あらすじ
なんだ、これ。草が光っている。ファンタジックでリアルで不思議な物語
横浜のニュータウン・ひかり台団地を舞台に、植物の妖怪のような“ウツログサ”に囚われた人々をめぐる5つの物語。文庫オリジナル。
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「植物の妖怪」ウツログサ科の植物たちとともに生活してゆく人生で起きてくること。
いろいろな年代の方たちのエピソードがあり、どのエピソードも身近なお話と感じました。
ひょっとしたらウツログサの影響かも、と考えてみると、世の中の見え方も変わってくるかもしれないと思いました。
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前作の、少し不穏な雰囲気のする物語も好きだったが、今作の方がじんわりと心に響くストーリーやフレーズで、別の良さがあった。
どちらも全体的に人の命や優しさ、心の奥の想いなどを感じながら読むことが多かったのだけれど、今回は特に、登場人物の家族や人生に対して描かれている部分が多かったかなと思う。
祓われるウツログサもあったが、そのままでいいとなりホッとしたものが多く、5つの物語、全て良かった。
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祓い師笹目とウツログサの2巻。
ウツログサと見えてしまった人との不思議なお話。
人から人へ移ってしまったり、ただ見えて見守ってくれているもの。色んなウツログサとの出会いで、わたしには見えてないけど、沢山のウツログサのようなものが傍に存在してるのかも?と思わされました。3、4話は通ずるものがあるというか、分かるなぁと思えるお話でした。
このシリーズはこれからも続くのかな?
次なるお話を楽しみにしてます!
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『植物の妖怪のようなウツログサ』に囚われた人々と、ウツログサを祓う祓い師・笹目を描く連作集第二作。
個人的には全体的に柔らかな雰囲気のこちらの方が良かった。
一晩で消えてしまう光る草 オカエリソウ
濡れないし触れない水 サザナミモ
手の甲に広がる山なみと町 シンキロウゴケ
大切な探し物をする夢を繰り返し見る マドロミソウ
生まれた時から寄り添うもう一つの影 フタツカゲ
今回も放っておくと危険なウツログサがあり、笹目に祓ってもらうものもあったが、全体的には前向きで温かい話だったのが良かった。
印象的だったマドロミソウ、こういうタイプのウツログサもあるのかと、作家さんのアイデアに感心。私も最近よく眠くなるが取り憑かれている? だが夢は見ないので違うか。
またシンキロウゴケの大叔母の『あれは全部まやかしなんだ』という言葉にドキッとする。私の意思や選択でしたことと思っていることが、実はウツログサの仕業だったりする?
フタツカゲも温かくて良かった。笹目も驚く希少さと尊さに、ウツログサの新たな側面を見た。
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オカエリソウ
サザナミモ
シンキロウゴケ
マドロミソウ
フタツカゲ
不思議なウツログサ
わたしには、きっとみえない
シャワーをして、少しばかり覚めた頭で「感想」を読み返したら自分でも何を言ってるのかわからない……??
ウツログサのどれかに憑かれていたのかもしれない ホントに?……
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1作目のウツログサシリーズよりも、おどろおどろしい感じがなく、どちらかというと優しい素敵な話が多かった。どれも、宿主を守るような存在なのが良かった。特に表題のオカエリソウが一番お気に入り。おじいちゃんも孫も見えるって!トトロみたいなもんだよ、きっと。悠真のお父さんはクソだけどな。続きも気になる。早く読みたい。
Posted by ブクログ
〝植物の妖怪〟のようなウツログサに囚われた人々と、彼らの前に現れる祓い師・笹目をめぐる5つの物語集。1作目より今作のが好きかも。
今回の作品の主人公達は、家族など身近な人からウツロ草を受け継いでいる。だからこそ、そこに人との繋がりを感じ、怪異と生きていくことを選択する。笹目はあくまでアドバイザー的な役割に徹していて、ウツロ草と共生しようとする人達を見守る。その温かな眼差しが素敵だなと思う。表題の「オカエリソウ」と「フタツカゲ」のお話が好き。
Posted by ブクログ
植物の妖怪”のようなウツログサに囚われた人々と、
彼らの前に現れる祓い師・笹目をめぐる5つの物語。幸せそうだと感じるウツログサが登場したり祓い師界のことも少し語られたりと色々謎だけれどでしゃばらない笹目がまだまだ謎。これからも続くのかな。祖父と孫、夫婦や親子、姉妹等今作は人間関係にも重きを置いていたようにも感じられた。