【感想・ネタバレ】春待ち雑貨店 ぷらんたん(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

京都の小さなハンドメイド雑貨店「ぷらんたん」には、恋愛や仕事の悩みを抱えた人々が日々訪れる。なぜかイヤリングを片方だけ注文する女性客や、恋人から奇妙な暗号が刻まれたネックレスを贈られた大学生……店主の北川巴瑠は一人ひとりに寄り添い、進むべき道を照らしていく。そんな彼女もまた、ある秘密を抱えて闘っていて――。懸命に生きる人の心に春を呼び込む、癒しの連作ミステリー。(解説・彩瀬まる)

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京都の小さなハンドメイドアクセサリーのお店「ぷらんたん」の店主北川巴瑠と、彼女の恋人や友達、お店を訪れる人たちとの関わりの中で持ち上がってくる様々な日常の謎を解く連作ミステリー。綺麗な表紙に惹かれて手に取ってみて、ほのぼの系かな?軽いノリで読めそうかも…と読み始めたのですが、なかなかに辛い事情を抱えた人の深い内面に切り込んでいて、予想以上に読み応えがありました。
ひょっとしたら私の知っている誰かにも、キラキラして見えるあの人にも、表立って言えない秘密があるのかもしれない。人知れず抱えている痛みがあるかもしれない。そんなことを改めてしみじみと感じさせてくれました。傷ついた、と心を閉ざすことは容易いけれど、それでも諦めずに人や物事と向かい合うことで訪れる春ってあるのですね。

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2022年10月18日

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様々な事情をかかえた人が最後はしっかり前を向いて生きているところに感動した。
一人ひとりの心情の書き方は個人的には好みであった。

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2022年01月30日

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ー私は多くの人が思い描くような、普通の女性ではないのです

文庫化を知りすぐさま購入。京都の小さなハンドメイド雑貨店が舞台。悩みを抱えた色んな人が訪れる中で、店主の巴瑠にも抱えているものがあって人と向き合っていくお話。
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言葉が一つ一つ深くて、小さい身体ながら懸命に生きる主人公に、幸せになって欲しいと心から思った。当たり前と思って悪気なく放つ言葉でも、実はある事情を抱える人にとったら胸に刺さる一言になる。と分かる場面が多々あり、あぁ苦しいよな…笑顔で過ごしてる人も何かしら悩みを抱えてるんだなと少し視点を変えてみることも必要と思った。
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2021年04月25日

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日常の謎だからこそ、ちょっとした人の嫌なところだったりが動機になってたり、人の弱さだったりが原因になってたりして面白かった。
殺人事件が起こるわけではないからそこまで大きな動機ではないからこそ、人間として生きていく中で思ってしまう負の感情が起こしてしまったり、不安だったり、憎しみだったり、嫉妬だったり、誰にももってる感情が起こす動機ばかりで考えさせられたな。

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2025年03月16日

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岡崎琢磨先生の良さが充分発揮された良い本でした。
基本的にやってることはタレーランシリーズと一緒ですね。
珈琲店がハンドメイド雑貨店に変わっただけ。
それでも安定の面白さは健在でした。
最後のオチがもっとインパクトが強かったら良かったです。

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2023年11月04日

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1人の女性の繊細且つ強く生きている事をなぞった作品で私はとても感銘をうけた
生きる事を色んな意味で考えさせられた

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2022年11月17日

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多くの人には、見た目にはわからない悩みやコンプレックスを抱えているという事を改めて思い知る。
自分や人の悩みがひとつ晴れる時、雪解けのように心に春が来る。なるほど、『春待ち』ですね。

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2021年06月18日

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ネタバレ

ちょっと面倒くさい性格の店主が経営する,手作りアクセサリーショップ「ぷろんたん」にまつわる連作短編.

「ひとつ、ふたつ」 店主と彼女の恋人の秘密についてのお話.いや,わかるんだけどさ,めんどくさい女だなーという印象.
「クローバー」 確かに,「はいつくばって探す」より「思いがけない瞬間に見つかるから」のほうがステキかな.卑怯な男とのことは吹っ切れたようで,めでたしめでたし.
「レジンの空」 クズの先輩のせいで引き起こされた騒動の話.本当にクズヤロー.傷害罪で訴えるべき(と思うが,それを難しく感じさせる日本の社会が問題か).
「手作りの春」 ぷろんたんが嫌がらせを受ける話.すり替えのトリックはいろいろ考えてみたのだけれども,結局謎解きされるまでわからなかった.

どれも良質なミステリーで楽しませてもらいました.

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2021年03月09日

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いかにもすてきな手作りアクセサリーの描写があり、わたしは好きです!ただ、手芸好き的には、もうちょいほっこり系でもよかったかな…「手作りの春」なんか、ちょーっとそこまでやらないでほしいドロドロした感じもありました。ま、好き好きではあります。

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2024年09月14日

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タレーランの岡崎さんの作品です。

もう春ですねってことで読んでみた。

日常の謎の名手だけあって、それを含みながら、人それぞれが抱える悩みを優しく語っていく。

無いものばかりが目に行き、どうしても手に入らないものを羨ましく思う。

狂おしい程の人の感情がどうか優しい春の風に吹かれますように。

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2023年03月23日

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ネタバレ

京都の話なのに京都らしさはほぼなかったような。。。そこは特に大事なとこではないからいいのかしら。
事件らしい事件は起きないけど、日々暮らしてる人からしたら「そりゃ事件でしょ」と言われるような事柄を解決していくようなそうでないような。。。なのですぐ読めてしまう。

個人的には別れのメッセージを暗号で送るようなやつやデリケートゾーンにタバコ押し付ける奴とか、胸糞すぎてちょっと消えてほしいくらいなんだけど、まあそいつらの存在は気にするだけ無駄というか、なんというか。それよりも前向いて歩いていくことの方がよっぽど大事。

冒頭の話どっかで読んだなーと思ったら10年交差点の話だった。そうだそうだ、これをきっかけに読もうと思ったのだった。

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2023年03月07日

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暖かいタイトルに惹かれて。
タイトルとは裏腹に意外とどこか冷めているような感じがする主人公。主人公にしかわからない痛みがある。
でも、雑貨店には愛が満ち溢れてます。
雑貨店に行きたくなりました(^-^)

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2021年10月27日

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ネタバレ

話の題材としてはすごくいいのですが、出てくる人の環境がなかなかに重く、最後は一歩踏み出すところで終わるのでまだいいのですが、その過程がキツイです。
もう少しふわっとしたお話なのかなと思っていたのでそんな甘いばかりでは人生ないぞ、人それぞれ見えないだけで何かしら重たいものを背負ってるんだぞ、と突きつけられた感でした。

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2021年08月20日

Posted by ブクログ

題名と表紙の感じから、明るいほのぼの系かな!なんて思って買ったのですが、良い意味でも悪い意味でも(?)裏切られました…(^_^;)

結構内容が重い。胸糞悪い性格してる登場人物も出てきました。文章が軽かったし、最後が平和な雰囲気でまとめられていたのでそこまで暗い気持ちになることはなかったのですが、うーん。期待していた内容とは違かったので☆3です。

日常の謎 というジャンルに含まれる作品だと思うのですが、個人的には話が非日常的すぎて普通の謎解きものじゃない?って思いました。

好きだけどあんまり好きじゃないな…っていう印象です!

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2021年06月10日

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表紙に惹かれ手に取ったら、岡崎琢磨さん。
喫茶タレーランの作者さん。
娘たちも愛読しているので、これは気に入るだろうと内容を確かめず購入。
いきなりおもーい内容で始まり、ちょっとびっくり。
表紙の可愛らしさはどこへやら。
でも、いろいろ考えさせられました。
個性というか、生まれ持った宿命というか。
娘たちはどのように捉えるかな?
読み終わったあとの報告会が楽しみのようでもあり、怖いようでもある…

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2021年03月21日

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