ほしおさなえのレビュー一覧
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いまを生きる私たちのために和紙を役立てる
小説家ってすごい
イマジナリーの中で経営なんかもできちゃう
そして読んだ人を洗脳しちゃうんだよね
まぁほしおさんの世界好きだから良いんだけど笑
今までの物語がスクロールされて
大団円に近づいている気がする
とはいえ急いだ展開と聞いていたので
後半が飛ばし気味になってくると
とうとう来たかという感じ
終わって行くのが惜しくなる
和紙と人々のつながりの物語
…のはずだったのでしょうけど
思わず時代を感じさせる内容にもなりました
感染症で疲弊していたあの頃の記録は
後でどんな印象に変わるのでしょう…?
ともあれシリーズ完結です
おめでとうございます -
Posted by ブクログ
このシリーズ7冊目。でもって完結巻ということのようね。
いよいよ藤崎産業の社員となった百花が同期の3人と一緒に記念館の移転開館に向けた道筋をつけていく様子が描かれる。
その過程では、飯田や美濃など今まで訪れた場所、物語ペーパーや組子障子のカードをはじめとしたこれまで創ってきたグッズ、三日月堂やモリノインク、文字箱などの関係した先々のことが現われ、紙こもの市も再開されるなど、まるでシリーズ総集編の趣。
物語としては、なんだかツール・ド・フランスの最終日のパレード走行を思わせる、全体的に緩い感じの話になってしまったが、折々にはこのシリーズらしい慎ましやかでもホッとする話も織り込まれていて、ずっと -
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★いまあたらしく紙を作るとき、むかしの人たちの手にあたらしい人の手が重なる。その瞬間を思うと心がふるえる。(p.295)
・ターニングポイントになる巻なのかも。百花も一成も自分の道を自分で決めようとしはじめた。
・著者は書きながら伝統とは、伝統を継承するとは、今に活かすためにはなどを考察しているようにも思えます。そしてだんだん煮詰めてこられたような気も。
【活版印刷】百花新三年生。新入生天野楓さんの紹介で新歓遠足で川越の活版印刷所見学に行くことになる。「三日月堂」ついに本格登場。これまでにもちらほら影は見えていたが。菓子屋横丁も見物するというので月光荘も出てきたりしないか? ・・・名前は出て -
Posted by ブクログ
この作者さん、「三日月堂」「月光荘」「紙屋ふじさき」「ものだま探偵団」と読んできて、また別のシリーズに行ってみる。
今回の題材は「連句」。
勤めていた書店の閉店で職を失い実家に戻った一葉が、亡き祖母の遺品から連句のノートを見つける。亡き祖母のことを知らせに連句の席を訪れた一葉は、メンバーに迎え入れられ連句に参加することになる、という出だし。
なつかしき春の香の菓子並びけり
のどかに集う言の葉の園
連句とは全く知らなかった世界だが、最初の句からしてほんのり良かった。
次々と出て来る連句のルールがさっぱり頭に入らないのは困ったものだが、それでもなかなか興味深くはある。
『連句を続けていると -
Posted by ブクログ
ネタバレ菓子屋横丁 月光荘シリーズ2作目
川越の古民家で地図資料館を任された 大学院生の遠野守人
彼は(家の声が聞こえる)不思議な力を持っていた。
2作目となる今作品
登場する家は・古書を扱う浮草・和紙を扱う紙屋・昔は2軒並んでいた古民家
それぞれの家にはそれぞれの家族の歴史があり、そこで生業をする人々の記憶が刻まれている。そして 家にもそれぞれの想いがあった。
明治から昭和にかけての家や店 街の繁栄や衰退 川越らしい情緒があいまって
読者も登場人物たちと一緒に 街を歩き、歴史を学び、それぞれの家の想いに触れていく。
また
主人公 遠野の周囲の人々がとても優しいので、心がざらつくことなく 読み進 -
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★ユイっていうのは、助け合いの心だったんだそうだよ。(p.71)
「結の里」飯田の祖母の家に行き水引を教わる百花。
「水引の雛飾り」祖母の家で皆で作った水引からワークショップを開こうという話に。
「カラーインクと万年筆」カラーインクとガラスペンをコラボした商品の名称とパッケージの依頼。父の万年筆と百花の名前の由来。
■紙屋ふじさき記念館についての簡単なメモ(★は主要語)
【一行目】
そもそものはじまりは叔母からの誘いだった。(第一巻 麻の葉のカード)
やっぱり、そんな簡単に覚えられるものじゃないよなあ。(第二巻 物語ペーパー)
十二月、師走。(第三巻 カラーインクと万年筆)
【空き