ほしおさなえのレビュー一覧

  • ものだま探偵団 ふしぎな声のする町で

    Posted by ブクログ

    「三日月堂」「月光荘」「紙屋ふじさき」と読んできたが、ほしおさんの別のシリーズに行ってみる。
    ちょっと少年少女向きって感じだが、疲れている頭にはちょうど良いか。

    小学校5年生の七子が父親の仕事の都合で母親が昔住んでいた町に引っ越しをするところから始まるお話。
    引っ越した先の古い一戸建ての家では、夜中に誰かは話している声が聞こえたり不思議なことが起こったり。どうやらこの町ではものに宿った魂(ものだま)の声が、聞こえる人には聞こえるらしい…。

    七子は、ものだまの声を聞くことが出来る同級生の鳥羽と一緒に、周りで起こる不思議なことを解き明かしていくことになるが、最初の話は人物紹介や背景・設定の説明もあっていささかゆったり、まだ序の口といった趣き。

    二話目でようやく少女探偵団っぽくなってきた。
    行きつ戻りつの推理はやや子どもっぽいが、伝言板の暗号の謎解きは鉄道好きには結構楽しい。
    その上で、暗号が解けてからがこの作者の真骨頂。増田くんやそのおばあちゃんが伝言板を通して伝えたかった思いにしんみり。
    のみならず、多くの人が思いを伝言板に託した時代のことが偲ばれ、『いろんな人がいろんなこと思ってるんだなあ、って、それ見てるだけで、なんか力が湧いてくるんだ』というそば屋のおじさんの言葉にまたじんわり。

    続きもそのうち読んでみようと思う。

    0
    2022年12月06日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ最初の頃は、ずいぶん自分に自信のない主人公だなと思った百花も、大学四年生となり、悩みながらもしっかりと卒論と就活に取り組んでいる。自分の好きなことを見つめ、たくさん考えて未来を決めていく百花が素敵だった。ゼミのみんなから担当の笹山先生への贈り物は百花のアイデアで手書きのメッセージを製本したアルバム。オンラインで何でもできる時だからこそ、紙の良さを感じた。笹山先生の「世の中はいいことばかりではないですから、苦しむこともあるでしょう。でも、よく生きてください。」の言葉に、よく生きていこうと思った。

    0
    2022年12月04日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

    Posted by ブクログ

    この本を読んでいる最中に東京藝術大学美術館の特別展「日本美術をひも解く~皇室、美の玉手箱」に行きました。法華経や和漢朗詠集の料紙が美しくて、これまでの自分だったらこんな視点で見ていなかったと思うので奇跡的なタイミングでの出逢いでした。素晴らしかった。
    物語はますます深い造詣へと。奥の深い和紙の世界。しかし物語の中でもコロナ禍になり、記念館とお別れらしいお別れもできず、閉館後の行く末はどうなるのか不安でいっぱいです。

    0
    2022年09月26日
  • 紙屋ふじさき記念館 故郷の色 海の色

    Posted by ブクログ

    シリーズ4冊目。
    紙から文具、印刷など様々に発展していく。主人公の将来のこと、和紙を始めとするこれからの日本文化のこと、記念館のこと。夢を馳せる。
    目指すものがあるのは幸せ。

    0
    2022年09月13日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

    Posted by ブクログ

    このシリーズも長くなってきたと思っていたら、百花が記念館に来てからまだ一年少しらしい。
    埼玉県に和紙に関する施設があるなんて知らなかった。紙漉き体験は楽しそう。実在する建物なので、検索しながら雰囲気を楽しむ。
    閉園までのワークショップの準備を進めて、後は次作かと思ってたら、まさかのコロナ!ここでコロナ⁉︎この後どうなるんだろうか。

    0
    2022年09月08日
  • 銀塩写真探偵 一九八五年の光

    Posted by ブクログ

    おもしろい設定。
    続編期待です。というか本作が「きっかけ」が語られたスピンオフ的な印象を持ってしまいました。

    0
    2022年08月16日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

    Posted by ブクログ

    シリーズ第四作の「故郷の色 海の色」を入手できず、先にこちらを読む。

    記念館はどうやら閉館することが決まったらしい。

    この巻では、小冊子研究会で小川町に紙すきを見学に行くところから始まる。
    そこで出会った指導員の岡本さんは、本職は料紙を作る職人さんで、墨流しの技術を持つ。
    そんな縁で、墨流しを使った文箱を、最後のワークショップで作ることに決まる。
    ところが、新型コロナウィルスが流行し始め、紙を扱う藤崎産業にも大きな影響が出始める。

    小冊子研究会のメンバーたちの遠足の様子は、読むのは楽しいが、莉子以外、正直もはや誰が誰だか…。
    しかも、菓子屋横町月光荘のシリーズとの混線してきたし。

    今回は料紙のことが取り上げられ、書道のことも出てきた。
    次の巻にもこの話続くのかしら?
    なんとなく、次の巻あたりで最終巻になるのでは、という気がしているが。

    小川町での楮かしきの様子が興味深い。
    そして江戸から戦時中までの、小川町の紙づくりの歴史も詳しく知ることができた。

    0
    2022年08月04日
  • ものだま探偵団 ふしぎな声のする町で

    Posted by ブクログ

    モノの声が聞こえるという設定なのでともするとただのファンタジーになってしまいますが、謎解きのロジックはなかなか面白いつくりになっています。
    まだエピソードはあるようなので、続巻の文庫化も楽しみにしています。

    0
    2022年07月31日
  • 紙屋ふじさき記念館 故郷の色 海の色

    Posted by ブクログ

    4作目から読むという笑。。。三日月堂リンクに魅かれたのはあるんですが笑。

    この人のというか、活版や紙もの、万年筆とか自分にドンピシャな中身に魅かれてるんだろうなぁ。。。

    0
    2022年07月28日
  • 紙屋ふじさき記念館 カラーインクと万年筆

    Posted by ブクログ

    水引とガラスペンとインクが心に残る。
    水引は『結(ユイ)』のためのもの。結とは助け合いの心。誰かが助けを求めたら、自分のことを置いても助ける。
    ガラスペンが欲しくなった。そういえばあな?万年筆が好きだった。卒論も万年筆で書いたっけ。

    0
    2022年07月26日
  • 活版印刷三日月堂 空色の冊子

    Posted by ブクログ

    本編の番外編で、本編より少し短いお話が7編入ってました。全て本編に出てくる方々の『過去』のお話です。

    本編の裏側を見ることが出来て嬉しかったです。本編ではもう亡くなってたりする方々の目線でお話が進んだり。「あのエピソードの時こう感じてたんだ」とかがわかったり、より深く楽しむことが出来ました。

    弓子さんの弓子さんのご両親の馴れ初めや弓子さんに対する想いと願い…弓子さんの祖父母の想いや気持ち…。幼い頃から弓子さんはとても愛されていたんだなと思ったら胸の奥がポカポカして、嬉しくなりました❥

    切ない気持ちにもなるけれど、それが日常の一コマなんだなと思いました。

    0
    2022年07月26日
  • 活版印刷三日月堂 雲の日記帳

    Posted by ブクログ

    生と死は隣同士。
    今、生きている人がずっとそこにいることはない。

    だからこそ、その人の生きた証を
    どう形作るのか。
    その人の思いもあるし、
    周りの人たちの思いもある。

    悲しい話なのに、美しい話。

    0
    2022年07月17日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

    Posted by ブクログ

    いつも数値の睨めっこしている仕事のせいか、
    漆を生き物とみなして働く人たちに
    ぼんやりとした憧れが。
    大変に決まってるけど、カッコいい。

    家族の話なんだけど、
    印象に残ったのはこっち。

    0
    2022年07月10日
  • 紙屋ふじさき記念館 物語ペーパー

    Posted by ブクログ

    和紙の灯りとか、和紙のグッズが欲しくなります。
    『紙はむかしから強い力を宿すものだった』
    「人はみんなひとりなんだ。だから生きているあいだは、まわりにいる人といっしょに過ごそう。」

    0
    2022年07月05日
  • 紙屋ふじさき記念館 故郷の色 海の色

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    活版印刷三日月堂とも関連してきて、著者の世界が広がっていく。大学生の進路問題も具体化してきて、こうやって行き方を決められる人は幸せだと思う。

    そして、こういう生き方ができるかもしれないのは、平和だから。残念乍ら、必需品ではないんだ。人の心に余裕を生むものだけれども、人の心に余裕がないと生み出せないもの。こういうものを大切にしたいという人の思いが吹き飛ばされないくらい集まればいいのだけれども。

    0
    2022年07月03日
  • 活版印刷三日月堂 空色の冊子

    Posted by ブクログ

    番外編と知らずに読む。
    何とも悲しく切ない話。
    本編には、希望はあるのだろうか。

    悲しく切ないけど、
    無性に本編を読みたくなった。

    0
    2022年06月26日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

    Posted by ブクログ

    かなり専門的情報が増えてきて、なんどふりがなを見ていても覚えられない。
    何度も「もうすぐ閉館」という言葉が出てきて、どのように閉館するのかと思いきや…
    百花さんは、残念で不安でしょうね。

    ワークショップや百花の体験すること、見てみたい!と気になります。

    0
    2022年06月20日
  • 歌う家 菓子屋横丁月光荘

    Posted by ブクログ

    川越を舞台にした、やさしく懐かしい感じのする物語。
    出てくる登場人物がみんな素直で一生懸命で、こんなふうに生きられたらいいのにな、と思わせる。哀しい部分はあっても凄惨さやダークな感じはなく、安心して読むことができる。

    0
    2022年06月07日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

    Posted by ブクログ

    ものづくり、手仕事の奥深い魅力がますます伝わってきますね。

    ただ・・・物語にまで反映させることはないじゃないかって思ってしまったのも事実。これを好機に変えるアイデア・展開が準備されているんだろうとポジティブに捉えて次作を待とう。

    0
    2022年05月31日
  • あの日、あの駅で。 駅小説アンソロジー

    Posted by ブクログ

    清瀬駅、鎌倉高校前駅、下灘駅、京都駅。
    それぞれの駅にまつわる心優しいアンソロジー。
    清瀬駅以外は、美しい風景も目に浮かぶようで、疲れた心にはとても染みる。
    手に取った理由はほしおさなえの作品が収録されているからで、それ以外の作家さんは初読み。
    そして、意外にもほしお作品以外がとても良かった。
    特にお気に入りは下灘駅を舞台にした「どこまでもブルー」。
    作品にも描かれているが、鉄道ファンならば知らない人がいないと言ってもいいくらい絶景の下灘駅。
    その下灘駅を日常的に利用する地元の人に移る観光客の描写が絶妙だったが、後半描かれる主人公の亡くなった母の想いがとても切なかった。
    「クジラ・トレイン」以外は家族の絆を描いているが、どの作品も後ろ向きになった心をそっと包んでくれて、前に歩き出す力をくれる良作だと思う。
    そこまで堅苦しくもないので、リラックスしたい時に読むのもおすすめ。

    0
    2022年05月30日