あらすじ
大学の後輩から郵便が届いた。「読んでください。夜中に、一人で」という手紙とともに、その中にはある地方都市での奇怪な事件を題材にした小説の原稿がおさめられていて……珠玉のホラー短編集。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ちょっとグロやホラーが入った系のお話。
毎話何かしらミステリーっぽさが入ってはいるのだが、それらはおまけかな。個人的には「特別料理」のゲテモノ食いの話の描写が凄く良くできていて、読んでいてなんとも言えない気分になった。こういうの苦手なんだけれども、なんか読んでしまったみたいな。
Posted by ブクログ
少しばかりのミステリーと腹を突き上げるようなホラーが入り混じった怪奇譚・幻想譚が7篇おさめられた短編集。どれもこれも不気味で、思わず目眩のするような気持ち悪さを感じる場面も少なくなかったが、それは作者の表現力によって読者が場面をありありとイメージさせられるからだろうと思う。目を背けたくなるのだが、続きが気になり目を背けられない、ホラーとはそういうものだと感じる部分があるため個人的にすごく大好きな小説に出会えた。
Posted by ブクログ
うっわ!!!!が何よりの感想。
すぐ読める短編ばかりだが、全てが全て気持ち悪い。もちろん良い意味で。ホラーと言うよりは、グロめのゾワゾワしてくる系。
『特別料理』は特に。夜中のバス車内で読んで、思わず一旦閉じてしまったレベル。
どの話も、気持ち悪いけど面白い。加えて、言葉選びが綺麗だなと思う場面が多々あった気がする。内容グロさと表現の美しさとのギャップが、余計に気持ち悪さを際立たせているのかも?
唯一、『バースデー・プレゼント』だけは内容がよく分からなかった。
全話通して、ユイと言う子が出てくる。ただ、同名の別人らしい。
あとがきで、『そのような趣向を凝らした意図は?と訊かれたとして、ここで明確な答えを示すつもりはない。読み手の自由な想像に委ねられるべき問題だろう、と思うので。』とあった。一晩考えても全然わからん。意図。誰か情報もしくは考察あれば教えて欲しい。
Posted by ブクログ
表紙買いしたから綾辻行人だと知ったときには驚いた。とてもホラーチックなミステリを書く人だとは知っていたが短編集まで出していたとは。
人間の歪みや捻れからくる怖さを書くのが天才的にうまい。飽くなき食への興味が最終的にカニバリズムに行きつく話は今でも覚えているほど好きです。
Posted by ブクログ
常識ではありえない出来事に遭遇し、その背景には『由伊』という名前の女性が関わってくるという怪奇と幻想がふんだんに詰め込まれた短編集で、おどろおどろしさは勿論、登場する『由伊』は全編別人だけど偶然とは思えないような含みを持たせるような描写が不気味だった。特に『特別料理』『眼球綺譚』が面白かった。
Posted by ブクログ
作者が書きたいものを書いたという雰囲気が文体から沸々と伝わってきました。
いわゆる怪奇モノの短編集なのですが、『由伊』という女性(別人)が全ての作品に登場しており、それぞれの作品に関連性は無いのに、最後の『眼球奇譚』という作品の『由伊』の存在が、より枢要な存在に感じる不思議。
余談ですけど、戸川純の『眼球奇譚』という曲も好きです。
Posted by ブクログ
何かに対する異常な愛をテーマに
「由伊」という女性とその関わりを描く
先日Rawというカニバリズムの映画を観たので
最近はこんなのばかりになった。
誰かの一部なのか、はたまた違う生物への愛なのか
愛ゆえの行動なのか。
艶かしくリアルな描写がキモいと言えばキモいけど、
これがまた癖になる。
Posted by ブクログ
内容は少しグロめのことが多いかもしれないです。
場面場面の表現が生々しく、自分が体験したことも見たこともないけれど、すごく想像が出来ました。個人的にはぶっ飛んだ発想と豊かな表現が読んでいて面白かったです。
Posted by ブクログ
世にも奇妙な物語のようなガチガチのホラーではないが、背筋がゾクッとする短編が収録された小説。
気持ち悪かったのはゲテモノ料理を提供するYUIという店に通うカップルの話。特別料理として寄生虫、人肉、最後には自分の指が提供されるという狂気。
タイトルにもなっている眼球綺譚も良かった。読んでください、夜中に一人での意味がよくわからなかったが、見事な伏線回収だと思った。
Posted by ブクログ
まさに日本のホラーという感じの短編集だった。
作品を通して同じ名前の人物が登場するのだが、その人物は果たして同一人物なのか、全くの別人なのか、もう一つの可能性として並行世界の存在なのか、とも考えたが答えは出なかった。
いくつかの並行世界のその人物が影響を与え合い、その性質が集約されていったものが最後に位置する作品「眼球綺譚」に登場するその人のようにも思える。
不思議で怪奇的で猟奇的な、とてもおもしろい作品だった。
Posted by ブクログ
どなたか(多分辻村深月さん。違ったらごめんなさい。)のエッセイに出てきてメモしておいた本。グロ・ホラー系だったのでちょっとびっくり。7つの短編からなる短編集。あとがきによると、綾辻さん初の短編集らしい。
由伊という人物がどの話にも出てくるけど、同一人物ではなさそう。
Posted by ブクログ
7話の短編作品で、すべての作品に「由伊」という名の人物が出てきます。
綾辻行人のこだわりなのだろうか、すべてが同一人物ではなく、話により美しく、妖艶で、性格も年齢もそれぞれだ。
恋人や夫婦愛、親子愛、動食物愛。
眼球奇譚の中の一文、「お食べなさい。噛み砕いて、味わって、飲み込みなさい。消化して、吸収して、そして排泄しなさい。」ゾクゾクするが、身体の奥底も一体になれそうな快感と愛を想像してしまいました。
ホラーではなく、どれも独特の世界観の中の、美しく奇妙な愛の話と感じられました。
Posted by ブクログ
とても不思議なお話がいくつか詰まっています。
綾辻行人先生の、「深泥丘奇談」が好きと言う方には積極的にお勧めしたいです。
不思議な話は読みたいけれど、意味がはっきりわからない話は読みたくない、と言う人にはあまりお勧めしません。
私は中でも「特別料理」の話が好きです。
読む前に戻ってもう一度お話に引き込まれたい気がします。
Posted by ブクログ
初めの「再生」で度肝を抜かれ、その後も「盛りだくさん」な展開に目が回りました。何個か印象に残ったものを上げると、まず「特別料理」。題名と内容から想像するにほぼ間違いなくスタンリイ・エリンの小説を踏まえた一作です。最後の一文、最強のハッピーエンドのようで最恐のバッドエンドとも取れます。エッジのきいた、あとは何と言っても「再生」。形容しづらい気持ちの悪さ。同じ話をされるのにも、話し方によって印象が変わりますが、これはその語りが良い。短編一つ一つのレベルが高いだけでなく、短編集としても良いまとまり。満腹。
Posted by ブクログ
綾辻さんの作品はどれも好き。
本作品は短編集になっているものの、由衣という人物の名前は一貫して登場するため、各作品は独立しておらず関連性があるのかと不思議な気持ちになる。
脳内変換される映像がどれもグロテスクだが、
特別料理という作品は、読み進めるにつれて昆虫系が出てきて想像するのが辛くなった、、、笑
どんどん読みたくなる文章なので、一気に読めます。
Posted by ブクログ
いかにもグロテスク表現がふんだんに盛り込まれていそうな、奇怪なタイトルに惹かれて。
短編集はこれまでいくつか読んだが、いまいちどれも刺さらず、
それならばと個人的"ハズレ無し作家"である綾辻行人の短編集を読んでみた。
特徴としてはどの短編にも「由伊」という名前の女性が登場するが、すべて別人である(と解釈できる)。そしてその女性の近いところ、あるいは女性自身に事件が起こる…といったところ。
話に繋がりがありそうで無い、みたいなモヤモヤ感のせいか、いまいちのめり込めず。
結果的に私の短編への苦手意識がより高まってしまう形に…
そろそろ『暗黒館』に手を出すか…
Posted by ブクログ
深泥丘綺談の方が先に読んでいるので、似ていると書くのは少し違うかもしれないけど、(深泥丘綺談の方が後に出ているため)似ていた。
結局どういうことなのかよく分からないまま終わるのでゾワゾワする。
・再生
由伊は再生する特別な力を持った女性だと信じた主人公が、首を切り落として再生を待つも結局再生はしなかった。
・呼子池の怪魚
池で釣った魚を持ち帰り育てるも、鳥になる?
・特別料理
珍味をとどまることを知らない、自分の指を切断して食べるというなかなかグロテスクな話
・バースデー・プレゼント
誕生日の前日に恋人を惨殺した?自分の元にも惨殺された自分が届く?乳母車に乗せて家に帰る
・鉄橋
偽の怖い話が現実になってしまう
・人形
歳をとる旅に人形となり棺が増えていく?
・眼球綺譚
表題作、自身の出自が、小説として届く話
目玉を抉りとるのは話であっても痛い
Posted by ブクログ
全七篇の短編からなる怪異幻想小説。
特有の世界観から編み出されるお話の数々が、まるでその別次元に入り込んでしまったかのような不気味な雰囲気を漂わせる。
『再生』『特別料理』が好き。
Posted by ブクログ
ホラー短編集だけど女性の名前が共通してるのが面白い。
奇想だけどシンプルで読みやすい話が多い。「特別料理」の気持ち悪さは映像化は出来ないだろうけどやって欲しい。
Posted by ブクログ
少しずつ少しずつ、訳の分からない奇怪な世界に引き摺りこまれるような感じでした。あとがきで綾辻先生がおっしゃるように「謎→解決」の構図で作られたホラーなので、ひとつの作品を読み終えるとそしたらあれってこういうことなのかというわかるけどゾワッとする感覚がすごいです。風間さんの解説も読み応えがあり、その視点で本書を振り返るとなるほどそういう見方もあるのか……と別の楽しみが見いだせてよかったです。
個人的に表題作の眼球綺譚が本当に騙された…と強く感じ入りました。
Posted by ブクログ
ホラーであり、世にも奇妙な物語のよう。スターシステム的に存在する「由伊」を軸に時空が捻じ曲がって繋がる、つまり理屈で説明できない何か繋がりがある短編集。でも、結末が全て恐怖で終わるわけではない。特に好きなのは「呼子池の怪魚」。これがほんとに祝福と生誕の奇跡。ただ「特別料理」は苦手。最後に、何故急にそんなことを言いだしたのか。嫌な想像(その子供を……)をして恐くなった。そうではないと願いたい。「人形」のループ感も面白かったけど、「バースデー・プレゼント」と「鉄橋」は結末がよく分からなかった。奇妙
Posted by ブクログ
由伊を巡る様々な短編集。
自分は嫌な気持ちになれる小説が好きなので割と好みに感じた。
特に最初の再生する由伊と、ゲテモノ好きが高じて自分を食べてしまった話が良かった!
愛の狂気と狂気ゆえの愛どちらも楽しめた。
尚、自分を食べる事をオートカニバリズムと言うらしい
人が考える事は多くの場合実現されていることが多いが少し検索するだけで色々出てくる。
事実は小説よりも奇なり……
Posted by ブクログ
綾辻行人氏の初めての短編集、怪奇幻想短編小説を7篇収録。
全篇を通して「咲谷由伊」という女性が登場するが同一人物では無さそうだ。しかしあとがきで綾辻氏は「普通に読めば彼女らが同一人物だとはとうてい考えられないはずである。」とあるが、読み方によっては違う考え方があるのかもしれない。
おどろおどろしい不気味な物語に引き込まれ背筋がゾクゾクする。「再生」は最後にハッとさせられ、「呼子池の怪魚」ではホッとさせられた。「特別料理」ではゾワゾワが止まらない。ホラーは苦手だが、程よい怪奇幻想作品集。
★★★✩✩ 3.0
Posted by ブクログ
気色わる〜!
タイトルが気になって読んだけど、結構、グロいのある〜!
ホラーにミステリーテイストが付いてる感じ。
短編7編、全部のストーリーにユイがててくる。どういう意味かは、読者が考えて欲しいとの事。
で、私には分からん(涙)
特に『特別料理』が…こんな美味しいそうな料理が食べれるなんて!多分、食べたら…私なら…((((;゚Д゚)))))))
Posted by ブクログ
再読。短編集。昔読んだ時は読書初心者ということもあってどの話も興味深く読めたものだが、いま改めて読んでみると現在では似たような話が氾濫しているからか今更感が強かった。この作品が発表された当時に読めていたらその時はもっとぶっ飛んだ感想を抱けていたんだろうなぁ。一番好きなのはやっぱり「再生」かな。
Posted by ブクログ
最近エリンの特別料理を読んだので、読みたくなった。多分10年以上前に一度読んだ事がある。
全体的に陰鬱でよい。なんていうか、記述されてる内容に関係なく、どんよりした曇りの日とか湿度の高い寝苦しい夜みたいな空気がずっとあって、不安感や不快感がある。
あと解説がうるさい。
Posted by ブクログ
ちょっとグロめの短編集。
特に、「特別料理」の気持ち悪さは圧巻です。ちょっと妻がアホすぎないかという気はするけれども。雫井侑介さんと同じく、文章に変なクセがないので読みやすいです。
Posted by ブクログ
小品を集めたものという感じ。
「人形」「眼球綺譚」あたりはよかったが。
綾辻氏の作品は確かに輝いていたが、最近はこちらの問題か、あまり感じられない。
地の文を二層にする、というか、異なる層の語りを入れ込む、というお得意の方法も、多少「安っぽさ」を感じさせる。
ここぞ! というときに使用を絞ってほしいところ。
ただし、この人の持つ美学(ホラー、メルヘン、センチメンタル)には大いに共感できる。