ほしおさなえのレビュー一覧

  • 菓子屋横丁月光荘 光の糸

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    シリーズ完結編。
    月光荘の管理人となった守人はイベントなどと忙しい日々を送っていた。
    そんな中、月光荘のオーナーと恩師である木谷と一緒に蕎麦懐石のお店をやっている古民家を訪れる。
    その店で出会った不思議な音が、不思議な縁を結んでいき、守人はある決意をすることになる。
    同じく家の声が聞こえた喜代の死後、落ち込むこともあった守人だが、その喜代の家の声に背中を押され、強く生きることを決意する。
    シリーズ序盤から、主人公の性格に芯がないことが気になったいたが、守人がやりたかったことは、このことだったんだ、と言うのが正直な感想。
    少し拍子抜けのような、そんな感じ。
    今作が終わったら、もう川越のみんなの様

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    2023年07月01日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    「紙屋ふじさき記念館」その6。

    前作で現実世界のコロナ禍が物語を変化させ、本作ではコロナ禍中の一年が綴られる。

    オンラインでのゼミや就職活動、最後の大学祭、卒論。
    百花は無事に藤崎産業への就職を決め、ビルの建替えのため閉鎖された記念館は、より大規模な記念館として(ほしおさんお得意の)川越市で再開する運びとなる。もちろん百花は、そこの専任スタッフに迎えられる運びと、とことんとんとん拍子。
    めでたしめでたし。

    『結のアルバム』とは、水引細工を組み合わせた百花手作りの夫婦箱に、手製本で綴じ合わせた学生たちから恩師へのメッセージをおさめたもの。
    一昔前なら色紙に寄せ書きなんてことをしたものだけれ

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    2023年05月31日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    ネタバレ

    【収録作品】 ビギナーズラック/たんぽぽの綿毛のように/森に行く夢/句の心/どこまでも飛ぶ/まぼろしの店

    このシリーズを読んでいると、連句に興味が湧く。一つの世界を複数人で作りあげる楽しさ、深さに触れる。お菓子もいつもおいしそうで、心惹かれる。
    自分の世界も、他人の世界も大切にしていけたら、いいのにね。

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    2023年05月25日
  • 紙屋ふじさき記念館 物語ペーパー

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    シリーズ2作目。一成は全然マシになって、百花も前向きになって来ていいんだけど、またイランキャラの浩介登場。いらんよなあ、こういうキャラ。紙の説明はほとんど興味ないけど、感心する

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    2023年05月17日
  • 言葉の園のお菓子番 孤独な月

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    シリーズ第二弾。

    亡き祖母・治子さんの縁で連句会「ひとつばたご」に通い始めた一葉を主人公にした、連作六編が収録されています。

    前の巻でポップライターを始めた一葉ですが、今回はその関連で、連句会のメンバー・萌さんの手作り菓子のタグ作りを依頼されたり、やはり連句会の昔からのメンバー・久子さんの紹介で、ブックカフェ〈あずきブックス〉で働く事になったり(ポップライターと兼業)、さらに〈あずきブックス〉のお菓子を萌さんが担当することになったりと、ちょっと出来過ぎ展開な気もしますが、まるで言葉と言葉が繋がり合う“連句”のように、一葉の周りも人との出会いと繋がりによって広がりを見せていきます。
    そして、

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    2023年05月10日
  • 金継ぎの家 あたたかなしずくたち

    購入済み

    金継ぎ、漆を使った器の修繕、日本の伝統工芸と祖母、母、孫の3世代の女性を描いた一冊。漆の伝統作品が美しく身近な物に思えた。

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    2023年04月28日
  • 紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード

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    4作目を先に読んでしまったシリーズの1作目。なるほどこういう話から始まったのね。マイナス思考の百花に、ムチャめんどくさい一成。最初にこれ読んだらめげてたかも。まあ、でも後半にはちょっとづつ変わっていく

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    2023年04月20日
  • 紙屋ふじさき記念館 麻の葉のカード

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    ★紙はむかしから強い力を宿すものだった。(p.266)
    文具好き女子も増えているのでかなり受けそうな題材。/百花は紙グッズや豆本好きな手先の器用な大学生。/紙屋ふじさき記念館館長の一成は紙さえあれば満足という紙大好き人間だが商売っ気がなくぶっきらぼう。/紙こもの市で大量の紙を買った百花は出店していた紙屋ふじさきの紙で祖父母の家の障子と同じ麻の葉模様のグリーティングカードをつくりたくなった。/それをきっかけに対人関係の不器用な二人がコンビを組むことになった(百花が紙屋ふじさき記念館でアルバイトすることになった)。/かたくなな一成を百花が少しずつ解凍していく。

    ■紙屋ふじさき記念館についての簡単

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    2023年04月18日
  • あの日、あの駅で。 駅小説アンソロジー

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     4つの駅を舞台とした、4つの心温まるストーリーが楽しめます。東京、神奈川、愛媛、京都の駅です。私はこの舞台となった駅のうち2つには行ったことがありますが、2つは駅名すら知りませんでした。

     そんな私でも4つのストーリーは全て楽しむことができました。知っている駅では「そういえばそんな立地だったな」や「その気持ちわかる」といったような地元あるあるが楽しめましたし、知らない駅では未知の場所、でもそこにいけば確実にある場所の風景を想像して楽しめました。

     感動的なストーリーやホッとする結末が中心です。悪く言えば大どんでん返しもない、特別な設定もない平凡なストーリーですが、私はこういったジャンルの

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    2023年04月17日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    連句のお話、3冊目。
    出てくる人たちの言葉の発想力に感嘆。
    文章を書くのも難しいのに、限られた文字数に世界を込める、うまくできたら楽しいだろうなと思います。
    まだまだ続きがありそうなので、主人公の成長と周りの人々の変化がこれからも楽しみです。

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    2023年04月12日
  • 紙屋ふじさき記念館 故郷の色 海の色

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    ほしおさんの新しいシリーズの4作目だった。まあ、この前を読んでないけどそれはあまり関係なかった。今度は紙ですか。題材にする視点が面白いね。で、三日月堂と完全にコラボしてるのがなんか嬉しい。ただ、ほしおさんの話、説明が多くて、正直ちょっと疲れる

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    2023年04月11日
  • ものだま探偵団 ルークとふしぎな歌

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    <ものだま探偵団>の2冊目。

    今回も2つのお話。
    「どこで聞いたのか覚えていない歌をふとした時に口ずさんしまう」とか「自分のそっくりさんを見たという人が何人も現れる」という不思議な出来事に、もしかしたら、ものだまのせい?ってわけで、七子と鳥羽が解き明かしていく。
    前作で顔を出しただけだった鳥羽のライバルらしい律が話に絡んでくるが、微妙な関係の鳥羽と律とのやり取りが微笑ましく、二人に煽られっ放しの七子が下級生に接して少しずつお姉さんになっていく様子も可愛らしい。
    〈笹の便り〉の季節のお菓子もおいしそう。

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    2023年04月09日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    早いものでシリーズも6作目
    今作はちょうどコロナがはじまった2020年が舞台。 まだまだ何も分からない不気味なウィルスだった。
    読んでいるとその頃の気持ちを鮮明に思い出してちょっと苦しくなる。

    大学最後の年の百花が丁寧に描かれて、
    相変わらず素敵な小物作りにうっとり。

    次回からは川越が舞台になりそうなので他の作品とのコラボもあり?
    楽しみです。

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    2023年02月27日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    このシリーズ6冊目。今度も配偶者のほうが先に読み終えた。

    コロナ禍で記念館の閉館イベントも中止になった前作から続き、全編を通じて蔓延が始まったばかりの頃の街や生活の様子が描かれる。
    不要不急の外出自粛、オンラインでの会議や面接、リモートワーク、病院や介護施設での面会謝絶といった緊急事態宣言下での生活だが、それらには私たちが経験したことやニュースで取り上げられた以上のものはなく、あの時はそうだったよねというようには思いながらも、あまり面白みはなし。
    ただ、『いまのこの社会が現実。こんなことになってなかったら、って思うのはやめよう。いまだからできることはあるんだから、悔いがないようにいそれをやり

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    2023年02月25日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    シリーズ第三弾。

    登場人物が増えてきて、私はこの3冊目が一番好きかも。

    踏み出さなければなにも起こらず、それで終わり。傷つくことはないかもしれないけど、人生の幅はどんどん狭くなってしまう。

    自分の居場所のない世界で生き続けるのはさびしいことなんですよね。だから、みんなある程度生きたらこの世を去っていく。

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    2023年02月07日
  • 活版印刷三日月堂 雲の日記帳

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    ネタバレ

    三日月堂の集大成。活版印刷を通じて、木々が生い茂るようにどんどん人の輪が広がっていく。時が経てば朽ちていく葉もあるが、彼らが残した言葉は残り、新たな養分として、遠くにいる人の明日を生きる活力になり、身近な人の心に残り続け代々受け継がれていくだろう。

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    2023年01月16日
  • 活版印刷三日月堂 海からの手紙

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    ネタバレ

    シリーズ2作目。
    各々のお話を読み終えたあとに、改めて扉絵の写真を見るとその意味が分かる。伝わってくる。「あわゆき」なんかは特に。最後の「西部劇」のお話が好きだったな。好きな世界に没頭し追いかける姿とか、仲間内で盛り上がってる様子が目に浮かぶ。

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    2023年01月16日
  • 言葉の園のお菓子番 森に行く夢

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    今回は連句会に新規メンバーが加入
    新しい景色が見えてくる

    連句自体には理解が及ばないが
    それが出来上がる過程に物語がある

    ほしおさんのキャラは少し陰のある人物が多いが
    生きる力があると思う
    スーパースターではない身近にいそうな人たちから私も力をもらう
    少しずつ前に歩いていこう

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    2022年12月21日
  • 紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

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    記念館閉館に向かっての怒涛の展開。それから小川町あたりの和紙の歴史を振り返り、墨流しの技法を教わり…と進み、いざ最後のワークショップってところで作中にもウィルスの影響が…。そういうの無い世界観なのかなと思ってずっと読んできたけど急に現実味が出てきた展開に驚きです。

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    2022年12月06日
  • 紙屋ふじさき記念館 結のアルバム

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    この時代の学生の切なさよ…。
    フィクションとはいえ、無事卒業おめでとう!
    物語は川越シリーズに合流?

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    2022年12月04日