ほしおさなえのレビュー一覧

  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    「言葉の園のお菓子番」の3冊目。
    今回はいつものメンバーだけでなく歌人の久子さんが連れてきた作家先生の柚子さんや詩人の広田さんなどが彩りを添えて話が進む。
    お菓子も色々な事情でいつもとは異なるお菓子が用意されるなど、3冊目になって目先も変えられて、お陰で今回もまた楽しく読めた。

    シリーズを通して一葉の成長物語になっているのだが、連歌を巻いたりトークイベントで司会を任されたりの中で、他のメンバーの生き方にも後押しされて、徐々に心持ちが変わっていく様が好ましい。
    同じ連衆が集まって同じ発句からはじめたとしても捌きによってはまったくちがう一巻になる、『正解のない分岐の連続』という連歌のあり様に、人

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    2024年02月08日
  • まぼろしを織る

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    ほしおさなえは「三日月堂シリーズ」しか読んだことがなかった。
    三日月堂シリーズは優しくて温かい話だけど、この作品は全体的にちょっと重い。
    でも良い話だった。

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    2024年02月05日
  • 紙屋ふじさき記念館 故郷の色 海の色

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    今度は、活版印刷。
    川越もずいぶん魅力的に描かれてる。
    そして藤崎さんの両親登場。
    記念館の今後がどうなっていくのか、ますます先が楽しみ。

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    2024年01月31日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    装丁が綺麗だったので選んだ本。
    1ページ目を読んで買うことに決めた。
    でも、読み進めていったら想像していた話とは違っていて…

    「連句」初めて聞いた言葉。
    この本を読んでもルールとか作り方とか全然わからない。
    繋がりも。
    でも美しい言葉が並んでいたり、美味しそうなおやつが出てきたり、いろいろ楽しめるものがありました。

    仕事がなくなった一葉。
    でも人との繋がりから仕事が来るようになって…
    人は自分のために、自分は人のために、何か役に立っているんだなと教えてくれた。
    人との出会いは大事。
    私も出会いを大切にしていこうと思います。

    この先のおやつも気になるし、一葉がどうなっていくのかも知りたい。

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    2024年01月27日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    『菓子屋横丁月光荘』シリーズが完結し、そちらを読み終わった。
    その間、こちらのシリーズも買って手元にあったけれど、いったん封印。
    話が混線しそうな気がしたから。

    作中にもコロナ禍が起こる。
    当時の自分などは、職も住むところの心配もなく、暢気なものだったと思っていたが、本書の記述を読んで、なかなかつらくなってきた。
    あの頃感じていた不安を、おそらく自分は抑圧していたのだと思いいたった。
    そう思うと、若い世代ほど影響が長く続いていくのでは、といまさらながら心配になる。
    一時は、つらくてこの本を読むのをやめようかとも思った。

    やめなかったのは、ほしお作品で、たぶん悪い結末はないと思われたから。

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    2024年01月21日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    シリーズ第4弾。

    亡くなった祖母が書き残したお菓子のメモをもとに、祖母の代わりにお菓子を届けるつもりでひとつばたごにやってきて、なぜか連句を巻くことになり、気づけばそれからもう二年通い続けている一葉。

    連句とは…から始まり、読むたびに少しはわかり始めてきて、だけどシリーズ化するたびに一から学ぶことも多く、新たな発見もあり毎回違った感覚になる。

    短歌すらまともに作れないのに連句だともっと敷居が高くて、だれかの句に付けるというのも、雰囲気を壊さないだろうか、とか不自然にならないだろうか、とか考えてしまう。
    だが、さすがにこの物語を読んでいると楽しさも響き合ってるという感覚もあって、同じように

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    2024年01月18日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    ほしおさなえさんをきっかけに去年の9月に川越を訪れた。菓子屋横丁や蔵の町並み、氷川神社、、川越城本丸御殿などを巡った。たくさんの観光客で、とにかく暑かった。
    今回は月光荘より田辺家がメイン。とんとんからーの蕎麦会席の古民家が切なかった。守人と豊島さんの今後が気になる。

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    2024年01月13日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    シリーズ完結編。
    前作で藤崎産業に入社が決まった百花が、藤崎産業に入社して、新しい記念館をオープンするまでの2年が急ぎ足で描かれる。
    正直、あと2作ぐらい分けて描いてもいいのでは?と思うところもあったけど、オープンまでにクリアしなければいけないタスクと、コロナが落ち着いて、徐々に取り戻していく日常と、百花の亡くなった父の本の再刊行と、いろいろな出来事が並行して描かれており、かなり読みごたえはあった。
    コロナで会っていなかった一成も、創業家の一員として、かなり自覚が出て来て、1作目に比べて、百花以上に成長したなぁ、と感じた。
    ここ最近作者のシリーズ作品が完結を迎えるものが続いているが、これまで各

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    2024年01月01日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    今作で完結。
    新しい仲間と新しい記念館を作り上げていく過程は楽しい。今までの記念館の歴史を振り返る感じではあった。
    またここから新しいシリーズができそうな気もしますが、どうでしょうねえ。

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    2023年12月13日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    無事藤崎産業に入社した百花が、新記念館の開館に向けて奮闘します。

    前作では現実世界と同じくコロナ禍の中でもがく様子が綴られて、果たしてどうなるのかとくるしくなるような思いだったけれど、それが綺麗に取り去られた、爽快な完結でした。

    ほんとにこれで終わりなの?って思うくらいに、これからも、と未来を想像させる終わりで、百花たちのこれからは続いていくけど、その様子が読めないことがさみしいです。

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    2023年12月09日
  • 活版印刷三日月堂 星たちの栞

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    ふれる機会のなかった活版印刷というものを知り、
    文字の温かさとか、残されていく技術の大切さを感じながら読み進めた。
    穏やかな中にも芯を感じる物語で、読んでいてとても心地よかった。

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    2023年12月09日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    紙屋ふじさき記念館終わってしまいましたね。
    まあ話的にはこれから始まるですが。
    紙も小物も文具も好きなので本当に楽しかったです。こもの市に行きたくなったし、水引もその本も買ってしまいました。
    本当に文具やその周りの物が何て魅力的なんだろう。先人達の日々の研鑽と努力が今でもその物達を輝かせていると思いました。
    このシリーズは終わってもまた別の話で記念館の人達と会えると信じて待っています。

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    2023年12月09日
  • 活版印刷三日月堂 星たちの栞

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    1話目が特に好き!読んでて活字の良さを感じて読書好きになりそう。どう表現したらいいかわかんないけど、紙の質感インクの匂いとか、見えないし触らないのに読んでて感じることができて好きな作品。まだ2巻までしか見てないのでまた読み続けたい。

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    2023年11月24日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    シリーズ第4巻。
    ひとりでは作れない、誰かと巻くからこそのおもしろさや気づきがある連句というものを通して、いろいろな事に出会う様子が描かれています。
    毎回登場するお菓子が楽しみで、描写の美味しそうなこと!
    あぁ、亥の子餠食べたい。

    サブタイトルの「復活祭の卵」はどういうことだろう?と思っていたのですが…
    読んでみると、あのひとが痛みや悲しみ、後悔はありつつも、前向きに進む、そんな未来を感じる巻でした。


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    2023年11月17日
  • 言葉の園のお菓子番 孤独な月

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    「言葉の園のお菓子番」の2冊目。
    仕事が忙しくて、主な読書時間たる通勤電車の中でも目を瞑って頭を休ませたい感じで、なかなか本読みが進まずだったが、ゆるゆると進むこのお話は今の状況にはちょうど良かったかも。

    今回も連句会を中心に、一葉が用意するお菓子やお茶、彼女の仕事(ポップの仕事に加えてブックカフェで働くことになった)をはじめとしてあれやこれやが語られる。
    前作でも紹介されているとはいえ、正直誰が誰やら分からなかった連句会のメンバーだったが、萌さん、蛍さん(+妹の海月さん)、蒼子さん、直也さん、それぞれ印象的な出来事が描かれて、ようやく個性も分かってきた。ゲストみたいなベテラン歌人の久子さん

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    2023年11月12日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    連句会で毎回のように次に付ける句のあり方の説明と季語や当てられる自他場などの解説がある事で4巻にして、連句の面白さと付け方がわかってきた気がして有り難く、楽しくなってます。

    今回は縁とか人生とはみたいな一葉が少し成長した気がします。

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    2023年11月11日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    ネタバレ

    シリーズもだいぶ長くなってきて、主人公の成長
    や先の未来が描かれるはずなのに、ここにきてコロナ禍。。でもしっかり向き合って描いてるほしおさんに拍手。緊急事態宣言、数年前のことなのに今でもあのときの状況が鮮明に思い出されるのは、やっぱり誰にとっても衝撃が大きかったのではないかなぁと思う。
    でも主人公が本質は変わらないながらも、成長していく姿がこれからも楽しみです。話の中で、やる気っていうのは出そうと思っても出るものではない、まずは始めてみることでやる気が出てくる、という言葉があり印象的でした。
    この先の続くお話が明るいものであるように、引き続き応援したいと思います。次の新しい記念館のお話が待ち遠

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    2023年10月29日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    「カラダガアルウチシカ、デキナイコト、タクサンアル。ダカラ、イキロ」

    わたしたちも蚕も、暗いところからやってきて、少しのあいだあかるい場所にとどまって、また暗いところに帰る。あかるいところにいるときだけ、身体という形を持つの。でも、ただそれだけなのよ。

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    代々繋いでいくこと、繋がっていくこと。
    それは一方では、「しがらみ」のように感じて、しんどく感じるものだけれど、
    この物語ではそれが「安心」や「根っこ」になっている。

    ファンタジーのような世界で現実にはないかもしれないけれど、これが現実だったらいいな、と思った。

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    2023年10月28日
  • 活版印刷三日月堂 星たちの栞

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    私は活字が大好き❤1話めのお話は数年前に体験した息子との別れを思い出し、気持ちがシンクロしすぎて、なんとも表現し難い気持ちになりました。私の幼い頃、母が和文のタイプライターで内職していたことを思い出した。懐かしい暖かい気持ちになれた。

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    2023年10月27日
  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    【収録作品】広瀬斜子/光る糸

    シリーズ最終巻。
    出てくる人たちがみな温かい。川越の街を歩いてみたくなる。

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    2023年10月26日