ほしおさなえのレビュー一覧

  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    シリーズ3作目。
    前作のラストで作成した大作「ウエスタン」がお披露目となり、たまたま街ブラの雑誌編集者が取材したことにより、自分の仕事が他の同級生に比べ、レベルが低いと感じていた彼が活版印刷と出会うことで、自分の仕事の価値を見直す「チケットと昆布巻き」。その雑誌をたまたま手に取った弓子の母の同級生の三日月堂への再訪から始まる、弓子の母の遺した短歌を綴ったカードを作ることになる「カナコの歌」そのカードを受け取った弓子の母の同級生の娘が目にすることで、夏休みのワークショップを受けることになる「庭のアルバム」
    その「庭のアルバム」で作成したポストカードを展示会で出店したことにより、出会う盛岡の大きな

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    2020年03月27日
  • 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯

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    ネタバレ

    家の声が聞こえ主人公の話第2弾。
    歌を覚えて歌っていた家が、言葉を覚えて会話が成立しだしていてびっくり。
    正月にほかの家たちと人間の姿で会って話すということは、付喪神みたいなものなのかな。
    家が喋ってくれたら一人暮らしでもさみしくないなぁ。
    主人公は馴染んできていて孤独じゃなくなってほんとによかった。
    あと、切り紙したくなりますね。

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    2020年03月12日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    物作りって素晴らしい。
    伝統を復活させたり、それを引き継いでいくことは大切。壊れたから捨てるではなく直してそこが新たな景色になるというところが一番印象的だった。

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    2020年03月08日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    金継をする祖母、ホテルに勤める娘、高校生の孫の、それぞれの生き方を丁寧に描いた物語。
    飛騨高山から大子へと、祖母の思い出の人を追う祖母と孫の旅。そこへ娘が合流し、今まで胸にしまっておいた思いを互いに語る。
    派手さはないが、胸に染み入って引き込まれた。
    漆に関わる人達の仕事ぶりを読みながら、以前思い切って購入した拭漆のお椀の美しさを思い浮かべた。これからも大切に使おうと思う。

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    2020年02月12日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    この作者ならではの、あたたかで芯の通った女性の生き方が清々しい。
    金継ぎという地味な仕事の中に自分なりの意義を見つけて技術を継承していく孫娘の真緒。
    女三代の人生には、それぞれ葛藤も諦めもあったが、またそれぞれに希望もある。

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    2020年02月01日
  • 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯

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    ネタバレ

    活版印刷の登場人物がたくさん出てきた。
    ちょっと混乱したけど物語がより深くなった。
    切り絵は楽しそう。
    建物の声から会話に進化(?)したけど、
    ファンタジーと思えばそんな感じもありかもとは思うが、ん~~~ビミョー。

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    2020年01月12日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

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    ネタバレ

    この作者さんらしい暖かな世界観。漆や飛騨春慶や金継ぎの知識がいっぱい詰まってるのに読みやすい。結局修次さんに会えなかったことは残念だっただろうけど、行ったことで色々な気持ちの整理がついたんだろうね。今の世の中、壊れたら捨てるのが普通で修理する方が高くつくから、金継ぎを頼むこと自体がすごく贅沢なことなんだろうけど、きっとそうやって繕った茶碗には新品にはない深い味わいがあるんだろうな。この作者はそういう廃れそうだけど残したい技術に心惹かれるんだろうね。

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    2020年01月08日
  • 菓子屋横丁月光荘 浮草の灯

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    「菓子屋横丁月光荘」の2冊目。
    どこかで読んだような話と思えば、三日月堂の最終巻に出てきた古書店・浮草の話じゃないか。
    店番の安西さんは、同じ巻の第2話の就活に悩む女子大生だよね。
    ネットで見ると、作者は同じ時期にこれらの話を書いたようで、あちらの話をこちらから見ればという趣向。

    何という話でもなかった最初の巻だったが、この巻になって、三日月堂に近しいテイストを感じて、なかなか良くなってきた。

    昔と違って、歳を取って、最近、仕事で気持ちの通わない人とやり取りするのが億劫になっているのだけど、『人とかかわるのに痛みはつきもの。心を閉じてしまえばどんどん鈍感になれる。まわりになにも働きかけない

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    2019年09月29日
  • 銀塩写真探偵 一九八五年の光

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    なんとなくプロローグのような物語。フィルム撮影と現像が重要な物語なので、主人公がフィルム撮影に興味を持って、撮影、現像を始めるまでにかなりのページを割いてる。物語のメインである銀塩写真探偵に関しては、主人公がその入り口に立ったくらいのところで終わってしまっている。これは続いてくれないと、なんだか中途半端な感じになっちゃうなぁ。

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    2018年07月20日
  • みずうみの歌

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    水に沈んだ街の物語。
    思い出の品をサルベージする仕事をしつつ、やがて自分のルーツを探る旅に出る。
    ノスタルジックな雰囲気が素敵でした。

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    2014年02月11日
  • みずうみの歌

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    ネタバレ

    静かに語りかけてくるような素敵な作品でした。
    とても良かったです。

    水の底に沈んでしまった街という物語の舞台が魅力的。
    登場人物達の抱える喪失感や苦悩といったものを映す鏡のようで。
    一方で水の底からサルベージされるかつての住人達の思い出の数々が温かな光を感じさせる。
    その対比の描かれ方が好きです。
    美しく透明感のある描写が物語に彩りを加え、不思議な世界へと導いてくれる。

    そしてバックアップワールドを描いた作中作がこれまた非常に魅力的でした。
    こういった概念の作品も好きなので、それ単体で読んでみたいな、と。

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    2013年12月21日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    仲間がどんどん増えている!お菓子は相変わらず美味しそうで、一緒に食べたくなる。
    一葉は仕事面でも成長していて、続きもぜひ読みたい。

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    2025年12月25日
  • 琴子は着物の夢を見る

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    着物を巡る謎解きが、丁寧な描写とファンタジーが絡まってふんわりと進む。謎解きの方は、きっとそうだろうなーという予測はつく展開。着物をみるなかで、主人公の白髪が増えていく、という要素がなんとなく生々しく心に残った。

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    2025年12月25日
  • 言葉の園のお菓子番~大切な場所

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    シリーズ6作目
    積読していたので、5作目から続けて読むことが出来た。

    祖母を引き継いでお菓子を持って参加した連句会に足を運ぶのも2年以上の月日が経った主人公「一葉」。
    他の会との交流を通して「大輔」さんと出会う。
    坂道の写真が好きという共通点を持った大輔さんと一葉の父親が、写真を撮りに行ったり雑誌を出したりと
    新たな動きを見せる場面には、娘を通して青春を再び動かし始め、1つの思い出の着地点を作った父親の姿が素敵だった。

    一方で、連句会のメンバーや、他の会に参加する人たちと比べて、自分は何者なのか。何者にもなれない、何者かになろうともしてこなかったのではないかと悩む一葉には「それでいい。考え

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    2025年12月19日
  • 銀河ホテルの居候 光り続ける灯台のように

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    ほのぼのする。色んな悩みを抱えて銀河ホテルにやってくる人々。手紙のワークショップを受けて心がほぐれていく。文章だけでも登場人物の微笑む顔が思い浮かぶ気がした。

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    2025年12月18日
  • 言葉の園のお菓子番 未来への手紙

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    シリーズ5作目
    登場人物たちの日常がよく描かれていて
    連句そのものよりも、連句を巻くために己に向き合い心の中から紡ぎ出す言葉たちに焦点が当てられていたと思う。

    前作の最後に登場した「大輔」さんと主人公「一葉」の父親との交流も始まり、ますます物語も言葉も広がりを持っていくのだろうと予想できる。

    最後に掲載された連句の「ぽこるぽこると話すはまぐり」という言葉の響きが、可愛く心に残った。はまぐりが何を話しているのか、妄想してしまう。

    1つの言葉から連想し、想いを馳せてみる
    そんな優しい時間をいくつもくれる作品です。

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    2025年12月17日
  • 銀河ホテルの居候 また虹がかかる日に

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    軽井沢にあるイギリス風の洋館、銀河ホテルが舞台。

    千本のインク達がお出迎えしてくれる手紙室が見てみたいなと思いながら、昔インクに憧れて瓶でちょこちょこ集めたあのインクたちの存在を思い出した。

    どこにしまいこんだのだろう。

    その時の私は何色を買い込んでいたのか気になって仕方ない(笑)

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    2025年12月15日
  • 銀河ホテルの居候 落葉松の森を歩いて

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    一巻から読んでるけど、一巻は楽しかった。
    2巻、3巻はちょっとくどい。もういいかな。旬平くんの話がもっと知りたかったな

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    2025年12月15日
  • 活版印刷三日月堂 庭のアルバム

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    第一話チケットと昆布巻

    主人公の竹野がなかなかとして捻くれている。
    自分の仕事に満足出来ていなくて、試行錯誤中なのだと思うけど…。
    でも、弓子さんの活版印刷への姿勢を見て、自分自身の仕事への向き合い方を学んでいく。

    古い物の良さって何なんだろう。
    私自身もわかってないなあ。


    第二話カナコの歌

    弓子さんのお母さんのカナコさんの物語。
    カナコさんは透明感、清潔感があるとても素敵な人だ。
    突然の病気で戸惑いや恐怖、残される弓子さんのこと、たくさんの思いがあったことであろう。
    そして、周りの友人にも、もちろん生活があるんだけど…
    友人の裕美にはもう少しカナコに寄り添って欲しかったな

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    2025年11月27日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    3作目。特にどうと云うことはないし、連句はさっぱりだが、なんとなく読んでて気持ちのいい小説。昔の少女漫画の話はちょっと懐かしかった

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    2025年11月17日