ほしおさなえのレビュー一覧

  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    祖母が孫娘と共に祖母の故郷を訪れる。
    それは祖母の古い記憶を辿る旅でもあった。
    いいな、こういうの。
    私も年老いた時にそんな旅をしてみたい。

    祖母が生業としている金継ぎ。
    器等の欠けた部分を繕うその仕事は、欠けた部分を直して元通りにするだけでなく、敢えて色等も変えて継ぎ目や繕った跡を残し、新たな景色を楽しむものだという。

    人生も同じだ。
    思い通りにいかないからといって無理に繕う必要はない。
    継ぎ足して変えていってもよいではないか。
    目の前に伸びる道を真っ直ぐ進めばよいと思っていたのに、思いがけず予想外の方向へ曲がることもある。
    そんな時は元通りの方向へわざわざ戻らなくてもよいではないか。

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    2020年07月07日
  • 活版印刷三日月堂 海からの手紙

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    今、私は結構しんどくて、しんどくて、この本を読むのにも休み休みで読んだ。(;^ω^)
    とっても面白いし、背中を押してもらえるし、読んでいて苦しくなるような「救いのない本」ではない。
    むしろその逆なのに、登場人物の強さがしんどくて、休み休みで読んでしまった。

    「生きているのが楽しいのはほんのちょっとで、人生の大部分が戦い」
    だなんて、ニコニコ笑顔で話されても、ああそうですよね、って、ちょっと今は言えない。
    何せ戦いの真っ最中なもんで。
    でもって、その戦いに気持ちが折れそうになってるもんで。
    ああ、こういうもんなのね、って思ってしまう。みんなそう。苦しくて、もういいやって投げ出して楽になりたいっ

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    2020年07月04日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    お母さんの話は切ないですが、たしかにいたんだということを関わった人たちによって弓子さんにわかってもらえてよかったです。

    活版印刷のイベント行ってみたくなりました。落ち着いたら調べて行こうかな。
    果たして大きい印刷機は動くのか気になるところです。

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    2020年06月10日
  • 活版印刷三日月堂 雲の日記帳

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    シリーズ最終章。
    やっと主人公、弓子の物語になった感じ。
    「雲の日記帳」は、辛い話だが、私には、シリーズの中では一番感動的だった。
    それまで、弓子が周りに影響を与えることが多かったが、今度は、水上に心動かされる。
     怖いけれど、一歩踏み出す。そして、人も夢も動き出す。
    321ページ
    “前略…みんな、いつか死ぬ。人間はそれを知ったうえで生きている。ほんとうに賢かったら、生きるのをやめてしまうでしょう”

    ここ、ぐっときたなぁ…。

    番外編も気になります。

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    2020年05月24日
  • 活版印刷三日月堂 海からの手紙

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    最後の話が一番グッときた。理解しあえない不器用な親子が少し歩み寄り、魂が版に、そして本によみがえる。本ってやっぱり宝物やなぁ

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    2020年04月29日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    シリーズ3作目。
    前作のラストで作成した大作「ウエスタン」がお披露目となり、たまたま街ブラの雑誌編集者が取材したことにより、自分の仕事が他の同級生に比べ、レベルが低いと感じていた彼が活版印刷と出会うことで、自分の仕事の価値を見直す「チケットと昆布巻き」。その雑誌をたまたま手に取った弓子の母の同級生の三日月堂への再訪から始まる、弓子の母の遺した短歌を綴ったカードを作ることになる「カナコの歌」そのカードを受け取った弓子の母の同級生の娘が目にすることで、夏休みのワークショップを受けることになる「庭のアルバム」
    その「庭のアルバム」で作成したポストカードを展示会で出店したことにより、出会う盛岡の大きな

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    2020年03月27日
  • 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯

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    家の声が聞こえ主人公の話第2弾。
    歌を覚えて歌っていた家が、言葉を覚えて会話が成立しだしていてびっくり。
    正月にほかの家たちと人間の姿で会って話すということは、付喪神みたいなものなのかな。
    家が喋ってくれたら一人暮らしでもさみしくないなぁ。
    主人公は馴染んできていて孤独じゃなくなってほんとによかった。
    あと、切り紙したくなりますね。

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    2020年03月12日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    物作りって素晴らしい。
    伝統を復活させたり、それを引き継いでいくことは大切。壊れたから捨てるではなく直してそこが新たな景色になるというところが一番印象的だった。

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    2020年03月08日
  • 紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード

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    登場する紙小物がどれも可愛くて、実物が見たくなるほど。
    何故この本には表紙以外にビジュアルが、写真がないのだ!
    カードも栞もいろいろ紙ノートも、本当にどれも素敵でした。
    ペーパーレスが叫ばれている昨今で、逆に紙の大切さが分かったと言いますか。

    紙小物の話(プラス和紙の話)なので、紙小物の作り方や和紙についての説明や過程が丁寧に描写されているのは当然として、個人的にそれ以外の描写の丁寧さにも惹かれました。
    主人公が和紙の記念館に関わっている時以外の日常の描写、例えば大学のサークル仲間たちとの日常、親子の会話。
    そういった直接的には紙の話には関わらない部分も丁寧に描写されているので、話に奥行きが

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    2020年03月07日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    金継をする祖母、ホテルに勤める娘、高校生の孫の、それぞれの生き方を丁寧に描いた物語。
    飛騨高山から大子へと、祖母の思い出の人を追う祖母と孫の旅。そこへ娘が合流し、今まで胸にしまっておいた思いを互いに語る。
    派手さはないが、胸に染み入って引き込まれた。
    漆に関わる人達の仕事ぶりを読みながら、以前思い切って購入した拭漆のお椀の美しさを思い浮かべた。これからも大切に使おうと思う。

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    2020年02月12日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    この作者ならではの、あたたかで芯の通った女性の生き方が清々しい。
    金継ぎという地味な仕事の中に自分なりの意義を見つけて技術を継承していく孫娘の真緒。
    女三代の人生には、それぞれ葛藤も諦めもあったが、またそれぞれに希望もある。

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    2020年02月01日
  • 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯

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    活版印刷の登場人物がたくさん出てきた。
    ちょっと混乱したけど物語がより深くなった。
    切り絵は楽しそう。
    建物の声から会話に進化(?)したけど、
    ファンタジーと思えばそんな感じもありかもとは思うが、ん~~~ビミョー。

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    2020年01月12日
  • 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯

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    「菓子屋横丁月光荘」の2冊目。
    どこかで読んだような話と思えば、三日月堂の最終巻に出てきた古書店・浮草の話じゃないか。
    店番の安西さんは、同じ巻の第2話の就活に悩む女子大生だよね。
    ネットで見ると、作者は同じ時期にこれらの話を書いたようで、あちらの話をこちらから見ればという趣向。

    何という話でもなかった最初の巻だったが、この巻になって、三日月堂に近しいテイストを感じて、なかなか良くなってきた。

    昔と違って、歳を取って、最近、仕事で気持ちの通わない人とやり取りするのが億劫になっているのだけど、『人とかかわるのに痛みはつきもの。心を閉じてしまえばどんどん鈍感になれる。まわりになにも働きかけない

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    2019年09月29日
  • 銀塩写真探偵 一九八五年の光

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    なんとなくプロローグのような物語。フィルム撮影と現像が重要な物語なので、主人公がフィルム撮影に興味を持って、撮影、現像を始めるまでにかなりのページを割いてる。物語のメインである銀塩写真探偵に関しては、主人公がその入り口に立ったくらいのところで終わってしまっている。これは続いてくれないと、なんだか中途半端な感じになっちゃうなぁ。

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    2018年07月20日
  • みずうみの歌

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    水に沈んだ街の物語。
    思い出の品をサルベージする仕事をしつつ、やがて自分のルーツを探る旅に出る。
    ノスタルジックな雰囲気が素敵でした。

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    2014年02月11日
  • みずうみの歌

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    ネタバレ

    静かに語りかけてくるような素敵な作品でした。
    とても良かったです。

    水の底に沈んでしまった街という物語の舞台が魅力的。
    登場人物達の抱える喪失感や苦悩といったものを映す鏡のようで。
    一方で水の底からサルベージされるかつての住人達の思い出の数々が温かな光を感じさせる。
    その対比の描かれ方が好きです。
    美しく透明感のある描写が物語に彩りを加え、不思議な世界へと導いてくれる。

    そしてバックアップワールドを描いた作中作がこれまた非常に魅力的でした。
    こういった概念の作品も好きなので、それ単体で読んでみたいな、と。

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    2013年12月21日
  • 言葉の園のお菓子番~大切な場所

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    「言葉の園のお菓子番」の6冊目。
    前作から引き続いた雑誌づくりや文芸マーケットでの販売、詩の朗読会の開催に、オンライン連句会の企画などなど、一葉を取り巻く人の輪がまた広がりを見せていく。

    「ひとつばたご」の人たちについてはそこそこ語られてきたからだろうか、今回は「きりん座」の人たちに触れられることが多かったが、こちらのメンバーにはまだなじみが薄いこともあり誰が誰やら、その上、そこの内輪話をされても……。
    詩の創作や朗読の話を通して語られる「言葉」が持つ力や重量についても、感覚的でついて行くのが難しく、そんなこんなで今回は全体的にあまり興が乗らなかった。

    そういう話が多くを占め、今回は連句を

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    2026年02月06日
  • 琴子は着物の夢を見る

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    着物に宿る記憶を読み取れる女性のお話。

    洋服より着物には宿りやすそうですよね。なんでだろう。色んな時代を経ているからかな?

    リユース着物とか小物でというのは取り入れやすそう。

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    2026年02月05日
  • 銀河ホテルの居候 光り続ける灯台のように

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    登場人物でもないのにやたらフルネームで何度も出てくる人物がいて違和感があったんだけど
    苅部さんのお父さんはきっとあの人だろうな…
    っていうことがメインの本ではないと思うんだけど正直自分の性格や好みのせいかどこにでもある他者の悩みを毎回読むのは飽きてきたりもする。
    でも苅部さんが気になるのでまた少し時間置いて次回作も読むんだろうな

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    2026年01月27日
  • 星降る海 琴子は着物の夢を見る

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    シリーズ第3巻。
    いよいよ琴子自身の話が始まる。

    着物には縁がない生活をしているが、着られたら楽しいだろうなとは思う。

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    2026年01月27日