ほしおさなえのレビュー一覧

  • 活版印刷三日月堂 海からの手紙

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    この度も、どれも手にとってみたくなるような印刷物のお話。落ち着いていて、がんばりすぎなくていい。パワーみなぎってる感じじゃないときに穏やかに読める。

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    2023年06月17日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    ほしおさなえさんの著書は、いつも目にしているものの新たな側面を見せてもらえる。和紙だったり、この作品では漆の工芸だったり。失われつつあるものたち。本当はもっと大切に受け継いでいかなきゃいけないんじやないのと思わされる様々なものたち。生活に追われて忘れがちなものたち。そういうものが沢山あること。その現状に自分は何ができるのかなぁ…。

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    2023年04月29日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    今回も連句の世界に惹き込まれてしまいました。句を作る時の心の動きが今回は描かれ、一葉の前向きな姿にそっと背中を押される気がする。

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    2023年04月28日
  • 言葉の園のお菓子番 孤独な月

    出来事・事件はあっても静かな小説。連句と素敵なお菓子で構成された連作短編、優しい時間の流れを感じられて暖かい気持ちになる

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    2023年04月28日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

    購入済み

    作者買い。言葉の園のお菓子番シリーズ第1弾。連句というものを初めて知りました。鎌倉香房のような日本らしく奥ゆかしき「連句」の世界。

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    2023年04月28日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    シリーズ3作目。
    連句という形式にも慣れてきて、なるほど、こんなふうに繋げていくのか、と読者も連句会、ひとつばたご(物語の終わりで出てくるなんじゃもんじゃの木だなんて)のメンバーとしてだいぶ上手に詠めるようになってきたはず。
    登場する水羊羹は本当に美味しそう!
    いつかは食べてみたいなぁ、プルプルで、まるで水そのもの!
    しんとした世界から手渡されるそれは私の想像を刺激して、お腹も刺激する。

    マンガの話も出てきて、本作はシリーズの中でお気に入り。
    『たんぽぽの綿毛のように』で出てくる、
    「大きな木は動けないけど、たんぽぽの綿毛は遠くまで飛べるでしょう?」(103頁)は、軽やかに生きる強さを感じさ

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    2023年04月16日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    初めは、連句には一編の詩のようなまとまりを感じられず、戸惑いもあったのだが、ここにきて漸く良さが分かってきたように思う。
    前の句には付ける、でも二つ前の句からは遠ざける。
    連衆それぞれが持つ世界の表し方を繋げ、広げていくことで、この世界を詠む。
    その時にどの句を取るかでその一巻の方向性も変わる。
    その役を担うのが捌き。
    面白い。
    作中に出てくる和菓子も魅力的。

    ひとつ気になったのが、
    P.292「そぞろ歩きに響くひぐらし」が付いた。
    とあったのに、
    P.294「そぞろ歩きに響くかなかな」
    に変わっていたこと。
    確かに「かなかな」の方が情景が広がる感じがして良いと思うが、変更した理由についての

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    2023年04月07日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    どんどん人が増えてきた。
    しかも、出てくる人が何かすごい。
    小説家とか詩人とか、
    そんな簡単に会えないよ、普通。
    連歌っていうのもあるかもしれんが、
    東京のすごさも感じた。

    柚子さんが好きだなあ。
    これからも出てほしい。

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    2023年03月20日
  • 言葉の園のお菓子番 孤独な月

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    2冊目だけど、連歌難しい。
    よく付いてる、これは付きすぎの加減が
    さっぱり分からん。
    正直、話の筋よりもそっちが気になる。
    江戸の方々は高尚な遊びをしてたんだなあ。

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    2023年03月19日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    シリーズ6作目。

    記念館閉館イベントが、コロナの影響で中止になり百花は慣れないリモート環境下で卒論と就活に取り組むことに。

    第一話 手漉き和紙見本帳

    就活に苦戦していた百花の元へ和紙見本帳が届き、改めて伝統を守るということの大切さに気づかされ、最終面接を乗り越えて内定をもらう。
    ひたむきに頑張る素直な百花に拍手。

    第二話 わたしたちの日常

    コロナ禍で最も知りたいのは、みんなの動向。
    みんな寂しくない?落ち込んでない?
    誰かと少し喋るだけで頑張れるという気持ちが伝わってきた。
    今は落ち着いているけど当初を思い出してしまった。


    第三話 結のアルバム

    卒論のテーマに惹かれた。
    小川未

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    2023年03月10日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    大好きなシリーズで、新しい話を読む度に、ものづくりや紙の良さを感じます。この作品はその当時の様子であったり、町の様子がきれいに丁寧に描写されていて、読むと頭の中にその風景が広がっていくのが素敵だなと思います。その場所に行ってみたくなるし、紙漉きや墨流しをやってみたくなりました。今まで知らなかったことを小説を通して知り、興味を持ち、世界が広がっていくのは、本の魅力だと改めて感じました。

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    2023年03月06日
  • ものだま探偵団 ルークとふしぎな歌

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    シリーズ2冊目。今回はルークの話とドッペルゲンガーの話。児童小説風ですが、ちゃんとミステリー。少ない手がかりから推理して行動するわけですが、子供らしいアプローチがなんかリアルで懐かしい。ゆっくりでいいから続いてほしいシリーズです。

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    2023年02月20日
  • 言葉の園のお菓子番 孤独な月

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    前作から気になっていたのだけど、一葉ちゃんが持っていくお菓子代は払ってもらってるんだろうか。大きなお世話だろうけど会費の話題とか出てこないから気になっちゃう。

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    2023年02月12日
  • ものだま探偵団 ふしぎな声のする町で

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    著者の作品は「活版印刷三日月堂」、「菓子屋横丁月光荘」と読んできたけど、このシリーズの方が先なんだ。「月光荘」に繋がるところがあるな。主人公たちが小学5年生なので、ジュブナイルになっているが、その感じもなかなかいい

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    2023年02月07日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    三日月堂で働く人が増えそうな予感✨
    小さな印刷物がメインの印刷屋から、次のステップへ。本が印刷できる平台が動く日もすぐそこ。
    ①人生に焦り、人と比べて落ち込むなんて、若い時期は日常茶飯事。本当にやりたい事は見つけれますか。
    ②弓子さんのお母さんが生前作った短歌を印刷する。バンドを組んでたメンバーとの確執や、仲直り、成長。
    ③不登校の高校生の子が、活版印刷に興味を覚え、バイトに入る。自分に自信を持って生きるのは難しい。でも、まずは、目の前の興味ある事を追い求めよう。人生の成功はひとつじゃない。
    ④活版印刷のイベントで、同じ平台を持つ盛岡の印刷会社の方と知り合い、平台の練習をさせてもらったり、修理

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    2023年01月31日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    毎度のこと、和菓子が魅力的。
    連句の作り方について、今回でようやく見えてきたと思いました。条件がたくさんあるんですね。
    同じ世界観、広い視点、前とは違う世界、恋、月、酒、宗教、季語のあるなし。など、興味深く並んだ句を眺めました。

    最後を読む直前にテレビで深大寺そばの通りや蕎麦打ちを観たので、情景が浮かびラッキーでした。

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    2023年01月17日
  • 活版印刷三日月堂 小さな折り紙

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    ネタバレ

    シリーズ読破。最後の巻は三日月堂にゆかりのある方々の後日談と未来を見据えたお話。これにて全登場人物を網羅したといった感じ。時代は進めど、三日月堂はずっとそこに存在し、川越の人々に「文字」で想いを届け、「あと」を残してきた。ときにそれが生きる力となるかもしれない。もちろんそれは活字だろうが印刷された文字だろうが手書き文字だろうがその本質は変わらない。その想いだけは廃れることはない。活版印刷がそれを再認識させてくれた。
    ありがとう、三日月堂。

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    2023年01月16日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    ネタバレ

    今回は身に沁みる話が多かった。
    特に「チケットと昆布巻き」や「庭のアルバム」など、他者と比較し自分の現状に悩む主人公たちにちょっと共感。弓子さんという人物の掘り下げも行われて、本の町「神保町」で出会った登場人物が弓子さんの想いを引き出す。弓子自身の物語が動き出した模様。

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    2023年01月16日
  • 活版印刷三日月堂 小さな折り紙

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     これまでに登場した皆さんの、その後。三日月堂のその後。大人も子供も成長していく。泣き所多いなか、1話「マドンナの憂鬱」柚原さんのジョギング仲間たちの小旅行のお話は軽快で楽しかった。
     印刷だけでなく、ガラス工芸、紙漉きなどにも丁寧にフォーカスしていて良い。

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    2023年01月12日
  • 活版印刷三日月堂 空色の冊子

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     三日月堂に関わる人たちの過去が描かれ、弓子の子どもの頃から大人になり川越にやってくるまでちゃんと時系列になっている。「最後のカレンダー」は、菓子屋横丁シリーズに登場する紙屋さんの番外編でもあるのかな。
     死や別れが必ず出てくるし東日本大震災も起こり、心傷むお話も多いのだけれど、生きて欲しいという作者さんの願いが聞こえるような作品。

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    2023年01月09日