岡崎琢磨のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「道然寺さんの双子探偵」の二冊目。日常の謎ミステリーですね。
2016年4月の震度7の熊本地震に天啓を受けて、書き下ろした小説だそうです。
岡崎さんは東京にいて、郷里の九州の地震の報に愕然とされたとの事。あまり大きな地震を経験することが無い九州地方の事なので、想像を絶した想いにいたって作品に導かれたようです。
物語は熊本地震によって、転校を余儀なくされた少年が、双子の中学校の同学年で転校してきた事から始まる。
レンとランそして新たに加わった、捨て子の赤ちゃんのリンと、一海をはじめとする道然寺の大人たちの人間模様が、岡崎さんの愛情あふれる筆で描き出されています。
「きみが誰かに守られたと感じたとき、そこにはきみを守りたいという、誰かの思いがあったんだよ」の言葉がささりました。
あとがきで岡崎は「それでも私は、震災を忘れてしまわないため、物語の中に書きとどめることに何か意味があることを信じたいのです」とつづられています。
作家さんも読者のわたしたちも、物語を通して復興の想いをあらたにできますね。いまだに復興は進行中ですから。 -
Posted by ブクログ
岡崎琢磨先生らしい,軽いノリの日常系連作ミステリー.
track 1.ブチギレデジタルディレイ:エフェクターの配線はどうやって切られたの?
track 2.ライブ・フライ・ライブ:浮気はテレポートが必要? 多摩子ちゃんの元彼(先輩)の再登場を期待したい.
track 3.ザ・グレート・ベース・エスケープ:なくなったスルーネックのベースの謎.
track 4.ヒステリック・ドラマー:何がドラマーをキレさせた?
track 5.ミュージック・ウィル・ゴー・オン:SNSで中傷するのは誰?
多摩子ちゃんがカワイイし,五味淵さんもいい味出してる.岡崎先生,続編お願いします. -
Posted by ブクログ
ヒロインの大叔母が生前一週間の家出をした理由を知りたいという大叔父の頼みを聞き、主人公とヒロインが大叔母の過去の軌跡を辿る物語。
今いない人への名誉や自身の大叔母への憧れと少しずつ明かされる過去とのギャップから、大叔母のイメージを守ろうとするヒロインの気持ちがとても深く表現されており切なさを感じた。
全体を通し、愛の話だったと思う。敬愛、親愛、夫婦の愛、元恋人への愛、名前の付いていない愛など多種多様な愛の形が示され、それが最後には優しい着地に繋がりほっこりした。
一つ問題点を挙げるなら、ミスリードというか叙述トリックが過去にも使われたもので読んでいる途中で分かってしまい真相が読めてしまったことだ。これはこの作者の手法に慣れるくらい愛読してきたことを喜ぶべきか、それとも悲しむべきか判断に迷う。