荘に住み、慣れてきました。
古書店浮草の主人が、病気で先がなくアルバイトの女の子に浮草を継いで欲しいと願います。
切り紙は、古い紙店を閉めてしまった父親と上手く話せないサラリーマンの息子がおばあちゃんの切り紙を通して歩み寄る話です。
二軒家は10年前に、片方が家事で焼け落ちた、双子のような建物の声が、小学生の間で幽霊騒ぎになっていてそこから三作目に続くようです。
古い街の人の繋がりが温かい気持ちにさせてくれます。 -
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こんかいもひとつばたごの連句の会が2回分、がっちりと描写される。
一句一句、どこで響いているのか、あるいは跳躍しているのか、考えながら追っかけていくのも楽しい。
一葉さんがひとつばたごに通い始め、一年。
会には新人さんもつぎつぎと現れてくる中、一首もとられなくて一葉さんが焦ったりもしているのがほほえましい。
この巻のテーマは創作、特に小説を書くことのようだ。
新たに登場した人の中には、詩人として活動する広田優という人物もいる。
大学でドイツ文学を研究する中で、詩人としても活動する、絶滅寸前の文学青年がそのままミドルエイジになったようなおじさまだ。
それから、人気小説家の柚子さんという元