ほしおさなえのレビュー一覧
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七段飾りの雛人形、実家の二階の屋根裏に眠っている。もう何十年も飾ってないからどうなっているやら。かつて親父と組み立てたけど、あれは結構な手間だった。我が家のは男雛が向かって右、女雛が左。当時の説明書にそう載ってたけど、今では関東、関西によらずその逆が主流らしい。理由を調べると「ふ~ん」てなもんで、これは公家の伝統であるからして我が家の採用する京雛流がいいだろう、と個人的には思う。「カイアワセ」って遊びは知らなかったが、ワークショップをとおしてイベントに採用するのは素敵なアイディアだ。地元の歴史館の行事として、ヒオウギ貝でやってみるのもよさそうだ。
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・家の声を聞くことができる体質の青年が歌う家で暮らすことになる。
・「もういいかい」「まあだだよ」という声がする建物。
・川越が舞台。活版印刷三日月堂と同じ世界のようなので知った顔や店が出てくるかも?
・川越のCMでもあるかな?
▼月光荘についての簡単なメモ
【旭爵位文庫】実際にある施設らしい。安藤さんが佐久間さんと藤村さんに紹介したかった建物。写真を見ると昔よく行ってたタイプの店舗建築だった。
【旭湯】銭湯。遠野が月光荘に入った日に行った。リアルにある銭湯だったが最近なくなったらしい。
【安藤万年/あんどう・かずとし】べんてんちゃんの友人のトモちゃんのおじいさん。喫茶店「羅針盤」の経営者 -
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真緒は高校二年生。母の結子は金沢のホテルに単身赴任中で、今は祖母の千恵と二人暮らしだ。
祖母は、漆を使って壊れた器を繕うこと(金継ぎ)を仕事にしているのだが、夏休みに千恵の仕事を間近に見た真緒は、少しずつ金継ぎの作業を手伝い、深い満足感を知るようになっていった。
ある日、千恵が大切にしてきた紅春慶の簪をきっかけに、ふたりは千恵の生まれ育った故郷・飛騨高山への旅に出ることに。
千恵、結子、真緒の三代の女性たちが交代で語り手となって、それぞれの時代の制約の中で、自らの思いを胸に、喜びをもって打ち込める仕事を見いだしてゆく過程が清々しい。
何もかもが壊れてしまった戦後の混乱期や、夫の裏切りに傷 -
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幼い頃から『家の声が聞こえる』不思議な力を持つ大学院生の遠野守人。家族との縁が薄い彼に、大学の先生からの紹介で川越の菓子屋横丁にある古民家で住み込みの管理人をすることに。早速家主や先生と古民家に入った守人は、そこで家が歌っているのを聞き…。
予想していた内容とは違って守人はその不思議な力を人前で披露することはないし、家の歴史や過去の物語について謎解きすることもない。この辺りが私の好みとは少し外れていて物足りなかった。
ただ二話どちらの物語も温かなものだった。
家は大事にされればそれこそ何百年と生き続けるのだから、その中で幾世代も、幾人もの人や家族の人生を見守っている。
その人生では楽しいこ