岡崎琢磨のレビュー一覧

  • 季節はうつる、メリーゴーランドのように

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    ネタバレ

    久々本を読んだ。またゆっくり本を読む時間をつくりたいと思いつつ、さて感想。

    氏の作品は他のシリーズもいくつか読んでいるが、登場する男性の像が比較的に似通ってる気がする。タレーランシリーズの語り手などは典型的に。

    いいとか悪いとかではなく好みという前提に過ぎないが、この男性像に共感できる人はどれくらいいるんだろうか。ミステリーに登場する人物なんてクセしかないだろうけど、悪い意味ではなく、むしろ僕にはこうした男性像を重ねてしまう10代から20代前半があったように思う。若干中二病的な?キセツなんてしてないけど(笑)

    そしてその彼が最後の最後でも中二病から卒業しきれない感じがあるという、ロマンチ

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    2021年08月14日
  • 貴方のために綴る18の物語

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    最初は物語の中に物語を入れなくてもと思っていました。
    感想は毎回の話の最後に書かれているものそのものですね。連呼する部分以外ですが。

    最後まで読んでくると作者の壮大な物語が分かります。

    途中の物語はひどいと思うものもありましたが、人と人にはいろいろな関係性があるというのを理解するにはこの手法が良いのでしょうね。

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    2021年07月20日
  • 貴方のために綴る18の物語

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     駅のホームで突然謎の老紳士から、1日1話短編を読んで感想を書くだけで1字10円で総額143万支払う仕事を持ちかけられる。訝しがり断ろうとする美織だったが、押し切られる仕事を引き受ける…

     ほんわかする話だったり、後味悪い話だったり色々なパターンのショートショートの詰め合わせで中々楽しかったです。
     美織へ頼んだ本当の意味とミスターコントの正体が解った時、とても切ないけれどやっと前へ進めて良かったです。

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    2021年07月04日
  • 春待ち雑貨店 ぷらんたん(新潮文庫)

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    多くの人には、見た目にはわからない悩みやコンプレックスを抱えているという事を改めて思い知る。
    自分や人の悩みがひとつ晴れる時、雪解けのように心に春が来る。なるほど、『春待ち』ですね。

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    2021年06月18日
  • 珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように【電子版イラスト特典付】

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    鴛鴦茶、タイトルから気になってましたが呑んでみたいですね~
    どこで呑めるんだろう?
    香港行かなきゃダメかしら?
    謎解きは相変わらず鮮やかだったけど、可哀想な人のお話でした。

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    2021年03月26日
  • 珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで【電子版イラスト特典付】

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    それでもわたしは、パリェッタが本気で恋をしていたのだと信じている。

    今回は美星さんとアオヤマさんを取り巻く人達の視点から描かれてて短編集的な感じで面白かった。
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    「午後三時までの退屈な風景」も「パリェッタの恋」も小説ならではの仕掛けがあって楽しい。書き下ろしショート・ショートは一気に感情移入出来て泣ける。
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    2021年03月14日
  • 春待ち雑貨店 ぷらんたん(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ちょっと面倒くさい性格の店主が経営する,手作りアクセサリーショップ「ぷろんたん」にまつわる連作短編.

    「ひとつ、ふたつ」 店主と彼女の恋人の秘密についてのお話.いや,わかるんだけどさ,めんどくさい女だなーという印象.
    「クローバー」 確かに,「はいつくばって探す」より「思いがけない瞬間に見つかるから」のほうがステキかな.卑怯な男とのことは吹っ切れたようで,めでたしめでたし.
    「レジンの空」 クズの先輩のせいで引き起こされた騒動の話.本当にクズヤロー.傷害罪で訴えるべき(と思うが,それを難しく感じさせる日本の社会が問題か).
    「手作りの春」 ぷろんたんが嫌がらせを受ける話.すり替えのトリックは

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    2021年03月09日
  • 道然寺さんの双子探偵

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    人の善意と悪意の両面からそれぞれ双子のレンとランが推理を披露して、一海さんがまとめていくスタイルです。
    第4話のレンの心情の変化は涙が出ました。一海さんのほのぼのとした人柄がとても良いです。

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    2021年02月27日
  • 道然寺さんの双子探偵(2) 揺れる少年

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    シリーズ2作目。
    今回道然寺の双子というよりは副題の揺れる少年、雄哉と司の2人が中心。
    震災の影響、トラウマ。そして非行といじめ問題。
    様々な要素が絡み合って重い作品になっていました。
    衝撃的な事件を経てラストに進む。
    最後は救われたかな。

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    2021年01月03日
  • 新米ベルガールの事件録 チェックインは謎のにおい

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    経営難で廃業寸前の崖っぷちホテルで働く新入社員の千代子、先輩の二宮、彼らの上司大原の3人を軸に進むストーリー。
    各々独立した内容の短編ミステリーなので読みやすく。それでいて深さもありました。
    千代子のドジっ子は、社会生活に不安を感じるレベルでやべぇ。
    二宮は言う程ドSでもないような…。
    大原はどうしようもないですね(笑)。
    個人的には第二幕の「家族未満旅行」が切なく心に残りました。タイトルの意味も哀しい感じで。
    でも、全体的にコミカルな1冊だったと思います。

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    2020年09月13日
  • 病弱探偵 謎は彼女の特効薬

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    いわゆる日常系の謎。
    安楽椅子探偵よろしく、寝台探偵のマイ。

    マイが可愛すぎて続編にも期待が高まる。

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    2020年08月29日
  • 珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように【電子版イラスト特典付】

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    シリーズ5作目。
    今回はアオヤマくんの初恋の思い出から、その相手眞子との様々な悩みに関する話。
    源氏物語の話になぞり行動する眞子。総じてそれにふりまわされる感じかな。
    不倫をしているされている。その視点の捉え方の違いが今回のミステリー。
    最後は進む道を見つけハッピーエンド。
    そしてアオヤマくんと美星さんの関係にも進展がみられるかな?

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    2020年08月17日
  • 九十九書店の地下には秘密のバーがある

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    人は失敗しながら多くのことを考え成長して行く。
    周りの人から見れば大したことでなくても、本人にとっては耐えられない悩みになることもある。
    そんな時に受け止めてくれる場所や人がいる(できる)と、心の底から感謝したい気持ちになる。
    この本は、自分で立って歩くための「居場所」とは何かを教えてくれる物語。
    どんなにどんなに頑張っても、自分一人で立てずに動けなくなることはある。
    人や場所、本や経験が背中を押してくれるきっかけになることを物語を通して伝えてくれている。

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    2020年08月10日
  • 珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで【電子版イラスト特典付】

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    シリーズ4作目。
    短編4編を経て、美星の過去。挫折からの復帰について。
    亡き大叔母が仕掛けた優しい謎。展開に少し強引さは感じるものの、章を読み終えてほっこりする気持ちになりました。
    美星が立ち直りアオヤマくんとのいい関係。大叔母も天国で嬉しく見守っているのでは。
    第1章と第2章の展開には驚かされた。こうだったのかと。
    「リリース/リリーフ」も、今までの作品を読んでいたらより深く入り込める内容になっていました。

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    2020年08月08日
  • さよなら僕らのスツールハウス

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    1つのシェアハウスを題材にして、代々の住人たちがつづるオムニバス形式のミステリー。1つの家ではないけど、アパートよりは密な関係。そんな距離感が面白い。
    残念なのは、せっかく舞台を用意しているのに、どれも回想話ばかりで、リアルタイムの住民の話がないことかな。

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    2020年07月16日
  • 九十九書店の地下には秘密のバーがある

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    会社を辞めて自信を喪失していた佑は、九十九書店の不思議な店主、トワコさんの下でバイトを始める。
    トワコさんが夜に開くバーにやってくる困っている人たちを助けるために、トワコさんが佑に一見不思議な仕事を言い渡し、その人たちが本当に幸せだと感じることが何かに気づかせていく。
    4話からなるが、どれも気持ちがホンワカしてくるストーリー。こんなバーがあったら、常連になりたい。

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    2020年06月20日
  • 道然寺さんの双子探偵

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    普段から人間嫌いを称している者として、他人の悪意を敏感に察知する双子探偵の一人「レン」の損な役回りを不憫に思いましたが杞憂に終わり、続きが読みたくなりました。今は梅ヶ枝餅とはかた通りもんが無性に食べたいです。

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    2020年04月05日
  • 道然寺さんの双子探偵(2) 揺れる少年

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    ネタバレ

    一巻よりも俄然面白みが増していました。熊本地震を下敷きとし、これにより引っ越しを余儀なくされた親子と過去の地震にまつわる経験の呪縛にがんじがらめになっている親とその息子を軸に全編通しのストーリーになっています。
    地震という一大事を絡ませたことで一巻と比べるとよりシリアスな印象(ライトな感じはない)。また雄哉と司の関係も単純なものではなく、ラン、レンの推理を以てしても一筋縄では対処できない複雑さが含まれています。
    一巻ではランもレンも(多少の誤りを含むとはいえ)いとも簡単に謎を解いてみせる展開で、読み手としては一気に置き去りにされた感があり物足りなかったのですが、この二巻では物語の進行にあわせて

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    2019年10月30日
  • 道然寺さんの双子探偵(2) 揺れる少年

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    双子探偵シリーズ、第二弾。
    前作は、双子のレンとランが懐疑派VS性善説派それぞれの推理を戦わせていくという短編集だったが、今回は熊本地震がきっかけで生活が変ってしまった少年たちを中心に描いている。

    熊本地震で家が壊れ、家族で祖父母の家に住むことになって転校してきた、志垣雄哉(しがき ゆうや)と、
    母子家庭で、地震以来母が家から出られなくなって収入が無くなり、腹を空かせた蓬莱司(ほうらい つかさ)の二人の少年の関係は複雑。

    レンの活躍はあまりなくて(次回に期待)、人とかかわるようになったランの成長が嬉しい。

    災害が人の心に残す傷、そのために変ってしまう家族関係。
    それに伴い、中学生という多

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    2019年09月27日
  • 新鮮 THE どんでん返し

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    ネタバレ

    旅のお共として借りたけど家にいるときに読んでしまった。こういうアンソロジーは旅にぴったりだよね。面白かった。若手作家さん、ってことで『新鮮』になったそうだけど、はずれなかったな。まぁ強いていえば岡崎琢磨「夜半のちぎり」は先が読めて全然どんでん返しじゃなかった。似鳥鶏はトリッキーで面白かった。筒井康隆っぽい。解説でそれぞれの作家さんの過去の作品が紹介されてて、どれも面白そうだった。みんなまた読んでみよう。

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    2019年09月03日