ほしおさなえのレビュー一覧

  • 梅、香る 琴子は着物の夢を見る

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    連作短編でなく、通しで一つの着物に対する思いを紐解くつくりで、とても素敵なお話しでした。
    ほしおさんらしい、静謐に感じる文書はこびで、自分は好みです。月光荘の女性版になるシリーズでしょうか。

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    2025年07月01日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    連句って難しい・・って思って読み始めたが、やはり言葉に想いが込められていることに間違いはなく、一気に読み切ってしまった。みんな適度な距離感ってのがいいですね。

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    2025年06月22日
  • 言葉の舟 心に響く140字小説の作り方

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     140字小説って初めて聞いた。それだけの文字数で小説が書けるの?って思ったけれど、成立するんですね。
     140字なら書けるかなって思ったけれど、小説として書こうとすると、難しい。その中に起承転結を組み込むのだから。
     でも、面白そう。チャレンジしてみたくなった。

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    2025年06月15日
  • 言葉の園のお菓子番~大切な場所

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    シリーズ第六弾。

    連句会「ひとつばたご」での交流を通して、主人公・一葉の気づきと成長を描く連作六編が収録されております。

    今回は前作で触れていた、「きりん座」の大輔さんと一葉のお父さんとの合同写真同人誌・『坂道ノート』作りの話が中心って感じですかね。
    とにかく一葉のお父さんが楽しそうだったのが印象的で、大輔さんとも意気投合して打ち合わせも撮影もやる気満々でしたし、雑誌作りをきっかけに学生時代の写真仲間との交流も復活したりと、イキイキ輝いている様子が伝わってきました。
    勿論、一葉も『坂道ノート』のイラストやフリーペーパー制作、そして大輔さんと共に文芸マーケットに参加したりと連句以外での活動も

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    2025年06月14日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    季語は歳時記で選ぶということなんですが、歳時記って更新されてるものなんですかね?季節を表す言葉は時代によってどんどん変わってきていると思うので、ましてや最近の時流の変化はすさまじく真面目に更新していくとどんどん増えていく。また少しはもう時代になくなったものを削るって事もあるのかなぁとも思いました。
    どうなんでしょうね。
    読み続けてますがまだ連句を理解できていない〜

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    2025年06月13日
  • 梅、香る 琴子は着物の夢を見る

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    ネタバレ

    前回と違って自分の能力のことを他人に告げた上で着物の声を聞くことに
    柿彦は今回も冷静だったけど個人的にはこの2人の距離感が好きなので、もっと関わってほしいです

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    2025年06月12日
  • まぼろしを織る

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    母の死後、生きる意味が見いだせずにいる20代後半の女性、槐(えんじゅ)が主人公。川越で染織の工房を営む叔母の伊予子と、不慮の事故で心を閉ざしている大学四年生のいとこの綸(りん)との暮らしのなかでの物語でした。

    各章のタイトルが草木染の色の名前です。読んでいるうちに、草木染と手織りが特徴の伊那紬の色の美しさや繊細な織り目を実際に見てみたくなりました。それぞれの色が、木の枝や根などの自然の素材で作られたものだということや、どうやって染めるのかとか、手織りの織り方などが詳しく書かれていました。

    小説では、三人で暮らすうちにそれぞれが生きていく方向を見つけることが出来ました。信じられないような出来

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    2025年06月11日
  • ヘビイチゴ・サナトリウム

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    登場人物が多い上に、名字で読んだり名前で呼んだりで、初めは人物を把握するのに手間取った。
    読み進めると、今度はそれぞれの視点で推理が語られるので、混乱した。
    それでも集中して読み進めたい気持ちは最後まで消えなかった。
    結局は誰が何をしたのかは本人たちにしか分からないことで、事実は闇の中。
    最後の推理に寒気がした。

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    2025年06月07日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    途中まで、仕事もお菓子も俳句も方向性がばらばらでいそがしいよ〜と思ったけど、人生はきほんいそがしいよなと思い直した 登場人物みんなやさしくてよかった

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    2025年05月31日
  • まぼろしを織る

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    高名な染織家の祖母を持つ槐(えんじゅ)はコロナ禍で失職し、叔母が祖母から引き継いで営んでいる染織業を手伝いながら暮らしています。そんな彼女が叔母や従兄弟と関係する中で考え成長する物語りだったと思います。全体の流れが既定路線のようでもあり、また物語中のエピソードも私としては期待ほどの盛り上がりにならず星3つとさせていただきましたが、読みやすく良書と感じました。

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    2025年05月31日
  • 言葉の園のお菓子番 未来への手紙

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    シリーズ5作目。ひとつばたごに通う一葉が別の連句会きりん座へ参加したりかつての恋心を思い返す話。父親の夕焼けだんだんの話良かった〜!あとどんどん繋がりが広がっていく様ほんと良くて自分で動き出す大切さを学ぶ。

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    2025年05月23日
  • 琴子は着物の夢を見る

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    着物の記憶が視える琴子の話。その着物の持ち主の謎を追う!とかじゃなくて着物の記憶に寄り添ってくれるのが温かく感じる。着物の抱える記憶に戦争は誰も彼もを傷付けたのを感じ辛くなる。着物に心を砕く琴子が儚く感じ、柿彦や店の人や周りと関わってほしい。

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    2025年05月15日
  • ヘビイチゴ・サナトリウム

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    遠い昔は自分も10代の女の子だった。その頃を思い浮かべながら読んでも、彼女たちのことが理解できなかった。
    話が二転三転し、混乱した。
    この学校、人が死にすぎ。

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    2025年05月10日
  • 言葉の園のお菓子番~復活祭の卵

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    シリーズ4作目。航人さんが過去に向き合ったり連句大会に参加したり、今作も盛り沢山。過去と向き合いつつ新しい世界が広がる様が良い。あとブックカフェイベントが楽しそうで、こういうのってほんまにやってるんかな、やってたら行きたいなって興味をそそられる。

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    2025年04月27日
  • ヘビイチゴ・サナトリウム

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    初版のものを読んだ。推理が次々上書きされ、最後は何が真実だったのかわかりずらい、ところに、後書きに笠井氏が指摘していた『自分と他人の境界のくずれ』を描くことを作者は到達点にしていたのかもしれない。

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    2025年04月15日
  • 紙屋ふじさき記念館 あたらしい場所

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    ネタバレ

    いつの間にか、このシリーズも完結していて、残り4冊を一気に読んだ。
    想像通り、記念館は川越に移転し、百花の父の雑誌に書かれていた小説が「手仕事をめぐる旅」として単行本化されることになり、絶版になっていた「東京散歩」もあらためて出版される運びとなった。
    コロナ禍を経て、こもの市も開かれ、懐かしい三日月堂や、月光荘のお話に出ていた川越の笠原紙店なども登場する。こうして川越での手仕事が一堂に介したところで大団円となる。
    一成と対立しがちだった浩介も、コロナ禍を経て和解したようだし、新入社員ばかりで記念館のオープンを任されたことも杞憂に終わり、何一つ障害なく、新しい記念館のオープンを迎えられた。皆いい

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    2025年04月04日
  • 銀塩写真探偵 一九八五年の光

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    ネタバレ

    物語の進行上、実は知り合い連鎖をし始める無理矢理感はありましたが、ちょいとだけファンタジー感で楽しめました。続編が出たら読むかも。
    父親が家庭を顧みない風の描かれ方でしたが、後半で盛り返し、実家がなくなるのは自分の人生の一部か無くなるみたいで目を背けていたみたいな感覚は少し来ました。父親がキープレーヤーでしたね。

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    2025年04月07日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    ほしおさんのちょっと前のシリーズ。これまで読んできた川越の話と共通するような優しさがこのシリーズにもある。連句はさっぱり分からないけど、読んでて感じがいい。とても私にできるとは思えないけどね

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    2025年03月30日
  • 言葉の園のお菓子番 見えない花

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    とてもきれいな装丁に引かれ、さらにお菓子ときたら読むしかないっ!と思い手にとったが、あまり馴染みのない連句というのが物語の根幹で少し難しそうと思った。
    しかし読みやすく連句の世界をじっくり知ることができた。言葉の表しかたって沢山あるのだな。
    シリーズ物と知り、連句を通じてポップのお仕事も軌道に乗る一葉さんの今後と会のみんなとの関わりがどうなるのか気になる。

    登場するお菓子や土地は知っている所ばかりでさっそく言問団子を購入した。今は反対車線の歩道にある桜と梅が咲き始めていてお花見にはぴったり。少し歩いたら長命寺のお店も草餅のお店もあり、あの辺りはいわば甘味ロードだ。
    桃林堂さんなんて、昨年前を

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    2025年03月15日
  • 活版印刷三日月堂 空色の冊子

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    活版印刷三日月堂の番外編。
    東日本大震災から14年目の昨日、東日本大震災の描写があるシーンを目にした。
    すごいタイミングに見えない何かを感じる。
    祖母・祖父・父を見送り、この流れで活版印刷の第1弾に繋がっていったのかと本編で目にしたあれやこれやを思い出し感慨深さを味わった。
    本編に繋がっていた色んなシーンそれぞれが思い出され、本編がより奥行のある物語として存在してくれた。
    色々な人とを見送ったり、失われたものを思い浮かべたりする機会も多かったので、読み終えた今、少し淋しさを感じる読後感を味わっている。
    でも!この後ものすごく素晴らしく力強い世界が広がって行くんだよなということを思い出す。
    よし

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    2025年03月12日