ほしおさなえのレビュー一覧
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「こんなホテル、あったらいいな」が詰まった、南軽井沢の美しい洋館が舞台の物語。
ブラック企業に疲れ果てて実家へ帰ってきた、このホテルの息子が、風変わりな居候・苅部さんの主宰する手紙室を通して、自分自身を見つめ直していく。
作中に登場するフロントの女性が実践している「人の名前を覚えるアイデア」など、日常で真似したくなるようなエピソードもありつつ、全体的にじっくりと語りかけるような、丁寧で温かい言葉遣いが印象に残る。
ただ、人間の生々しい感情の揺らぎや、ビターな展開のドラマを好む自分にとっては、とても新鮮でお行儀が良い世界観に感じられたし、これこそが軽井沢の澄んだ空気にふさわしい、この著者な -
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自分の気持ちがわからない。
そんな人がこのホテルの手紙室で手紙を書くことで自分の気持ちと向き合うことができる。
確かに書くことで気持ちが整理されることはあることてわすよね。
書いてるうちに胸の底に眠っていた気持ちに気付かされたり…。
そんなワークショップがあるホテル。
手紙を書くにあたっての案内人は表題にある『居候』の人。
不思議な魅力のある人です。
(Word)
結局人生なんて短いものだ。これまでに出会った人とも別れていかなければならない。それならこれからだって、別れを恐れず、生きているかぎりいろんなことと出会っていこう。それがあたりまえだし、それでいいんだと思った。 -
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読者の私が知っている、ほしおさなえさんの作品(活版印刷シリーズなど)とはイメージが違った作品でした。
ファンタジー小説で有名な作家であり、大学の創作のゼミの先生でもある時任晶子の死から物語は始まります。
通夜、葬儀、一周忌、三回忌、七回忌と順に、ゼミ生が語り手となった文章が綴られていきます。
2018年からの6年間、コロナ禍や世界で戦争が始まり、ネットも当たり前になり、大きく世界が動いたように思います。それ以前に生きた時任先生と、その渦中も今も生きているゼミ生達が、書くことで繋がっていると感じました。
ものすごいスピードで日々が流されていく今、「表現することの意味」と「創作することにど -
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勤めていた書店が閉店になり、仕事を失って実家に戻った一葉は、祖母の部屋にあった連句のノートに挟まった祖母からの手紙とメモを見つける。それは、祖母が通っていた連句の会「ひとつばたご」に毎月持っていく和菓子の名前と会の方々への伝言の依頼だった。それをきっかけに「ひとつばたご」に通い連句を始める一葉は、そこに集う年齢も職業も様々な人々や連句に魅力を感じ始める。そこでの縁から、書店勤務の頃POPを書いていたこともあり、POPライターのような仕事を次々に依頼されるようになる。最初、連句の決まりごとがややこしくて理解が難しかったが、言葉を選んで楽しむ連句は、優雅な趣味だと思う。やはり言葉を駆使して作るPO
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複雑な家庭環境
なぜか着物に宿る記憶を見ることができる
同じ作者の「菓子屋横丁月光荘」シリーズも似たような主人公の設定が同じようなかんじだったけど(こちらは家の声が聴こえる)、そういうのがお好きなのかな?
でもこちらのシリーズの方が重苦しい感触でした。
着物の記憶を辿る夢を見ると、体がぐったりして白髪が増えるといった身体的影響や夢から戻ってこれなくなるのではないかという恐れなど、なかなか怖いものがある。
それでも着物に触れずにいられない琴子の危うさがまたヒヤヒヤします。
古い着物は好きなので、銘仙のアレコレや雑誌「少女の友」などのお話はとても興味深くて面白かった!
最後はハッピーエンド -
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今回も銀河ホテルの手紙室で繰り広げられるお話。
姉妹の話は両親の死をきっかけにライフステージの違う2人の溝がうまって、手を取り合い前向きに進み出すお話。
ワークショップのハイキング部門の人の目線の話は一作目のメインだった旬平さんの話や苅部の秘密に迫る。
結局苅部さんは謎のままだったが、詩を書写という誰かに宛てない初めてのパターンで字を書く楽しさって手紙だけでないこに気付かされた。
最後のお話は定年する先生と生徒のお話。
くせ者揃いの生徒で手を焼いていたが、先生がみんなからとても愛されていた事実にほっこりした。タイトル通りお手紙もインクの色も十人十色だった。 -
Posted by ブクログ
「銀河ホテル」「満天の星を見上げて」というタイトルのワードに惹かれて、お手紙の話とは知らずに購手に取りました。
読み終えて4巻目だという事を知る。
短編なので全然問題ありませんでした。
銀河ホテルには、千色のインクが並び手紙を書けるワークショップが「手紙室」で行われてるらしい。
それぞれの章に主人公がおり、手紙を書いた際に選んだインクの色が題名に書かれている。
その色を想像しながら読みました。
わたしが書くとしたら、相手は誰だろう…誰かいるかなぁ…
その時々で書きたい相手は変わりそう。
知らされない「思い」、思わぬ形で人づてに伝えらる「思い」…
世の中はいろんな「思い」に溢れている。