あらすじ
銀河ホテルには、手紙室というすこし不思議な部屋がある。亡き妻が遺した謎のメッセージに導かれ、思い出の軽井沢を訪れた夫。趣味アカウントが炎上し、「好き」を奪われてしまったOL。やってきたお客さんは、手紙を書くことで自分の隠れた本音を見つめる。それは、色とりどりのインク瓶に囲まれながら、過去に思いを馳せ、未来を思い描く特別な時間。魔法みたいに、晴れやかな気分になれる一冊!
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銀河ホテルシリーズ第2弾!
今回もとても癒された1冊でした。
どのお話も素敵だったけど、
1番胸が打たれたのは最初の章でした!
亡くなった妻 幸子から手紙があるとわかり
その返事を書くことにした 夫の健作。
妻の幸子からの手紙も健作が書いた手紙も
とてもウルっときてしまった。
きっと幸子も健作もとてもいい人で
人思いなんだろうなと読んでいて思った。
素敵な夫婦。
そして銀河ホテルの手紙室で働く苅部の過去も
少しずつ明らかになっていく様子に
とてもドキドキさせられました。
次の3作目も楽しみです!!
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軽井沢にある銀河ホテルシリーズ第二弾。素敵なイングリッシュガーデン、美味しい食事、手紙室や蔵書室がある。
1話目 8年前に妻と泊まった大学教授。妻の手紙が遺されているとのことで、銀河ホテルを訪れる。
2話目 旅行が好きでSNSに自分で撮った写真をあげていた女性がネット炎上にあう。もうSNSはやめるべきなんじゃないかと思い悩む。
3話目 子供も将来のことを考えると大変なんだよね。頭の中が不安でいっぱいになっちゃう。
というお話。
綺麗な薔薇を見ながら、紅茶が飲みたくなるお話です。
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銀河ホテルの居候 シリーズ第2弾
ドラマ化にぴったりな素敵なストーリー。スポンサーに郵便局がついて、つけペンと作中に出てくるインクを窓口で販売すればいいのにと思う。こころが温かくなるドラマが少ない昨今ですので、視聴率は別として、需要はあると思う。手紙は無くしちゃいけない文化だと思う。
・人生黄昏時のお話
・SNSとの距離感のお話
・人生の分岐点のお話
今回も素晴らしかったです。苅部さんのルーツが少しずつ明らかになるのも楽しみ。
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軽井沢の銀河ホテルにある手紙室の担当者は、敷地内に住んでいて、自分のことを「銀河ホテルの居候」だと言っているが、実は「銀河ホテルの守り神」らしい。ホテルは、人々の記憶がたくさん宿る場所。そこが同じ姿であり続けるなら、記憶の中の灯台になり、位置を変えずに光り続ける灯台のようにみなの記憶を照らしてくれる。
文中から
まわりと同じようにふるまっていた方が安心という考え方もありますけどね。そうすればだれにも叩かれませんし。でも、叩かれないというのは、相手にされないということでもあるんです。人より秀でようと思ったら、自分の強みを磨いた方がいいですよ。自分にしかできないことを磨けば、それが宝になります。
人生も冒険のゲームみたいなもので、分岐のマスに来ればなにかを選択しないといけない。ほんとうの人生ではそこに分岐って書かれているわけじゃないから、知らずに選んでしまっていることがほとんどだけど。あとになって、あれが分岐だったんだ、と気づく。
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あの銀河ホテルの居候、守り神、救世主、苅部さんの生い立ちが少し明らかになった!
ますます興味深い!
手紙室を訪れる人はなんらかの悩みを抱えてて、すごくネガティヴな状態だけど、あの部屋を出て行く人はみんな前向きに一歩踏み出せる。
どんな魔法があの部屋と苅部さんにあるのか、不思議。
軽井沢のこともちらほら出てくるので、軽井沢に行くのがますます楽しみになった!
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ますます面白い!
妻を亡くした大学の先生、SNSの炎上に落ち込むOLさん、そしていよいよ苅部さんの素性が少しだけわかって来る「軽井沢黄金伝説」
ところどころに「深~い」と思える記述がちりばめられていて、面白い!だけでは無い感慨をじっくり味わっている。
すでにこの世にはいない妻との対話をこんな形で出来ることの素晴らしさ。
写真を撮ってSNSにアップしてフォロワー増やすこと、でも本当に自分がやりたいこと、好きなことって?それらに気づかせてくれる苅部さん、すごすぎ。
そしでフロントの三枝さんのいろいろな思い。自分のこと子供たちのこと、夫のこと。
とりわけ夫が語る、物事のとらえ方考え方対処法の違いには「ほほぉ」と感心した。
親子でもきょうだいでも全然違う、まして他人ならなおさら。
達観している風な夫の実はフリーズしている、も笑えるし。
とりあえず手元にはあと一冊あることが嬉しい。大好き!ほしおさなえさん。
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銀河ホテルシリーズ第2弾
本を通して手紙室の魅力と苅部さんの魅力に取り憑かれました。短編集の中では第一話の健作さんのお話が感動的で思わず涙しました。
第1弾、第3弾も読んでみたいです。
インク沼には自分もはまりましたが、インクの魅力にもかなりはまるエピソードがありました。
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銀河ホテルシリーズ第2弾(連作短編集)
今回も手紙室を訪れる人の気持ちを読みながら
自分の内観が出来たような気がします。
どれもとても良いお話。泣いてしまうかもしれないので(特に1話目)電車内ではご注意ください!
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前作「また虹がかかる日に」に続き2作目の銀河ホテルシリーズ
ストーリーのはじまりでは思い悩みながらワークショップに参加した人達が、ワークショップを終えた後は皆晴れやかな姿になるのがとてもいい。
大切な人へ贈る言葉、自分を見つめ直す言葉、手紙だったり絵だったりゲームだったり、用途も形態も様々だけど、“書く”ことの大切さを改めて気づかせてくれる。
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夫婦のこと、SNSのこと、子どもから見た世界のことに想いを馳せる一冊でした。
銀河ホテルと手紙室を軸に織りなされるストーリーが毎回とても魅力的で引き込まれます。
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手紙、私だったら誰に送るのかな?
過去の自分かな?
未来の自分かな?
大事な人に送っても良いし、自分に宛てた手紙でもいいし、自由。
1000種類のインクの色。
ホテルの中にこんな体験ができるなんて、読みながら羨ましいと思ったり、登場人物の事でジーンときたり。
続編も読もう!
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シリーズ第1弾を読んであれだけ大号泣したというのに、今回も大号泣。狂ったように泣いてしまった。゚(゚´ω`゚)゚。
第1話長い黄昏Twilightのインクの色と思い出の対比がとっても素敵だった。ライラックと夕日。健作さんと幸子さん、お互いを想い宛てた手紙のやり取りは何回読んでも涙なくしては読めない。
SNSやネットやすっかり普及した現代において、誰かに手紙を書いたり、自分の考えや気持ちを文字に書き起こす機会はめっきり減ったけれども、書くことによって自分でも気付くことのなかった奥底にある気持ちや心に出会うことができる。どんなに便利な時代になろうとも『手紙を書く』という文化を廃れさせてはいけない。この銀河ホテルシリーズを読み初めてつくづく思うようになった。何かと慌ただしく毎日を生きていると、自分の心の声って見落としがち。うーん、私も苅部さんの手紙室のワークショップ受けてみたい!!!インクの名前や色も全部違うって実物を眺めるだけでも癒されるだろうなあ。
そして大変嬉しいことに、シリーズ第3弾が7月18日に発売!!!あと3日!!!嬉しすぎる!!!!♡だんだん苅部さんの秘密も明らかになっていきそうだなあ。
Posted by ブクログ
亡き妻からの手紙
SNSで悩む女性
子どものことに悩むホテルに務めるお母さん
心にそっと寄り添ってくれる言葉を
ホテルの優しいひとたちがプレゼントしてくれる。
ー
いま考えるべきなのは過去じゃなくて、未来のこと
177ページ
ー
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⬛︎こんなホテルに泊まりたい
前編が面白かったので続けて続編も購入。
今回も異なる境遇の主人公が銀河ホテルの手紙室のアクティビティで自分と向き合う3編で構成されています。
悲しくも暖かい気持ちになった「長い黄昏」。
認知症を発症し亡くなった妻・幸子さんが、夫の健作さんの知らぬ間に手紙を書いていたことを知り、銀河ホテルへ訪れます。
健作さんの独白で語られる、認知症で別人のようになってしまった幸子さんの話、逝去後の暮らし。生前の幸子さんとの思い出や面影が残る銀河ホテルの描写の対比が本当に切なくて。今の暮らしからは「惰性」「灰色」というワードが浮かぶような「残されてしまったから何となく生きなければ」という無力感を感じました。
そんな中、幸子さんが手紙を残してくれていてよかった。数年越しに「まだ正気だった頃の幸子さん」との対話が叶ったのだから…。
人生の黄昏の中で、健作さんは幸子さんへの暖かくて大きな繭のような愛に包まれながら、思い出と共にもう少し生きるのだと、最後は生きる希望というか、色づきを感じ…気がついたら涙が出ていました。
他の2編も面白かった!
受付の三枝さんが主人公の章は謎大き苅部さんの過去も少し垣間見えて。もっとスタッフサイドの話が見たいなー!と思っちゃいました。
三枝さんが入社したての頃、苅部さんからもらったアドバイス。
ー長所と短所は紙一重。弱点を隠そうとすると、長所を隠すことにもなりかねませんから。
ー人より秀でようと思ったら、自分の強みを磨いた方がいいですよ。自分にしかできないことを磨けば、それが宝になります。
人の目ばかり気にして自分の芯や大事にしたいことがどんどん分からなくなって…仕事で悩んでいる自分にも考えさせられる言葉でした。
あと、三枝さんの旦那さんの言葉も。
ー君や結奈(三枝さんの娘)は、原因を自分の外に出して、外から見ることができるタイプなんだよね。自分の感情が原因だった場合も、とにかく出して対象として見ようとする。〜自分の感情より、状況を改善する方を優先するタイプなんだろうね。〜けど、世の中にはそうじゃない人もいるんだよ。ただ上に下に大揺れしているだけになっちゃう人。
私は大揺れしちゃうタイプ…。32にもなって恥ずかしいのですが、自分の感情の言語化を怠り我慢と誤魔化しを繰り返していた結果だな、と。
だからこそ今こうして読書や対話で意識して言語化スキルをつけようとしているのですが。
非日常的なホテルの描写に癒されながらも、日々の生活ともリンクする大事な価値観に改めて気づかせてくれる本だと思いました。
Posted by ブクログ
今回も良い。『大人だってもともと子ども』。ツンツンしてた洸くんの子どもらしい生き生きした姿に親目線でグッとくる。
苅部さんのルーツが少しずつわかってきて、容姿の描写を見てより会いたくなった。笑
Posted by ブクログ
第2弾も楽しく読みました。
徐々に苅部さんの過去が少し明らかに
なるところも興味深かったです。
ただちょっと宿泊者の子供とのやりとりは
会話が長たらしく、読んでいて弛みが
あったのが残念でした。
同じ内容が書かれている重複する箇所も
いくつかあり、しつこいなと感じ
マイナス1とさせてもらいました。
Posted by ブクログ
苅部さんの謎を少しずつ少しずつ小出しにして紐解いていくのでしょうか。すごくていねいな文章で、手紙を書くだけ?なのがストーリーになるなんてできるなんて。
表題にもなってるSNSで炎上したこの章の主人公が本来の自分のやりたかったことの本質に気付く・・サブタイトルにもなってる「光り続ける灯台のように」が一番良かったです。
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前作同様、やはり素敵な世界観。
タイトルの【灯台】の意味も、良かった。
映像化求む。映画よりドラマでじっくり見たい。
インク瓶が並んだ手紙室やイングリッシュガーデン、色とりどりの客室の壁などなど、視覚でも楽しみたい。
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シリーズ2作目。
苅部さんの幼少期といいますか、過去がどんなだったのか少し描かれています。色んなホテルで1人で過ごしていくうちに、身につけたのかな?
千色のインクやはり素敵だなぁ…。私はどの色でどんなことを描くのだろう。苅部さんとお話してそれが見えてくるのだろうか。
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シリーズ2作目
今作もどの話もよかった〜
私は特に1話目の長い黄昏がほろっと心に染みました
3話目では謎多き苅部さん自身の事が少し語られていたりして。。
次作も楽しみ!
Posted by ブクログ
前作で気になったワークショップのコストパフォーマンスについては今回の登場人物たちも最初は疑問に思っているようだけど、満足したみたいだからまぁいいか。
SNSの問題が絡む2話は共感できることばかり。人はなぜ他の人と同じ場所に行き同じような写真を撮り共有するのだろうか。粗探しをして炎上を煽る人が出てくるのはなぜなのか。
3話では謎の苅部さんが少しだけ自分の過去を語る。もしかしたら昔ひとり芝居をしに来ていた役者さんの息子なのかなぁ、と思ったりする。
三枝さんや旬平君のキャラクターもとても魅力的で、各話にちょくちょく出てくると安心する。次作も楽しみ。
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今回もきれいなインクと、自分の有り様なり、人生との向き合いかたが優しく綴られる。
長い黄昏(たそがれ) Twilight
走り続ける灯台のように Vert Atlantide
軽井沢黄金伝説 GOLD
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明大 「君や結菜は、原因を自分の外に出して、外から見ることができるタイプなんだよね。自分の感情が原因だった場合も、とにかく外に出して対象を見ようとする」
茜 「それが言語化するってこと?」
明大 「そうそう。そうなれば対象をなんとかするとか、対象の捉え方や距離の取り方を変えるとかいろいろやりようが出てくるよ」
私は言語化するタイプです。言語化できないで混沌としてしまう人がいると考えたことがありませんでした。
明大は元々、問題を言語化できるタイプではなく、後天的に言語化することを習得。自分の弱点を自覚して修正していく力は、見習いたいと思いました。
Posted by ブクログ
軽井沢にある老舗ホテルのアクティビティ手紙室でのオムニバス。
前作同様、苅部さんの洞察力で受講した人達は救われたり目標を見つけたりして現実世界に活力を見出す。苅部氏がちょっと占い師っぽく見えてきた(笑)
Posted by ブクログ
今作は長年連れ添った妻の手紙を受け取りにきた夫の話と、SNSで疲れ果てた末に気晴らしで訪れた女性と、仲は悪くないがどこか距離がある親子の三本立て。
どれも、お話に寄り添ったインクが使われていて情景が浮かぶようだった。
手紙も亡き妻へ宛てたもの、自身の決意の言葉、母親と一緒に遊べるように描いたゲーム。三者三葉でとてもよかった。お手紙ってどんな形でも相手に伝わればいいものだね。
苅部さんの過去がやっと明かされたけど、結構ほの暗くて衝撃・・・。
最近友達に色々なチケットなど一時だけ立て替えていただた際に、お代と一緒に少しのお手紙を添えている。お礼と楽しみにしている事など添えると、当日が待ち遠しくたまらない。
お手紙やちょっとしたメモを見かけるとついつい買ってしまうのが悩み。
Posted by ブクログ
シリーズ第2作目。
軽井沢にある洋館のホテルが舞台です。そのホテルには「手紙室」があり、そこにやってくる人々とホテルで働く人々の物語が繰り広げられます。
前作に引き続き、面白くてすぐに読み終わってしまいました。
登場人物たちは悩める人々です。オムニパス形式ですが、どの章もとにかく現状について自分を納得させるための独白のような語りが続きます。なんだか言い訳を聞いているような気分になってきます。でもそれは、自分も似たようなものだとわかるからこそ余計にある種の心地悪さを感じてしまうのかもしれません。
解決の糸口を見出すのはいつも「手紙室」です。誰かに対して手紙を書いても、その行為によって自分の内なる気づきを得ることができるのです。手で書くとはそういうこと。「手紙」は人の心そのものですから。
ちょうどこの本を読んでいるときに私も友人へ手紙を書きました。何気ない日常や子ども時代の楽しい思い出を綴った手紙です。そうしたら、私が子ども時代の両親について改めて気づいたことがありました。私が精一杯楽しんでいたその裏には父が、母が、何も心配せずに子どもらしく思いきりやりたいことができるようにとしてくれた、たくさんのことがあったと具体的に思い至ったのです。頭ではわかっていたけれど、改めて心で理解できた感覚とでもいうのでしょうか。書いていくうちに、胸がいっぱいになりました。表面上は大したことではないかもしれないけれど、その奥にある真理を気づかせてくれたのです。手紙を書かなければ思い至らなかったかもしれない。そこに想いを馳せることはなかったかもしれない。手紙の効用を改めて体感し、手紙室を訪れた人々もこんな風に実感したのかなと思いました。
その手助けをするミステリアスな室長・苅部さんの過去が少しだけ明かされるのも良かったです。明かされてもまだまだミステリアスな人に変わりありません。
ほしおさなえさん、次回作も書いてくださるでしょうか。
楽しみに待ちたいと思います。