ほしおさなえのレビュー一覧
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ネタバレ「紙屋ふじさき記念館」その3。
前巻で百花の企画した「物語ペーパー」から、さらに新しい個性的な書店主たちとの出会いを呼び、また新たなコラボ企画が記念館に持ち込まれる。
第一巻で百香が初めて作った麻の葉紋様のカードのヒントとなった飯田の祖母の家で、水引細工の手仕事を讃美するエピソードを挟み、カラーインクとガラスペンの物語へ。
物語としては、またまたやたらとトントン拍子。
百香も一成も、本作では大きな人間的な成長も、恋愛的な進展も無かったような。うーん。
そして、またまた好みの問題かもしれないけど、表紙のイラストが…とにかくうるさい。色も素材も、とにかくうるさい。
そして、一成らしき男 -
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前作の感想に「続けて読むかというとやや微妙」と書いたのだが、配偶者に「続編買ったら読むか?」と聞くと、きっぱり「読む」と答えられたので買ってきた(で、私が読む前に配偶者のほうが読み終えちゃったみたいだ)。
『これまでにない紙小物のアイディアを出す』というミッションに悩みながらバイトを続ける百花ちゃん。一成もだいぶ砕けてきた模様。
莉子ちゃんのほうの活躍が目立つし、美濃市の和紙文化の説明にたくさんページが取られたり、バランスが悪い感じは相変わらず。
とは言え、三日月堂を読んで川越に行ってみたいと思ったように、これも読むと美濃市に行ってみたいとは思った。
最後のほうにあった『父の文章をそのまま -
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シリーズ4作目。
今回はがっつり「三日月堂」とのコラボ。他の作品では名前は出て来ても、弓子さんが出て来ることがなかったが、今回はちゃんと登場。百花の所属する「小冊子研究会」の遠足として、川越に行き、三日月堂で活版印刷の体験をするのだが、川越の観光の中にはちゃんと「月光荘」も登場するので、ファンには堪らない。
しかし、今作では「ふじさき記念館」の入っているビルの取り壊しが決まり、今後を模索する百花と一成の様子が描かれ、これまでの百花発案による紙を使った作品が登場しないのが少し残念。その代わり、百花は記念館のホームページ作成を頑張るのだが、これまでの紙を使った百花のアイデアは本当に素晴らしかったの -
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ほしおさんの新シリーズを、といってももう4冊出てるので今更だけど、買ってみる。
三日月堂の中でもどんな紙に印刷するかということがよく出て来ていたが、この本はその紙、主に和紙を扱ったお話。
いきなり紙で作られた小物の話になるのだが、それらに対して「かわいい」という気持ちをあまり持てないので、今ひとつ興が乗らないところは否めず。
色々な紙が紹介されるが、目で見て手で触らないとどんな紙か分からないところが、作中、記念館の説明が文字だけで分かりにくいと言っているのと重なる。
3つ目の話で偏屈で引きこもりの一成がようやく打ち解けてきたけど、彼の人物像にあまり魅力を感じずで、百花ちゃんもちゃんと出来る子 -
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ネタバレ『紙屋ふじさき記念館』その2。
アルバイトとして記念館で働くことになった百花。一成の祖母・薫子から話を聞いたり、美濃和紙の里で紙漉きの工程を体験したりと、ますます和紙の奥深さに惹かれていく。
ある日、一成の従兄で現社長の息子、藤崎産業の後継者と目される浩介が顧客の彫金デザイナーを伴って記念館を訪れる。
一成への対抗心から、「和紙は過去のもの、記念館は不要」と公言してはばからない浩介の態度に、これまで面倒を避けるだけだった一成も、記念館を存続し、和紙の文化を継承しなくてはならないと宣言。
百花とともに、新しいパッケージデザインや書店とのコラボレーションに積極的に関わるようになり…
前作は、