あらすじ
訳あって入社二年で会社を辞め、自身をなくしていた長原佑。ある日訪れた書店で、謎めいた女性店主から“仕事を探しているのなら、今夜この店にもう一度来て”と告げられる。再訪した佑が案内されたのは、書店地下を改装した秘密のバー。そこで店主のトワコさんから言い渡された、思いがけない〈仕事〉とは――。夜ごと悩みを抱えた人が訪れる、小さな書店とバーの日々。大人気「珈琲店のタレーランの事件簿」シリーズの著者が贈るミステリー。
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Posted by ブクログ
2025/11/01
仕事を始めてからあまり本が読めなくなっていた。だからこれも読み終わるか不安だったのだけど2日で一気読みしてしまった。
特別な能力を持ち合わせていない主人公が「仕事」と書店員の仕事を通して徐々に自信を取り戻す姿に自分もそうでありたいなと感じる。
仕事からの逃避で読書をしていたのではじめは少し嫌だった。だけど、主人公のように指示待ち人間になっている自分にも少し希望が持てるとおもった。
いつかは「ただ合わなかっただけなんだ」と笑えていることを願う。
研修で出会った同期が偶然持っていた本がきっかけでこの本を知ったので仕事によって知った仕事について考える小説ということになる。
不思議な巡り合わせ
Posted by ブクログ
祐は仕事でミスを繰り返し上司に怒られる日々が続く。自信を無くして生きることも辛くなってしまい会社を辞めた。
その後就職活動が上手くいかぬ中、祐はたまたま立ち寄った九十九書店で店主トワコに誘われ店で働くことになる。
九十九書店は昼間は書店、夜はバーの顔を持っていて、バーに持ち込まれた相談事を解決するための風変わりな仕事も祐が任されることに。
登場人物も好感が持てるし様々な本やお酒が登場するのも楽しい。
何より物語が面白いd('∀'*)
仕事のことで悩んでる人にぜひ読んで欲しい。背中を押してくれる一冊になると思う。
Posted by ブクログ
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「よく聞いて。佑さんの仕事はねーーー」
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仕事が出来ずに追い詰められて会社を辞めた長原佑。ある日書店で出会った年上女性店主から仕事を探しているなら今夜また書店に来るよう言われ、行くと書店の地下には秘密のバーが…そこで言い渡された<仕事>とは。
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タイトルと設定からワクワク。主人公の佑がトワコさんに振り回される様子はヒヤヒヤしつつ、次第に周囲を動かしていき、佑の仕事が、プライベートが全く見えなかったトワコさんの人生の決断にも関わってくるというのも面白い。
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仕事へのメッセージも込められたこの作品。仕事を頑張ろうと思えたし、ちょっと変わったお酒も飲みたくなった。
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Posted by ブクログ
恋愛絡みの人間関係の話が多く、あまり読まないタイプの本だったけれど、
探偵っぽいことが多かったり
優しい人たちも多く、するする読めた。
お子さんのことを思うと、私は最後のは腑に落ちないというか。
本としてはすごく面白かったと思う!
Posted by ブクログ
タレーランの事件簿の作者ですね。
コーヒーの蘊蓄のすごさに 驚き。
今回は どんな 隠し玉を出してくれるか
楽しみでした。
面白かったんですが。
なんか 物足りなさを 心に感じました。
続編を 楽しみに待ちます。
今回のキーポイントは 仕事ですかね。
Posted by ブクログ
人は失敗しながら多くのことを考え成長して行く。
周りの人から見れば大したことでなくても、本人にとっては耐えられない悩みになることもある。
そんな時に受け止めてくれる場所や人がいる(できる)と、心の底から感謝したい気持ちになる。
この本は、自分で立って歩くための「居場所」とは何かを教えてくれる物語。
どんなにどんなに頑張っても、自分一人で立てずに動けなくなることはある。
人や場所、本や経験が背中を押してくれるきっかけになることを物語を通して伝えてくれている。
Posted by ブクログ
会社を辞めて自信を喪失していた佑は、九十九書店の不思議な店主、トワコさんの下でバイトを始める。
トワコさんが夜に開くバーにやってくる困っている人たちを助けるために、トワコさんが佑に一見不思議な仕事を言い渡し、その人たちが本当に幸せだと感じることが何かに気づかせていく。
4話からなるが、どれも気持ちがホンワカしてくるストーリー。こんなバーがあったら、常連になりたい。
Posted by ブクログ
巻末に各話の関連書籍が挙げられているけれど、本自体に絡ませるのではなく、筋書きを絡ませるという薄めの扱い(オマージュ的)。タレーランの美星さんや、ビブリアの栞子さんと比べると、トワコさんの年齢のせいか、(年齢を重ねたがゆえの?)少し強めの性格のせいか、魅力は低めであまり入り込めず。「2nd TASK『飼育』」は、風変わりな男女関係の形。ちょっと乱歩にも通じる感じ?
Posted by ブクログ
書店の地下に秘密のBARっていう仕掛けは面白いけど、物語的に書店がある必然を感じなかった。あとトワコさんが主人公に「仕事」をかす動機もいまいち弱い。ちょっと中途半端な感じは否めない作品だったかな。
Posted by ブクログ
九十九書店、店内の描写が好きです。小さな書店、憧れます。
小説の内容は。
2年で会社を辞めて、仕事に自信を失い実家に戻った25歳の佑。地元の書店に入ったことがきっかけとで、ちょっと訳ありな店長トワコさんに、書店の地下併設されたBARでちょっと変わったお仕事を頼まれます。訪れる人の悩みを解決しながら、それぞれの再生のストーリーでもあります。
読み応えとしてはさらりとしています。
佑さんのお母さん、素敵です。
小さな街の本屋さん。いいなぁ〜。
Posted by ブクログ
大学時代の先輩が本屋でバイトしてたこともあって、本屋さん家業についてはなんとなく見知ったこと。あとタレーランのモデルとなったって言われているカフェにいったとき、多くの人が本を読みながら過ごしてた(自分もだけど)ので、氏といえば本というイメージもある。そういう意味で手に取った本。
日常の謎としては普通だったけども、軽く読めるという意味ではよかった。ペットの話はさすがにどうかと思うけど(笑)
Posted by ブクログ
1話目でいきなり、そんなことに??この2人のことは伏線?と思ったら違いました。
そして、個人的には3話目が一番好き。
4話目もそうなるか!だったけど、あのお父さんの気持ちはちょっとよくわからない。。
タラーレンの作者さんの作品、面白かったです。
Posted by ブクログ
会社勤めに疲れた主人公がとある書店とその書店の夜の顔である「バー」を営む女性店長と出会いバイトをすることになる。その仕事を通じて「働くこと」や「恋」や「結婚生活」のよしなしごとを経験していく、まぁ成長譚といっていいのかな…な連作短編集。
バーと書店と探偵ものを一挙にやるので、撮っ散らかっている感が否めず、ちょっと残念。
しかし、世の悩みは不倫と離婚とブラック職場…そればっかり。たぶん作者の意図じゃないだろうが、なんだか世知辛いなぁ。
Posted by ブクログ
何をやっても裏目に出て、ただ生きているだけで負債が溜まっていく。追い詰められた佑は入社2年で会社を辞めた。
偶々行った地元の九十九書店で、彼の悩みを見抜いた店長のトワコさんに誘われて、書店でアルバイトをすることになり。
九十九書店の地下にはバー・タスクがあり、そちらの店長でもあるトワコさんから、佑は奇妙な仕事を受けることになる。
佑が淡い気持ちを抱く、幼なじみの晴美との関係。
ペットが突然居なくなったと涙する美女のペットとは。
近所の証券会社の不倫の二人を別れさせる仕事、上手くいくの?
トワコさんの過去がやってきた。九十九書店はどうなるのか。
挫折でどん底な佑がトワコさんからの仕事を受けて、だんだんと視界が広がっていく。
どのお仕事もちょっと切なくて、でもこれからが明るい余韻。
天はみずから助くる者を助く。
Posted by ブクログ
仕事が嫌になった主人公が辞めてとある本屋にアルバイトすることに。そこは昼は本屋、夜はバーを営むお店。
仕事は本屋のみで、バーはタダで飲める代わりに変わったオシゴトを任されます。
店主のトワコさんが人使い荒いのですが、お仕事を頼むおかげで、色々なひとの問題が解決へと進んでいきます。
トワコさん自身の問題は主人公が仕事を命じます。
何にもできないと思っていた主人公が、トワコさんと出会い、またやり直してみようと思えるようになるまでのお話です。
Posted by ブクログ
タスクがタスクでタスクを頼まれるお話。
学校では成績優秀だった長原佑(ながはら たすく)は、勉強と違って正解が存在しない"仕事"というモノに付いて行けず、入社二年で会社を辞める。
実家に戻って、ふと出かけた書店で、店主に声を掛けられて…
1ST TASK『告白』 2ND TASK『飼育』
3RD TASK『破局』 4TH TASK『再生』
…と、だんだんと盛り上がりを見せる展開はいい感じ。
ただ、書店とバーの二足のわらじは、やっぱりどちらも物足りないものに思える。
たとえば、一人前に書店を回せるようになった、というくだりがあるけれど、書店員として成長するエピソードは書かれていないわけで…
締めくくりが、今流行りの"働き方改革"でまとめられてしまったように感じられるのも、ちょっと残念な部分でしょうか。
そういうつもりで書いたのではないのかもしれないけれど、タイミング良すぎた。
そして…また不倫話か…
登場する3人のお母さん達の、子供に対する気遣いと距離感は立派だと思いました。
双子探偵のお話がまた読みたいなあ…
Posted by ブクログ
さくさく読めました。
そんなに深い物語でもなく
登場人物とその人生背景も
わかりやすかったからでしょうか。
書店とバー。それぞれに私が愛する空間です。
人の生き方を変えるなにかが、そこにはあります。
十八子さんとの出会いが佑を変えますが
それは十八子さんに変えられたからではありません。
人には人を変える力などありません。
人が変わるのは、変わらなくてはならない時に
必然として出会う人を触媒として、自ら変わるのだと。
これは私自身の強い経験則です。
そうして書店やバーには、言うまでもなく出会いがある。
その強い契機をはらむ場としての強さを
もっと描きこんでほしかったです。
十八子さんの両親が長年経営してきた九十九書店だから
人と人、本と人を出会わせる特別な時間と空間が
あるはずなのです。そのひとつひとつを感じたかった。
オーセンティックなバーも、同じ。
その空間と時間に浸れたらもっと物語に共感できたかも。
タレーランやビブリアに、私が惹かれたのは
そんな舞台の重みを作者がわかっていらして
細密に描いてくれたからなのかもしれません。
原田マハさんの描く美術館にも同じものを感じます。
Posted by ブクログ
自信を無くした主人公が、不思議なバーで任される“仕事”をこなしながら、癒され人生を進んでいく話。
動く気力すらない時期があっても、そこで終わりではないね。
完全な悪人がいないのがよかった。
どの視点で見るかで印象は変わるものだから、ある人にとってはダメなヤツでも、他の人にとっては大事な人だったり。
サラリと読めるけど気付かされる事も多くて、優しい本でした。
Posted by ブクログ
仕事をどうしても続けることができなかった佑(たすく)。書店でバイトを始めその地下にあるバーで出会った人たち。そこで佑に課される仕事(タスク)。人には簡単にできることでも自分にそうじゃないことがある。逆もある。努力したからといってできるようになるわけでもないしどうしようもできないこと。自信を無くした時に立ち止まれる場所。佑にはそれぎ書店であり地下のバーだ。休むことも必要だしそれを周りがとやかくいうことでもない。佑のお母さんが少し出てくるけれど佑にかける言葉が思いやりに満ちていてとてもいい。
Posted by ブクログ
一風変わった仕事から始まるストーリー。
軽くサクサクと読めたが、ちょっと薄っぺらい気もした。
主人公の佑のお母さん、登場は少ないけど、多くを語らずに息子を見守る姿が良かった。