ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
2pt
大学の後輩から郵便が届いた。「読んでください。夜中に、一人で」という手紙とともに、その中にはある地方都市での奇怪な事件を題材にした小説の原稿がおさめられていて……珠玉のホラー短編集。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
少しばかりのミステリーと腹を突き上げるようなホラーが入り混じった怪奇譚・幻想譚が7篇おさめられた短編集。どれもこれも不気味で、思わず目眩のするような気持ち悪さを感じる場面も少なくなかったが、それは作者の表現力によって読者が場面をありありとイメージさせられるからだろうと思う。目を背けたくなるのだが、続...続きを読むきが気になり目を背けられない、ホラーとはそういうものだと感じる部分があるため個人的にすごく大好きな小説に出会えた。
怪奇・幻想的な作品を7編収録した短編集。 最も印象的な短編は「特別料理」 変わったものを食べることに喜びを感じる主人公とその妻が、"YUI"という料理屋の虜になっていく話です。 その中に出てくる料理名や解説が妙に生々しくそしてシュール、 想像するだけで気持ち悪くなるととも...続きを読むに、もはや笑えてきます(主人公がそうした食癖に目覚めたきっかけ、ミジンコ風味のチャーハン、カマキリ料理をめぐっての主人公と店員のちょっとしたやり取りなどなど)。 そして読み進めるほど料理のレベルが上がっていき、自分の中で徐々に不穏な感情が浮かんできます。これがミステリ的な伏線と共に明かされ、そしてラストに収束した時、一線を越えた人々の異常さと彼らの幸せそうな描写に震えました。 他の短編もミステリ的なトリックを使いつつ、見事な怪奇・幻想短編になっています。「再生」はその典型でトリックを見事に畸形への愛という美しさに昇華させた作品だと思います。 「呼子池の怪魚」もラストが美しく「人形」は読み終えたときの不思議な読み心地が印象的。 表題作「眼球奇譚」は作中に出てくるオブジェの描写や女性の執念が凄まじく、一ひねりも加えられていて大満足! 江戸川乱歩の短編を読んだときにも思ったのですが、こうしたジャンルの作品って、文学の本流からは外れている気がするのですが、完成度が高いと文学作品以上に美しく見えてくるのが不思議です。 そんなことを考えているうちに思いだしたのが「特別料理」の主人公夫妻。彼らは常識外の料理を食べることに喜びを見出します。それはこんなものを食べている、という一種の誇らしい感情と罪悪感が混ざり合った甘美なものらしいです。 料理で考えるとなかなか共感はできても理解はしにくい彼らの感情ですが、それを怪奇や幻想小説といった本流から外れた文学作品に夢中になる自分と重ね合わせると、 ほんの少し彼らの抱いた甘美な気持ちが理解できるような気がします。 ちなみにこの作品はコミカライズ化もされてるそうですね。表題作をどんなふうに書いているのかももちろん興味はありますが、 収録されているかどうかは知らないのですが「特別料理」がやっぱり一番気になるなあ。読みたいような、読みたくないような…
常識ではありえない出来事に遭遇し、その背景には『由伊』という名前の女性が関わってくるという怪奇と幻想がふんだんに詰め込まれた短編集で、おどろおどろしさは勿論、登場する『由伊』は全編別人だけど偶然とは思えないような含みを持たせるような描写が不気味だった。特に『特別料理』『眼球綺譚』が面白かった。
作者が書きたいものを書いたという雰囲気が文体から沸々と伝わってきました。 いわゆる怪奇モノの短編集なのですが、『由伊』という女性(別人)が全ての作品に登場しており、それぞれの作品に関連性は無いのに、最後の『眼球奇譚』という作品の『由伊』の存在が、より枢要な存在に感じる不思議。 余談ですけど、戸川純の...続きを読む『眼球奇譚』という曲も好きです。
何かに対する異常な愛をテーマに 「由伊」という女性とその関わりを描く 先日Rawというカニバリズムの映画を観たので 最近はこんなのばかりになった。 誰かの一部なのか、はたまた違う生物への愛なのか 愛ゆえの行動なのか。 艶かしくリアルな描写がキモいと言えばキモいけど、 これがまた癖になる。
内容は少しグロめのことが多いかもしれないです。 場面場面の表現が生々しく、自分が体験したことも見たこともないけれど、すごく想像が出来ました。個人的にはぶっ飛んだ発想と豊かな表現が読んでいて面白かったです。
世にも奇妙な物語のようなガチガチのホラーではないが、背筋がゾクッとする短編が収録された小説。 気持ち悪かったのはゲテモノ料理を提供するYUIという店に通うカップルの話。特別料理として寄生虫、人肉、最後には自分の指が提供されるという狂気。 タイトルにもなっている眼球綺譚も良かった。読んでください、夜中...続きを読むに一人での意味がよくわからなかったが、見事な伏線回収だと思った。
まさに日本のホラーという感じの短編集だった。 作品を通して同じ名前の人物が登場するのだが、その人物は果たして同一人物なのか、全くの別人なのか、もう一つの可能性として並行世界の存在なのか、とも考えたが答えは出なかった。 いくつかの並行世界のその人物が影響を与え合い、その性質が集約されていった...続きを読むものが最後に位置する作品「眼球綺譚」に登場するその人のようにも思える。 不思議で怪奇的で猟奇的な、とてもおもしろい作品だった。
どなたか(多分辻村深月さん。違ったらごめんなさい。)のエッセイに出てきてメモしておいた本。グロ・ホラー系だったのでちょっとびっくり。7つの短編からなる短編集。あとがきによると、綾辻さん初の短編集らしい。 由伊という人物がどの話にも出てくるけど、同一人物ではなさそう。
7話の短編作品で、すべての作品に「由伊」という名の人物が出てきます。 綾辻行人のこだわりなのだろうか、すべてが同一人物ではなく、話により美しく、妖艶で、性格も年齢もそれぞれだ。 恋人や夫婦愛、親子愛、動食物愛。 眼球奇譚の中の一文、「お食べなさい。噛み砕いて、味わって、飲み込みなさい。消化して、吸収...続きを読むして、そして排泄しなさい。」ゾクゾクするが、身体の奥底も一体になれそうな快感と愛を想像してしまいました。 ホラーではなく、どれも独特の世界観の中の、美しく奇妙な愛の話と感じられました。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
眼球綺譚
新刊情報をお知らせします。
綾辻行人
フォロー機能について
「角川文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
十角館の殺人〈新装改訂版〉
「館シリーズ」14冊合本版
迷路館の殺人〈新装改訂版〉
十角館の殺人(1)
水車館の殺人〈新装改訂版〉
暗黒館の殺人(一)
暗黒館の殺人 全4巻合本版
人形館の殺人〈新装改訂版〉
「綾辻行人」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲眼球綺譚 ページトップヘ