ほしおさなえのレビュー一覧
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第4弾。
百花も大学3年になり、新入生を迎える時期になる。
そこへ百花を訪ねてやってきた天野さんという新一年生。
彼女は、高校生の頃から三日月堂でアルバイトをしていた。
それが縁で、新入生歓迎遠足を川越市にする。
そして活版印刷の体験をすることとなる。
とにかく、百花も行動的になり、もはや1年前とは比べ物にならないほど。
いろいろなことに挑戦していく姿に応援したくなる。
それに付随して、むっつりと愛想のなかった記念館の館長もワークショップの講師もするようになる。
京都の染め工場の見学にも百花は付いて行き、今までにはない行動力なのである。
和紙の魅力に引き寄せられて、今まで眠っていたパ -
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第3弾。
百花は、年末年始に母の実家である飯田市へ…。
そこで祖母に水引きを教わる。
水引きとは、熨斗で使っているもの、としか印象になく一般的な紅白、黒白、黄白くらいだと思っていたが、最近では、カラーも豊富に使っている熨斗もある。
ただ小物を作るのは、かなり技術が必要だろう…と。
もちろん誰かの手解きがいるわけで。
1話から2話にかけては、水引きのワークショップを文字箱主催でやる〜そして、代理の講師で祖母が参加する。
この話も心が温かくなるのは、若い人や祖母まで年齢など関係なく、和気藹々とする雰囲気だろう。
水引きとは、「結ぶ」こと結び納めることから結納。
そして、助け合いの心。
水 -
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第2弾。
① ふじさき記念館、館長一成の美濃市行きに同行して百花と友人の莉子は、紙漉きを体験する。
美濃和紙の歴史、千三百年というのに驚き、紙の良さを伝えるだけでなく、和紙を使う文化や習慣自体も復活させなければならないと思う。
和紙の中に秘められた可能性を探り、和紙を今の世の中にふさわしい形で生かすことが、必要だと感じた。
かなり詳しく美濃和紙について書いてあるので、とても勉強になった。
一度、美濃市へ足を運んでみたいと感じた。
② 彫金デザイナーの雫のパッケージのアイデアやディスプレーなど百花の意気込みが、ジンジンと伝わってくるので、応援したくなる場面が盛りだくさん。
ここでは、 -
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百香は、叔母に誘われ「紙こもの市」へ行ってから紙の世界に魅了される。
そこから自分で紙を使ってカードを作る。
それがきっかけで、紙屋ふじさき記念館でバイトすることになる話。
紙好き、文具好きにはたまらない。
本屋にしろ文具店にしろ半日は潰せるのでわくわく感も半端ない。
物語は、人見知りする女子大生の百香と無愛想で頑固で偏屈な紙屋ふじさき記念館の館長との距離感も気になるところ。
いったい2人は上手く仕事していけるのだろうか…と気を揉みながらも楽しめる内容でもあり、和紙にも詳しくなれる。
紙はむかしから強い力を宿すもの。
文字は言葉を形にしたもの、目に見えない重さがある、文字をのせる紙にはそ -
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久しぶりに読んだけど自然な形であらすじが物語に組み込まれていて
三日月堂の空気も自然に自分に戻ってくる
今回はPC関連も手作り感覚で描写されてる(^。^)
才能のある人 周りに与える影響はいろいろ
人目のことばかり考えていると、どうしたって人間は小さくなる
ありのままにふるまっている人間に魅力を感じる
身の丈のあった豊かさーかわいらしさや好み
高級じゃない
なにかを感じるためには、時間をかけなくちゃいけない
時間が節約されれば思いも減ってしまう
手のかかったものを持つことで、豊かな気持ちになる
そしてそこにある物語を知ることで、理解が深まったり惹かれたりする -
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思い出のある物を手元に置いておくかどうか?
五木寛之氏は記憶を留めておくために必要だから処分しないそう
記憶の依り代としての価値があるから→断捨離反対派
でも
新しい物を取り入れるために
過去のものを代償にしなければいけないーそんな時もある
主人公の祖母の場合は今まで住んでいた家
簡単には手放す気持ちにはなれなくて寂しい気持ちになっていた
過去に亡くなった人も含め本当のところ前のものは取り戻せないから
自分もそう考えて前に進んでいくことを選択したい
“はじまったものはいつか終わる。けどそれは、はじまらなかったのとはちがうんだよね。終わったものも胸のなかでは生きてる。”