ほしおさなえのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この作者さん、「三日月堂」「月光荘」「紙屋ふじさき」「ものだま探偵団」と読んできて、また別のシリーズに行ってみる。
今回の題材は「連句」。
勤めていた書店の閉店で職を失い実家に戻った一葉が、亡き祖母の遺品から連句のノートを見つける。亡き祖母のことを知らせに連句の席を訪れた一葉は、メンバーに迎え入れられ連句に参加することになる、という出だし。
なつかしき春の香の菓子並びけり
のどかに集う言の葉の園
連句とは全く知らなかった世界だが、最初の句からしてほんのり良かった。
次々と出て来る連句のルールがさっぱり頭に入らないのは困ったものだが、それでもなかなか興味深くはある。
『連句を続けていると -
Posted by ブクログ
ネタバレ菓子屋横丁 月光荘シリーズ2作目
川越の古民家で地図資料館を任された 大学院生の遠野守人
彼は(家の声が聞こえる)不思議な力を持っていた。
2作目となる今作品
登場する家は・古書を扱う浮草・和紙を扱う紙屋・昔は2軒並んでいた古民家
それぞれの家にはそれぞれの家族の歴史があり、そこで生業をする人々の記憶が刻まれている。そして 家にもそれぞれの想いがあった。
明治から昭和にかけての家や店 街の繁栄や衰退 川越らしい情緒があいまって
読者も登場人物たちと一緒に 街を歩き、歴史を学び、それぞれの家の想いに触れていく。
また
主人公 遠野の周囲の人々がとても優しいので、心がざらつくことなく 読み進 -
Posted by ブクログ
★ユイっていうのは、助け合いの心だったんだそうだよ。(p.71)
「結の里」飯田の祖母の家に行き水引を教わる百花。
「水引の雛飾り」祖母の家で皆で作った水引からワークショップを開こうという話に。
「カラーインクと万年筆」カラーインクとガラスペンをコラボした商品の名称とパッケージの依頼。父の万年筆と百花の名前の由来。
■紙屋ふじさき記念館についての簡単なメモ(★は主要語)
【一行目】
そもそものはじまりは叔母からの誘いだった。(第一巻 麻の葉のカード)
やっぱり、そんな簡単に覚えられるものじゃないよなあ。(第二巻 物語ペーパー)
十二月、師走。(第三巻 カラーインクと万年筆)
【空き -
Posted by ブクログ
★僕は記念館を守ると決めた(p.191)
すべてがうまくいく小説ってのはいいもんです。
「本美濃紙」薫子さんとの会食。/美濃市で紙漉き体験/紙の歴史と自分ができることを考える百花。
「garden diary」記念館に物販スペースを設ける。/彫金アクセサリーと和紙。/一成にライバル心むき出しのいとこ、浩介。
「物語ペーパー」小冊子研究会の大学祭用冊子作成。/栞に蠟引き紙を。/一成の先輩、綿貫の書店。/コラボ企画として考えた「物語ペーパー」。/積極的になりつつある百花。
■紙屋ふじさき記念館についての簡単なメモ(★は主要語)
【一行目】
そもそものはじまりは叔母からの誘いだった。(第一巻 -
Posted by ブクログ
シリーズ第六弾にして完結編。
川越を舞台に、“家の声”が聞こえる遠野守人と彼を巡る人々との繋がりを描いた物語。
完結巻の今回は、連作中編二話の構成となっております。
月光荘オーナーの島田さんと大学の恩師・木谷先生と共に、狭山市の古民家を改修した蕎麦懐石店「とんからり」を訪れた守人は、そこで聴こえた機織りの音と“家の声”から得た構想を物語にすることに・・・。(第一話「広瀬斜子」)
そして、コロナ禍で月光荘でのイベントが中止になり、動画配信やオンラインに切り替えていく中、守人の書いた小説が優秀作に選ばれて・・・。(第二話「光る糸」)
月光荘の管理人だけでなく、小説家としての道を歩む決意をした -
Posted by ブクログ
シリーズ完結編。
月光荘の管理人となった守人はイベントなどと忙しい日々を送っていた。
そんな中、月光荘のオーナーと恩師である木谷と一緒に蕎麦懐石のお店をやっている古民家を訪れる。
その店で出会った不思議な音が、不思議な縁を結んでいき、守人はある決意をすることになる。
同じく家の声が聞こえた喜代の死後、落ち込むこともあった守人だが、その喜代の家の声に背中を押され、強く生きることを決意する。
シリーズ序盤から、主人公の性格に芯がないことが気になったいたが、守人がやりたかったことは、このことだったんだ、と言うのが正直な感想。
少し拍子抜けのような、そんな感じ。
今作が終わったら、もう川越のみんなの様 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「紙屋ふじさき記念館」その6。
前作で現実世界のコロナ禍が物語を変化させ、本作ではコロナ禍中の一年が綴られる。
オンラインでのゼミや就職活動、最後の大学祭、卒論。
百花は無事に藤崎産業への就職を決め、ビルの建替えのため閉鎖された記念館は、より大規模な記念館として(ほしおさんお得意の)川越市で再開する運びとなる。もちろん百花は、そこの専任スタッフに迎えられる運びと、とことんとんとん拍子。
めでたしめでたし。
『結のアルバム』とは、水引細工を組み合わせた百花手作りの夫婦箱に、手製本で綴じ合わせた学生たちから恩師へのメッセージをおさめたもの。
一昔前なら色紙に寄せ書きなんてことをしたものだけれ -
Posted by ブクログ
シリーズ第二弾。
亡き祖母・治子さんの縁で連句会「ひとつばたご」に通い始めた一葉を主人公にした、連作六編が収録されています。
前の巻でポップライターを始めた一葉ですが、今回はその関連で、連句会のメンバー・萌さんの手作り菓子のタグ作りを依頼されたり、やはり連句会の昔からのメンバー・久子さんの紹介で、ブックカフェ〈あずきブックス〉で働く事になったり(ポップライターと兼業)、さらに〈あずきブックス〉のお菓子を萌さんが担当することになったりと、ちょっと出来過ぎ展開な気もしますが、まるで言葉と言葉が繋がり合う“連句”のように、一葉の周りも人との出会いと繋がりによって広がりを見せていきます。
そして、 -
Posted by ブクログ
★紙はむかしから強い力を宿すものだった。(p.266)
文具好き女子も増えているのでかなり受けそうな題材。/百花は紙グッズや豆本好きな手先の器用な大学生。/紙屋ふじさき記念館館長の一成は紙さえあれば満足という紙大好き人間だが商売っ気がなくぶっきらぼう。/紙こもの市で大量の紙を買った百花は出店していた紙屋ふじさきの紙で祖父母の家の障子と同じ麻の葉模様のグリーティングカードをつくりたくなった。/それをきっかけに対人関係の不器用な二人がコンビを組むことになった(百花が紙屋ふじさき記念館でアルバイトすることになった)。/かたくなな一成を百花が少しずつ解凍していく。
■紙屋ふじさき記念館についての簡単 -
Posted by ブクログ
4つの駅を舞台とした、4つの心温まるストーリーが楽しめます。東京、神奈川、愛媛、京都の駅です。私はこの舞台となった駅のうち2つには行ったことがありますが、2つは駅名すら知りませんでした。
そんな私でも4つのストーリーは全て楽しむことができました。知っている駅では「そういえばそんな立地だったな」や「その気持ちわかる」といったような地元あるあるが楽しめましたし、知らない駅では未知の場所、でもそこにいけば確実にある場所の風景を想像して楽しめました。
感動的なストーリーやホッとする結末が中心です。悪く言えば大どんでん返しもない、特別な設定もない平凡なストーリーですが、私はこういったジャンルの