ほしおさなえのレビュー一覧

  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    [1]墨流し、物語ペーパーの書籍化、和紙体験、閉館に向けた記念イベント。
    [2]ああ、新型コロナを絡めてくるのかぁと。ストーリーの中としてはマイナスでもなくちょうどいい加減のインターバルを取れるかもしれへんなあ。
    [3]いずれ記念館は川越に移転するんじゃないかと(おそらくは誰もが)思っているやろうけどそういう方向に流れていってるかも。

    【第一話 ぴっかり千両】小川町の和紙体験学習センターと東秩父和紙の里への遠足。新たな人脈小川町の和紙体験学習センター出身で襖紙の工房に勤めつつ料紙を作っている岡本さん。
    【第二話 墨流しと民藝】岡本さんがやってきて料紙談義の後百花がよくわからなかった墨流しを実

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    2024年04月22日
  • まぼろしを織る

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    自分は生きていていいのか、生きる価値、意味はあるのか…。母の死からの喪失感をもつ槐。才能ある画家の転落死に巻き込まれた後、心を閉ざしていた綸が、糸を染め織る職人の伊予子の下で再生する物語。派手な物語ではないけど、こうやって心は回復し、人は前に進むのだなぁと思う。

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    2024年04月20日
  • 菓子屋横丁月光荘 文鳥の宿

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    シリーズ第三作。

    将来に対してあれこれ悩む守人が印象的。
    何を自分の生きる道としていくか、たとえ就職した後でも悩むことだから、年齢は違うけどガッツリ共感しちゃいました。

    家の声を聞ける喜代さんとの出会い
    曽祖父が建てた家との邂逅など
    今回も続きが気になる展開。

    川島町にも行ってみたくなりました。
    遠山記念館が魅力的!

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    2024年04月20日
  • 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯

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    シリーズ第二作。

    守人が川越の人たちに溶け込んできたなぁとしみじみ。
    川越の家や人と関わっていくことで、過去の傷を癒やし、少しずつ成長しているのが感じられました。

    家と会話が成立?!
    家が正月になると人になって集まる?!
    と、謎が増えてきたけど、
    完結しているシリーズだから、先に進むのが楽しみ。

    浮草は前のシリーズに出てくるらしいので、そっちも読んでみたくなりました。

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    2024年04月20日
  • 歌う家 菓子屋横丁月光荘

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    『活版印刷三日月堂』と同じ川越が舞台。
    表紙の絵も同じ人が書いているのかと思ったら違った(三日月堂は、中村至宏さん)。

    月光荘の装画は丹地陽子さん。
    三日月堂も月光荘も、素敵な表紙が目に留まって読むきっかけになった。
    (『エチュード春一番』も『金曜日の本屋さん』も丹治陽子さんだった。)

    やっぱり人が幸せになる話はいいなぁ。
    守人も変わっていくのだろうか。
    月光荘の歌う歌、聞いてみたい。

    ──
    『菓子屋横丁月光荘 歌う家』
    『菓子屋横丁月光荘 浮草の灯』
    『菓子屋横丁月光荘 文鳥の宿』
    『菓子屋横丁月光荘 丸窓』
    『菓子屋横丁月光荘 金色姫』

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    2024年04月19日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    いよいよ最終巻。

    百花は藤崎産業に入社し、新しい記念館準備室に配属される。
    記念館は川越にあり、古い商家をリノベーションしたもの。
    同期の本宮さん、松岡さん、烏丸さんと、アイディアを出し合いながら、内装やどんな内容にしていくかを決めていく。

    この雰囲気は、これまでの学園祭の時の雰囲気や、月光荘の終りの方とも似ている。
    これまで出てきた人々だけでなく、他の作品にも出てくる人(例えば三日月堂の弓子さん)なんかもちらっと出てきて、いかにも「大団円」な感じが演出される。
    ・・・人が多すぎて、これって誰だっけ感が否めない。
    他の皆さんはもっとこのシリーズを読みこんでいて、困らないのだろうか。

    この

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    2024年04月13日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    シリーズ第三弾。

    連句会「ひとつばたご」に通う一葉を主人公に描かれる、ハートウォーミング連作六編が収録されています。

    今回も新たな出会いがあり、作家の柚子さんや詩人の優さんを始め、レギュラーメンバーで歌人の久子さんの教え子の方々が、連句会「ひとつばたご」に初参加メンバーとして登場します。
    そして、柚子さんとの出会いをきっかけに、一葉が働いているブックカフェ〈あずきブックス〉にて、少女マンガのイベントが開催される展開になったりと、毎回ながら“ご縁”が素敵な繋がりを見せてくれます(まさに連句のようですね)。
    そのイベントへの布石的な流れで、作中に少女マンガの作品名が数々出てくるのですが、『動物

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    2024年04月09日
  • 歌う家 菓子屋横丁月光荘

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    初めて読む作家さん。

    家の声が聞こえる男子大学院生が小江戸川越の古民家で暮らし始めるところから、物語が展開していきます。

    川越の実在する場所が出てくるので、気になる場所があったら実際に足を運べるの嬉しい。

    川越の街の描き方や
    家に魂が宿る考え方など
    全体的に優しい雰囲気で、私は好きでした。
    台風の日に家が頑張ってくれたエピソードが特に好き。

    シリーズもののようなので、続きも読んでみようと思います。

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    2024年04月07日
  • まぼろしを織る

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    ネタバレ

    槐は、川越で染織工房を営む叔母の家に住む。
    亡くなった母は家族と折り合いが悪く孤独に生き
    槐を残し亡くなった。
    生き辛さを抱えた者がもうひとり。
    従兄弟の綸も叔母の家に身を寄せる。

    唯一無二の作品を生み出すこと。
    その難しさも含め染色の世界に魅了される。

    ただ、槐や綸に共感できないことも多かった。
    不審な人物に跡を付けられ槐は切りつけられる。
    その恐怖は相当だと思う。
    付け回す理由が知りたいためだけに
    自分を切りつけたその男を問い詰めることができるだろうか。

    転落死をした画家・未都と綸の出会いも唐突すぎる気がした。
    息詰まる日々を過ごす二人が
    それぞれの何かに惹かれたということか。

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    2024年04月06日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    ネタバレ

    【収録作品】耳を動かす/母の形の影/ひとすじの道/おもいで糸巻き堂/抜けない棘/復活祭の卵

    一葉の勤めるブックカフェ「あずきブックス」で、久子を招いた短歌のイベントが行われる。
    一方、「ひとつばたご」のメンバーは、連句の大会に参加することになる。
    そんななか、航人の別れた妻が登場。

    彼女が書いたという「おもいで糸巻き堂」のシリーズを読んでみたくなった。

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    2024年04月05日
  • まぼろしを織る

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    生死に関わる問題を抱えているわけでは無いのに生きる理由を考えずにはいられない。
    そんな人に読んでほしい。

    染織や機織のシーンがなぜだかとても神聖な作業に感じられてもっと長く読んでいたかった。
    でも事件のパートはしっくりこなかったかも。

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    2024年03月15日
  • 歌う家 菓子屋横丁月光荘

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    長距離移動のお供に、肩が凝らなさそうな短編集を連れて行こうと、未読棚からセレクト。題名だけ見て勝手にお菓子屋さんの話かと早とちりしてしまったが、古い家と昔ながらの街にまつわる話だった。
    読み終わってから確認したら、新しいシリーズ第一作とのこと。うろうろと定まらない感じは、シリーズ全体のプロローグだからなのか。これからの展開に期待したい。

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    2024年02月27日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    シリーズ7作目で完結編。うまくまとめられたと思う。このシリーズ、コロナ禍の状況もうまく取り入れられており、好感を覚えた。さて、次はどんなシリーズを立ち上げてくれるのかな?

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    2024年02月14日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    いまを生きる私たちのために和紙を役立てる

    小説家ってすごい
    イマジナリーの中で経営なんかもできちゃう
    そして読んだ人を洗脳しちゃうんだよね
    まぁほしおさんの世界好きだから良いんだけど笑

    今までの物語がスクロールされて
    大団円に近づいている気がする

    とはいえ急いだ展開と聞いていたので
    後半が飛ばし気味になってくると
    とうとう来たかという感じ
    終わって行くのが惜しくなる

    和紙と人々のつながりの物語
    …のはずだったのでしょうけど
    思わず時代を感じさせる内容にもなりました
    感染症で疲弊していたあの頃の記録は
    後でどんな印象に変わるのでしょう…?

    ともあれシリーズ完結です
    おめでとうございます

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    2024年02月11日
  • ものだま探偵団 ふしぎな声のする町で

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    読みやすいし、あたたかいお話。
    伏線がいろいろあって、今後のシリーズも気になる。

    ものだまとは、日本らしいなぁと思う。
    あらゆるものに神が宿る神話や、妖怪、そしてことだま。
    ものだまも違和感なくすっと入ってくる。

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    2024年01月17日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    このシリーズ7冊目。でもって完結巻ということのようね。

    いよいよ藤崎産業の社員となった百花が同期の3人と一緒に記念館の移転開館に向けた道筋をつけていく様子が描かれる。
    その過程では、飯田や美濃など今まで訪れた場所、物語ペーパーや組子障子のカードをはじめとしたこれまで創ってきたグッズ、三日月堂やモリノインク、文字箱などの関係した先々のことが現われ、紙こもの市も再開されるなど、まるでシリーズ総集編の趣。
    物語としては、なんだかツール・ド・フランスの最終日のパレード走行を思わせる、全体的に緩い感じの話になってしまったが、折々にはこのシリーズらしい慎ましやかでもホッとする話も織り込まれていて、ずっと

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    2024年01月14日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    ネタバレ

    なかなか辛かったです…

    半分くらいは、前回までのおさらい、という様なストーリーで、とにかく話が進まない。
    そこから徐々に進むが足踏みで、残り30ページが一気にイベントへ。

    これまでがあって、新しいふじさき記念館がある。
    これまでの百花があって、藤崎産業の百花がある。
    というのはよく伝わった。

    もう読みたくないかなと思ってしまった…

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    2024年01月08日
  • 歌う家 菓子屋横丁月光荘

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    川越に行ったばかりなので、ワクワクしながら読んだが…あまり最後まで気持ちが盛り上がらないまま終了。シリーズが出てるから面白いと思ったのに残念。

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    2024年01月03日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    ネタバレ

    書店員が無職になり本棚整理。ふと祖母の本を開くと手紙が。祖母の通っていた連歌の集まりに、月ごとに指定されたお菓子を持って参加していく。書店で書いていたポップが評価され、人づてに依頼が入ってくる。連歌を紡ぐ中で、今はなき祖母と対話する物語。

    うーん連歌ルール難しかった
    みんなで集まってワイワイするのいいなと思った。

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    2023年12月25日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    今までとは違い、一つの事を掘り下げるというよりは今まで行ってきた事の集大成?お浚い? そんな感じでした。
    駆け足感は否めないかな。。

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    2023年12月07日