ほしおさなえのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ勤めていた書店が閉店してしまい、職を失った一葉。実家に帰り、亡くなった祖母の連句のノートを見たことがきっかけで、連句の会に参加するようになる。
タイトルから連想するよりもお菓子要素が少なくて、ちょっと肩透かしではあった。話の柱は、連句。私は文章を書くのは好きだけど、短歌や俳句は無理かな〜と思っているので、初心者の一葉といっしょにいろいろ覚えていく。いや、覚えていないけど、こんな世界なんだな〜と朧げに感じながら読み進んでいく。なんとなく、連句の世界を堪能できた気がした。
もう一つの柱は、一葉のゆるやかな成長。話の中で就職はできなかったけど、書店員時代に手がけていたポップが縁で人脈が広がっていく。そして連句の会では、さまざまな年齢、職業の人との交流で世界が広がっていく。きっかけを作ってくれた祖母がすでに亡くなっている現実に、少ししんみりしてしまうこともあるけど、気持ちが前向きになって、顔を上げて歩んでいける、そんな感じで話は終わる。
続編ありそうな終わり方だったので、シリーズ化するのかな??だったら、楽しみ。
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Posted by ブクログ
シリーズ一作目。日本橋にある「紙屋ふじさき記念館」が舞台。和紙のコーディネーターや記念館の館長でもある藤崎さんと、大学生の百花が主な登場人物。
「菓子屋横丁 月光荘」シリーズの木谷先生もちょこっと登場する。
記念館といいながら全く宣伝や案内・手入れ等をしていなかったものを、百花が拙いながらアイデアを出してイベントで売る商品を開発したり、友達の知恵も借りながらSNSで発信したり頑張る。紙に詳しく情熱がありながらも記念館に関してはやる気がなさそうだった藤崎さんも、百花の一生懸命さに乗せられだんだん変わっていく…という感じ。
文具好きがワクワク出来るストーリーでもある。竹尾のショールームとか、ゾクゾクするほど楽しかったなと思い出したり。
・紙は理論上の平面とは違う。乾燥して水分は抜けているな、もとは繊維が溶けた水(重なりあった森)でそれが圧縮されている。厚みがあり立体。
・紙は昔から強い力を宿すもの。文字は言葉を形にしたもので目に見えない重さがある、文字をのせる紙にはそれだけの力が宿っている
…というような言葉が印象に残った。
百貨店くらいしか行ったことがない日本橋を巡ってみたくなった。
就職したて時、そんなこと普段はしない父に、平日夜待ち合わせてその辺りの百貨店の特別そうなレストランに連れていってもらった。あれはどこだったんだろう?とずっと思っていたけれど、日本橋髙島屋の特別食堂だったかもしれない、とこの本を読んで思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きなシリーズの最終巻。
主人公だけでなく、他の登場人物の成長も感じられたお話でした。浩介さんの場面では改めて、コロナ禍が人と人の関係だけでなく、個人の考え方にまで与えた影響を考えさせられました。
物語は新記念館の開館を迎え、前へ進む形で終わりを迎えるのがすごく好きだなと思いました。あと著者の他のシリーズの登場人物や建物・店の名前が出てくるので、ふふふっと口角が上がってしまいました。
このシリーズは個人的に、自分と共通点や近い点が多い(紙雑貨好き、川越と日本橋の立地、百花の大学の場所、1つ違いの学年……)ので、終わってしまうのが、少し寂しいです