綾辻行人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
物語の舞台はその名の通り、「迷路」のような構造を持つ館。この不思議な建築の中で、小説家たちが集められ、次々と起きる殺人事件。読者は、探偵・鹿谷門実と共に犯人を追うことになります。
しかしこの作品の最大の特徴は、「犯人当て」だけでは終わらない二重三重の構造にあります。特に終盤で明かされる**メタ的な仕掛け(=この物語そのものの成り立ち)**は、まさに“館シリーズ”の中でも異彩を放つ存在。読者が当然だと思っていた視点や構造を根底からひっくり返す展開に、驚かされる人も多いはずです。
また、館の構造そのものが「迷路」として読者の思考をかく乱し、物理的にも心理的にも“迷い込ませる”演出が効いています -
Posted by ブクログ
物語の核心へと近づくスリルを存分に味わいました。一巻での蛭山殺しについてのみならず、『暗黒館』そのものに対する新たな謎にを翻弄され続けました。張り巡らされている緻密な伏線が、この後どのように回収されるのか楽しみでなりません。
二巻の特徴として、登場人物たちの深掘りと、『館』へのイメージが主人公の視点を通じて、より鮮明に描かれた点だと感じました。暗黒館がただの舞台ではなく、それ自身の歴史を持つ暗黒館そのものが物語の「もう一人の主役」であると感じられます。終盤では新たな殺人も起こり、そしてその殺人に対する吟味は次巻に持ち越されています。心地よく騙されるであろうその期待感が、次の巻へと駆り立てる原