【感想・ネタバレ】紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカードのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

初 ほしおさなえさん。素晴らしい。
和紙のこと、日本橋のこと、へえ!!なことばかり。
読んでいるとこちらまで優しい気持ちになれる。
このあと速攻で2冊購入しました。

0
2024年01月25日

Posted by ブクログ

昔ながらの紙「和紙」
その魅力を教えてくれる小説。
実際に紙こもの市があったら行きたいなぁ
私も散財してしまうこと間違いなし!

連続物だけど、3巻目から読んでしまい、主人公 百花がバイトすることになったきっかけや、紙こもの市に出店した品物を作るきっかけが知りたくって、1巻目を探して読みました。
2巻目の内容も、3巻目でなんとなーくわかるけど、やっぱり詳しく知りたい!
早く読みたいので、また探してこなくっちゃ!

0
2021年08月21日

Posted by ブクログ

ちょっと自分に自信のない百花が紙屋ふじさき記念館に出会い、アルバイトをすることになったお話。どの紙小物もステキすぎる。実物を見てみたい。百花のように器用だったら、いろんな紙を使って試したくなるかも。

0
2021年08月19日

Posted by ブクログ

和紙って惹かれます。
とはいえ知識は殆どないという自分には、説明っぽさなくリズムよく読める文章とストーリーがちょうど良い。続刊にも期待大。

0
2021年08月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第一話 麻の葉のカード
組子障子麻の葉 画像検索してみた。
美しい♡

第二話 貝殻の小箱
漆芸(しつげい) 螺鈿(らでん)
紙胎(したい) 紙の器に漆を塗る方法
乾漆(かんしつ) 布(麻布)に漆を塗る方法

デボス 裏面を凹ませる加工、空押し
エンボス 裏面を推しあげて浮かす加工

第三話 いろいろ紙ノート
日本橋髙島屋に居た象の髙子

動き出した紙屋ふじさき記念館のリニューアル
次巻が楽しみ

0
2020年10月01日

Posted by ブクログ

シリーズ一作目。日本橋にある「紙屋ふじさき記念館」が舞台。和紙のコーディネーターや記念館の館長でもある藤崎さんと、大学生の百花が主な登場人物。
「菓子屋横丁 月光荘」シリーズの木谷先生もちょこっと登場する。

記念館といいながら全く宣伝や案内・手入れ等をしていなかったものを、百花が拙いながらアイデアを出してイベントで売る商品を開発したり、友達の知恵も借りながらSNSで発信したり頑張る。紙に詳しく情熱がありながらも記念館に関してはやる気がなさそうだった藤崎さんも、百花の一生懸命さに乗せられだんだん変わっていく…という感じ。
文具好きがワクワク出来るストーリーでもある。竹尾のショールームとか、ゾクゾクするほど楽しかったなと思い出したり。

・紙は理論上の平面とは違う。乾燥して水分は抜けているな、もとは繊維が溶けた水(重なりあった森)でそれが圧縮されている。厚みがあり立体。
・紙は昔から強い力を宿すもの。文字は言葉を形にしたもので目に見えない重さがある、文字をのせる紙にはそれだけの力が宿っている
…というような言葉が印象に残った。

百貨店くらいしか行ったことがない日本橋を巡ってみたくなった。
就職したて時、そんなこと普段はしない父に、平日夜待ち合わせてその辺りの百貨店の特別そうなレストランに連れていってもらった。あれはどこだったんだろう?とずっと思っていたけれど、日本橋髙島屋の特別食堂だったかもしれない、とこの本を読んで思った。

0
2024年04月17日

Posted by ブクログ

百香は、叔母に誘われ「紙こもの市」へ行ってから紙の世界に魅了される。
そこから自分で紙を使ってカードを作る。
それがきっかけで、紙屋ふじさき記念館でバイトすることになる話。

紙好き、文具好きにはたまらない。
本屋にしろ文具店にしろ半日は潰せるのでわくわく感も半端ない。

物語は、人見知りする女子大生の百香と無愛想で頑固で偏屈な紙屋ふじさき記念館の館長との距離感も気になるところ。
いったい2人は上手く仕事していけるのだろうか…と気を揉みながらも楽しめる内容でもあり、和紙にも詳しくなれる。

紙はむかしから強い力を宿すもの。
文字は言葉を形にしたもの、目に見えない重さがある、文字をのせる紙にはそれだけの力が宿っている。
この言葉は、百香の亡き父が小説で書いていた。

確かにそうだと感じる。
なぜか、紙を触っていると安心するというのか、寛げるというのか。
とにかく紙が好きなのだと改めて思った。
最近、電子書籍にしようかと思っていたのだが、やはりまだまだ先になりそうだ。

0
2022年01月22日

Posted by ブクログ

ほしおさなえさんの、手仕事のシリーズ。今回は、和紙。
廃れていく和紙産業をなんとかしたいと願う、藤崎薫子が作った紙の博物館。そこで働く孫の一成は、和紙には殊の外思い入れを持っているが、何しろ愛想がないので接客には向いていない。定期的に開かれる「紙こもの展」でもブースは賑わう事がない。そこに紙小物の好きな百花が加わって・・・。
百花の発想を、形にしていく一成と、百花を支える大学のメンバーたち。和紙職人や、創作活動をする人たちの熱も伝わってきます。
手仕事というジャンルで描き続けるほしおさん、ご自身も活版印刷と和紙の紙小物を手掛けていらっしゃるようです。
好きなものを、形にする。それは文学でも同じなのかもしれません。

0
2021年05月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

紙好きな女子大生が、イケメンだけど無愛想な上司がいる寂れた和紙の記念館でバイトをする話。

主人公のアイディアを基にした和紙を使ったこものが、認められて記念館を段々と盛り上げていく。

上手く行き過ぎな感じもしますが、何の取り柄もないと思っている主人公が、好きなものでやりたいことを少しずつ見つけていっている姿は、応援したくなります。

カバーは確かに電車の中で読むのは少し恥ずかしいですね。内容には合っているのですが。

0
2021年05月17日

Posted by ブクログ

活版印刷のほしおさんが、今度は和紙をとりあげる。
とはいえ、三日月堂のシリーズでも、細川紙のことがでていたから、和紙に光が当たるのも、自然な流れか?

主人公は吉野百花という大学生。
日本文学専攻で、小冊子研究会というサークルに入っている。
ちょっと内気なところがあるが、手先が器用で、紙を使った小物を作るアイディアも豊か。

その百花が、器ものを商う叔母、紫乃の導きで、製紙業を営む藤崎産業の記念館で働くことになる。
創業一族の館長一成は、若く、紙への情熱も人一倍だが、和紙で商売が成り立つ時代ではないとあきらめ、無気力になっている。

少し偏屈な一成が、百花の懸命さにふれて変わっていく、という筋書きはまあ、安心感のある展開。
続巻もあるようなので、今後、どんな和紙の世界が繰り広げられるか、楽しみ。

紙屋ふじさきをSNSでPRする件も面白かった。

しかしこれは、サザエさんとは異なり、年を取らない小説ではなさそう。
百花は大学二年生。
就活で苦戦する先輩の様子が描かれるように、百花にもやがて立場の変化は訪れるだろう。
大河シリーズにはならない気がする。

0
2020年12月15日

Posted by ブクログ

ほしおさんって手仕事そのものを創る人じゃなくて
それを文字にする人なんだな
既刊の本を見てそう感じた
取材するだけじゃ無くてどう表現するかっていうのも重要ですね

さて今回のテーマは和紙です!
今立と名塩を訪ねたことがあるので興味のあるジャンルです(^^)


続けて続刊の「物語ペーパー」
大学生のサークルの様子とか新商品開発とか
現実的では無いけどワクワクするストーリーです
それでも美濃和紙の章では現実に旅に出られそうな(^^)
この本を貸してくれたMZTさんも行きたいって!
ちょうどNHKのせかほしで特集していたらしいです
伝統工芸を現代につなぐのは素晴らしいです!

後半は三日月堂の流れを感じるストーリー
ほしおさんは、最近お父さんを亡くされたとの事
故人の思い出が感じられてじんわりきますね

0
2020年12月14日

Posted by ブクログ

「活版印刷」シリーズの作者が描く「和紙」をテーマにした新シリーズ。
大学2年生の百花は、陶器のお店を営む叔母の紫乃に連れられて、「紙こもの市」を訪れる。
紙製品の展示会にテンションの上がる百花。しかし、紫乃の仕事の取引相手である紙屋ふじさきのブースを最後に訪れ、やる気のない藤崎一成に出会い、一気にテンションが下がってしまう。
ブースは出しているものの、全く売る気のない一成。しかし、そこには百花の心を揺さぶる和紙の数々が…
和紙を通じて、心も通いだす百花と一成の様子が丁寧に描かれる。
今回の物語の舞台は「日本橋」。「活版印刷」の川越もいいけど、日本橋の街の描写もいい。
出版社が違うから、直接「活版印刷」の話は出て来ないが、「細川紙」「楮」など「活版印刷」ファンには堪らないキーワードも。
百花が家にあるもので、いろいろ和紙雑貨を作るシーンも思わず真似したくなる。

0
2020年11月07日

Posted by ブクログ

よくものつくり系のイベントに行くので散財する気持ちはよくわかります。
主人公が作っているものとかすごく欲しいです、使い道とか考えてはいけないけども。
愛想のない藤崎さんとの関係がこれからどうなるのか気になります。

0
2020年09月22日

Posted by ブクログ

紙の小物はいいですね。
おしくて使えない気持ちよくわかります。
そんな「紙」好きの気持ちを高める本でした。
文庫では望むべくもないが、タイトルの部分のみ和紙とかの装丁本だと、所有欲をそそらるな。でも作るの大変だし売れないか。
そんな想像までさせてくれる本でした。
続きも期待しています。

0
2020年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場する紙小物がどれも可愛くて、実物が見たくなるほど。
何故この本には表紙以外にビジュアルが、写真がないのだ!
カードも栞もいろいろ紙ノートも、本当にどれも素敵でした。
ペーパーレスが叫ばれている昨今で、逆に紙の大切さが分かったと言いますか。

紙小物の話(プラス和紙の話)なので、紙小物の作り方や和紙についての説明や過程が丁寧に描写されているのは当然として、個人的にそれ以外の描写の丁寧さにも惹かれました。
主人公が和紙の記念館に関わっている時以外の日常の描写、例えば大学のサークル仲間たちとの日常、親子の会話。
そういった直接的には紙の話には関わらない部分も丁寧に描写されているので、話に奥行きがあったように思います。
紙小物の話だけにスポットを当てるなら、記念館のバイト時以外のエピソードは割愛してもよかった。
(例えば「次の日曜」などで一気に時間を飛ばしてもよかった)
それを敢えて書いているから、主人公の性格や背景がより掘り下げられて、日常生活にそっと「紙」に関するエピソードが寄り添っていく、そんな風に感じました。
紙は身近なもの、「非日常」のものではない。
日常と日常の間に挟み込まれて、紙に触れる話も日常になっている。
そんなところが素敵だったなと。

作り込まれていると言えば、作中に出てくる主人公の父が書いた短編小説の話も丁寧に作り込まれていて驚きました。
あの話だけでも感想文がずらっと書けそうな勢い。
作中話なのが勿体ないほど。
まるっと一冊の本として読みたいぞ、『東京散歩』

「紙が立体」など、気になるフレーズ、気付かされるフレーズも数多く登場し、読んでいて唸ること、考えさせられることも多かった作品。
だからこそ、最後がちょっと尻切れトンボ感があって勿体ない気がしました。
「オレたちの戦いはここからだ」みたいな終わり方だったので。
これは是非是非続編を期待したいところ。
素敵な紙小物に会える日を楽しみに待っております。

0
2020年03月07日

Posted by ブクログ

活版印刷の世界から和紙の世界へ。

まだまだその世界の入り口から
覗き見る程度のスタートだが
この先にはとても素敵に美しい世界が
広がっているのが垣間見えたような気がする。

次が楽しみだ。

0
2020年03月07日

Posted by ブクログ

工芸品として見る事の多い和紙ですが、昔から生活に溶け込んでいたものだったんだと改めて感じました。
和紙ってなんであんなに魅力的なんでしょうね……。

0
2023年07月27日

Posted by ブクログ

4作目を先に読んでしまったシリーズの1作目。なるほどこういう話から始まったのね。マイナス思考の百花に、ムチャめんどくさい一成。最初にこれ読んだらめげてたかも。まあ、でも後半にはちょっとづつ変わっていく

0
2023年04月20日

Posted by ブクログ

★紙はむかしから強い力を宿すものだった。(p.266)
文具好き女子も増えているのでかなり受けそうな題材。/百花は紙グッズや豆本好きな手先の器用な大学生。/紙屋ふじさき記念館館長の一成は紙さえあれば満足という紙大好き人間だが商売っ気がなくぶっきらぼう。/紙こもの市で大量の紙を買った百花は出店していた紙屋ふじさきの紙で祖父母の家の障子と同じ麻の葉模様のグリーティングカードをつくりたくなった。/それをきっかけに対人関係の不器用な二人がコンビを組むことになった(百花が紙屋ふじさき記念館でアルバイトすることになった)。/かたくなな一成を百花が少しずつ解凍していく。

■紙屋ふじさき記念館についての簡単なメモ(★は主要語)
【一行目】
 そもそものはじまりは叔母からの誘いだった。(第一巻 麻の葉のカード)

【空き箱】《そうですね、なにも入れません。入れられません。空き箱だからロマンがあるのです。》麻の葉のカードp.13
【朝子/あさこ】瓜生朝子。藤崎産業の前社長の妻である藤崎薫子の秘書。
【飯田市】水引の産地。百花の母である冬海と叔母である紫乃の産地でもある。
【石井】小冊子研究会の後輩。一年女子。スイーツを擬人化したイラストを描いている。
【乾】小冊子研究会の後輩。一年男子。四百字以内の超短編ミステリを高校時代からブログに書き続けている。立花ゼミ所属。
【今村紫乃/いまむら・しの】→紫乃
【いろいろ紙ノート】百花が余り紙で父といっしょにつくっていたノート。けっきょくなにも書けなかった。
【瓜生朝子/うりゅう・あさこ】→朝子
【薫子★】藤崎薫子。藤崎産業前社長の妻。大株主でいまだ発言権は強い。八十歳になってSNSをはじめた。偏屈な一成のことを心配しており新しいなにかをもたらしてくれそうな百花を取り込もうとしている。《いまは限られた一部の人に高級なものを売るより、多くの人に小さな幸せを届けた方がうまくいく時代だと思う》麻の葉のカードp.210
【一成★/かずなり】紫乃の知人。端正な顔立ち。ぶっきらぼうなタイプ。紙屋ふじさき記念館の館長。株式会社藤崎産業の社長の甥。母は声楽家。
【紙屋ふじさき】《江戸期創業の紙の店。日本橋にあり、以前は和紙専門だったが、明治にはいって洋紙も扱うようになった。戦後は株式会社藤崎産業と名前を変え、書籍用紙から医療用の不織布まで幅広く扱う大手企業になっている。》麻の葉のカードp.29。薫子の肝いりで現在では和紙を扱う部門として「紙屋ふじさき記念館」がある。
【紙屋ふじさき記念館★】株式会社藤崎産業の日本橋にある旧本社ビル四階で創業当時からの資料を集めている。館長は一成。もうすぐなくなるかもしれないが薫子は残したいと考えているので一成にハッパをかけている。
【カルトナージュ】《フランスの伝統的な工芸品よ。厚紙で作った箱に紙や布を貼って飾るの。》麻の葉のカードp.18
【木谷/きたに】百花たちの大学の先生。近代小説の舞台になった町についてフルイ地図と現在の地図を比較しながら奇術を検証する。という話から『菓子屋横丁月光荘』の木谷先生と思われる。
【クラフトパンチ】型抜き用のパンチ。さまざまな型があるらしい。
【坂本泉】小冊子研究会の先輩。四年生。莉子の高校時代の先輩で小冊子研究会に誘った。現在就活で苦闘中。
【真田/さなだ】久川の助手。
【紙胎/したい】紙に漆を塗る手法。
【紫乃★/しの】今村紫乃。百花の叔母。冬海の妹。独身。日日草という器の店をやってる。おおらかなタイプ。
【小冊子研究会★】大学で百花や莉子が入っているサークル。部員は八名。
【髙子】日本橋の高島屋屋上で飼われていた象。
【立花】百花たちの大学の先生。乾がゼミに所属している。『菓子屋横丁月光荘』の立花先生と思われる。
【たとう紙】着物を包む紙。
【東京紙こもの市】さまざまな業者が出店しさまざまな紙のアイテムを出品する。盛況。見ていると語彙が低下し「きれい」「素敵」「かわいい」しか発しなくなり、皆、紙の亡者になる。三日月堂の印刷物もあるかも。
【戸川/とがわ】漆芸家。螺鈿が得意。
【徳山/とくやま】紙屋ふじさき記念館の、一成の前の館長。
【豊崎翠/とよさき・みどり】薫子の友人の孫。祖母がやっていた人形町のお茶の店を継ぎたいと考えている。
【西園】小冊子研究会の先輩。三年男子。立花ゼミ所属。
【八十八夜】豊崎翠が祖母から継ごうとしているお茶の店。リニューアル中。
【久川/ひさかわ】建築士。八十八夜の改装を請け負った。
【日日草】紫乃の経営している器の店。一週間単位で作家の個展やグループ展を開いている。
【房野/ふさの】和紙作家。八十八夜の壁面を飾る紙をつくった。
【藤崎薫子/ふじさき・かおるこ】→薫子
【藤崎一成/ふじさき・かずなり】→一成
【細川紙】埼玉県小川町でつくられる和紙。ユネスコ文化遺産に登録されている。
【真琴】小冊子研究会の先輩。四年。家業を継ぐ予定。
【松下】小冊子研究会の後輩。一年女子。高校時代に短歌の賞を取ったこともある和風美人。
【耳付きの紙】端っこがきれいにカットされたものではなく毛羽立っているタイプの紙。おおむね高級品。
【百花★/ももか】吉野百花。吉野冬美と雪彦の娘。大学二年生。紙アイテムが好き。どうやら紙そのものが好きなようで包装紙や量り売りの紙に惹かれる。手先が器用で豆本をつくったりもしたが絵のない本、文字のない本だった。大学では日本文学専攻でサークルは「小冊子研究会」。
【森沢】小冊子研究会の先輩。三年男子。動画撮影が得意でネットにもアップしている。題材は主に自転車旅行。
【百花の祖母】飯田市で以前は水引をつくる仕事をしていた。
【柳田/やなぎだ】昔、記念館の近くで筆耕の仕事をしていた。仕事柄よく来ていたそうだ。
【ユネスコ無形文化遺産】和紙で登録されているのは石州半紙(せきしゅうはんし)、本美濃紙(ほんみのし)、細川紙の三種。いずれも楮だけでつくられている。
【吉野冬海★/よしの・ふゆみ】百花の母。雪彦の妻で十五歳年下。紫乃の姉。編集者。現実的なタイプ(と百花は考えているようだがそうでもなさそう)。
【吉野百花/よしの・ももか】→百花
【吉野雪彦★/よしの・ゆきひこ】百花の父。作家。冬海の夫で十五歳年上。結婚したときはすでに作家だったので母も作家としての吉野雪彦しか知らない。紙が好きで手帳屋になりたかったのだとか。百花といっしょにいろんな紙を使ってノートをよくつくった。
「わたし」が小学生のとき事故で他界。無口だったそうだ。《頭にある言葉は、全部原稿用紙に吸いこまれちゃってたんじゃないかな。》麻の葉のカードp.307。《お父さんのことは、全部お父さんの書いた本で知ったような気がする。》麻の葉のカードp.308
【落水紙/らくすいし】和紙。小さな穴がたくさん開いてレースのようになっている。《紙漉きで、まだ紙が乾く前に水をシャワーみたいにあてる》麻の葉のカードp.26
【和紙】繊維が長いので洋紙より丈夫。
【和紙の原料】よく知られているのは楮、三椏、雁皮。
【莉子★/りこ】百花の友人。大学で同じ「小冊子研究会」に入っている。コミュニケーション力やプロデュース力が強い。

0
2023年04月18日

Posted by ブクログ

文章が、読みやすい。知らなかった世界の詳しい描写も、丁寧で、想像力をかき立てられる。主人公の気持ちになって、わくわくしながら、読める本。

0
2022年08月17日

Posted by ブクログ

私も本は紙ベースで読みたい派です。
和紙の見本帳見てみたいです。「紙こもの市」なんてあったら私もひと財産使ってしまいそう…。続きも楽しみです。

0
2022年06月03日

Posted by ブクログ

ほしおさんの新シリーズを、といってももう4冊出てるので今更だけど、買ってみる。
三日月堂の中でもどんな紙に印刷するかということがよく出て来ていたが、この本はその紙、主に和紙を扱ったお話。

いきなり紙で作られた小物の話になるのだが、それらに対して「かわいい」という気持ちをあまり持てないので、今ひとつ興が乗らないところは否めず。
色々な紙が紹介されるが、目で見て手で触らないとどんな紙か分からないところが、作中、記念館の説明が文字だけで分かりにくいと言っているのと重なる。
3つ目の話で偏屈で引きこもりの一成がようやく打ち解けてきたけど、彼の人物像にあまり魅力を感じずで、百花ちゃんもちゃんと出来る子なんだから、遠慮せずに頑張って欲しいな。
まあ、やらす/やることなかったからとは言え、アルバイトの仕事が掃除から始まったのは良かった。掃除は仕事を始める以前の基本だし。
SNSを使った集客とか、鎌倉や日本橋ツアーは要るんだろうけど、ページの量は何かバランスが悪い感じ。

この作者らしいところは随所に見られ、全体的な雰囲気も嫌いではないけれど、続けて読むかというとやや微妙。

0
2021年09月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

百花は、日本文学を学ぶ大学二年生。
ある日、叔母の誘いで出かけた「東京紙こもの市」というイベントで、和紙の専門店「紙屋ふじさき」のブースにいた無愛想な青年・藤崎一成に紹介される。
そこで魅了された美しい和紙を使って、組子細工の障子をイメージした麻の葉文様のカードを手作りした事から、百花は一成と共に次の「こもの市」に出品する商品を企画することに…

人見知りだった百花が、家族や友人の後押しで、ものづくりの喜びを通して成長してゆく。


『活版印刷三日月堂』で出会ったほしおさなえさんの新しいシリーズということで手に取った。
百花と一成の成長物語であり、和紙をはじめとする手仕事礼讃の物語。

つまらなくはない。私も文具大好き、紙大好き、もちろん本も好きなわけで、素晴らしい素材や工芸品にときめく百花の気持ちはよくわかる。
ただ、失礼ながら、『三日月堂』の好評に目をつけて、それじゃもう少し若い女性、ハンドクラフト好きも喜ぶようにして、イケメンもセットして恋愛要素アリの青春にしましょうよ〜、という気配に、少々冷めてしまった。

小説家の父と女性誌の編集者の母、洒落た器の店を営む叔母に、老舗一族のイケメン青年、自由が丘に住んで銀座でアルバイト…
浮わついたところのない作風に、ファンタジーかと思うような要素を盛りすぎて、平凡な夢物語に感じてしまったような。

続きは…見かけたら、読むかも。

0
2021年07月29日

Posted by ブクログ

紙好きとしては、何度も頷きながら読んだ。給料をもらった中身ではなく、入っていた和紙の封筒にため息をつく百花。分かる〜。
そして藤崎産業の取締役の薫子さん。80歳は過ぎているらしいが、SNSを使ったりしている館長のお祖母さん。「小さいことからでも、はじめれば進む。なにもやらなかったらゼロのままでしょう?」素敵だ。

肝心な百花は自信のない大学生だし、記念館の館長の一成は親の力で生計を立てているようにしか見えない。主人公2人が余り魅力的ではないのが残念だ。続編で成長するのか?
後、もう一つ、表紙が少し残念かな…

実在する「はいばら」や「竹尾」など、すぐにでも行ってみたくなった。

0
2020年12月21日

Posted by ブクログ

川越かなと思って読み始めたけど、東京だった。 紙、特に和紙に重きを置いたテーマで、これは好きなやつ! 主人公は自信がないながらも、一生懸命だししっかりしてる子で好印象。今後も気になるので続きも読みたい。

0
2020年12月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

馴染みのない専門用語や地名、建築物名が多数出てきて、イメージしにくかったため、気になったものを検索しながら読んだので時間がかかった。
冒頭に出てくる組子の障子がもう、何度読み返してもイメージ出来ず、画像を見てイメージしつつ、それをカードに?とまたイメージ出来ず…。読み進めていって何とか分かった。
トーリー自体は面白く、和紙にも魅力を感じたので、百花と同様、知識があればもっと楽しめるんだろうな、と思った。
象の話も切なくなった。
続きが楽しみ。

0
2020年12月12日

Posted by ブクログ

ちょっと想像していた話とは違っていたかな。

紙や紙小物が好きな女子大生と和紙を愛する仏頂面のイケメン御曹司の話。
これから記念館はどうなっていくのか。
まだ物語は始まったばかり。
薫子さんや紫乃さんがすてき。

三日月堂を思い浮かべるような一節も。
活版印刷三日月堂を思って読むと全く違うかも。

0
2020年09月12日

Posted by ブクログ

【収録作品】第一話 麻の葉のカード/第二話 貝殻の小箱/第三話 いろいろ紙ノート
 活版印刷や古地図ともつながる世界観。古くからある物作りに対する敬意と愛情を感じる。物欲も刺激されるが。

0
2020年08月12日

「小説」ランキング