ほしおさなえのレビュー一覧
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活版印刷所、三日月堂のお話。どれも心に染み渡り、涙無しには読めない、温かい話。
①朗読を習ってる3人が朗読会を開く。読み方に正解はない。伝え方に正解はない。だからこそ染み渡るものがある。
②生後3日で亡くなった姉のファースト名刺を11才の弟が作る話。自分が死を迎える時どうなるのか、人の死を乗り越えるとは…?死にまつわる温かな話。
③亡くなった奥さんが伝えたかったものは?離れて行った元カレが伝えたかったものは?人と一緒にいるからこそ、傷つくもの、見つかるもの、両方がある。豆本が欲しくなった(笑)
④自分もそんな少年時代もあったなぁ、自分の息子を見ながら思う父に、30年前に死んだ父から手紙が届く。活版印刷だから、一度組んだままなら残せる印刷そだから、30年たって繋がれる。そんな父と息子の話。 -
Posted by ブクログ
「三日月堂」「月光荘」「紙屋ふじさき」と読んできたが、ほしおさんの別のシリーズに行ってみる。
ちょっと少年少女向きって感じだが、疲れている頭にはちょうど良いか。
小学校5年生の七子が父親の仕事の都合で母親が昔住んでいた町に引っ越しをするところから始まるお話。
引っ越した先の古い一戸建ての家では、夜中に誰かは話している声が聞こえたり不思議なことが起こったり。どうやらこの町ではものに宿った魂(ものだま)の声が、聞こえる人には聞こえるらしい…。
七子は、ものだまの声を聞くことが出来る同級生の鳥羽と一緒に、周りで起こる不思議なことを解き明かしていくことになるが、最初の話は人物紹介や背景・設定の説明もあっていささかゆったり、まだ序の口といった趣き。
二話目でようやく少女探偵団っぽくなってきた。
行きつ戻りつの推理はやや子どもっぽいが、伝言板の暗号の謎解きは鉄道好きには結構楽しい。
その上で、暗号が解けてからがこの作者の真骨頂。増田くんやそのおばあちゃんが伝言板を通して伝えたかった思いにしんみり。
のみならず、多くの人が思いを伝言板に託した時代のことが偲ばれ、『いろんな人がいろんなこと思ってるんだなあ、って、それ見てるだけで、なんか力が湧いてくるんだ』というそば屋のおじさんの言葉にまたじんわり。
続きもそのうち読んでみようと思う。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第四作の「故郷の色 海の色」を入手できず、先にこちらを読む。
記念館はどうやら閉館することが決まったらしい。
この巻では、小冊子研究会で小川町に紙すきを見学に行くところから始まる。
そこで出会った指導員の岡本さんは、本職は料紙を作る職人さんで、墨流しの技術を持つ。
そんな縁で、墨流しを使った文箱を、最後のワークショップで作ることに決まる。
ところが、新型コロナウィルスが流行し始め、紙を扱う藤崎産業にも大きな影響が出始める。
小冊子研究会のメンバーたちの遠足の様子は、読むのは楽しいが、莉子以外、正直もはや誰が誰だか…。
しかも、菓子屋横町月光荘のシリーズとの混線してきたし。
今回は料紙のことが取り上げられ、書道のことも出てきた。
次の巻にもこの話続くのかしら?
なんとなく、次の巻あたりで最終巻になるのでは、という気がしているが。
小川町での楮かしきの様子が興味深い。
そして江戸から戦時中までの、小川町の紙づくりの歴史も詳しく知ることができた。