岡崎琢磨のレビュー一覧
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ネタバレ“珈琲店タレーラン”シリーズの作者による、福岡県のお寺が舞台の日常ミステリ。
道然寺の若和尚・窪山一海(くぼやま いっかい)の周りで起きるさまざまな謎の出来事を、中学生の双子・姉のランと弟のレンが推理する。
一海は、真面目で考えも深いし、ちゃんと若和尚を務めているのだが、何かといじられてトホホな感じ。
お人好しだからか。
双子は、寺に捨てられていたという過去を持つ。
そのせいか、レンは物の見方もシニカルで、人間の行動をナナメに見るきらいがある。
ランは逆に、性善説にのっとって推理する。
物の見方が逆ならば、推理も真逆。
反対から光を当てることで、見えなかったものが見えてくるのが面白い。
人 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ京都を舞台とした日常の謎系ミステリ。恋人と喧嘩をした主人公が偶然に導かれて入った店で,理想的な珈琲と,魅惑的な女性バリスタである切間美星と出会うところから,物語が始まる。
7つの短編からなる連作短編集。個々の短編の謎は,日常の謎系のミステリの中でもかなりしょぼい。読み終わっても,「え,今,謎解きが終わったの?」と思えてしまうほどの作品まである。ヒロインの切間美星と,主人公のアオヤマは,そこそこ魅力的なキャラクターとして描かれているが,切間美星の造形は、いかにも男性が考えた女性…っぽく,深みに欠けるように思えた。
しかし,胡内波和という男の存在と,虎谷真実という二人の人物の存在が,この物語 -
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ネタバレ今回は短編集。
やはりこちらの方が、タレーランっぽいでしょうか。
3冊目はあまりお店も描かれなかったですし。
一人称でちょっとした勘違いを誘う(…つもりはなかったのかな?)
それのバリエーションなどんでん返し。
はたまた“初めてのお使い”(お使いではないですが、ネタバレを避けるため)
やはり、才能を極めて行く人の苦悩と喜びは計り知れないな…というものと。
亡き人の思い出。
ほっとする、珈琲ブレイク的なお話。
私は、檸檬の話が一番好きでした。
京都だし。
植物と人間にも心のつながりがあるのかな、と、飛び梅伝説なんかも思い出したりして… -
Posted by ブクログ
このアンソロジーはあれなんですね。すでにあるシリーズ物からの抜粋なんですね。
ちゃんとコンセプトを把握してなかったわ。
どのシリーズも読んだ事無い私でも読めるものの、登場人物たちの関係がすでに出来上がってるせいでなんかちょっと蚊帳の外感はあった……。
短編だからしょうがないけどミステリー的にはあっさりしてたかな。
食べ物の描写はガッツリから物語のフレーバー程度までと様々。
個人的にはスープ屋の話が美味しそうで良かったです!話はあんまり好みじゃなかったけども……。
他の作品もそうなのかなあ……でも、スープが本当に美味しそうだったから読んでみるかも。 -
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物語の中の物語
なかなかユニークな試み
一緒に読んでいるような気持ちになって
面白かった
女の子特有の妬みとか嫉妬の類は
あんまり読みたくない
でも それだけじゃなかった
ミステリ要素が含まれてきて
読むペースが上がった
認識出来ていなかった
苦しみの元
気づかないだけで
同じような苦しみの中にいる人が…
意外と近くにいるのかもしれない
他人には分からない痛み
ジョークに イジりに 出来ないことが…
植え付けられた固定観念にしばられていては
見えない事が…
鏡の国。確かになぁ。。。と
読みながら考えた
少し物足りない気もしたけれど
これはこれで良いのかもしれない
メインは物語の中の物語 -
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ネタバレ【収録作品】
傲慢 「罪の名は傲慢(プライド)」中山七里
怠惰 「手の中の果実」岡崎琢磨※7月7日生まれ
憤怒 「移住クライシス」川瀬七緒
嫉妬 「オセロシンドローム」七尾与史
強欲 「十五分」三上幸四郎
色欲 「父親は持ってるエロ本を子どもに見つからないようにしろ」カモシダせぶん
暴食 「最初で最高のひとくち」若竹七海
人を罪に陥れる七つの悪徳を「七」に縁のあるミステリー作家が描いたもの。
「罪の名は傲慢」 渡瀬警部・古手川刑事も登場。
「移住クライシス」ミステリ部分に目新しさはないが、老婆の存在がいい。
「最初で最高のひとくち」葉村晶も登場するが、脇役ポジション。なんなら彩り。冒頭