綾辻行人のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
絵が美しい
原作既読でマンガもあると知り、無料分を読んでから全巻購入しました。ほぼ原作に忠実にマンガ化してあり、文章だけだと想像しづらいところもマンガにすると分かりやすいです。絵もとても美しいです。主要登場人物の性別が変更になってたり、今作品の発端となる事件の舞台が違っていたりはありましたが、ビジュアル的にも読者に訴えるドラマティックさにおいても変更して良かった例ではないかと個人的には思いました。この作品の小説の舞台が今から40年前近い設定ですのでマンガ化されるにあたり原作にはないスマホが出てきたり、原作者の側からみても変更があってしかるべきかと。作品上必要な要素ではありますが、登場人物の大学生がめっちゃ
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Posted by ブクログ
まさしく傑作揃いというしかないホラーアンソロジーです。全部再読だけれどどれもこれも全部素敵すぎる一冊でした。
なんといっても綾辻行人「バースデー・プレゼント」が最強です。これは今まで読んだすべての作品でトップ1だと思っているし、そもそも私がホラーとミステリにどっぷりハマるきっかけになった一作なので、何度繰り返し読んでも飽きることがありません。おぞましく、美しく、そしてどこかしら穏やかで静謐な印象が強く残ります。
鈴木光司「浮遊する水」、三津田信三「集まった四人」は本当に怖くって、嫌。ホラーは怖くても楽しいと思えるものが多いのだけれど、こういう質の怖さは本当に嫌。なのだけれどもちろん大好きです。 -
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購入済み
悔しい
様々なミステリー小説のランキングにおいて絶対的上位にあるこの作品をずっと気になっていて、この度映像化されるということで手に取りました。
やられたーー!
伏線は多々拾えていたのに、それをうまく繋ぎ合わせることができなかったのがめちゃくちゃ悔しいです。
叙述トリックの完全なる勝利。お見事。
それにしても叙述トリックは文字だからこ成り立つわけだし、トリックとアリバイの中にはその時代だからこそというものがあったと思うのですが、これを今の時代にどうやって映像として成立させるんでしょう?
小説の完成度が高かっただけに映像版がどう来るのか楽しみです。
あと個人的に小野不由美先生のお名前を拝見してほっ -
購入済み
館シリーズ三作目の迷路館の殺人。
今回は枠物語(額縁小説)の形式で書かれた物語で、内容の仕掛けの多さもあって過度にテクニカルな実験的な作品なのかなと思いました。
違和感を覚えていたのに作中作の作者の思い通りにミスリードさせられてしまい、タネが明かされる一文でハッとさせられました。
軽快で読みやすく読んでいて飽きないコンパクトな作品でした。
電子書籍版には解説が載っていなくて残念です。 -
Posted by ブクログ
ダリアの宴を終え、ようやく2巻目に突入した…と思いきや、気づいたら読み終えていた。
1巻目では、館の特徴と人物把握に時間がかかり、サクサク進まなかったが、2巻目ではどんどん物語に入り込んでいけた。
そして入り込めば入りこむほど、館に漂う異様な雰囲気、何もかもが謎だらけの状況に置かれた”私”が常に持ち続けているであろう不安が、よりその視点に立って体感できた。
今までの館シリーズでのエピソードもあり、怖いながらもワクワクが止まらない。
そしていよいよある事件も起こり、なんとも恐ろしいシーンで幕を閉じた2巻。
またしても先が気になります。
すぐに3巻を読もうと思っています。