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Posted by ブクログ
『植物の妖怪とも称されるウツログサ。多くは無害だが人についたものは宿主の欲望を読んで成長することもある』
生まれながらに隣に穴がついてまわっていた「アナホコリ」
恋すると爪から芽が出て成長する「オモイグサ」
文字が体に纏わりつき変化していく「ツヅリグサ」
村人みなが瓢箪を背負っている「ウリフネ」
空に浮かんでいる透明な綿菓子のような「ヒカリワタ」
憑いている人、あるいは一部の人にしか見えないウツログサ。すっかり取り憑かれている人もいれば、そこにいるのが当たり前すぎて違和感を感じていない人も。
皆、見えない人たちとの疎外感や違和感を感じつつも困り果てているという感じはない。
だが様々なウツログサが見え、祓うことが出来るという年齢不詳の男・笹目と出会うことで決断の時が来る。
笹目は決して祓うことを強制しない。
本人が困っていないなら祓う必要はないという。
長年寄り添ってきたウツログサとの別れを決断する人、ともに生きることを選ぶ人、ついに取り込まれた人、その結末は様々。
妖怪と聞くと悪いイメージしかないが、中にはその存在に救われた人もいるし新たな一歩を踏み出そうとする人もいる。
笹目の一歩も二歩も引いた立ち位置や、それぞれの物語が淡々と語られているところなど、なかなか新鮮なファンタジーだった。
ほしおさんは「菓子屋横丁」シリーズしか読んだことがないが、こういう作品もあるのかという発見ができて良かった。
Posted by ブクログ
植物やキノコやカビに近い、植物の妖怪のような、この世の理とは別のところで存在するもの、ウツログサ。
意思も何もないはずなのに、欲望のようなものを察して、宿主が喜ぶことをする。
これがまぁ、切ない。
5話の編成なのだけれど、ひとつひとつのおはなしに、1人の人生のうちの多くの年月が記されていて、そこにウツログサがどう関わっていたのか、それが物語の軸になっているから、ウツログサの存在が良くないものだと思っていても、いざ払うとなると迷いが出てしまう。
ずっと一緒に生きてきた、体の一部のようなものになってしまうんだなぁと、こちらまで切なくなる。
例えるなら蟲師のような。と、語彙力の乏しさを誤魔化すためにこの本の雰囲気を伝えるのなら、これが1番わかりやすいかもしれない。蟲師がわかる方になら。
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小説・文芸
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